当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
当第3四半期連結累計期間の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、次のとおりであります。なお、当社は2017年8月に、当社の連結子会社であるPermasteelisa S.p.A.(以下、ペルマスティリーザ社)を売却することを決定したため、要約四半期連結財務諸表の作成上、同社及び同社子会社の事業を非継続事業に分類しております。これに伴い、売上収益、事業利益、営業利益及び税引前四半期利益については、非継続事業を除いた継続事業の金額を記載しております。また、前年同四半期からの増減比率の記載にあたっても、前年同四半期実績を同様に組み替えております。
本項に記載した将来や想定に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。将来や想定に関する事項には、不確実性を内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、実際の結果と大きく異なる可能性もあります。なお、分析に記載した実績値は百万円未満を四捨五入して記載しております。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、堅調な外需、企業業績の向上と雇用環境の改善による消費の増加等により引き続き緩やかに回復しております。住宅投資については、新設住宅着工戸数は直近実績は減少しているものの、リフォーム市場においては、政府の住宅ストック循環支援事業補助金制度等による底上げなどにより前年からは回復基調にあります。
また、海外経済は、中国においては緩やかな景気減速が続いているものの、米国や欧州では底堅い内需、外需の拡大により好景気が続いている状況となっております。加えてアジア、中南米でも内需が拡大傾向にあり、全体としては裾野の広い景気拡大となりつつあります。ただし、依然として懸念される地政学的リスクに加え、米国トランプ政権下での大型減税等の諸政策の浸透度合いや中国政府による内需刺激施策等の動向次第では、先行きの景況に不透明感が増す可能性があります。
このような環境のもと、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上収益は前連結会計年度に子会社を売却したことによる影響があったものの、積極的なマーケティング活動が功を奏し国内外とも引き続き水回り商品が好調に推移したことなどから1兆2,504億85百万円(前年同四半期比2.4%増)と増収となりました。一方、利益面においては増収効果や継続的なコストダウンによる粗利増があったものの、売上増に伴う物流費の増加に加え、マーケティング費用やITシステム償却費などの先行投資による販管費の大幅な増加などがあり事業利益は686億38百万円(前年同四半期比10.5%減)と減益となりました。また、営業利益は子会社売却益や海外子会社における減損損失等もあり695億70百万円(前年同四半期比3.9%減)、税引前四半期利益は借入金の返済に伴い支払利息の負担が減少したものの、前連結会計年度に計上した為替換算影響に伴う一過性の評価益がなくなったことなどにより682億16百万円(前年同四半期比13.3%減)とそれぞれ減益となりました。その結果、継続事業からの四半期利益は、翌連結会計年度より一部の国内会社において連結納税制度を適用することによる法人所得税費用の一時的な減少などあったものの516億66百万円(前年同四半期比0.6%減)と若干の減益となりました。
なお、ペルマスティリーザ社の売却を決定したことに伴い、非継続事業からの四半期損失は112億96百万円(前年同四半期は63億66百万円の非継続事業からの四半期損失)となりました。詳細は「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 16.非継続事業」に記載のとおりであります。
この結果、非支配持分を控除した親会社の所有者に帰属する四半期利益は386億37百万円(前年同四半期比15.5%減)となりました。
(注)事業利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。
(2) セグメントの業績の状況
継続事業におけるセグメントの業績は、次のとおりであります。なお、第2四半期連結会計期間において、当社の連結子会社であるペルマスティリーザ社を売却することを決定したため、従来「ビルディングテクノロジー事業」に含めていた同社及び同社子会社の事業を非継続事業に分類しております。このため、前年同四半期との比較は、非継続事業に分類後の報告セグメントに基づき行っております。
[ウォーターテクノロジー事業]
ウォーターテクノロジー事業においては、国内・海外とも積極的なマーケティング活動等により主に中高級価格帯商品の売上の伸びがみられたことに加え、シナジー効果による継続的なコストダウンも寄与した結果、売上収益は5,293億68百万円(前年同四半期比7.8%増)、事業利益は538億90百万円(前年同四半期比0.6%増)と増収増益でありました。
[ハウジングテクノロジー事業]
ハウジングテクノロジー事業においては、前連結会計年度に一部子会社を売却した影響から、売上収益は4,054億88百万円(前年同四半期比0.8%減)、コストダウンによる粗利率改善に努めたものの原材料価格及び物流費の上昇等もあり事業利益は259億45百万円(前年同四半期比21.7%減)と減収減益でありました。
[ビルディングテクノロジー事業]
ビルディングテクノロジー事業においては、選別受注により引き続き粗利率改善に努めたものの、売上収益は790億0百万円(前年同四半期比2.5%減)、事業利益は20億15百万円(前年同四半期比21.7%減)と減収減益となりました。
[キッチンテクノロジー事業]
キッチンテクノロジー事業においては、引き続きCM投入等を通じて中高級価格帯の主力商品の拡販に注力したことによる増収効果に加え、更なるコストダウンが奏功したことなどから、売上収益は912億61百万円(前年同四半期比7.0%増)、事業利益は55億64百万円(前年同四半期比56.9%増)と増収増益となりました。
[流通・小売り事業]
流通・小売り事業においては、売上収益は新店舗展開などにより1,340億80百万円(前年同四半期比0.8%増)と増収となりましたが、利益面においてはリフォーム関連商品の利益増に加え既存店の経費削減などに努めたものの、事業利益は72億57百万円(前年同四半期比2.9%減)と減益でありました。
[住宅・サービス事業等]
住宅・サービス事業等においては、前連結会計年度に一部子会社が連結範囲から外れた影響から、売上収益は395億37百万円(前年同四半期比18.7%減)、事業利益は21億47百万円(前年同四半期比38.6%減)と減収減益でありました。
なお、セグメント別の売上収益はセグメント間取引消去前であり、事業利益は全社費用控除前であります。
(3) 財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、為替換算影響に加え、季節的要因などによる棚卸資産の増加等があったほか、子会社の取得によりのれん及びその他の無形資産が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べて946億84百万円増加の2兆1,368億49百万円となりました。また、資本は6,515億34百万円、親会社所有者帰属持分比率は29.0%であります。
なお、ペルマスティリーザ社の売却を決定したことに伴い、第2四半期連結会計期間より非継続事業を構成する資産を売却目的で保有する資産へ分類しております。その内容につきましては、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 5.売却目的で保有する資産及び直接関連する負債」に記載のとおりであります。
(4) キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物(以下、資金)は、換算差額による影響などを含めると、前連結会計年度末に比べて45億13百万円増加の1,260億76百万円であります。
当第3四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。なお、金額は非継続事業を含むキャッシュ・フローの合計額であります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、718億40百万円の資金増加となりました。前年同四半期に比べて103億18百万円の減少となり、この主な要因は、借入金の返済に伴う利息の支払額の減少があったものの、営業債権及びその他の債権や棚卸資産など運転資本の変動があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出に加え、子会社の取得による支出があったことなどから478億65百万円の資金減少となりました。前年同四半期に比べて102億77百万円の資金減少であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、子会社の上場に伴う株式売却収入や新株発行による収入などがあったものの、配当金の支払のほか、有利子負債の調達と返済を行ったことなどから138億12百万円の資金減少となりました。前年同四半期に比べて84億0百万円の資金増加であります。
(5) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
当社は、2019年3月期から2021年3月期までの3連結会計年度における新中期経営計画「Toward Sustainable Growth(持続的成長に向けて)」を策定し、2017年11月6日に公表いたしました。この中期経営計画は、長期的に持続可能な成長の実現に向けて、2017年3月期をスタートラインとして時間軸を3つのフェーズに分け、来たる2019年3月期から2021年3月期までの3年間を「利益率の向上」に注力する期間と位置づけております。(下図参照)
[主要な数値目標]
新中期経営計画では、2019年3月期から2021年3月期までの3年間で高い収益性を確保し、財務面でも安定した組織を構築することを目指し、以下の数値目標を設定しています。
・事業利益率 7.5%
・親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE) 10%以上
・純有利子負債対EBITDA比率 2.5倍以下
・親会社所有者帰属持分比率 35%
[戦略的施策]
下記の4つの重点施策をグローバルに推進します。
① 持続的成長に向けた組織を作る
当社グループは、変化に俊敏に対応できるような環境を構築するため、組織文化の変革を進めます。従業員が起業家精神を発揮し、活発な意見交換や実験的な取り組みを行えるような組織風土を醸成します。また、従業員が互いを尊重し、刺激を受け合い、熱意を持って取り組むことができるような環境を作るとともに、社会的に意義のある大きな目標の達成を通じて従業員が一つになることができるような企業を目指しています。当社グループは、グローバルな衛生課題の解決に向けて、2020年までに1億人の衛生環境の改善を目標に掲げており、加えて、水の保全と環境保護、多様性の尊重という3つの分野で、より良い未来への投資と戦略推進を継続します。
② 魅力ある差別化された製品の開発
ライフスタイル関連製品の業界はコモディティ化が進んでいます。一方、当社グループは多様なライフスタイル、嗜好やニーズに対応する強いブランドを有し、こうしたブランドに対する投資とその真髄となるDNAの強化を進めることで、利益ある成長につなげていきます。変化する消費者ニーズや嗜好に対応できるよう、イノベーション、デザイン、品質の向上を追求していきます。さらに、製品開発のための強い知財基盤を持ち、短いサイクルで差別化された製品を市場投入できるよう「アセットライト」のビジネスモデルへ移行します。加えて、国内の組織構造の見直しを行い、製品開発、生産、販売の機能を一組織に統合することで、製品開発サイクルのスピード向上を図ります。
③ 競争力あるコストの実現
バランスシートと利益率の改善に向け、新技術やインフラの活用により、効率的で柔軟なサプライチェーン管理体制を構築し、コスト管理を向上させます。さらに、間接部門の生産性を高め、必要とする部門に人員の再配置を行う「HQ-FITプログラム」などの施策推進を通じて、コスト効率の向上につなげます。
④ エンドユーザー・インフルエンサーへのマーケティング
エンドユーザーおよび工事業者、デザイナー、工務店等のインフルエンサーとの接点の拡充を図ります。例えば、住宅建築向けのITプラットフォームを提供するK-engineのデジタル技術を活用し、わずか5分で住宅1棟分の原価積算や、提案、見積もりを可能にすることで、インフルエンサーへのアプローチを強化します。また、「リクシルPATTOリフォーム」をはじめとする新サービスの推進を通じて、リフォームに対するエンドユーザーの不安を取り除き、日本における新たなリフォーム需要を創出します。
[さらなる成長に向けて]
世界人口の増加、とりわけ中間層の拡大により、住宅建材や水まわり設備に対する需要は今後も拡大すると見込まれます。当社グループは、新中期経営計画を通じて自社の強みを再定義し、世界で最も尊敬される協力なブランドを有し、住宅建材と水まわり設備の分野で独自性の高い製品・サービスを提供する企業として、さらなる飛躍を目指します。組織の機動力を高め、イノベーションを追求し、これまで以上に早いスピードで差別化された製品・サービスを生み出すことで、将来の売上成長につなげていきます。
なお、株式会社の支配に関する基本方針は、次のとおりであります。
当社では、多数の株主に株式を中長期で保有していただくことが望ましいと考え、業績を向上し企業価値を高めて、株主の支持をいただけるような施策を打ってまいります。よって、敵対的買収防衛策については、特に定めておりません。
(6) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、202億93百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。