第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

本項に記載した将来や想定に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種の本格化により持ち直しへの動きがみられるものの、新たな変異ウイルスの出現や一部地域における緊急事態宣言の再発令など経済活動や社会活動は引き続き制限され、先行きは依然として不透明な状況が続いております。住宅投資に関しては、新設住宅着工戸数は4月以降6か月連続にわたり前年同期比で増加をみせ、持家及び貸家を中心に持ち直しの傾向がみられるものの、引き続き資材の供給不足の影響が懸念されております。

世界経済に関しては、先進国を中心に新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が進展する一方、日本と同様に変異ウイルスによる感染の再拡大により、回復基調であった経済は停滞感が強まりました。また、地政学的なリスクの高まりに加え、半導体など部品の供給不足、原材料価格の上昇、物流の停滞・輸送費の高騰、中国の電力不足問題などのリスク要因も並存しており、先行きは一段と不透明感を増しております。

 

このような環境のもと、当第2四半期連結累計期間の売上収益は6,962億13百万円(前年同四半期比5.4%増)と増収となりました。また、利益面においては、事業利益は372億71百万円(前年同四半期比2.4倍)、営業利益は371億61百万円(前年同四半期比3.1倍)、税引前四半期利益は355億93百万円(前年同四半期比3.3倍)となり、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が最も顕著であった前年同四半期に比して大幅な増益となりました。

これらの結果、非支配持分を控除した親会社の所有者に帰属する四半期利益は257億7百万円(前年同四半期比2.4倍)と増益となりました。

 

売上収益については前年同四半期比で5.4%増の6,962億13百万円となりました。

国内事業の売上収益は、前連結会計年度に実施した子会社売却の影響などにより前年同四半期比2%減と若干の減収となりましたが、売却の影響を差し引くと、好調なリフォーム需要を背景に実質ベースでは2%の増収となっております。また、リフォーム商材の売上構成比率は前年同期比で3.7ポイント増加し、40%まで上昇いたしました。水まわり商品を手がけるウォーターテクノロジー事業は、とりわけタッチレス水栓やタッチレス水栓を標準搭載したキッチンや洗面化粧台などの需要が引き続き旺盛で、5%の増収となりました。一方で、住宅建材商品を展開するハウジングテクノロジー事業は前述の子会社売却影響を除くと2%の増収となりましたが、リフォーム商材が引き続き好調で、特にリフォーム用ドア「リシェント」の売上は前年同四半期比で27%の増加、リフォーム用樹脂内窓「インプラス」は31%の増加となりました。また、「スマート宅配ポスト」は57%の増加となりました。

海外事業の売上収益は、ウォーターテクノロジー事業の欧米地域がけん引役となり、新型コロナウイルス感染症の感染拡大前の水準を上回って売上が伸長した結果、前年同四半期比25%増と大幅な増収となりました。米国地域では、卸向けと小売りの販売を中心に全商品カテゴリーと全販売チャネルにおいて大幅な伸びをみせ、対前年同四半期比で20%の増加となりました。欧州・中東・アフリカ地域においても、同様に全商品カテゴリーと全販売チャネルで好調に推移し、前年同四半期比29%の増加となりました。中国地域では、小売り販売チャネルとGROHEブランド商品の売上が堅調で、前年同四半期比1%の増加で推移いたしました。一方、アジア太平洋地域は 新型コロナウイルス感染症の再拡大の影響により、一部地域では経済活動の制限による影響を受けましたが、地域全体としては回復をみせ、前年同四半期比で19%の増加となりました。

 

 

事業利益については、ウォーターテクノロジー事業における欧米市場を中心とした旺盛な需要に加え、国内事業における構造改革のさらなる進展などにより、前年同四半期比2.4倍の372億71百万円と大幅な増益となりました。その結果、事業利益率は3.0ポイント改善して5.4%に上昇、売上総利益率は2.1ポイント改善して35.1%に上昇いたしました。また、販管費比率は0.9ポイント改善しております。

 

(注)1.「事業利益」は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。

2.「国内事業」「海外事業」については、当社グループの連結業績管理にて定義しているマネジメントベースの区分を使用しており、所在国による区分とは一部異なります。具体的には、ウォーターテクノロジー事業及びハウジングテクノロジー事業において、国内で管轄している一部の海外子会社を「国内事業」に含めております。

3.「海外事業」における地域別売上収益の前年同四半期比率の算出にあたっては現地通貨ベースで増減比較を実施しており、為替変動による影響は含まれておりません。また、増減比較の基礎となる地域別売上収益はセグメント間及び地域間取引の消去前で算出しております。

 

上記のとおり、当社グループでは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が続く状況下にもかかわらず、変革のための取り組みと構造改革を加速させてまいりました。当第2四半期連結累計期間は、アジア太平洋地域での再度のロックダウンや部品の調達難、輸送コンテナ不足による海上輸送費の高騰などにより生産や出荷が遅延するなど当初の想定を超える厳しい事業環境に直面いたしましたが、コロナ禍においても自宅で過ごす時間をより快適にしたいという潜在需要を的確に捉え、国内事業においては従来から取り組んでまいりました様々な体質改善に向けての施策が着実に成果として表れてきております。また、海外事業においてはグローバルな生産体制を生かして各地域におけるブランド・ポートフォリオのギャップを埋めるとともに、日本で開発した先進技術を活かして事業を拡大しております。このような取り組みを通じて、当社グループは長期にわたって持続可能な成長の実現に向けて着実に前進しております。また、既存住宅の省エネ化を実現する高性能住宅工法や、より高い節水と省エネ性能を誇るシャワーヘッドなど、環境配慮型商品の拡充を通じて、SDGs(持続可能な開発目標)の達成と環境負荷の低減に貢献してまいります。

 

資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。

当社グループは、健全な財政状態を維持しつつ、事業活動に必要な資金を安定的かつ機動的に確保すべく、営業活動によるキャッシュ・フローの創出や幅広い調達手段の実現に努めております。手元流動性に関しては、非常時の決済資金相当額を常に維持することを基本とし、財務柔軟性を確保するため、銀行などの金融機関からの借入や社債の発行に加え、コマーシャル・ペーパー発行枠及びコミットメントラインの確保、受取手形・債権の流動化といった取り組みを通じて、調達手段の多様化を図っております。

なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴い経営環境が急激に悪化した際のリスクに備えて、上記の基本方針とは別に短期資金の調達枠を設定しております。また、当社グループ内においても設備投資案件の優先順位付け、在庫管理の徹底、販管費の縮減方策などを通じてさらなる手元流動性の確保に努めております。

 

 

セグメント別の概況は次のとおりであります。

 

[ウォーターテクノロジー事業]

ウォーターテクノロジー事業においては、国内、海外ともに前年同四半期における新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴う需要減少から大幅な回復をみせており、海外事業、特に北米地域、欧州・中東・アフリカ地域の旺盛な需要に支えられ売上収益は4,204億80百万円(前年同四半期比15.0%増)、事業利益は売上収益の増加に伴う粗利増に加え、国内におけるリフォーム商品や中高級価格帯商品の売上構成比率の上昇効果などもあり408億4百万円(前年同四半期比2.1倍)と増収増益となりました。

 

[ハウジングテクノロジー事業]

ハウジングテクノロジー事業においては、「ニューノーマル」の環境下において自宅で過ごす時間をより快適にしたいという消費者心理の変化などを背景にリフォーム需要が堅調に推移しているものの、前連結会計年度における子会社売却の影響などもあり売上収益は2,297億34百万円(前年同四半期比2.5%減)と減収となりました。一方で、事業利益は原材料費価格の上昇によるコスト増がみられたものの、体質強化施策の進捗、商品価格の見直し、生産面及び業務面における生産効率の向上などの改革推進効果により収益性の改善がみられ182億49百万円(前年同四半期比34.3%増)と増益となりました。

 

[ビルディングテクノロジー事業]

ビルディングテクノロジー事業においては、大型物件を中心とした工程の見直しに伴う建材供給時期の遅れなどから売上収益は406億37百万円(前年同四半期比12.2%減)と減収となりましたが、事業利益は販管費の抑制や体質強化への継続的な取り組みなどにより利益率の改善に努めた結果10億66百万円(前年同四半期比2.5倍)と増益となりました。

 

[住宅・サービス事業等]

住宅・サービス事業等においては、前連結会計年度における子会社売却の影響が大きく売上収益は149億69百万円(前年同四半期比34.6%減)、事業利益は子会社売却影響に加え資材価格の高騰もあり7億42百万円の事業損失(前年同四半期は9億85百万円の事業利益)と減収減益となりました。

 

なお、セグメント別の売上収益はセグメント間取引消去前であり、事業損益は全社費用控除前であります。

 

 

(2) 財政状態の状況

当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて302億34百万円減少の1兆7,115億80百万円となりました。流動資産は、季節的要因による営業債権及びその他の債権の減少や棚卸資産の変動による影響に加え、社債の満期償還に伴う手元資金の減少などもあり、前連結会計年度末に比べて64億19百万円減少の6,313億54百万円となりました。一方、非流動資産は、主に設備投資額の抑制や遊休資産の売却などによる各科目の減少などにより、前連結会計年度末に比べて238億15百万円減少の1兆802億26百万円となりました。

また、資本は5,689億29百万円、親会社所有者帰属持分比率は33.1%(前連結会計年度末比1.4ポイント改善)であります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。なお、金額は非継続事業を含むキャッシュ・フローの合計額であります。

 

営業活動によるキャッシュ・フローは、416億12百万円の資金増加となりました。前年同四半期に比べて228億8百万円の減少となり、この主な要因は、税引前四半期利益の増加があったものの、棚卸資産や営業債権及びその他の債権、営業債務及びその他の債務などの運転資本の変動によるものが大きく、特に前連結会計年度において実施した事業売却の影響に加え、人事施策などの構造改革による一時的な資金減少があったことなどによるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形資産の取得による支出や、有形固定資産の処分による収入があったことなどから160億29百万円の資金減少となりました。前年同四半期に比べて700億0百万円の資金増加であり、これは前年同四半期において子会社の売却に伴う支出があったことなどによるものであります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金やリース負債の支払のほか、有利子負債の調達と返済を機動的に行ったことなどから380億15百万円の資金減少となりました。前年同四半期に比べて1,157億55百万円の資金減少であり、これは前年同四半期において社債の新規発行や長期資金の借換え、及び手元流動性確保のための短期資金の調達を行ったことなどによるものであります。

これらの結果、当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は、換算差額による影響などを含めると、前連結会計年度末に比べて121億56百万円減少の989億5百万円であります。

 

(4) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針及び経営環境に重要な変更はありません。また、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題についても重要な変更はありません。

なお、株式会社の支配に関する基本方針は、次のとおりであります。

当社では、多数の株主に株式を中長期で保有していただくことが望ましいと考え、業績を向上し企業価値を高めて、株主の支持をいただけるような施策を打ってまいります。よって、敵対的買収防衛策については、特に定めておりません。

 

(5) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、11,291百万円であります。

なお、当第2四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。