第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

本項に記載した将来や想定に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当社は2017年8月に連結子会社であるPermasteelisa S.p.A.(以下、ペルマスティリーザ社)を売却することを決定したため、IFRSの規定に基づき、同社及び同社子会社の事業等から生じた損益を非継続事業に分類しておりました。しかしながら、第2四半期連結会計期間において、ペルマスティリーザ社の株式が現状のままで売却が可能な状況ではなくなったことから、同社及び同社子会社の事業等から生じた損益を継続事業からの損益として表示しております。また、前年同四半期実績についても同様に表示を組み替えております。概要につきましては、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 5.売却目的で保有する資産及び直接関連する負債」に記載のとおりであります。

また、当社グループは、第1四半期連結会計期間よりIFRS第9号「金融商品」及びIFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」を適用しております。IFRS第9号及びIFRS第15号の適用による影響につきましては、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載のとおりであります。

 

当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、上半期に発生した台風や地震などの自然災害により生じた一時的な経済活動の停滞の反動等により、経済全体は緩やかではありますが回復基調となりました。加えて、住宅投資につきましても、新設住宅着工戸数は貸家については減少傾向が継続しておりますが、持家、分譲がそれぞれ伸びを見せ、当社国内事業の環境としては回復の兆しが垣間見える状況となりました。

世界経済に関しては、減税効果等により引き続き米国経済は堅調に推移しておりますが、一方で欧州経済におけるリーダーであるドイツ経済は減速感が生じ始めております。また、中国経済に関しては米国との貿易摩擦の更なる激化による先行きの不透明感が増しており、景気につきましても減速傾向が強まっております。米国、中国の今後の動向次第では、日本を含めた世界経済にある程度の影響が出るものと予測され、今後更なる地政学的リスクを生じさせる懸念があります。

このような環境のもと、当第3四半期連結累計期間の売上収益は、1兆3,811億86百万円(前年同四半期比0.8%増)と若干の増収となりました。一方、利益面においては、事業利益は371億46百万円(前年同四半期比45.8%減)、営業利益は382億85百万円(前年同四半期比18.9%減)、税引前四半期利益は362億9百万円(前年同四半期比17.2%減)とそれぞれ減益となりました。また、ペルマスティリーザ社の売却を前提として前連結会計年度に計上していた繰延税金資産の減少に伴う法人所得税費用の影響などもあり、非支配持分を控除した親会社の所有者に帰属する四半期利益は21億34百万円(前年同四半期比94.5%減)となりました。

 

売上収益については前年同四半期比で0.8%の増収となりました。地域別には、国内事業においては第2四半期連結累計期間において自然災害等の影響により需要が大きく落ち込んだものの、10月以降の建材需要の増加を受けたことに加え、期初より進めてきた新取引制度の浸透や国内販売体制の安定化などにより増収となりました。また、海外事業においてもアジア太平洋地域、特に中国における水回り商品のマーケティング施策が奏功したことなどから増収となりました。

事業利益については前年同四半期比で45.8%の減益となりました。国内事業においては第2四半期連結累計期間までの減益の影響がまだ残るものの、第3四半期連結会計期間におけるハウジングテクノロジー事業の大幅な利益改善が減益幅の縮小に寄与しました。一方で、海外事業においては人件費や資材コストの上昇等に加え、ショールーム開設等のマーケティング施策に伴う先行投資負担などにより減益となりました。

 

なお、当社は、2018年11月に経営チームを刷新し、国内営業を守りから攻めに転換しました。製造業は売上収益が改善されれば原価率が下がる構造のため、利益は上昇します。特に国内におけるハウジングテクノロジー事業の売上回復が利益改善につながっております。結果、新たな経営体制下で順調なスタートを切ることができました。

当社が持続的に成長し、収益力を高めていくためには、当社が持つ多様性を最大限に生かしていくことが重要です。当社を取り巻く環境の変化は厳しく、そのスピードが加速しています。こうした中で、国内・海外の各事業の責任者を含めた一つのチームを作り、中期経営計画の見直しを進めています。効果的な戦略は改善を加えながら継続し、また必要な優先順位の見直しを行っています。さらに、新たな成長機会を生み出す取り組みを始動させ、当社として次のステージの新しい計画を策定すべく準備を進めます。

 

(注)事業利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。

 

セグメント別の概況は次のとおりであります。なお、報告セグメントについては従来6区分で開示しておりましたが、第1四半期連結会計期間より5区分に変更しております。このため、前年同四半期との比較は、変更後の報告セグメントに基づき組み替えて行っております。変更の概要につきましては、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 4.事業セグメント」に記載のとおりであります。

また、ペルマスティリーザ社及び同社子会社の事業等から生じる損益を継続事業からの損益として表示することとなったことに伴い、同社及び同社子会社の事業を「ビルディングテクノロジー事業」に含めております。

 

[ウォーターテクノロジー事業]

ウォーターテクノロジー事業においては、中国におけるショールーム開設などのマーケティング先行投資の効果に加え、北米におけるシナジー商品及び重点事業領域が好調に推移したことなどにより売上収益は6,204億52百万円(前年同四半期比0.9%増)と増収でありましたが、商品ミックスの変化に伴う粗利減や資材コストの上昇、当該先行投資による費用負担増などもあり事業利益は461億47百万円(前年同四半期比22.4%減)と減益でありました。

 

[ハウジングテクノロジー事業]

ハウジングテクノロジー事業においては、第3四半期連結会計期間において主にエクステリア商品や高断熱商品の販売が好調だったことなどにより商品ミックスが良化し利益率の大幅な改善が見られたものの、第2四半期連結累計期間までの減収、減益をカバーしきれず、売上収益は4,049億5百万円(前年同四半期比0.1%減)、事業利益は160億48百万円(前年同四半期比38.1%減)と減収減益でありました。

 

[ビルディングテクノロジー事業]

ビルディングテクノロジー事業においては、売上収益は2,023億97百万円(前年同四半期比1.8%増)と増収でありましたが、ペルマスティリーザ社における主に北米地域の人件費の上昇などによる業績化が大きく影響し、事業利益は81億37百万円の事業損失(前年同四半期は22億9百万円の事業利益)と大幅な減益でありました。

 

[流通・小売り事業]

流通・小売り事業においては、5店舗の新規出店に加え、リフォーム関連売上が堅調な伸びを示したことなどにより売上収益は1,359億76百万円(前年同四半期比1.4%増)、事業利益は76億32百万円(前年同四半期比5.2%増)と増収増益でありました。

 

[住宅・サービス事業等]

住宅・サービス事業等においては、引き続き重点施策であるBtoCビジネスなどの新事業領域に注力したことに加え、非新築領域の伸長もあり売上収益は410億18百万円(前年同四半期比3.7%増)、事業利益は25億83百万円(前年同四半期比20.3%増)と増収増益でありました。

 

なお、セグメント別の売上収益はセグメント間取引消去前であり、事業損益は全社費用控除前であります。

 

(注)金額には消費税等を含んでおりません。

 

(2) 財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、季節的要因による棚卸資産や営業債権及びその他の債権の変動や、為替換算など市況に起因する増減などがあったものの、前連結会計年度末に手元資金が一時的に増加していたことによる現金及び現金同等物の減少に加え、ペルマスティリーザ社の売却を前提として前連結会計年度に計上していた繰延税金資産の減少、国内株式市場の下落に伴うその他の金融資産(非流動)の時価評価による減少があったことなどから、前連結会計年度末に比べて184億28百万円減少の2兆887億3百万円となりました。

 

なお、前連結会計年度にペルマスティリーザ社の売却を決定したことに伴い、同社及び同社子会社に関連する資産を売却目的で保有する資産へ分類しておりましたが、第2四半期連結会計期間において、ペルマスティリーザ社の株式が現状のままで売却が可能な状況ではなくなったことから、当該分類を中止することといたしました。概要につきましては、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 5.売却目的で保有する資産及び直接関連する負債」に記載のとおりであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、259億75百万円の資金増加となりました。前年同四半期に比べて458億65百万円の減少となり、この主な要因は、税引前四半期利益の減少に加え、棚卸資産や営業債権及びその他の債権、営業債務及びその他の債務などの運転資本の変動があったことなどによるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出があったことなどから522億81百万円の資金減少となりました。前年同四半期に比べて44億16百万円の減少であります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払のほか、有利子負債の調達と返済を行ったことなどから結果として151億10百万円の資金増加となりました。前年同四半期に比べて289億22百万円の増加であります。

これらの結果、当第3四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は、換算差額による影響などを含めると、前連結会計年度末に比べて81億3百万円減少の1,306億48百万円であります。

 

(4) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針及び経営環境に重要な変更はありません。また、当社グループが対処すべき課題についても重要な変更はありません。

なお、2018年11月1日の代表執行役の異動により新たな経営体制に移行したことに伴い、現在新しい経営方針の詳細及び中期経営計画を策定中であります。

また、株式会社の支配に関する基本方針は、次のとおりであります。

当社では、多数の株主に株式を中長期で保有していただくことが望ましいと考え、業績を向上し企業価値を高めて、株主の支持をいただけるような施策を打ってまいります。よって、敵対的買収防衛策については、特に定めておりません。

 

(特別調査委員会からの中間報告書の受領について)

当社は、2019年2月8日に「当社子会社における不適切な取引行為に係る特別調査委員会設置に関するお知らせ」において公表しましたとおり、当社の連結子会社である株式会社LIXILリニューアルにおいて、当社に対して適切な報告が行われていなかった可能性があること、及び売上収益の一部を早期に計上するという不適切な会計処理を行っていた可能性があることについて、当該事象の詳細及び当社連結財務諸表への影響度を含め、事実関係解明のために特別調査委員会を設置し、また再発防止策の検討を行うため、調査を実施しております。

その過程において、当該事象の詳細及び当社連結財務諸表への影響度の見込み、その他子会社における類似事例発生の有無の確認の経過などを含め、当社は、2019年3月13日に特別調査委員会より調査の中間報告書を受領いたしました。当社としましては、本件を真摯に受け止め、今後、特別調査委員会からの最終的な報告書及び再発防止策についての提言を踏まえ、再発防止策を実行し、コンプライアンス意識の再徹底と当社グループの内部統制のさらなる強化に取り組んでまいります。

なお、本件による当社の連結決算への影響は軽微であると判断し、過去の決算訂正は行わないことといたしました。

 

(5) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、209億50百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

Permasteelisa S.p.A.の株式譲渡に関する契約の解除について

当社は、2017年8月21日開催の取締役会において、当社の連結子会社である株式会社LIXILが保有するPermasteelisa S.p.A.の発行済株式の100%を、Grandland Holdings Group Limited(以下、Grandland社)に譲渡することを決定し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。

本株式譲渡契約の締結後、当社はGrandland社とともに早期の本株式譲渡の完了をめざして最大限尽力してまいりました。しかしながら、本株式譲渡につきましては、対米外国投資委員会(Committee on Foreign Investment in the United States)より、当社及びGrandland社が示した対応方法では承認できない旨の通知を受領することとなりました。

本株式譲渡契約では、予め規制当局等からの必要な許認可が得られることが契約上の前提となっておりました。そのため、当社としては、対米外国投資委員会からの通知を受領して以降、今後の方向性について検討を進めてまいりましたが、検討の結果として、本件株式譲渡契約については解除することが合理的であると判断し、2018年11月27日、売主及び買主双方の合意に基づき、取締役会において本株式譲渡契約を解除することを決定し、同日付で株式譲渡契約を解除いたしました

概要につきましては、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 5.売却目的で保有する資産及び直接関連する負債」に記載のとおりであります。