第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)経営方針

 当社グループは、

1.社会との共生、地球環境の保護に努め、社会的責任を果たします。

2.「象の歩む道」には踏み込まず、付加価値の高い製品で社会に貢献します。

3.技術の向上と革新を継続し、品質とサービスで、お客様のマインド・シェアNo.1を目指します。

4.社員の個性を尊重し、自由闊達な風土のもと、活力ある会社を目指します。

 以上の経営方針のもと、いかなる環境の変化にも耐え得る個性的な企業体質の構築に努めます。

 

(2)経営環境及び対処すべき課題等

①経営環境及び対処すべき課題

 わが国経済は、雇用・所得環境は足下は改善されているものの、外需の減速や設備投資の伸びの鈍化などが懸念されます。海外におきましては、保護主義的な通商政策や英国のEU離脱問題など、世界経済に影響を及ぼしかねない不安定要素により、先行き不透明な状況が続くことが予想されます。また、為替相場の変動や資材、物流、エネルギーコストの動向も見通し難い状況にあり、引き続き注視していく必要があります。長期的には、産業構造の変化や国際競争の激化、少子高齢化による労働力人口の減少など、今後も企業経営にとって厳しい環境が続くものと思われます。

 このような中で、当社グループは、平成29年度から3ヵ年の第10次中期経営計画二年目である当期第112期を終え、最終年度となる第113期を迎えました。今期においては、更なる成長に繋げていくために、考え方や行動を「点」から「面」へと領域を広げ、更には立体的に掘り下げていく「球」へと展開し、相手先の事業や製品、機能の全体像を把握することで、情報や関係を深め、集中して行動することにより、更なる成長を実現するよう努めると共に、引き続き以下の課題に対処してまいります。

 

1) パートナーとの連携による高収益事業の創出

 自動車用光モール向けステンレスや自動車用高精度異形鋼の増産対応や生産性向上による成長市場での拡販、自動車用小中径厚肉管や極薄電磁鋼帯の高効率モーター用途などでの新事業の創出を加速させてまいります。

2) 事業の変革と強化を担う人材の育成と成長

 事業を支え礎となる人員の採用、能力開発や技能伝承の促進などにより、新たな事業の創出を担う人材の確保及び育成を推進してまいります。

3) 成長市場を機敏に捉えたグローバル展開

 タイ、マレーシアのコイルセンター機能を強化するとともに、インド市場へのステンレス拡販なども見据え、成長市場を捕捉してまいります。

4) グループの連携強化による総合力の発揮

 グループ全体の更なる収益向上体制を構築することで、グループ総合力を向上させてまいります。

 

 当社グループを取り巻く環境は厳しい状況が続いておりますが、これらの課題を実行・実現し、揺るぎない収益基盤の確立を目指し活動してまいります。

 

②不適切な者による支配防止の取組み

 上場会社である当社の株式は、株式市場を通じて多数の株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社の株式に対する大規模買付提案又はこれに類似する行為があった場合においても、当社といたしましては、一概に否定するものではなく、最終的には株主の皆様の自由なご意思により判断されるべきであると考えます。

 しかしながら、当社株式の大規模な買付や買付提案の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を強要するおそれのあるもの、対象会社の取締役会や株主が買付の条件等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないものなど、不適切なものも少なくありません。

 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、当社の企業理念をはじめ財務基盤や事業内容等の様々な源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保・向上させる者でなければならないと考えております。従いまして、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大規模買付提案又はこれに類似する行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。

 そこで当社取締役会は、議決権割合を20%以上とすることを目的とする大規模買付行為を行おうとする者は、事前に株主の皆様の判断のために必要かつ十分な大規模買付行為に関する情報を取締役会に提供すると共に、それを受けて取締役会としての意見を形成し、必要に応じて大規模買付提案の条件の改善交渉や株主の皆様に対する代替案の提示を行うための期間を経た上で、当該行為を行うこととするルールを策定いたしました。このルールが遵守されない場合や基本方針に照らして不適切な支配により企業価値を損なうおそれがあると判断される場合は対抗措置を講じることのできる対応策(買収防衛策)を平成19年3月7日開催の取締役会にて導入し、直近では令和元年6月27日開催の定時株主総会におきまして、買収防衛策の期限を令和4年6月に開催予定の定時株主総会終結の時まで継続することをご承認いただいております。その詳細につきましては、令和元年5月24日付で「当社株式の大規模買付行為への対応策(買収防衛策)の継続について」として公表し、この開示資料全文を当社ウェブサイトに掲載しております。(https://www.nipponkinzoku.co.jp)

 

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生に備えての対策を講じていく予定であります。

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 景気変動について

当社グループの製品は、直接あるいは顧客を通じて間接的に、全世界の様々な市場で販売されております。従って、日本、北米、欧州、アジア等の主要市場における景気後退などは当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 金利及び為替の変動について

当社グループは、海外売上高比率が29.3%で、顧客を通じたものを含めると相当な比率となり、また、在外子会社の財務諸表は現地通貨建で作成されているため、為替変動の影響を受けます。さらに、当社グループは、金利変動の影響を受ける可能性もあります。従って、急激な金利及び為替相場の変動等が、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 新製品開発について

当社グループは、魅力ある新製品を開発するため、継続的な研究開発投資を積極的に行っております。しかしながら、技術の急速な進歩や顧客ニーズの変化により、期待通りに新製品開発が進まない場合、将来の成長と収益性を低下させ、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 価格競争について

当社グループが属しているステンレス業界における価格競争は激化しており、当社グループは高付加価値製品への特化を図っておりますが、一般市況品市場では価格競争の影響を受けております。また、ユーザーからのコストダウン要請や競合会社の参入攻勢などのため、今後一層の価格下落が予想されます。当社グループは、グローバルな視点での収益・コストの構造改革を進めておりますが、これら販売価格の下落が、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 海外販売に潜在するリスクについて

当社グループは、販売の一部を中国やアジア諸国並びに欧米諸国に対して行っております。これらの海外市場への販売には、1)予期しない法律または税制の変更、2)不利な政治または経済要因、3)テロ、戦争、その他の社会的混乱等のリスクが常に内在されております。これらの事象が起これば、当社の事業の遂行に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 主原料の供給体制について

当社グループは、主原料をグループ外の企業から供給を受けております。これらの供給元企業が、災害等の事由により、当社グループの必要とする数量を予定通り供給できない場合、生産遅延、販売機会損失等が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 主原料の仕入価格の変動について

当社グループが取扱う製品の主原料は、主にステンレス鋼でありますが、その中で特にニッケル系ステンレス鋼の仕入価格は、ニッケルの国際市況の影響を受けております。従って、ニッケル市況高騰時の仕入価格上昇分を販売価格に十分に転嫁できない可能性もあり、このような場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 製品の欠陥について

当社グループは、厳格な品質管理基準にのっとり各種の製品を製造しております。しかし、すべての製品について欠陥がなく、将来的にリコールが発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、それにより当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 知的財産について

当社グループは、研究開発等によって得られた成果については、特許、意匠及び商標等産業財産権によるか当社独自技術(ノウハウ)として当該技術の保護・管理を図っております。しかし、特定の地域においては産業財産権による保護が充分でなく、第三者が当社グループの知的財産を使用し類似製品を製造することを効果的に防止できない可能性があります。また、当社グループの将来の製品または技術が、他社の産業財産権を侵害しているとされる可能性があります。

 

(10) 公的規制について

当社グループは、事業展開する各国において、事業・投資の許可、関税をはじめとする輸出入規制等、様々な政府規制・法規制の適用を受けております。これらの規制を遵守できなかった場合、当社グループの事業活動が制限され、コストの増加につながる可能性があります。従って、これらの規制は当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 災害時のリスクについて

当社グループでは、地震を含めた防災対策を徹底しており、過去の災害発生時にも事業への影響を最小限に止めた実績があります。しかし、想定を超える大規模な災害が発生した場合には、停電またはその他の中断事象による影響を完全に防止または軽減できない可能性があります。

 

(12) 人材の確保について

新技術及び新商品の開発及び製造には、有能な技術者及び熟練技術者の確保が重要であります。当社グループでは、有能な技術者の確保に注力し、また熟練技術者の育成を図っておりますが、有能な人材確保及び育成を継続できない場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 退職給付債務について

当社グループの退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、将来期間において認識される費用及び債務に影響を及ぼし、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

 当連結会計年度のわが国経済は、好調な企業収益を背景とした雇用・所得環境の改善や設備投資の増加などに支えられ、引き続き概ね堅調に推移しました。海外におきましては、米国では財政支出の拡大や減税効果による個人消費並びに設備投資の拡大などにより回復基調が継続しましたが、中国では設備投資や個人消費が鈍化するなど成長の減速が見られました。

 ステンレス業界におきましては、底堅い景気推移を背景に、建設関連需要や製造業向けなど、足下の堅調な需要は継続しておりますが、引き続き海外メーカーの能力増強などによる供給過剰や中国の景気減速による需要減退の影響などが懸念されます。

 このような状況のもと、当社グループは、主資材の安定調達、生産効率の改善に引き続き取り組むと共に、これらの努力では吸収しきれない副資材や物流、エネルギーコストの上昇に対して、販売価格の適時な是正に努めることなどにより収益の維持向上を行いました。さらに、当社グループの独自性を発揮した自動車用光モール向けステンレスや自動車用高精度異形鋼などの成長製品の増産増販対応を行うと共に、多種多様な素材を複合成形する「マルチ&ハイブリッドマテリアル」製品、最終製品の形状に近い複雑な成形を行う「ニアネットシェイプ」製品及び最終製品に要求される性能を素材で実現する「ニアネットパフォーマンス」製品を供給できるメーカーへのシフトに向け、新技術・新製品の開発に注力してまいりました。

 この結果、当連結会計年度の連結業績につきましては、売上高は前期と比べ903百万円 (1.9%)増収の49,291百万円となりました。損益面につきましては、営業利益は原材料価格と販売価格のタイムラグによるマージン率の縮小などで、前期と比べ807百万円減益の2,580百万円、経常利益は701百万円減益の2,685百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、退職給付制度の変更による特別損失の計上などで、1,480百万円減益の908百万円となりました。

 

 セグメントごとの業績を示すと、次のとおりであります。

 

a. みがき帯鋼事業

 冷間圧延ステンレス鋼帯、みがき特殊帯鋼共に、上期は主要顧客である自動車関連の販売が堅調に推移しました。下期以降は、中国の景気減速の影響を受け、中国国内の自動車需要が減速しましたが、差別化製品の拡販などで販売影響を最小限に抑えました。

 冷間圧延ステンレス鋼帯におきましては、ニッケル、クロム価格下落の影響で、原料コスト変動のタイムラグによるマージンが縮小しました。しかし、黒鉛電極や耐火物など副資材の原料高及びエネルギーコスト高の影響を製品価格の適時是正に努めましたことで損益への影響を抑制しました。

 また、自動車用光モール向け製品は、海外での品質評価を受け、欧米メーカー向け独自鋼種製品が拡大し数量を伸ばしました。電子部品関連では、スマートフォン向けやゲーム機向け振動部品、カメラ部品などの高精度ニーズで、板厚厳格、低磁性などの高精密仕様のバネ材が採用され、収益向上に寄与しました。

 みがき特殊帯鋼につきましては、自動車関連では、中国市場におけるオートマチック車ミッションベアリング向け需要が減速しましたが、CASE(Connected(つながる)、Autonomous(自動運転)、Sharing(共同所有)、Electricity(電動化))関連用途では、車輪搭載のドライブシステム向けなどで新規受注が決定しております。

 以上の結果、みがき帯鋼事業の売上高は、前期と比べ357百万円(0.9%)増収の39,172百万円となりました。

 

b. 加工品事業

 福島工場取扱製品におきましては、海外向け、特に中国の景気が減速した影響により自動車用部材及び産業機器の製造装置用部材が減販しましたが、国内インフラ整備向けとして高速道路の補修工事用部材に当社製品が採用されたことや、当社精密異形鋼の高精度、高品質が評価されたことにより、信頼性が必要とされる自動車用可変バルブ部品に採用されたことに加え、原材料高などのコスト増に対し製品価格を適時に是正したこともあり売上高は増加しました。

 また、自動車駆動部品用高精度異形鋼は、従来製品より厳格な管理が要求される新形状製品の生産が安定したことに加え、費用削減対策や人員配置の見直しを実施したことにより増収となりました。

 岐阜工場取扱製品におきましては、船舶、建設機械の需要好調によりディーゼルエンジン向け燃料配管及び予熱装置用精密管の増販に加え、昨年度から量産を開始した自動車向け温度センサー用精密管、また、海外プラント用の計測機器向け保護管等が増販しました。

 さらに、シームレスパイプからの切替え需要の取込みや、素材レベルからの品質管理体制等を評価していただいた結果、高品質が要求される飲料機器や医療機器の新規顧客に採用されたことで、増収となりました。

 その他にも、グローバルな営業活動の一環として海外供給体制を構築し、日系ユーザーのタイ現地工場へNIPPON KINZOKU(THAILAND)CO., LTD.経由で精密管の供給を開始しました。

 以上の結果、加工品事業の売上高は、前期と比べ545百万円(5.7%)増収の10,119百万円となりました。

 

② 財政状態の状況

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べ1,721百万円減少の61,885百万円となりました。

 流動資産は、1,264百万円減少の30,578百万円となりました。これは主に、現金及び預金が1,971百万円減少した一方、たな卸資産が621百万円増加したこと等によるものであります。

 固定資産は、457百万円減少の31,306百万円となりました。これは主に、有形固定資産が327百万円減少し、投資その他の資産に含まれる投資有価証券が356百万円減少したこと等によるものであります。

 負債合計は、前連結会計年度末と比べ2,537百万円減少の40,671百万円となりました。

 流動負債は、2,754百万円減少の24,431百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が2,108百万円減少し、その他に含まれる設備支払手形が552百万円減少したこと等によるものであります。

 固定負債は、216百万円増加の16,239百万円となりました。これは主に、長期借入金が260百万円減少したものの、企業年金制度の改定等により退職給付に係る負債が650百万円増加したこと等によるものであります。

 純資産は、前連結会計年度末と比べ816百万円増加の21,214百万円となりました。

 株主資本は、707百万円増加の14,497百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が707百万円増加したこと等によるものであります。

 その他の包括利益累計額は、108百万円増加の6,717百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が238百万円減少したものの、退職給付に係る調整累計額が382百万円増加したこと等によるものであります。

 以上の結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末の32.1%から2.2ポイント上昇し、34.3%となりました。また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の3,046.93円から121.93円増加の3,168.86円となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による収支と投資活動による収支を合わせると、1,340百万円の支出(前期2,214百万円の収入)であり、これに、財務活動による収支を加味すると、1,961百万円の支出(前期253百万円の収入)となり、前連結会計年度末に比べ資金は1,971百万円(23.7%)の減少となり、当連結会計年度末には6,354百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、755百万円の収入(前期3,652百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益が1,306百万円(前期3,288百万円)、減価償却費が1,582百万円(前期1,449百万円)であり、仕入債務の減少2,094百万円(前期2,097百万円の増加)による支出があったこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、2,095百万円の支出(前期1,437百万円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出が2,100百万円(前期1,610百万円の支出)であったこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、621百万円の支出(前期1,961百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入による収入が5,000百万円(前期5,320百万円の収入)、長期借入金の返済による支出が5,394百万円(前期5,605百万円の支出)であったこと等によるものであります。

 

(2) 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前期比(%)

みがき帯鋼事業

32,282,525

4.3

加工品事業

8,723,443

12.8

合計

41,005,969

6.0

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 金額は販売価格によっております。

3 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

b. 受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

みがき帯鋼事業

39,904,000

△0.6

7,394,452

11.0

加工品事業

10,146,093

5.6

823,033

3.4

合計

50,050,094

0.6

8,217,486

10.2

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

c. 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

みがき帯鋼事業

39,172,473

0.9

加工品事業

10,119,262

5.7

合計

49,291,736

1.9

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成30年4月1日

至 平成31年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

田島スチール㈱

5,846,817

12.1

6,109,529

12.4

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

当連結会計年度において、経営上の重要な契約等はありません。

 

5【研究開発活動】

当連結会計年度における当社グループの研究開発活動費は総額380百万円であり、新商品・新用途・新技術の研究開発を行っております。更に、新創業期と位置付け、特性の異なる材料を組み合わせたマルチ&ハイブリッドマテリアルや、お客様の最終製品に近づけた性能や形状のニアネットシェイプ、ニアネットパフォーマンス等の製品開発に注力しております。

また、技術研究所では中長期的視野に基づく基礎研究と、開発部門及び製造部門での新商品化の技術支援を行っており、新商品開発、新規事業化への展開を促進しております。

 

セグメントごとの研究開発活動を以下に示します。

 

(1) みがき帯鋼事業

冷間圧延ステンレス鋼帯では、自動車用モール材の増産に伴い品質向上、生産性向上等を進め、お客様より高い評価を得ております。また、新焼鈍ラインを導入し、生産能力向上を実施しました。

極薄電磁鋼帯関連では、地球環境的視点等から更なる高効率化や小型軽量化等が求められており、これらに適した素材として、高パワー密度(小型・高周波・高磁束密度)の環境で、低損失(高効率)の素材を提供しております。

マグネシウム合金帯では、強度-延性バランスと常温加工性に優れた新鋼種を開発しました。また、軽量化+αの特性(静振、高剛性など)を追求し、医療機器、電池(一次,二次)等、様々なニーズに応える技術開発(加工技術、表面処理技術、品質の向上および生産性向上など)を行っております。

みがき帯鋼事業に係る研究開発費は218百万円であります。

 

(2) 加工品事業

加工品事業では、各種産業で必要とされる機能部品やコスト削減に貢献する製品として、異形鋼(異形断面形鋼)製品、精密細管、型鋼製品(冷間ロール成形)などを中心に研究開発を進めております。異形鋼製品では自動車用高精度異形鋼を主体に研究開発を行ない、その増産対応においては、新圧延機の導入および焼鈍ラインの生産性アップ等を実施しました。また、自動車用途以外の異形鋼製品は、お客様の工程を削減し環境に配慮された商品として広く採用されております。

ステンレス精密管においては、マルチ&ハイブリッドマテリアルであるステンレス精密管とPEEK樹脂の複合パイプ、自動車内燃機関用の小中径厚肉管、シームレスパイプ用途へファインパイプの展開等の商品化を行っております。これらの製品において、安定した溶接技術に加え、溶接品質の全長保証体制の確立、加工技術、熱処理、形状測定、梱包自動化まで一貫した技術開発を行っております。

加工品事業に係る研究開発費は、161百万円であります。