パウダーテックは、情報と市場を広く世界に求め、絶え間なく技術の前進を続ける企業であります。
当社の経営理念は、以下のとおりであります。
1.技術を以って社会の繁栄に貢献する
1.誠実を以って貫く
1.チャレンジ精神、開拓精神に徹する
1.社会のニーズに迅速に対応する
当社グループは売上高経常利益率が経常的に10%を上回ることを目標として経営基盤の強化に取り組んでおります。なお、当期の売上高経常利益率は13.8%であります。
当社グループの事業展開につきましては、以下の課題に取り組むことで、より強固な事業基盤を作り上げます。
キャリア事業
オフィス用複写機のカラー化の進展、デジタル商業用印刷分野の拡大は引き続き継続するものと考えられ、これに伴うお客様の品質要求とキャリア需要増加に対応すべく以下の課題に取り組みます。
-長寿命化・省エネ・高画質化等のお客様のニーズに対応できる次世代キャリア開発と量産プロセスの確立。
-老朽化設備の更新も含め、ボトルネック工程への生産能力増強による安定供給体制の整備。
-さらなる工程改善・省エネ活動・歩留改善活動等によるコストダウンの推進。
鉄粉事業
食品の品質保持に使用される脱酸素剤関連および鉄粉製品については、次のような課題に取り組みます。
-高付加価値品市場への拡販。
-安定生産体制の整備と工程改善等によるコストダウンの強化。
-カイロ用鉄粉ソースの多様化による安定供給体制の確保と新規ユーザーの獲得。
シェア世界一のキャリア事業はもとより、鉄粉事業においても上記のような諸施策を確実に実行し業界で確固たる地位を築くとともに、新規事業創出に向け、粉体技術を応用展開した新規用途開発の継続と量産化を推進します。また、人材育成をさらに充実させ、高い収益を確実にあげうる経営基盤を構築してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、次のとおりであります。
(1)経済状況の変化と業界の動向について
国内外の経済が悪化した場合、企業等の設備投資が減退し、複写機・プリンター業界の販売が不振となり、それによってキャリア製品の需要が減少し、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)環境規制等について
当社グループにおいては、環境関連法令に基づき、大気、排水、土壌、地下水等の汚染防止や工場周辺に対する環境安全対策には万全を期しておりますが、関連法令の改正等によっては、当社グループに新たな費用が発生する可能性があります。
(3)災害等について
主要な事業においては複数の製造拠点を有することも考えられますが、当社グループの規模、体力等を考慮し、必要な製品在庫を複数の拠点に保管する方法で不測の事態に備え、供給リスクに対応しております。地震、火災等不測の事態が発生した場合には、一時的に生産が著しく低下する可能性があります。
(4)主力製品について
当社グループの主力製品であるキャリア製品の売上高は、連結売上高の約80%を占めております。キャリアが使用される二成分系複写機・プリンターは、主に企業向けであり、今後も底堅い需要が見込まれますが、キャリア自体の品質向上、長寿命化の進行により、複写機・プリンターの台数は伸びても、キャリア需要はそれに比例して伸びない可能性があります。
(5)原材料の仕入価格の変動について
世界的に原材料価格が大きく変動した場合、当社グループもその影響を受けるため、調達先の拡大と安定購入先の確保等に努め、経営成績に与える影響を最小限に抑える対策を行ってまいります。
また、輸入原材料については、外貨建決済のものがあり、為替相場の変動によるリスクを有しております。
(6)製品の品質について
品質管理には万全の体制をとっていますが、予期せぬ製品の欠陥が発生し修理費用等を負担する可能性があります。
(7)将来に関する事項について
以上に記載している将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①営業の全般的状況
当期における経済情勢は、米国では個人消費、企業部門ともに堅調に推移し、欧州では個人消費を中心に内需は底堅く推移しましたが、輸出の減少など景気減速の兆しが見られました。また、新興国では中国において、米中貿易摩擦の影響を受け景気は減速傾向を示しました。日本国内では堅調な企業業績により設備投資は増加し、個人消費も良好な雇用環境を背景に緩やかな回復傾向で推移しました。
このような経済環境のなか、電子写真用キャリアが使用されるオフィス用複写機・プリンターや商業用印刷機の市場は、カラー機・複合機は底堅く推移したものの、一部に在庫調整等の動きが見られました。
食品の品質保持に使用される脱酸素剤市場は、概ね横ばいで推移いたしました。鉄粉につきましては、主要用途であるカイロの生産調整等により前期を下回る需要となりました。
このような状況のなか、当社グループは新規受注の獲得などに努めたものの、当期の連結売上高は10,834百万円(前期比1.0%減)となりました。
損益面におきましては、主にキャリア事業の減益により、連結営業利益は1,484百万円(前期比18.3%減)となりました。営業外損益を加えた連結経常利益は1,493百万円(前期比16.8%減)となりました。
特別損益では、損失として固定資産処分損45百万円等を計上いたしました。
この結果、連結税金等調整前当期純利益は1,446百万円(前期比16.1%減)となり、法人税、住民税及び事業税、ならびに法人税等調整額を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は1,075百万円(前期比14.6%減)となりました。
②セグメントごとの状況
キャリア事業
上記のようなキャリア市場動向のなか、当社グループはお客様から生産・品質面で、絶対的な信頼をいただくことを第一義として事業運営を行いました。販売につきましては、上半期にお客様における在庫調整などがあり減販となりました。
この結果、当部門の売上高は8,586百万円(前期比0.5%減)となりました。セグメント利益は、主に原材料・エネルギー価格の上昇と新規事業を含む研究開発費の増加により1,804百万円(前期比12.7%減)となりました。
鉄粉事業
当セグメントの脱酸素剤関連製品は前期並みの販売となりましたが、鉄粉関連製品は主力のカイロ向け鉄粉の販売減により、全体の売上は前期よりも減少しました。
この結果、当部門の売上高は2,247百万円(前期比2.7%減)となりました。セグメント利益は、原材料価格、輸送費、人件費等の増加をコストダウンではカバーできず145百万円(前期比15.8%減)となりました。
③経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績は、年度当初の方針・目標に対して、新規受注の獲得、ボトルネック工程の生産能力増強、工程改善等によるコストダウン、研究開発投資は予定どおり実施いたしました。しかし、キャリア事業においてお客様における在庫調整などがあり、売上高、利益とも年度当初の業績予想を下回る結果となりました。
前連結会計年度と比較しますと、キャリア事業、鉄粉事業とも減収となり、全体の売上高は1.0%減少いたしました。損益面では、主にキャリア事業の減益により、営業利益は18.3%減、経常利益は16.8%減、税金等調整前当期純利益は16.1%減、当期純利益は14.6%減となりました。
④生産、受注及び販売の状況
(注) 金額は販売価格(消費税等抜き)によっております。
当社グループの主要製品については、見込み生産が主で受注生産はほとんど行っておりません。
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
2 上記販売実績の金額は消費税等抜きで表示しております。
当期末は前期末に比べて、流動資産は預け金が減少しましたが、売上債権とたな卸資産が増加したことにより、309百万円増加いたしました。固定資産は主に有形固定資産の減少により、31百万円減少いたしました。以上により、総資産は278百万円増加いたしました。
負債は主に未払金が減少しましたので、507百万円減少いたしました。
純資産は利益剰余金が当期純利益等で増加し、785百万円増加いたしました。
自己資本比率は、純資産の増加により77.5%と前期末比4.0%増加いたしました。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が1,446百万円となり、減価償却費が897百万円、売上債権の増加で569百万円のキャッシュ減少、法人税等の支払で443百万円のキャッシュ減少等により、1,324百万円のキャッシュの増加(前期比416百万円キャッシュ減)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主にキャリア製造設備及び研究開発設備等の設備投資に1,235百万円を支出したことにより、1,301百万円のキャッシュの減少(前期比591百万円キャッシュ減)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローでは、長期借入金の返済100百万円、配当金の支払281百万円等を行い、391百万円のキャッシュの減少(前期比27百万円キャッシュ減)となりました。
これらの結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物は前年度比367百万円減少し、期末残高は3,270百万円となりました。
特記事項はありません。
キャリア事業につきましては、環境対策用、微粒品キャリア等の新製品開発、鉄粉事業につきましては、脱酸素剤等の新製品の開発、また、全社としては粉体技術を応用展開した新規用途開発に積極的に取り組んでおります。当連結会計年度における研究開発費は、各事業に配分できない基礎研究費用を含め総額で