文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
① 会社の経営の基本方針
当社グループは、「人・社会・自然に調和するクリーンでフェアな企業行動に徹し、国際社会から信頼される企業市民として豊かで住み良い社会造りに貢献する」という経営の基本理念のもと、時代の変化を的確に捉え、社会に役立つ価値を創造し、お客様から地域社会、また株主の方から従業員にいたるまで、関連する全ての方々に満足頂く事を経営の基本方針としております。
② 中長期的な会社の経営戦略
当社は、「叡智を集め すばやい行動 心をひとつに 築こう未来」を会社スローガンに、経営計画を推進しております。そこではお客様のニーズにお応えし、信頼を得ることを重点とした、グローバル供給体制の充実強化と品質造り込み、継続的な原価低減活動の推進による企業価値の向上に努めております。
グローバル供給体制につきましては、中国における生産拠点の増強を行い、日本、米国及び欧州等の中国進出企業に対し販売の拡充を図っております。
品質の造り込みにつきましては、モノづくり企業として、競争力のあるモノづくりの徹底追求と品質の向上を支える技術・技能の向上を行っております。当社におきましては、グループ連結経営体制の構築による効率化と財務体質の強化を行い、グループ企業価値の向上を図っております。
③ 会社の対処すべき課題
今後の見通しにつきましては、自動車業界では、生きるか死ぬかを賭けた「100年に一度の大改革」の時代を迎えております。各社においては、生き残りを賭け、保有技術の深化や新技術の獲得等、技術面での改革から、徹底的なムダの排除と効率的追求を柱とした競争力強化まで、さまざまな取組を展開しております。
このような環境の中、当社グループも将来の事業展開の起点として、岐阜久尻工場を稼動させると共に、将来の事業展開の支柱となる「中期経営計画」の策定を進め、企業価値向上を目指した活動を実施し、以って「100年に一度の大改革」を勝ち残っていく所存です。
(2) 会社の支配に関する基本方針
当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきだと考えています。
ただし、株式の大規模買付提案の中には、例えばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもあり得ます。
そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えています。
当社は、平成27年6月24日開催の第86回定時株主総会にて株主様のご承認をいただきました、当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)を継続することにつき平成30年6月22日開催の第89回定時株主総会において株主の皆様のご承認をいただきました。なお、本プランの詳細については、インターネット上、下記の当社ウェブサイトをご覧下さい。
(アドレス https://www.chuokatan.co.jp/ir/pdf/2018/nr20180511_1.pdf)
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経済状況におけるリスク
当社グループの主要取引業界は自動車業界であります。現在、自動車業界は、グローバル化及び統合の進展並びに競合他社による新製品及び新技術の導入等の急激な変化が起こっております。取引先自動車メーカーにつきましても、調達の決定を行うにあたってのコストの検討がますます重要になっております。当社グループの企業努力や、当社グループのグローバル市場における競争力の維持強化が何らかの理由により予定どおり達成されない場合、当社グループの収益水準の維持向上に影響を及ぼす可能性があります。
(2)特定の取引先への依存に関するリスク
当社グループの主要取引業界は自動車業界であります。なかでも、トヨタ自動車株式会社及びそのグループ会社への売上高が全体の66.9%を占めております。そのため、同社及び同社グループ会社からの受注量の変動が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)製品の欠陥に関するリスク
当社グループは品質管理基準に従って各種の製品を製造しております。しかし、全ての製品について欠陥が無く、将来的にリコールが発生しないという保証はありません。大規模なリコールや製造物責任賠償に繋がるような製品の欠陥は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、これにより売上高が低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)原材料の市況変動におけるリスク
当社グループが所属する鋳物業界においては、主原料としてスクラップを使用しております。従いまして、スクラップの市況が上昇する局面では、取引業者から価格引き上げ要請の可能性があります。当社グループでは、随時市況価格を注視しながら取引業者との価格交渉にあたっておりますが、今後、市況が大幅に高騰した場合には、原材料費等の上昇を抑えられず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)環境規制におけるリスク
当社グループが所属する鋳物業界は、広範囲な環境その他の法的規制に服しております。二酸化炭素排出量、騒音、安全性及び工場からの廃棄物に課せられる規制は広範囲に亘っております。これらの規制は変更されることがあり、規制がより厳しくなる傾向にあります。これらの規制を遵守するための費用が当社グループの事業にとって多大な金額となる可能性があり、新たな規制強化により当社グループが多額の費用の支出を余儀なくされる可能性もあります。
(6)自然災害、事故、機械故障等などによるリスク
当社グループは、中部地区、九州地区、中国に生産拠点を有しております。なかでも、当社グループの主力工場は、中部地区に存在しており、取引先の多くも中部地区に存在しております。そのため、南海トラフ巨大地震などの地震や台風などの自然災害、事故、機械故障など操業に影響する事象が生じた場合、生産・納入活動が遅延・停止する可能性があります。遅延・停止が長期間に亘る場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)中国における事業に関するリスク
当社グループの可鍛事業の生産拠点として、中国に子会社、持分法適用関連会社を置き、業績への依存度が高まっております。中国経済の減速や法令改正、為替相場の変動などの予測できない事象が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
当連結会計年度のわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善が続き、景気は緩やかな回復基調で推移しました。米国では労働市場の回復を背景にした個人消費の底堅い成長が持続したことに加え、設備投資も回復し、景気は順調裡に推移いたしました。
このような経営環境の中、当社グループは製品生産技術の向上、拡販活動の推進、徹底した原価低減等、収益拡大を目指した取り組みを進めてまいりました。特に将来に向けた企業拡大及び収益確保のため、平成31年1月の生産開始を目標に、岐阜県土岐市に岐阜久尻工場の建設を行っており、より一層お客様のニ-ズにお応えできるよう、生産体制の再構築等、企業体質の強化を積極的に推進しております。
また、中国子会社では、中国インフラ投資等により産業用ロボット部品や建設機械部品が好調を維持しており、収益に大きく貢献しております。
その結果、売上高は266億30百万円(前年同期比17.1%増加)、営業利益は6億95百万円(前年同期比92.9%増加)、経常利益は13億35百万円(前年同期比43.5%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は9億33百万円(前年同期比64.3%増加)となりました。
なお、当連結会計年度における各セグメントの概況は、次のとおりです。
(a)可鍛事業
当セグメントにおきましては、当社グループの主要取引先である自動車業界では、自動車メ-カ-による新たな需要掘り起し策としての新車投入効果により国内販売は底固く、また米国においても大型車販売が好調に推移しました。その結果、売上高は256億88百万円(前年同期比18.0%増加)、セグメント利益(営業利益)は16億23百万円(前年同期比33.3%増加)となりました。
(b)金属家具事業
当セグメントにおきましては、顧客ニ-ズに対応した新商品を投入いたしましたが、オフィス家具市場の回復は鈍く、また業態を超えた販売競争が激化する等、厳しい経営環境が継続した影響を受けました。その結果、売上高は9億41百万円(前年同期比2.6%減少)、セグメント損失(営業損失)は13百万円(前年同期はセグメント利益2百万円)となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ18億40百万増加し、41億82百万円(前年同期比78.5%増加)となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益13億30百万円、減価償却費18億47百万円などにより、25億1百万円の収入(前年同期は15億13百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出19億85百万円などにより、20億61百万円の支出(前年同期は15億38百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入20億円、長期借入金の返済による支出2億64百万円及びリース債務の返済による支出1億83百万円などにより、13億78百万円の収入(前年同期は4億65百万円の収入)となりました。
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
|
可鍛事業 |
26,100,807 |
119.2 |
|
金属家具事業 |
467,577 |
106.1 |
|
合計 |
26,568,385 |
119.0 |
(注) 1 金額は、販売価格により算出しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
仕入高(千円) |
前年同期比(%) |
|
金属家具事業 |
490,562 |
89.9 |
|
合計 |
490,562 |
89.9 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 可鍛事業についての商品仕入実績はないため、商品仕入高の記載は行っておりません。
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
可鍛事業 |
26,024,115 |
118.3 |
5,373,674 |
106.6 |
|
合計 |
26,024,115 |
118.3 |
5,373,674 |
106.6 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 金属家具事業については受注生産ではないため、受注高及び受注残高の記載は行っておりません。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
可鍛事業 |
25,688,225 |
118.0 |
|
金属家具事業 |
941,888 |
97.3 |
|
合計 |
26,630,113 |
117.1 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
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相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
販売高(千円) |
割合(%) |
販売高(千円) |
割合(%) |
|
|
トヨタ自動車㈱ |
9,187,156 |
40.4 |
10,253,357 |
38.5 |
|
日野自動車㈱ |
4,143,783 |
18.2 |
4,602,015 |
17.2 |
|
ナブテスコ㈱ |
2,541,742 |
11.1 |
2,730,859 |
10.2 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえた合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、137億21百万円(前連結会計年度末は107億30百万円)となり、29億90百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が増加(27億46百万円から46億39百万円へ18億92百万円増加)及び売上の増加により受取手形及び売掛金が増加(42億49百万円から50億60百万円へ8億11百万円増加)したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、180億54百万円(前連結会計年度末は168億5百万円)となり、12億49百万円増加いたしました。これは主に設備投資により有形固定資産が増加(104億72百万円から111億円へ6億27百万円増加)及び関係会社出資金が増加(30億42百万円から35億34百万円へ4億92百万円増加)したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、75億48百万円(前連結会計年度末は65億57百万円)となり、9億90百万円増加いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が増加(19億99百万円から25億41百万円へ5億41百万円増加)及び電子記録債務が増加(19億16百万円から22億46百万円へ3億29百万円)したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、54億22百万円(前連結会計年度末は32億87百万円)となり、21億34百万円増加いたしました。これは主に設備投資による長期借入金の増加(13億88百万円から30億13百万円へ16億24百万円増加)及びリース債務が増加(8億22百万円から11億45百万円へ3億23百万円増加)したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、188億5百万円(前連結会計年度末は176億91百万円)となり、11億14百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が増加(139億87百万円から147億75百万円へ7億88百万円増加)したことによるものであります。
自己資本比率は、前連結会計年度末の62.5%から57.6%となりました。
(b) 経営成績の分析
(売上高、売上原価、販売費及び一般管理費)
売上高につきましては、第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要の①財政状態及び経営成績の状況に記載したとおりであります。
売上原価は、減価償却費の増加及び熊本地震によるコストアップ等がありましたが、全社挙げての原価低減活動を強力に推進した結果、前連結会計年度の202億39百万円から33億27百万円増加の235億67百万円となりました。売上原価の売上高に対する比率は、前連結会計年度の89.0%から0.6%減少の88.4%となりました。
販売費及び一般管理費は、輸送費及び減価償却費の増加等により、前連結会計年度の21億26百万円から2億40百万円増加の23億66百万円となりました。販売費及び一般管理費の売上高に対する比率は、前連結会計年度の9.3%から0.5%減少の8.8%となりました。
(営業利益)
上記の要因により、営業利益は、前連結会計年度の3億60百万円から3億35百万円増加の6億95百万円となりました。
(営業外収益及び営業外費用)
営業外収益は、前連結会計年度の6億91百万円から16百万円減少の6億75百万円となりました。主な要因は、雑収入が減少したこと等によるものであります。
営業外費用は、前連結会計年度の1億22百万円から86百万円減少の36百万円となりました。主な要因は、為替差損が減少したこと等によるものであります。
(c) キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要の②キャッシュ・フローの状況に記載したとおりであります。
(1) 当社は、運転資金の効率的な調達を目的として平成29年9月29日付にて取引銀行2行と総額10億円のコミットメントライン契約を締結しております。
(2) 当社は、岐阜久尻工場の建設資金として平成30年1月16日付にて株式会社三菱東京UFJ銀行をアレンジャー兼エージェント、株式会社三井住友銀行をコ・アレンジャーとするシンジケーション方式のタームローン契約を締結いたしました。
その主な内容は以下のとおりであります。
① 組成金額
20億円
② 契約締結日
平成30年1月16日
③ 契約期間
平成30年1月19日~平成39年9月10日
④ 担保・保証人
なし
⑤ 財務制限条項
a 本契約締結日又はそれ以降に終了する借入人の各年度の決算期の末日における借入人の連結の貸借対照表における純資産の部の金額が、当該決算期の直前の決算期の末日又は平成29年3月に終了する決算期の末日における借入人の連結の貸借対照表における純資産の部の金額のいずれか大きい方の75%の金額以上であること。
b 平成32年3月以降に終了する借入人の各年度の決算期に係る借入人の連結の損益計算書上の経常損益に関して、それぞれ2期連続して経常損失を計上しないこと。なお、平成31年3月に終了する決算期は、ここでいう「2期連続」の対象に含めないものとする。
当社グループ(当社及び連結子会社)は、可鍛事業では当社技術管理部技術開発課で、金属家具事業では、連結子会社㈱チューキョーによって、開発技術による市場の創造を重点として取り上げ、環境問題に配慮し、リサイクル可能部品材の使用率を高める活動に取り組んでまいりました。
当連結会計年度における研究開発活動費は、可鍛事業では12,500千円、金属家具事業では17,678千円であります。