当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
なお、2023年10月7日に発生したイスラエルにおける武力衝突に端を発する中東情勢の業績への影響については、以下①~③の懸念がありますが、現時点で合理的に見通すことは困難であり、今後、業績予想の修正を行う必要が発生した場合には速やかに公表いたします。
中東情勢は以下に影響を与える懸念があります。
①建設用資機材の製造・販売事業における資材輸出
②建設コンサルタント事業における現地経済活動や渡航への制限
③原材料価格の上昇
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
1)財政状態
(資産)
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は245億86百万円(前連結会計年度末比9億7百万円減)となりました。内訳は、流動資産160億17百万円(前連結会計年度末比12億12百万円減)、有形固定資産70億66百万円(前連結会計年度末比2億22百万円増)、無形固定資産1億58百万円(前連結会計年度末比23百万円減)、投資その他の資産13億43百万円(前連結会計年度末比1億6百万円増)でありました。資産の減少の主な要因は、建設仮勘定が2億64百万円、電子記録債権が1億81百万円増加しましたが、現金及び預金が6億77百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が6億4百万円、未収入金を主としたその他流動資産が2億19百万円減少したことなどによるものであります。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末の負債合計は142億19百万円(前連結会計年度末比8億45百万円減)となりました。内訳は、流動負債が98億円(前連結会計年度末比2億39百万円減)、固定負債が44億18百万円(前連結会計年度末比6億6百万円減)でありました。負債の減少の主な要因は、未成工事受入金を主としたその他流動負債が84百万円増加しましたが、借入金が6億47百万円、支払手形及び買掛金が1億95百万円、電子記録債務が1億38百万円減少したことなどによるものであります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末の純資産合計は103億67百万円(前連結会計年度末比61百万円減)となりました。純資産の減少の主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が3億8百万円増加しましたが、株主配当金の支払いにより利益剰余金が3億92百万円減少したことなどによるものであります。
(単位:百万円)
|
資産 |
負債 |
||||||||
|
2023年 3月末 |
2023年 9月末 |
増減 |
2023年 3月末 |
2023年 9月末 |
増減 |
||||
|
25,493 |
24,586 |
|
(主な内訳) |
15,065 |
14,219 |
|
(主な内訳) |
||
|
|
△677 |
現金及び預金 |
|
△647 |
借入金 |
||||
|
|
△604 |
受取手形、売掛金及び契約資産 |
|
△195 |
支払手形及び買掛金 |
||||
|
|
△219 |
その他流動資産 |
|
△138 |
電子記録債務 |
||||
|
|
+181 |
電子記録債権 |
|
+84 |
その他流動負債 |
||||
|
|
|
|
|
△845 |
|
||||
|
|
|
|
純資産 |
||||||
|
|
|
|
2023年 3月末 |
2023年 9月末 |
増減 |
||||
|
|
+264 |
建設仮勘定 |
10,428 |
10,367 |
|
(主な内訳) |
|||
|
|
|
|
|
△392 |
株主配当金支払い |
||||
|
|
|
|
|
+308 |
親会社株主帰属四半期純利益 |
||||
|
|
|
|
|
|
|
||||
|
△907 |
|
|
△61 |
|
|||||
増減以外の分析は、以下のとおりです。
・運転資本(売掛債権+棚卸資産-仕入債務)は、58億6百万円と前連結会計年度末比16百万円増加しました。
・有利子負債は、52億24百万円と前連結会計年度末比6億94百万円減少しました。これにより有利子負債の自己資本に対する比率(D/Eレシオ)は、0.51となり、前連結会計年度末より0.06低くなりました。
2)経営成績
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症対策の緩和による経済活動の正常化が進み、個人消費や設備投資などの持ち直しが見られました。一方で、地政学的リスクの高まり、資源価格及び原材料価格の上昇、供給面での制約、世界的な物価の高騰とそれに対応する各国の金融引締めによる海外景気の下振れリスク等の懸念により、先行きは依然として不透明な状況が継続しております。また、世界経済についても、各国の政策等による持ち直しが期待されるなか、米欧のインフレ抑制と成長の両立、中国経済の持続的成長への回復には依然として不透明な状況が継続しております。
当社グループと関連の深い建築・土木市場においては、官公庁工事はここ数年の高水準を維持、民間設備投資は漸く回復の兆しが見えてきており、アジア・アフリカにおける現地経済活動も新型コロナウイルス感染症拡大前の状況に戻りつつあります。
このような経営環境のもと当社グループでは、2023年5月に公表した「中期経営計画2023-2025」において、2030年度を見据え、既存事業の土台固めのため生産を含めたサプライチェーンの効率化等を図るとともに、未来に向けた種まきのための実行体制を編成し、施策を確実に実施する体制としております。また、「中期経営計画2020-2022」の中で取り組んでおりました戦略的資源投入につきましては、エネルギー関連事業は次なる研究ステージに進み、海外関連では新たな事業の展開に着手するなど、新しい事業分野への足掛かりを固めるための先行投資を更に強化していくこととしております。これらにより、エスイーグループとして持続的な成長と企業価値の向上に取り組んでまいります。また、昨今の原材料価格の上昇に対しては、営業部門と生産部門の連携により調達を最適化するとともに販売価格への転嫁を進めるなど計画利益の確保に努めております。
当第2四半期連結累計期間の売上高は、建築用資材の製造販売事業の鉄骨工事において大型物件の納入が好調であったこと、建築金物において大型都市開発の物件を中心とした工事が順調に進捗したこと及び建設用資機材の製造販売事業において耐震金物の物件が増加したことにより、売上高123億95百万円(前年同期比8.6%増)と増収となりました。
利益面では、建築用資材の増収効果及び補修補強工事業の増工分により、営業利益5億20百万円(前年同期比9.5%増)、経常利益5億15百万円(前年同期比7.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益3億8百万円(前年同期比16.4%増)となりました。
|
|
前第2四半期 連結累計期間(2022年4~9月) |
当第2四半期 連結累計期間(2023年4~9月) |
増減 |
|
公表予想 |
進捗率 |
|
売上高 (百万円) |
11,417 |
12,395 |
+977 |
|
26,013 |
47.7% |
|
営業利益 (百万円) |
475 |
520 |
+45 |
|
779 |
66.8% |
|
営業利益率 (%) |
4.2 |
4.2 |
0.0 |
|
3.0 |
|
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
|
|
|
前第2四半期 |
当第2四半期 |
増減 |
|
建設用資機材の |
売上高 (百万円) |
5,336 |
5,523 |
+186 |
|
製造・販売事業 |
営業利益 (百万円) |
278 |
284 |
+6 |
|
|
営業利益率 (%) |
5.2 |
5.1 |
△0.1 |
|
|
|
|
|
|
|
建築用資材の |
売上高 (百万円) |
4,703 |
5,475 |
+771 |
|
製造・販売事業 |
営業利益 (百万円) |
317 |
367 |
+49 |
|
|
営業利益率 (%) |
6.8 |
6.7 |
△0.0 |
|
|
|
|
|
|
|
建設コンサルタント |
売上高 (百万円) |
361 |
450 |
+89 |
|
事業 |
営業利益 (百万円) |
15 |
8 |
△6 |
|
|
営業利益率 (%) |
4.3 |
1.9 |
△2.4 |
|
補修・補強工事業 |
売上高 (百万円) |
1,017 |
946 |
△70 |
|
|
営業利益 (百万円) |
71 |
93 |
+21 |
|
|
営業利益率 (%) |
7.1 |
9.8 |
+2.8 |
(建設用資機材の製造・販売事業)
この事業では、「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」への対応が進められている中、橋梁更新工事や豪雨災害などの対策工事が進められております。そのようななか、当第2四半期連結累計期間におきましては、耐震金物の物件が増加したことにより増収増益となりました。
この結果、この事業の売上高は55億23百万円(前年同期比3.5%増)、営業利益2億84百万円(前年同期比2.3%増)となりました。
(建築用資材の製造・販売事業)
この事業では、建築金物分野の内装関連は依然として新型コロナウイルス感染症の拡大の影響が残っており民間設備投資の意欲は低い状況となっておりますが、仮設建材の販売及び鉄骨工事分野が関連する首都圏の都市再開発におけるビルやマンション等の工事が活発になっております。そのようななか、当第2四半期連結累計期間におきましては、鉄骨工事分野において、大型物件の納入が好調であったこと、短納期物件が増加したこと、及び建築金物において、大型都市開発の物件を中心とした工事が順調に進捗したことにより、増収となりました。利益面では、原材料価格上昇分の価格スライドが認められ、増益となりました。
この結果、この事業の売上高は54億75百万円(前年同期比16.4%増)、営業利益3億67百万円(前年同期比15.7%増)となりました。
(建設コンサルタント事業)
この事業では、フランス語圏での強みを生かして、アジア・アフリカ圏をはじめとする各国での道路・橋梁建設や公共性の高い設備機材整備、環境改善等についてのコンサルタント事業を展開、新規分野として国内外におけるBIM/CIM適用事業支援業務への参画を目指しております。
当第2四半期連結累計期間におきましては、受注している大型物件の進捗率が高かったことにより増収となりましたが、設計原価にかかる外注費が増加したことにより減益となりました。
この結果、この事業の売上高は4億50百万円(前年同期比24.7%増)、営業利益8百万円(前年同期比45.1%減)となりました。
(補修・補強工事業)
この事業では、社会インフラ老朽化対策における橋梁、トンネルの補修・補強工事を推し進めております。国土強靱化対策等が進捗しており、受注環境は引続き良好に推移しております。
当第2四半期連結累計期間におきましては、工事中の案件の設計見直しが発生し工程が遅延し減収となりましたが、予定通り進捗している工事の中で増額や利益率改善等、利益確保に努め、増益となりました。
この結果、この事業の売上高は9億46百万円(前年同期比6.9%減)、営業利益93百万円(前年同期比29.7%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して6億77百万円減少して37億17百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、9億67百万円(前第2四半期連結会計期間末は5億50百万円の減少)でありました。主な資金の増加は、税金等調整前四半期純利益5億21百万円、売上債権の減少額4億22百万円、のれん償却額を含む減価償却費3億12百万円、その他2億73百万円等であります。主な資金の減少は、仕入債務の減少額3億1百万円、法人税等の支払額1億62百万円、棚卸資産の増加額1億4百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、5億68百万円(前第2四半期連結会計期間末は1億59百万円の減少)でありました。主な資金の減少は、有形固定資産の取得による支出5億38百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、10億83百万円(前第2四半期連結会計期間末は3億36百万円の減少)でありました。主な資金の減少は、長期借入金の返済による支出7億47百万円、配当金の支払額3億88百万円等であります。主な資金の増加は、長期借入れによる収入1億円であります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1億14百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。