第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

 

(1) 業績

当連結会計年度におきましては、欧州では英国のEU離脱に伴う先行き不透明感があるものの、輸出が復調しつつあることから緩やかな景気回復が続きました。米国では、雇用環境の安定的な改善もあり個人消費が堅調に推移したことにより景気回復が継続いたしました。

一方、国内では、海外経済の先行き不透明感や為替相場の不安定などから足踏み状態が続いていますが、輸出の持ち直しや在庫調整等により、企業収益や雇用環境は緩やかな回復が続きました。

このような環境の中、当社グループは、競争力向上のためにロスコストの徹底した排除や拡販活動の強化、品質及び技術力向上による企業体質強化を図ってまいりました。中国におきましては、期央まで景気の停滞感がありましたものの、建設機械メーカーの強い部品需要が起こり、それまで好調であったロボット部品需要、拡販活動とも併せ、販売量はV字回復いたしました。その結果、売上高は227億26百万円(前年同期比1.2%増加)営業利益は3億60百万円(前年同期比15.8%増加)経常利益は9億30百万円(前年同期比14.1%減少)親会社株主に帰属する当期純利益は5億67百万円(前年同期比36.6%減少)となりました。

 

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

  ①可鍛事業

当セグメントにおきましては、当社グループの主要取引先であります自動車業界では、熊本地震による一時的な生産台数の減少はありましたものの、回復以後は堅調に推移している中、電気自動車やプラグインハイブリッド車に代表される次世代自動車の開発競争も激しさを増し、自動車メーカーも勝ち残りを賭け熾烈な争いを行っております。その結果、売上高は217億59百万円(前年同期比1.1%増加)、セグメント利益(営業利益)は12億17百万円(前年同期比1.4%増加)となりました。

  ②金属家具事業

当セグメントにおきましては、低価格商品の浸透による価格競争の激化、買い控えによる需要の低迷等厳しい経営環境が継続しているなか、顧客ニーズに対応した新製品の市場投入により販売強化を行いました。その結果、売上高は9億67百万円(前年同期比2.0%増加)、セグメント利益(営業利益)は2百万円(前年同期はセグメント損失9百万円)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ3億93百万増加し、23億42百万円(前年同期比20.1%増加)となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益6億99百万円、減価償却費16億40百万円及び売上債権の増加8億35百万円などにより、15億13百万円の収入(前年同期は18億85百万円の収入)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出14億18百万円などにより、15億38百万円の支出(前年同期は21億45百万円の支出)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入9億56百万円、長期借入金の返済による支出4億27百万円などにより、4億65百万円の収入(前年同期は4億67百万円の支出)となりました。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

可鍛事業

21,880,493

101.4

金属家具事業

440,517

89.3

合計

22,321,010

101.1

 

(注) 1 金額は、販売価格により算出しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

金属家具事業

545,540

107.8

合計

545,540

107.8

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 可鍛事業についての商品仕入実績はないため、商品仕入高の記載は行っておりません。

 

(3) 受注状況

当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

可鍛事業

21,993,358

103.1

5,037,784

104.8

合計

21,993,358

103.1

5,037,784

104.8

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 金属家具事業については受注生産ではないため、受注高及び受注残高の記載は行っておりません。

 

 

(4) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

可鍛事業

21,759,257

101.1

金属家具事業

967,076

102.0

合計

22,726,333

101.2

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

トヨタ自動車㈱

9,322,898

41.5

9,187,156

40.4

日野自動車㈱

4,278,067

19.0

4,143,783

18.2

ナブテスコ㈱

2,471,316

11.0

2,541,742

11.1

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

① 会社の経営の基本方針

当社グループは、「人・社会・自然に調和するクリーンでフェアな企業行動に徹し、国際社会から信頼される企業市民として豊かで住み良い社会造りに貢献する」という経営の基本理念のもと、時代の変化を的確に捉え、社会に役立つ価値を創造し、お客様から地域社会、あるいは株主の方から従業員にいたるまで、関連する全ての方々に満足頂く事を経営の基本方針としております。

 

② 中長期的な会社の経営戦略

当社は、「叡智を集め すばやい行動 心をひとつに 築こう未来」を会社スローガンに、経営計画を推進しております。そこではお客様のニーズにお応えし、信頼を得ることを重点とした、グローバル供給体制の充実強化と品質造り込み、継続的な原価低減活動の推進による企業価値の向上に努めております。

グローバル供給体制につきましては、中国における生産拠点の増強を行い、日本、米国及び欧州等の中国進出企業に対し販売の拡充を図っております。

品質の造り込みにつきましては、モノづくり企業として、競争力のあるモノづくりの徹底追求と品質の向上を支える技術・技能の向上を行っております。当社におきましては、グループ連結経営体制の構築による効率化と財務体質の強化を行い、グループ企業価値の向上を図っております。

 

③ 会社の対処すべき課題

今後の見通しにつきましては、米国のトランプ新政権が掲げる減税やインフラ投資などの経済政策の行方、為替の影響等、今後も不透明な状況が続くと予想されます。

このような経営環境の中、当社グループは、変革の激しい時代に対応するため、お客様のニーズにお応えできる生産技術の革新を積極的に推進してまいります。

 

(2) 会社の支配に関する基本方針

当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきだと考えています。
 ただし、株式の大規模買付提案の中には、例えばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもあり得ます。
 そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えています。
 そこで、平成21年6月26日開催の第80回定時株主総会において、株主の皆様のご承認をいただき、当社株式等の大規模買付行為への対応策(買収防衛策)を導入いたしました。さらに、平成27年6月24日開催の第86回定時株主総会において、継続することに株主の皆様のご承認をいただきました。なお、本プランの詳細については、インターネット上、下記の当社ウェブサイトをご覧下さい。
(アドレス http://www.chuokatan.co.jp/news/pdf_data/nr20150513_1.pdf)

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(経済状況)

当社グループの主要取引業界は自動車部品業界であります。現在、自動車部品業界は、グローバル化及び統合の進展並びに競合他社による新製品及び新技術の導入等の急激な変化が起こっております。取引先自動車部品メーカーにつきましても、調達の決定を行うにあたってのコストの検討がますます重要になっております。当社グループの企業努力や、当社グループのグローバル市場における競争力の維持強化が何らかの理由により予定どおり達成されない場合、当社グループの収益水準の維持向上に影響を及ぼす可能性があります。

 

(製品の欠陥)

当社グループは品質管理基準に従って各種の製品を製造しております。しかし、全ての製品について欠陥が無く、将来的にリコールが発生しないという保証はありません。大規模なリコールや製造物責任賠償に繋がるような製品の欠陥は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、これにより売上高が低下し、当社グループの業績と財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

(原材料の市況変動)

当社グループが所属する鋳物業界においては、主原料としてスクラップを使用しております。従いまして、スクラップの市況が上昇する局面では、取引業者から価格引き上げ要請の可能性があります。当社グループでは、随時市況価格を注視しながら取引業者との価格交渉にあたっておりますが、今後、市況が大幅に高騰した場合には、原材料費等の上昇を抑えられず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(環境規制)

当社グループが所属する鋳物業界は、広範囲な環境その他の法的規制に服しております。二酸化炭素排出量、騒音、安全性及び工場からの廃棄物に課せられる規制は広範囲に亘っております。これらの規制は変更されることがあり、規制がより厳しくなる傾向にあります。これらの規制を遵守するための費用が当社グループの事業にとって多大な金額となる可能性があり、新たな規制強化により当社グループが多額の費用の支出を余儀なくされる可能性もあります。

 

(自然災害、事故、機械故障等による影響)

当社グループの主力工場は、中部地区に存在しており、取引先の多くも中部地区に存在しております。そのため、南海トラフ巨大地震などの地震や台風などの自然災害、事故、機械故障など操業に影響する事象が生じた場合、生産・納入活動が遅延・停止する可能性があります。遅延・停止が長期間に亘る場合、当社グループの財政状態と経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

当社は、運転資金の効率的な調達を目的として平成28年9月29日付にて取引銀行2行と総額10億円のコミットメントライン契約を締結しております。

 

6 【研究開発活動】

当社グループ(当社及び連結子会社)は、可鍛事業では当社技術管理部技術開発課で、金属家具事業では、連結子会社㈱チューキョーによって、開発技術による市場の創造を重点として取り上げ、環境問題に配慮し、リサイクル可能部品材の使用率を高める活動に取り組んでまいりました。

当連結会計年度における研究開発活動費は、可鍛事業では5,990千円、金属家具事業では20,763千円であります。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の分析

 (売上高、売上原価、販売費及び一般管理費)

 売上高につきましては、第2[事業の状況]1[業績等の概要]の(1)業績に記載したとおりであります。

売上原価は、減価償却費の増加及び熊本地震によるコストアップ等がありましたが、全社挙げての原価低減活動を強力に推進した結果、前連結会計年度の200億89百万円から1億50百万円増加202億39百万円となりました。売上原価の売上高に対する比率は、前連結会計年度の89.4%から0.4%減少の89.0%となりました。

販売費及び一般管理費は、輸送費及び減価償却費の増加等により、前連結会計年度の20億51百万円から74百万円増加21億26百万円となりました。販売費及び一般管理費の売上高に対する比率は、前連結会計年度の9.1%から0.2%増加の9.3%となりました。

 

(営業利益)

上記の要因により、営業利益は、前連結会計年度の3億11百万円から49百万円増加3億60百万円となりました。

 

(営業外収益及び営業外費用)

営業外収益は、前連結会計年度の8億42百万円から1億51百万円減少6億91百万円となりました。主な要因は、持分法による投資利益が減少したこと等によるものであります。

営業外費用は、前連結会計年度の70百万円から51百万円増加1億22百万円となりました。主な要因は、為替差損が増加したこと等によるものであります。

 

 

(2) 財政状態の分析

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、107億30百万円(前連結会計年度末は95億92百万円)となり、11億38百万円増加いたしました。これは主に電子記録債権が増加(6億41百万円から17億9百万円へ10億68百万円増加)したことによるものであります。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、168億5百万円(前連結会計年度末は160億29百万円)となり、7億76百万円増加いたしました。これは主に設備投資により建設仮勘定が増加(2億43百万円から9億72百万円へ7億28百万円増加)したことによるものであります。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、65億57百万円(前連結会計年度末は54億25百万円)となり、11億31百万円増加いたしました。これは主に設備投資によりその他(設備関係電子記録債務)が増加(11億68百万円から19億33百万円へ7億64百万円増加)したことによるものであります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、32億87百万円(前連結会計年度末は23億43百万円)となり、9億44百万円増加いたしました。これは主に設備投資による長期借入金の増加(8億79百万円から13億88百万円へ5億9百万円増加)及びリース債務が増加(4億81百万円から8億22百万円へ3億40百万円増加)したことによるものであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、176億91百万円(前連結会計年度末は178億52百万円)となり、1億60百万円減少いたしました。これは主に利益剰余金が増加(135億72百万円から139億87百万円へ4億15百万円増加)及び為替換算調整勘定が減少(16億56百万円から10億99百万円へ5億56百万円減少)したことによるものであります。

自己資本比率は、前連結会計年度末の67.8%から62.5%となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、第2[事業の状況]1[業績等の概要]の(2)キャッシュ・フローの状況に記載したとおりであります。