第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済対策や日銀による金融対策の継続により、企業収益や雇用情勢の改善等の動きがみられましたが、中国や新興国の景気減速・原油をはじめとした資源価格の下落などから、先行きについては不透明な状況で推移いたしました。

当社グループの属しておりますステンレス業界は、主原料であるニッケルの市況価格が低迷を続け、また在庫も高水準が続きました。このため買い控えなどの影響もあり荷動きは低調なままで推移いたしました。

このような状況下におきまして、当社グループの当連結会計年度における売上高は394億54百万円(前連結会計年度比2.1%減)となりました。収益面におきましては、数量減による工場稼働率の低下、原材料価格の低下による在庫などの評価損、円高による為替差損等により営業利益は22億61百万円(前連結会計年度比30.5%減)、経常利益は22億38百万円(前連結会計年度比36.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は17億73百万円(前連結会計年度比23.5%減)となりました。

これを製品部門別にみてまいりますと、

ステンレス管部門は、自動車用は軽自動車向けが不振でしたが、装飾用・配管用が健闘しました。また稼働後2年を経過したモリ・インドネシアは、売上高8億32百万円と前年比約3倍の増収となりました。その結果、売上高は198億94百万円(前連結会計年度比5.6%増)となりました。

ステンレス条鋼部門は、公共事業などの減少により売上高は107億63百万円(前連結会計年度比5.1%減)となりました。

ステンレス加工品部門は、売上高は21億11百万円(前連結会計年度比2.4%減)となり、家庭用金物製品の減少を他の製品でカバーできませんでした。

鋼管部門は、好調であった建設仮設材用に陰りが見えたため、売上高は44億36百万円(前連結会計年度比11.8%減)となりました。

その他部門は、パイプ切断機は増収でしたが、平成27年10月1日付で通信販売事業を外部へ譲渡したため、売上高は22億47百万円(前連結会計年度比23.7%減)となりました。

 

(注) 1 報告セグメントが1つでありますので製品部門別に区分して記載しております。

2 上記金額には消費税等を含めておりません。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動により9億92百万円の収入となり、投資活動により10百万円、財務活動により6億77百万円それぞれ支出となりました。これらの結果、現金及び現金同等物の残高は、期首に比べて2億81百万円増加し15億51百万円(前連結会計年度比22.2%増)となりました。

 

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の24億51百万円に加え、たな卸資産が9億40百万円減少しましたが、仕入債務の減少14億48百万円、退職給付に係る負債の減少6億75百万円などにより、営業活動全体では9億92百万円の収入(前連結会計年度比13.4%減)となりました。

 

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資による支出が10億14百万円ありましたが、投資有価証券の売却による収入7億83百万円などがあり、投資活動全体で10百万円の支出(前連結会計年度は11億13百万円の支出)となりました。

 

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払い4億14百万円、自己株式の取得による支出1億89百万円などにより財務活動全体では6億77百万円の支出(前連結会計年度は9億43百万円の支出)となりました。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績を製品部門別に示すと次のとおりであります。

製品部門

金額(百万円)

前年同期比(%)

ステンレス管

19,346

2.8

ステンレス条鋼

5,889

△10.6

ステンレス加工品

2,083

△3.3

鋼管

4,377

△13.0

その他

834

△0.6

合計

32,532

△2.7

 

(注) 1 報告セグメントが1つでありますので製品部門別に区分して記載しております。

2 上記金額は販売価額で示しており、製品部門間の取引については相殺消去しております。

3 上記金額には消費税等を含めておりません。

 

(2) 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績を製品部門別に示すと次のとおりであります。

製品部門

金額(百万円)

前年同期比(%)

ステンレス管

533

△11.2

ステンレス条鋼

3,573

△24.6

ステンレス加工品

0

△79.1

鋼管

23

△10.7

その他

907

△36.3

合計

5,038

△25.8

 

(注) 1 報告セグメントが1つでありますので製品部門別に区分して記載しております。

2 上記金額には消費税等を含めておりません。

 

 

(3) 受注状況

当連結会計年度における受注状況を製品部門別に示すと次のとおりであります。

製品部門

受注高

受注残高

金額(百万円)

前年同期比(%)

金額(百万円)

前年同期比(%)

ステンレス管

19,894

5.6

2,254

△0.0

ステンレス条鋼

10,753

△5.1

57

△14.2

ステンレス加工品

2,125

0.2

98

16.3

鋼管

4,377

△9.5

327

△15.3

その他

2,237

△23.3

138

△7.0

合計

39,388

△1.6

2,875

△2.2

 

(注) 1 報告セグメントが1つでありますので製品部門別に区分して記載しております。

2 受注残高には、継続的な取引先からの受注内示は含めておりません。

3 上記金額には消費税等を含めておりません。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を製品部門別に示すと次のとおりであります。

製品部門

金額(百万円)

前年同期比(%)

ステンレス管

19,894

5.6

ステンレス条鋼

10,763

△5.1

ステンレス加工品

2,111

△2.4

鋼管

4,436

△11.8

その他

2,247

△23.7

合計

39,454

△2.1

 

(注) 1 報告セグメントが1つでありますので製品部門別に区分して記載しております。

2 上記金額は製品部門間の取引については相殺消去しております。

3 総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。

4 上記金額には消費税等を含めておりません。

 

3 【対処すべき課題】

当社グループの属しておりますステンレス業界は、主原料であるニッケルの市況価格の下落により、製品価格値下がりの期待から店売り市場では買い控え現象が起きているものと思われます。しかしながらここへきて、資源価格の下げ止まりがみられ、普通鋼の材料価格は値戻しの動きもでてきております。このような状況を勘案すれば、次期の上半期は厳しい状況が続くと思われますが、下半期になれば市況が好転するものと予想されます。当社グループといたしましても業績の確保に努めていきたいと存じます。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載いたしました事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、次のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成28年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

当社グループは、原材料の調達、製品の製造、商品の仕入、製品及び商品の販売に至る事業のほとんどを日本国内で行っております。これは、いわゆるカントリーリスクや為替相場の変動の影響を直接的には受けにくいという特性を重視しているからでありますが、海外で製造することによるコストメリットなどを直接的に享受することはできません。

このため、当社グループでは、パイプ製造設備などを自社で設計し製作することで技術力を維持向上させ、また、原材料の冷間圧延・スリット加工から家庭用金物製品に代表される主にパイプを使用した一般顧客向け製品の開発までを手がけ、付加価値の向上に努めております。

しかしながら、上記の戦略ですべての状況に対応できる保証はなく、たとえば海外製品の流入などにより販売価格が下落して採算が悪化し、又は顧客の海外進出に伴って販売量が減少するなどにより、その製品の製造販売からの撤退を余儀なくされ、売上高が減少したり、製造設備の廃棄などに伴う損失発生などにより、利益の確保が困難になる可能性は否定できません。

次に、当社グループの主力製品のパイプや条鋼の販売価格と主要な原材料であるコイル材等の仕入価格には当社グループではコントロールできない市場価格があり、絶えず需要と供給のバランスで変動しております。基本的には、原材料価格が上下すれば製品価格も上下する相関関係にはありますが、必ずしも同時にまた同程度で変動するとは限りません。そのため、原材料価格が上昇しても、同時にまた同程度で製品価格が上昇しないことになれば、製品価格が適正な価格に上昇するまでの間は収益が圧迫されることになり、その期間が長引き又はその状態が恒常化すれば、その製品の製造販売から撤退せざるを得ない状況になる可能性もあります。また、原材料価格と製品価格が同時にまた同程度で下落したときでも、同じ量を販売しても売上高が減少することになり、その程度によっては、いわゆる固定費を吸収しきれず利益が確保できない可能性があります。

 

なお、上記は当社グループの事業の特性と考えられる部分について限定的に記述したものであり、当社グループの事業等のリスクを上記内容に限定するものではなく、また、これら以外のいかなる事態の発生及びリスクの可能性を否定するものではありません。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、生産の高効率化と新方式の研究開発、新製品の開発、製品の高付加価値化とコストダウンなどをテーマとして採り上げ、積極的に研究開発活動を推進しております。また、近年のユーザーからの要望の高度化に対応するために、基礎技術の見直しを進めるとともにより高品質な製品を供給すべく研究開発を進めました。

当連結会計年度における各製品部門別の研究開発活動の状況は、次のとおりであります。

ステンレス管部門では、増加傾向にある小径管の生産能力アップのための設備増設を実施するとともに、より安定した生産を可能とする新機構を開発し組み入れました。また、薄肉管の生産設備に生産効率を向上させるための改造を加える等、既設の設備の機能アップ改善を行いました。

ステンレス条鋼部門では、競争力強化のためのコストダウンをめざし、新生産方式の開発を行うとともに品質安定のための改善を実施しました。

ステンレス加工品部門で、家庭用金物製品へのカラーパイプ採用を推進しました。また、その他の加工品でユーザーの材質変更への対応・加工工程削減のための新機構の開発等を実施しました。

鋼管部門では、生産量の拡大と生産効率の改善に向けた生産設備のリフレッシュ改造を進めるとともに、製品のグレードアップのための品質改善・新材質での歩留向上改善を具体化させ、採用しました。

その他の部門では、製品の外観品質改善に向けた新方式のパイプ切断機開発への取り組みを開始し、試作機を製作する段階となりました。

なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は68百万円であります。

 

(注) 報告セグメントが1つでありますので製品部門別に区分して記載しております。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(財政状態の分析)

当社グループの当連結会計年度末の総資産は443億19百万円となり、前連結会計年度末に比べて27億15百万円減少いたしました。これは、受取手形及び売掛金の減少4億51百万円、電子記録債権の増加5億84百万円、たな卸資産の減少9億58百万円、有形固定資産の減少5億33百万円、投資有価証券の減少15億19百万円などによるものであります。負債の部は32億61百万円減少いたしましたが、その増減の主なものは、支払手形及び買掛金の減少29億95百万円、電子記録債務の増加15億41百万円、1年内返済予定の長期借入金の増加8億円、長期借入金の減少8億70百万円、退職給付に係る負債の減少5億59百万円などであります。

純資産は親会社株主に帰属する当期純利益を計上し利益剰余金は13億60百万円増加いたしましたが、その他有価証券評価差額金などのその他の包括利益累計額が減少したことにより5億46百万円増加の312億40百万円となりました。これらの結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べて5.3ポイント上昇し、70.3%となりました。

 

(経営成績の分析)

当社グループの属しておりますステンレス業界は、主原料であるニッケルの市況価格が低迷を続け、また在庫も高水準が続きました。このため買い控えなどの影響もあり荷動きは低調なままで推移いたしました。当社グループの当連結会計年度の経営成績は、このような状況下におきまして、売上高は394億54百万円 (前連結会計年度比2.1%減)となりました。収益面におきましては、数量減による工場稼働率の低下、原材料価格の低下による在庫などの評価損、円高による為替差損等により営業利益は22億61百万円 (前連結会計年度比30.5%減)、経常利益は22億38百万円(前連結会計年度比36.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は17億73百万円(前連結会計年度比23.5%減)となりました。

 

(キャッシュ・フローの状況の分析)

当社グループの当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動により9億92百万円の収入となり、投資活動により10百万円、財務活動により6億77百万円それぞれ支出となりました。これらの結果、現金及び現金同等物の残高は、期首に比べて2億81百万円増加し15億51百万円(前連結会計年度比22.2%増)となりました。