第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

本項に記載した将来や想定に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大により依然として厳しい状況が続いております。感染再拡大に対する対象地域へのまん延防止等重点措置の適用や緊急事態宣言の再発令及び延長による移動制限などにより個人消費はまだ弱さが見られるものの、ワクチン接種の加速など各種政策の効果や海外経済の回復もあり、企業収益は総じて持ち直しの動きが見られました。ただし、ワクチン接種の遅れ及び変異株によるウイルス感染の再拡大によりその感染抑制策が長期化する可能性もあり、引き続き国内経済への影響を注視する必要があります。住宅投資に関しては、新設住宅着工戸数は持家、貸家及び分譲住宅の分野のいずれも4月以降は前年同期比でプラスに転じており回復傾向がみられるものの、今後はウッドショックによる資材不足の影響なども懸念されております。

世界経済に関しては、欧米諸国ではワクチン接種の進展に伴い経済活動の正常化に向けた動きが加速する一方で、東南アジア諸国では感染が再拡大し経済活動が停滞するなど、地域による回復度合いの差が顕著となってきており、先行きは依然不透明な状況が続いております。

 

このような環境のもと、当第1四半期連結累計期間の売上収益は3,457億61百万円(前年同四半期比11.4%増)と増収となりました。また、利益面においては、事業利益は230億76百万円(前年同四半期は26億33百万円の事業損失)、営業利益は239億33百万円(前年同四半期は30億79百万円の営業損失)、税引前四半期利益は229億26百万円(前年同四半期は29億15百万円の税引前四半期損失)となり、新型コロナウイルス感染症の影響がピークであった前年同四半期の赤字から転じて大幅な増益となりました。

これらの結果、非支配持分を控除した親会社の所有者に帰属する四半期利益は168億25百万円(前年同四半期は37億19百万円の親会社の所有者に帰属する四半期損失)と増益となりました。

 

売上収益については前年同四半期比で11.4%増の3,457億61百万円となりました。

国内事業の売上収益は、前連結会計年度に実施した子会社売却の影響などにより前年同四半期比1%減と若干の減収でありましたが、売却の影響を差し引くと、好調なリフォーム需要に支えられ実質ベースでは2%の増収となっております。特にリフォーム商材の売上構成比率は前年同四半期比で5.0ポイント増加し、41%まで上昇いたしました。水まわり商品を手がけるウォーターテクノロジー事業は、とりわけタッチレス水栓やタッチレス水栓を搭載した洗面化粧台、浴室商品などのリフォーム商材に加え、中高級品価格帯の商品に対する需要が旺盛で、9%の増収となりました。一方で、住宅建材商品を展開するハウジングテクノロジー事業は3%の減収となりましたが、同様にリフォーム商材は好調で、リフォーム用ドアの売上は前年同四半期比で41%増、リフォーム用樹脂内窓は36%増となりました。また、「スマート宅配ポスト」は55%の増加となりました。

海外事業の売上収益は、コロナ前の水準を大幅に上回り伸長したウォーターテクノロジー事業がけん引役となり、前年同四半期比で50%増と大幅な増収となりました。その結果、全地域、全販売チャネル、全商品カテゴリーで売上を伸ばしました。地域別には、欧州・中東・アフリカ地域は66%の増収、北米地域では35%の増収となりました。また、中国地域では小売り販売チャネルとGROHE商品が特に堅調で8%の増収となりました。一方で、アジア太平洋地域では、一部の国において新型コロナウイルス感染症の再拡大による影響がみられたものの、地域全体としては回復基調が継続し、58%の増収となりました。

 

事業利益については、ウォーターテクノロジー事業における好調な欧米市場及び国内のリフォーム商材の増収効果に加え、生産性向上を通じた販管費の削減などにより第1四半期連結累計期間としては過去最高の230億76百万円となりました。前年同四半期比で257億9百万円の増益であります。その結果、事業利益率は7.5ポイント改善して6.7%に上昇、売上総利益率は5.0ポイント改善して36.2%に上昇いたしました。また、販管費比率は2.5ポイント改善しております。

 

(注)事業利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。

 

上記のとおり、当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の影響が続く状況下にもかかわらず、変革のための取り組みと構造改革を加速させてまいりました。当第1四半期連結累計期間は大幅な増益及び過去最高益を達成することができましたが、これは、生産性と業務効率を向上させるとともに、事業ポートフォリオの最適化を図り、アセットライトを推進することで、より機動的で外部環境の変化に左右されにくく、より収益性の高い企業体質を構築することができたことによるものです。その結果、将来の財務目標に向かって着実に前進しております。持続的成長を実現するために、引き続き国内事業の収益性改善、水まわり事業の海外成長の促進、イノベーションによる長期的な成長基盤の確立などの優先課題への取り組みを推進してまいります。加えて、長期的な成長を通じて、すべてのステークホルダーに対して価値を生み出すために、環境・社会・ガバナンス (ESG) への取り組みを強化しております。このような取り組みを通じて、当社グループの存在意義である「世界中の誰もが願う、豊かで快適な住まいの実現」に向けて引き続き邁進してまいります。

 

資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。

当社グループは、健全な財政状態を維持しつつ、事業活動に必要な資金を安定的かつ機動的に確保すべく、営業活動によるキャッシュ・フローの創出や幅広い調達手段の実現に努めております。手元流動性に関しては、非常時の決済資金相当額を常に維持することを基本とし、財務柔軟性を確保するため、銀行などの金融機関からの借入や社債の発行に加え、コマーシャル・ペーパー発行枠及びコミットメントラインの確保、受取手形・債権の流動化といった取り組みを通じて、調達手段の多様化を図っております。

なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴い経営環境が急激に悪化した際のリスクに備えて、上記の基本方針とは別に短期資金の調達枠を設定しております。また、当社グループ内においても設備投資案件の優先順位付け、在庫管理の徹底、販管費の縮減方策などを通じてさらなる手元流動性の確保に努めております。

 

グメント別の概況は次のとおりであります。

 

[ウォーターテクノロジー事業]

ウォーターテクノロジー事業においては、国内、海外ともに前年同四半期における新型コロナウイルス感染症の拡大影響に伴う需要減少から大幅な回復をみせており、海外事業、特に北米地域、欧州・中東・アフリカ地域の急速な需要増加などもあり売上収益は2,105億70百万円(前年同四半期比27.3%増)、事業利益は売上収益の増加に伴う粗利増に加え、国内におけるリフォーム商品や中高級価格帯商品の売上構成比率の上昇効果などもあり236億67百万円(前年同四半期比7.9倍)と増収増益となりました。

 

[ハウジングテクノロジー事業]

ハウジングテクノロジー事業においては、新設住宅着工戸数の動向が安定せず事業環境としては引き続き厳しい状況であることに加え、前連結会計年度における子会社売却の影響などもあり売上収益は1,147億53百万円(前年同四半期比2.2%減)と減収となりましたが、事業利益はリフォーム商品の伸長やプラットフォーム化の進捗に伴う生産効率の向上などの改革推進効果により収益性の改善がみられ103億53百万円(前年同四半期比98.1%増)と大幅な増益となりました。

 

[ビルディングテクノロジー事業]

ビルディングテクノロジー事業においては、大型物件を中心とした工期の長期化に伴う建材供給時期の遅れなどから売上収益は180億7百万円(前年同四半期比15.4%減)と減収、事業利益は販管費の抑制や体質強化への継続的な取り組みなどにより赤字幅の縮小に努めた結果7億74百万円の事業損失(前年同四半期は8億96百万円の事業損失)となりました。

 

[住宅・サービス事業等]

住宅・サービス事業等においては、引き続き重点施策であるBtoCビジネスなどの新事業領域の伸長があったものの、前連結会計年度における子会社売却の影響が大きく売上収益は71億51百万円(前年同四半期比36.5%減)、事業利益は70百万円(前年同四半期比83.9%減)と減収減益となりました。

 

なお、セグメント別の売上収益はセグメント間取引消去前であり、事業損益は全社費用控除前であります。

 

(2) 財政状態の状況

当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて22億9百万円減少の1兆7,396億5百万円となりました。流動資産は、季節的要因による営業債権及びその他の債権の減少や棚卸資産の変動による影響などもあり前連結会計年度末に比べて56億43百万円増加の6,434億16百万円となりました。一方、非流動資産は、為替換算による増加があったものの、設備投資額の抑制や遊休資産の売却などによる各科目の減少もあり、前連結会計年度末に比べて78億52百万円減少の1兆961億89百万円となりました。

また、資本は5,613億77百万円、親会社所有者帰属持分比率は32.1%(前連結会計年度末比0.4ポイント改善)であります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第1四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。なお、金額は非継続事業を含むキャッシュ・フローの合計額であります。

 

営業活動によるキャッシュ・フローは、193億5百万円の資金増加となりました。前年同四半期に比べて201億95百万円の減少となり、この主な要因は、税引前四半期利益の増加があったものの、棚卸資産や営業債権及びその他の債権、営業債務及びその他の債務などの運転資本の変動によるものが大きく、特に前連結会計年度において実施した人事施策などの構造改革による一時的な資金減少があったことなどによるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形資産の取得による支出や、有形固定資産の処分による収入があったことなどから54億74百万円の資金減少となりました。前年同四半期に比べて120億34百万円の資金増加であります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金やリース負債の支払のほか、有利子負債の調達と返済を機動的に行ったことなどから156億44百万円の資金減少となりました。前年同四半期に比べて686億58百万円の資金減少であります。

これらの結果、当第1四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は、換算差額による影響などを含めると、前連結会計年度末に比べて15億13百万円減少の1,095億48百万円であります。

 

(4) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針及び経営環境に重要な変更はありません。また、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題についても重要な変更はありません。

なお、株式会社の支配に関する基本方針は、次のとおりであります。

当社では、多数の株主に株式を中長期で保有していただくことが望ましいと考え、業績を向上し企業価値を高めて、株主の支持をいただけるような施策を打ってまいります。よって、敵対的買収防衛策については、特に定めておりません。

 

(5) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、5,483百万円であります。

なお、当第1四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。