文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、
1.社会における「信頼」を創造する。
2.社内における「相互信頼」を大切にする。
3.自分自身で考え行動できる「自立人」をめざす。
4.「挑戦する姿勢」を尊重する。
の経営理念のもと、高品質で信頼できる製品づくりと環境保全への積極的な取組みを通じて、株主・投資家、顧客、取引先、従業員、地域社会などの信頼と期待に応えるとともに、法令その他の社会的規範を遵守し、公正で健全な企業活動を行い、社会の発展に貢献することを経営の基本方針としております。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、継続的な利益計上と安定的な配当を可能とする企業体質の構築が重要であると考えております。株主価値の拡大を図るという観点から、売上高経常利益率、総資産経常利益率及び自己資本比率を重要な経営指標と位置づけ、ともに継続的な改善を図ることにより、企業価値の向上を目指します。
(3)経営環境
素形材を主力とする当社グループの経営環境は、国内市場に大きく依存しており需要動向は民間設備投資や公共関連事業の趨勢に大きく左右されます。国内鋳物市場の成熟化が進むなか、競合の激化、事業環境の急激な変化など、依然として不透明な状況が続くものと予想されます。
また、中国国内で自動車用プレス金型鋳物の生産、販売を手がけている海外子会社は、現地の旺盛な需要により好調に推移しておりますが、中国をはじめとするアジア新興国経済の減速懸念も残り、依然として不安定な状況が続いております。
(4)経営戦略等と事業上及び財務上の対処すべき課題
こうしたなか、これまで築いてきた礎をもとに更なる100年を目指すため、新経営理念を具現化すべく、平成28年度を初年度とする「第5次3カ年計画」を策定し、以下のような取組みを進めてまいります。
1.社会における「信頼」を創造
①コンプライアンスを重視した経営活動の遂行
社会の一員として法令を遵守した経営活動を行います。あわせて環境・安全面に配慮した設備改善等を進めていきます。
②お客様からの「信頼」の創造
お客様にとって、より良い商品・サービスを提供し、様々な課題に誠実に対応していくことにより「信頼」を創造していきます。
③財務体質の更なる強化
経営環境の波に対して抵抗力のある財務体質を構築します。
2.社内における「相互信頼」の醸成と「自立人」の育成
①風土改革活動の継続
活動を通じ経営理念の浸透を図り、一体感のある風土を作っていきます。
②人材の育成
スキル面での教育の実施のみならず、自分自身で考え行動できる「自立人」の育成を行っていきます。
3.新たな領域への挑戦
①新たな分野への取組み
「挑戦する姿勢」を尊重する理念のもと、「付加価値の創出」、「新規市場・新規分野への進出・創出」に取り組みます。
②技術開発への取組み
「新規事業(素材、プロセス、用途等)への取組み」、「各事業の将来のタネの育成」、「日常の技術教育・品質の向上」の3点を課題として活動を進めます。
③海外事業への展開
中国・天津市、中国・江蘇省南通市、インドネシアを軸に、海外事業の拡大に挑戦していきます。
こうした企業体質の強化に向けた活動をグループの総力を挙げて推し進め、より一層の企業価値の増大を図ってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの経営成績及び財政状況等に重要な影響を与える可能性のある事項には以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)事業環境
素形材を主力とする当社グループは、国内市場に大きく依存しており需要動向は民間設備投資や公共関連事業の趨勢に大きく左右されます。また、鋳物事業は市場の成熟化が今後も進むことが予想され、高付加価値製品の開発、新規市場の開拓、営業力の強化等に努めていますが、景気変動による民間設備投資、公共投資の動向や需要顧客先の生産活動が大きな影響を受けた場合、業績に影響を与える可能性があります。
(2)原材料の市況変動
当社グループの主要事業である鋳物事業は、主要原材料の購入価格が市況に大きく影響されるため、計画的な購買を実施していますが、市況が大幅に高騰した場合、原材料費の上昇を押さえきれず、また上昇分の製品販売価格への転嫁や是正の実現には顧客との交渉に長期の時間を要し、利益率の低下をともない業績に影響を与える可能性があります。
(3)海外進出
当社グループの海外子会社「天津虹岡鋳鋼有限公司」及び「南通虹岡鋳鋼有限公司」は、中国において自動車用プレス金型鋳物の生産、販売を行っておりますが、現地の政治または法環境の変化、経済状況の急激な変動、その他の要因による社会的混乱など、予期しない事象が発生した場合、事業の遂行に影響を与える可能性があります。
(4)自然災害・事故災害
当社グループは、生産活動の中断により生じる損害を最小限に抑えるため、製造設備に対して定期的な保守点検や安全・環境対策のための設備投資等を行っておりますが、地震、台風、水害や不慮の事故等の影響で、製造設備等が損害を被った場合、操業が滞り、業績に影響を与える可能性があります。
(5)保有株式の時価下落
当社グループは、取引先との関係維持や事業拡大のため、上場及び非上場の株式を保有しておりますが、将来の市況または投資先企業の今後の業績動向により、当社が保有する株式の時価または実質価額が著しく下落した場合、業績に影響を与える可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、海外情勢の不安要因もあり、先行き不透明な状況がみられるものの、企業収益の拡大や雇用環境の改善が継続し、緩やかな回復基調で推移しました。
このような状況のもとで当社グループは、『1.社会における「信頼」の創造』、『2.社内における「相互信頼」の醸成と「自立人」の育成』、『3.新たな領域への挑戦』を柱とする第5次3カ年計画(平成28年~平成30年度)を推進し、国内事業の基盤強化に努めてまいりました。
また、海外事業においても、中国国内第2の生産・販売拠点となる南通虹岡鋳鋼有限公司を昨年7月に開業し、事業の拡大を図っております。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
イ.財政状態
当連結会計年度末における総資産は、293億7千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ54億3百万円増加いたしました。
当連結会計年度末における負債合計は、166億5千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ42億3千万円増加いたしました。
当連結会計年度末における純資産合計は、127億1千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億7千2百万円増加いたしました。
ロ.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高229億4千2百万円(前期 197億7千2百万円)と前年同期比16.0%の増加となりました。
損益面につきましては、主要原材料価格の高止まりなどもあり、営業利益13億3千5百万円(前期 17億2千7百万円)、経常利益13億3千6百万円(前期 18億2千2百万円)となりました。
また、前期に計上しました投資有価証券評価損がなくなり、親会社株主に帰属する当期純利益は6億5千7百万円(前期 3億7千万円)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、従来「その他」に含まれておりました「環境関連事業」について、量的重要性が増したため報告セグメントとして記載する方法に変更しております。以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
鋳物関連事業は、売上高は174億3百万円(前期 162億6千1百万円)、セグメント利益は、11億8百万円(前期 16億3千1百万円)となりました。
環境関連事業は、売上高は、32億6千2百万円(前期 13億4千4百万円)、セグメント利益は、2億8千3百万円(前期 3千9百万円)となりました。
その他は、売上高は、22億7千6百万円(前期 21億6千6百万円)、セグメント利益は 2億5百万円(前期 2億8千6百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、連結子会社である南通虹岡鋳鋼有限公司の工場稼動等の影響により、前連結会計年度に比べて10億8千5百万円減少し、18億7千1百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、1億9千4百万円の減少(前連結会計年度 16億2千5百万円 増加)となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益13億3千6百万円、減価償却費11億1千5百万円、仕入債務の増加9億8千5百万円による資金の増加と南通虹岡鋳鋼有限公司の稼動および環境関連事業大型案件の入金ズレによる売上債権の増加31億3千2百万円、法人税等の支払4億2千5百万円による資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、35億6千9百万円の減少(前連結会計年度 16億1千万円 減少)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出35億2千6百万円による資金の減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、26億6千6百万円の増加(前連結会計年度 9億1千5百万円 増加)となりました。主な内訳は、長期借入金による収入30億5千5百万円、短期借入金の純増加額14億4千8百万円による資金の増加と長期借入金の返済による支出16億5千5百万円による資金の減少によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
鋳物関連事業 |
19,002 |
17.6 |
|
環境関連事業 |
3,260 |
143.4 |
|
その他 |
2,258 |
3.7 |
|
合計 |
24,522 |
24.7 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
鋳物関連事業のうち一部鋳物製品については見込み生産を行っているため、受注高及び受注残高の金額には含まれておりません。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比 (%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比 (%) |
|
鋳物関連事業 |
14,612 |
14.6 |
3,184 |
19.1 |
|
環境関連事業 |
3,294 |
15.6 |
2,885 |
1.1 |
|
その他 |
2,238 |
△3.5 |
574 |
△6.2 |
|
合計 |
20,145 |
12.4 |
6,644 |
8.2 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ハ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
鋳物関連事業 |
17,403 |
7.0 |
|
環境関連事業 |
3,262 |
142.6 |
|
その他 |
2,276 |
5.1 |
|
合計 |
22,942 |
16.0 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間の収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行っております。ただし、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますので、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。この連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項につきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績等
1)財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、167億2千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ26億3千3百万円増加いたしました。これは、主として受取手形及び売掛金が23億4百万円、電子記録債権が9億7千1百万円増加した一方、現金及び預金が10億7千5百万円減少したことなどによります。
固定資産は、126億5千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ27億7千万円増加いたしました。これは、主として有形固定資産が25億7千6百万円増加したことなどによります。
この結果、総資産は、293億7千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ54億3百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、116億2千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ27億8百万円増加いたしました。これは、主として短期借入金が15億6千4百万円、支払手形及び買掛金が8億8千4百万円増加したことなどによります。
固定負債は、50億3千4百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億2千2百万円増加いたしました。これは、主として長期借入金が13億8千6百万円増加したことなどによります。
この結果、負債合計は、166億5千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ42億3千万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、127億1千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億7千2百万円増加いたしました。これは、主として親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金や非支配株主持分が増加したことなどによります。
この結果、1株当たり純資産は、前連結会計年度末に比べ195円6銭増加し3,047円46銭となりましたが、総資産の増加により、自己資本比率は、前連結会計年度末の39.3%から34.4%となりました。
2)経営成績
(売上高)
売上高は、環境関連事業の大型案件受注による売上増及び海外子会社南通虹岡鋳鋼有限公司が昨年夏に営業活動を開始したことなどにより、229億4千2百万円(前年同期比 16.0%増)となりました。そのうち国内売上高は170億1千1百万円(前年同期比 15.1%増)、海外売上高は59億3千万円(前年同期比 18.9%増)となりました。
(営業利益)
売上原価は、主要原材料の高止まりなどにより、189億7千1百万円(前年同期比 20.5%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、南通虹岡鋳鋼有限公司が昨年夏に営業活動を開始したことなどにより、26億3千5百万円(前年同期比 14.7%増)となりました。
これらの結果、営業利益は、13億3千5百万円(前年同期比 22.7%減)となりました。
(経常利益)
営業外損益は、前期の9千4百万円(純額)から1百万円(純額)となりました。
そのうち営業外収益は、前期の2億5千8百万円から1億8千4百万円に減少し、営業外費用は、前期の1億6千3百万円から1億8千2百万円に増加いたしました。
これらの結果、経常利益は、13億3千6百万円(前年同期比 26.7%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
前期の投資有価証券評価損5億9千9百万円がなくなったため、税金等調整前当期純利益は、13億3千6百万円(前年同期比 9.3%増)となりました。
また、1株当たり当期純利益金額は198円64銭(前連結会計年度 112円17銭)に増加いたしました。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
ロ.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に重要な影響を与える可能性のある要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりと認識しており、これらのリスクについては発生の回避に、また発生した場合の対応に万全を期すべく努力してまいります。
ハ.資金の財源及び資金の流動性
当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、設備投資資金については、長期借入金で調達しております。
借入金の一部は、変動金利であるため金利の変動リスクに晒されておりますが、金利スワップ取引を利用してヘッジしております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は84億2千4百万円となっております。また、当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は18億7千1百万円となっております。
当社は、将来の資金需要に対して安定的、機動的かつ効率的な資金調達を可能にするため金融機関9社と総額24億1千万円の特定融資枠契約を締結しております(借入実行残高8億4千2百万円、借入未実行残高15億6千7百万円)。
ニ.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、継続的な利益計上と安定的な配当を可能とする企業体質の構築が重要であると考え、株主価値の拡大を図るという観点から、売上高経常利益率、総資産経常利益率及び自己資本比率を重要な経営指標として位置付けております。
当連結会計年度における売上高経常利益率は5.8%(前期 9.2%)、総資産経常利益率は5.0%(前期 8.1%)であり、自己資本比率34.4%(前期 39.3%)となりました。
これらの要因については、売上高経常利益率は、主要原材料の高止まりなどにより売上原価が増加したことなどで低下しております。
また、総資産経常利益率は、上記要因に加えて、海外子会社南通虹岡鋳鋼有限公司の事業開始による売上債権及び固定資産の増加により総資産が増加したことなどで低下しております。
総資産が増加したことで、自己資本比率も低下しております。
当連結会計年度の状況を認識した上で、引き続きこれらの指標について、改善されるよう取り組んでまいります。
ホ.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1 鋳物関連事業
鋳型は、エネルギー関連の低迷で、鍛鋼、厚板用鋳型の需要が減少し、売上高は、前期を下回りました。ロールは、国内高炉メーカーの需要減と輸出の減少により、売上高は、前期を下回りました。自動車用プレス金型鋳物は、国内自動車メーカー向けの需要が好調で、売上高は、前期を上回りました。大型産業機械用鋳物は、活況な工作機械業界の需要が好調に継続し、売上高は、前期を上回りました。小型鋳物は、下水道鉄蓋は前期を上回りましたが、機械鋳物が低迷し、売上高は、前期を下回りました。デンスバーは、建設機械を中心に産業機械向け需要が好調で、売上高は、前期を上回りました。中国国内で自動車用プレス金型鋳物の生産・販売を手がける天津虹岡鋳鋼有限公司は、引き続き好調に推移し、咋年夏に営業活動を開始しました南通虹岡鋳鋼有限公司も順調に稼働しております。
この結果、当事業の売上高は174億3百万円(前期 162億6千1百万円)、セグメント利益は、11億8百万円(前期 16億3千1百万円)となりました。
2 環境関連事業
環境装置事業は、ごみ焼却施設の大型案件の受注による売上増により、売上高は、前期を大きく上回りました。
この結果、当事業の売上高は、32億6千2百万円(前期 13億4千4百万円)、セグメント利益は、2億8千3百万円(前期 3千9百万円)となりました。
3 その他
送風機は、民間設備投資に動きがあり、売上高は、前期を上回りました。環境・省エネ商品のトランスベクターは、IT関連向け検査装置冷却用クーラー等の需要が継続し、売上高は、前期並みで推移しました。KCカーボンセラミックスもアルミ関連が好調でしたが、ベアリングの取替需要が低迷し、前期並みで推移しました。KCメタルファイバーは、主要原料の銅建値の改善により売上高は前期を上回りました。
この結果、当事業の売上高は、22億7千6百万円(前期 21億6千6百万円)、セグメント利益は 2億5百万円(前期 2億8千6百万円)となりました。
該当事項はありません。
当社グループ(当社及び連結子会社)は鋳物関連分野及び機械、環境関連分野において多彩な技術を追求する企業として、絶えず個性的技術や商品を創り出すことを企業目標にして研究開発に取り組んでおります。鋳物関連技術では、新しい鋳造プロセス技術の開発や新しい機能を有した合金鋳鉄材や特殊鋳鋼材などの材料開発に取り組み、また商品開発や生産技術の向上にも取り組んでおります。鋳物関連技術以外では、新しい機械、環境関連技術や商品開発などを積極的に推し進めております。
現在、研究開発活動は、当社は開発部と各事業部の技術スタッフで実施しております。また、海外子会社の天津虹岡鋳鋼有限公司では技術スタッフが実施しております。研究開発に携わっている人数は当社グループ全体で27名であります。
当連結会計年度における全社の研究開発費は224百万円であります。なお、研究開発費には、当社の開発部で行っている熱解析、流動解析、応力解析などのためのシミュレーション技術の開発や全社的な基礎的研究など、各事業に配分できない費用が2百万円含まれております。
当連結会計年度における各セグメント別の研究目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は、次の通りであります。
1 鋳物関連事業
主に開発部と、関連事業部の技術スタッフが研究開発活動を実施しております。開発部では、新規事業化を目指して、新たに、極低炭素球状黒鉛鋳鉄鋳造プロセスを開発し、実用化に向けて取り組んでおります。このプロセスは、高強度、高延性を有し、鋼に匹敵する高ヤング率と高疲労強度、良摺動性を併せ持つ極低炭素球状黒鉛鋳鉄材をすでに開発して、関連特許を複数出願しております。この材料を利用して新商品を開発するために、複雑形状の機械部品製造の技術を確立してユーザーの評価を受けております。さらに多くのユーザーに評価を受けるために、コストパフォーマンスのための製造プロセスの技術改善やPR用カタログの作成を実施しております。また、用途拡大を図るために、さらに機能性の付加を追究して、弱電業界や自動車業界にもサンプル提供を含めて、PR活動を行っていきます。
このようなプロセス開発以外に、新しい機能や環境に優しい鋳鉄材、鋳鋼材の開発にも取り組んでおります。従来の球状黒鉛鋳鉄にはない高強度と高延性を同時に持つ新しい合金鋳鉄材を開発して特許出願を行っております。また、高価な合金の代わりに安価な合金を用いた非磁性の球状黒鉛鋳鉄材や鋳鋼材を見出したので、特許出願して非磁性の用途への実用化を図ります。
さらに、新たな機能鋳造材として、耐食、耐熱に優れた合金ダクタイル鋳鉄材を、電気化学的評価法を用いて取り組んでおります。成果として、耐食、耐熱に優れ、機械的特性にも優れた合金鋳鉄材を開発して特許出願に至りました。今後は用途の開拓とユーザー評価を受けながら実用化を目指していきます。
ユーザーの設計段階から参加していくために、熱解析と流動解析に応力解析を連動させた鋳造CAEの技術向上にも取り組んでおります。大型の鋳物製品でも短時間で解析できるように、新たな解析ソフトを備えて、鋳造後の残留応力や変形解析技術の確立に向けて実施しております。特に、鋳造材の高温特性や砂などの周辺材料の熱物性データを収集してきました。今後は検証実験を実施しながら、解析精度の向上を図っていきます。事業部門では独自の新商品として、公共の土木や建築用の新型人孔鉄蓋、電線共同溝用鉄蓋や極薄鋳鉄の鋳造技術を応用して什器や景観商品などの商品開発を続けており、特許出願と同時に、商品化によって拡販の実績が出始めております。
大型鋳物製品においてはこれまで培ってきたフルモールド法の技術に従来の砂型、金型の技術を組み合わせて難度の高い複雑形状の鋳物の製造技術を確立して、造船や新たな産業機械分野などに適用しつつあります。また、新しい熱処理方法を開発して連鋳棒の新材質の商品化も継続して進めており、売り上げにも貢献しております。
中国国内で自動車用プレス金型鋳物の生産・販売を手がける天津虹岡鋳鋼有限公司は、黒龍江科技大学と共同で鋳鉄材試験の研究を行っております。また、鋳鉄材の製造技術及び生産性向上のための技術開発にも取り組み、それに係る特許申請を行っております。上記の取組みに加えて、ITを活用したモノづくりにも積極的に取り組んでおります。当事業に掛かった研究開発費は211百万円であります。
2 環境関連事業
環境関連事業では、この事業部の技術スタッフが中心になって、これまで培ってきたストーカ方式の焼却炉に改良を加えた新ストーカ炉を開発してきました。この10トン/日以下の新型ストーカ炉は大幅な省エネやCO2削減が実現できる炉で、実証はすでに終えて大型案件の新規受注に貢献し始めております。新型ストーカ炉の新規受注の案件が増大しつつありますので、さらに実績に基づいて受注拡大に繋げていきます。これらの事業に掛かった研究開発費は2百万円であります。
3 その他
機械関連事業では、主に開発部と関連事業部の技術スタッフで実施しております。主に自動車の摩擦材のフィラーとして使われているメタルファイバーの材質、サイズや形状の種類を大幅に増やして、自動車摩擦材以外の用途開発に取り組んでおります。これまでに、将来の自動車分野に適用される新規の用途で複数受注が見込まれ、一部、出荷を始めております。数年後には大量受注が期待されるため、それに備えて量産体制を整えていきつつあります。また、自動車分野以外にもセメント分野、IT関連分野をはじめ、機械装置部品分野などで受注に結びつく新用途が拡大しつつあり、すでに受注に結びついているものもあることから、ユーザーの開拓に重点的に取り組んでまいります。
セラミックス関連では有形成形技術と製品開発を実施しております。耐熱性、耐スポーリング性、加工性を併せ持つカーボンセラミックス材は新たに高温用潤滑構造材としてIT関連の製造装置の部品に使われ、順調に売り上げに貢献しております。また、新たなコーティング材との組み合わせで、新規用途及び新規顧客拡大のためにガラス製品製造用の治具材や高温軸受け材、耐熱容器材への用途拡大を重点的に推し進めております。
工場用送風機装置では、高効率の送風機を開発でき、受注増に寄与しつつあります。さらに、大型品での高効率送風機の開発に取り組みつつあり、ボイラー業界や集塵機業界などに市場シェアの大幅な拡大を目指していきます。これらの事業に掛かった研究開発費は8百万円であります。