当連結会計年度における世界経済は、比較的好調な米国においては雇用情勢の改善や内需の堅調さにより景気回復が続いており、また、欧州においては経済格差拡大に対する懸念はあるものの景気は穏やかな回復傾向にあります。一方、原油価格の空区や中国の景気減速が鮮明化し、その影響が新興国・資源国を中心に世界に波及し、実体経済に与える影響について不安感が高まる状況となりました。
わが国の経済におきましては、個人消費の持ち直しや企業の設備投資の増加が見込まれるなどの好材料もありましたが、世界経済の不確実性の高まりや金融市場の変動の影響など、景気の先行きに対する不透明感が増しております。
このような環境の下、当社グループは、全社挙げての原価低減活動に取り組んでまいりましたが、売上高の減少や為替変動の影響を受けました。その結果、売上高は224億51百万円(前年同期比4.5%減少)、営業利益は3億11百万円(前年同期比48.2%減少)、経常利益は10億83百万円(前年同期比18.5%減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は8億96百万円(前年同期比17.0%減少)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
①可鍛事業
当セグメントにおきましては、当社グループの主要取引先であります自動車業界では、海外生産の進展により、国内生産台数は減少傾向が継続しております。こうした状況の中、前会計年度に受注したターボチャージャー部品の受注増加と、産業用機械部品の建機及び産業用ロボットがともに堅調に推移し、生産に大きく寄与いたしましたが、全体量としては減少となりました。その結果、売上高は215億4百万円(前年同期比5.0%減少)、セグメント利益(営業利益)は12億(前年同期比19.9%減少)となりました。
②金属家具事業
当セグメントにおきましては、家具市場の回復は鈍く、また、海外生産に伴う為替変動などにより引き続き厳しい状況が続く中、お客様のニーズに対応した新製品を開発し市場に投入致しました。その結果、売上高は9億47百万円(前年同期比7.3%増加)、セグメント損失(営業損失)は9百万円(前年同期はセグメント損失2百万円)となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ7億60百万減少し、19億48百万円(前年同期比28.0%減少)となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益10億72百万円、減価償却費16億67百万円及び持分法による投資利益6億2百万円などにより、18億85百万円の収入(前年同期は20億55百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出20億11百万円などにより、21億45百万円の支出(前年同期は10億72百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出3億59百万円、配当金の支払額1億28百万円などにより、4億67百万円の支出(前年同期は5億56百万円の支出)となりました。
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
可鍛事業 | 21,567,227 | 95.0 |
金属家具事業 | 493,173 | 102.7 |
合計 | 22,060,401 | 95.1 |
(注) 1 金額は、販売価格により算出しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 仕入高(千円) | 前年同期比(%) |
金属家具事業 | 505,813 | 105.2 |
合計 | 505,813 | 105.2 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 可鍛事業についての商品仕入実績はないため、商品仕入高の記載は行っておりません。
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
可鍛事業 | 21,324,547 | 92.4 | 4,803,683 | 96.3 |
合計 | 21,324,547 | 92.4 | 4,803,683 | 96.3 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 金属家具事業については受注生産ではないため、受注高及び受注残高の記載は行っておりません。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
可鍛事業 | 21,504,401 | 94.9 |
金属家具事業 | 947,353 | 107.3 |
合計 | 22,451,754 | 95.4 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
トヨタ自動車㈱ | 10,247,869 | 43.5 | 9,322,898 | 41.5 |
日野自動車㈱ | 4,390,165 | 18.6 | 4,278,067 | 19.0 |
ナブテスコ㈱ | 2,342,774 | 9.9 | 2,471,316 | 11.0 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(1) 当社の対処すべき課題の内容等
今後の見通しにつきましては、設備投資に持ち直しの動きがみられるものの、個人消費の回復に力強さが感じられず、引き続き海外景気の弱さが見られるなど、予断を許さない状況が続くものと推察されます。また、4月中旬に発生した熊本地震の影響もあり、依然として厳しい状況にあります。
このような経営環境の中、当社グループは、変革の激しい時代の潮流に取り残されないよう、お客様のニーズにお応えできる生産技術の革新・生産体制の構築などを行い、企業体質の強化を図るとともに、当社グループを挙げてのムダな作業の徹底的な洗い出しによる原価低減を推進し、業績の向上に努めていく所存でございます。
(2) 会社の支配に関する基本方針
当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきだと考えています。
ただし、株式の大規模買付提案の中には、例えばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもあり得ます。
そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えています。
そこで、平成21年6月26日開催の第80回定時株主総会において、株主の皆様のご承認をいただき、当社株式等の大規模買付行為への対応策(買収防衛策)を導入いたしました。さらに、平成27年6月24日開催の第86回定時株主総会において、継続することに株主の皆様のご承認をいただきました。なお、本プランの詳細については、インターネット上、下記の当社ウェブサイトをご覧下さい。
(アドレス http://www.chuokatan.co.jp/news/pdf_data/nr20150513_1.pdf)
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(経済状況)
当社グループの主要取引業界は自動車部品業界であります。現在、自動車部品業界は、グローバル化及び統合の進展並びに競合他社による新製品及び新技術の導入等の急激な変化が起こっております。取引先自動車部品メーカーにつきましても、調達の決定を行うにあたってのコストの検討がますます重要になっております。当社グループの企業努力や、当社グループのグローバル市場における競争力の維持強化が何らかの理由により予定どおり達成されない場合、当社グループの収益水準の維持向上に影響を及ぼす可能性があります。
(製品の欠陥)
当社グループは品質管理基準に従って各種の製品を製造しております。しかし、全ての製品について欠陥が無く、将来的にリコールが発生しないという保証はありません。大規模なリコールや製造物責任賠償に繋がるような製品の欠陥は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、これにより売上高が低下し、当社グループの業績と財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
(原材料の市況変動)
当社グループが所属する鋳物業界においては、主原料としてスクラップを使用しております。従いまして、スクラップの市況が上昇する局面では、取引業者から価格引き上げ要請の可能性があります。当社グループでは、随時市況価格を注視しながら取引業者との価格交渉にあたっておりますが、今後、市況が大幅に高騰した場合には、原材料費等の上昇を抑えられず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(環境規制)
当社グループが所属する鋳物業界は、広範囲な環境その他の法的規制に服しております。二酸化炭素排出量、騒音、安全性及び工場からの廃棄物に課せられる規制は広範囲に亘っております。これらの規制は変更されることがあり、規制がより厳しくなる傾向にあります。これらの規制を遵守するための費用が当社グループの事業にとって多大な金額となる可能性があり、新たな規制強化により当社グループが多額の費用の支出を余儀なくされる可能性もあります。
(自然災害、事故、機械故障等による影響)
当社グループの主力工場は、中部地区に存在しており、取引先の多くも中部地区に存在しております。また、2016年4月に発生した熊本地震により、弊社熊本工場が被災したこと等から、地震や台風などの自然災害、事故、機械故障など操業に影響する事象が生じた場合、生産・納入活動が遅延・停止する可能性があります。遅延・停止が長期間に亘る場合、当社グループの財政状態と経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社は、運転資金の効率的な調達を目的として平成27年9月29日付にて取引銀行2行と総額10億円のコミットメントライン契約を締結しております。
当社グループ(当社及び連結子会社)は、可鍛事業では当社技術管理部技術開発課で、金属家具事業では、連結子会社㈱チューキョーによって、開発技術による市場の創造を重点として取り上げ、環境問題に配慮し、リサイクル可能部品材の使用率を高める活動に取り組んでまいりました。
当連結会計年度における研究開発活動費は、可鍛事業では14,731千円、金属家具事業では17,880千円であります。
(1) 経営成績の分析
(売上高、売上原価、販売費及び一般管理費)
売上高につきましては、第2[事業の状況]1[業績等の概要]の(1)業績に記載したとおりであります。
売上原価は、減価償却費の増加等がありましたが、電力料及び材料価格の低下や全社挙げての原価低減活動に取り組んでまいりました結果、前連結会計年度の208億40百万円から7億51百万円減少の200億89百万円となりました。売上原価の売上高に対する比率は、前連結会計年度の88.5%から0.9%増加の89.4%となりました。
販売費及び一般管理費は、減価償却費が増加しましたが、人件費及び輸送費の減少等により、前連結会計年度の20億87百万円から36百万円減少の20億51百万円となりました。販売費及び一般管理費の売上高に対する比率は、前連結会計年度の8.8%から0.3%増加の9.1%となりました。
(営業利益)
上記の要因により、営業利益は、前連結会計年度の6億1百万円から2億89百万円減少の3億11百万円となりました。
(営業外収益及び営業外費用)
営業外収益は、前連結会計年度の7億71百万円から71百万円増加の8億42百万円となりました。主な要因は、持分法による投資利益の増加や為替差益が減少したこと等によるものであります。
営業外費用は、前連結会計年度の42百万円から27百万円増加の70百万円となりました。主な要因は、為替差損の増加や支払利息が減少したこと等によるものであります。
(2) 財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、95億92百万円(前連結会計年度末は105億96百万円)となり、10億4百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金の減少(27億70百万円から24億60百万円へ3億9百万円減少)、有価証券の減少(4億83百万円から32百万円へ4億50百万円減少)及び売上高の減少により受取手形及び売掛金が減少(48億91百万円から45億8百万円へ3億83百万円減少)したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、160億29百万円(前連結会計年度末は159億38百万円)となり、90百万円増加いたしました。これは主に中国の持分法適用会社による投資利益を計上したことによる関係会社出資金の増加(25億65百万円から29億6百万円へ3億41百万円増加)及び投資有価証券が減少(17億30百万円から13億93百万円へ3億37百万円減少)したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、54億25百万円(前連結会計年度末は60億47百万円)となり、6億21百万円減少いたしました。これは主に電子記録債務が発生したことにより支払手形及び買掛金が減少(37億67百万円から31億16百万円へ6億50百万円減少)したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、23億43百万円(前連結会計年度末は25億84百万円)となり、2億41百万円減少いたしました。これは主にリース債務の増加(3億89百万円から4億81百万円へ92百万円増加)、長期借入金の減少(9億83百万円から8億79百万円へ1億3百万円減少)及び繰延税金負債が減少(9億81百万円から7億73百万円へ2億7百万円減少)したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、178億52百万円(前連結会計年度末は179億2百万円)となり、50百万円減少いたしました。これは主に利益剰余金の増加(128億7百万円から135億72百万円へ7億65百万円増加)及び為替換算調整勘定が減少(19億90百万円から16億56百万円へ3億33百万円減少)したことによるものであります。
自己資本比率は、前連結会計年度末の65.6%から67.8%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、第2[事業の状況]1[業績等の概要]の(2)キャッシュ・フローの状況に記載したとおりであります。