文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) グループ理念
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2020年に、当社グループは、企業活動の根本的な考え方となる「企業理念」を見つめ直し、社員が物事を判断する際の拠りどころとなるグループ理念体系を再定義いたしました。 「企業理念」 素材の力を引き出す技術で、持続可能で豊かな社会の実現に貢献する。 「目指す姿」 アルミニウムを究めて環境負荷を減らし、軽やかな世界へ。 「価値観」 相互の理解と尊重 誠実さと未来志向 好奇心と挑戦心 グループ理念体系の社内浸透を図るため、社長執行役員を始めとする経営陣幹部と従業員との理念対話会を継続して実施しております。理念対話会は、単にグループ理念を従業員に伝えるだけではなく、従業員の声を経営に活かし、また従業員のエンゲージメントの向上にも資することから、今後も積極的に実施してまいります。 この企業理念を世界中の従業員と共有することで、国境や世代を超えて永続的に社会・生活を支える企業グループになることを目指してまいります。 |
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(2) 経営戦略等
当社グループは、グループ理念における目指す姿の実現に向け、2030年における当社グループのありたい姿を描いた「UACJ VISION 2030」(以下、VISION2030)及びVISION2030を実現するための中期経営計画<2021年度~2023年度>(以下、第3次中計)を策定し、2021年5月に公表しております。
(長期経営ビジョン UACJ VISION 2030)
中長期では、世界的な人口増加や経済成長、さらには気候変動への対策の必要性の高まりから、地球環境に優しい循環型素材であるアルミニウムの需要は伸長する見込みです。このようなマクロ環境認識のもと、企業理念に掲げた「持続可能で豊かな社会の実現」に向けて、2030年に当社グループが目指していく4つの貢献を定めたVISION2030を策定しました。
UACJ VISION 2030
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1.成長分野や成長市場での需要捕捉により、より広く社会の発展に貢献する 2.素材+αでバリューチェーン及びサプライチェーンを通じた社会的・経済的な付加価値の向上に貢献する 3.新規領域への展開により、社会課題の解決に貢献する 4.製品ライフサイクルでのCO2削減により、環境負荷の軽減に貢献する |
成長市場や成長分野においては、積極的に新たな需要を捕捉し、これまで培ってきた経営資源や強みを活かした製品の提供を通して、より広く社会の発展に貢献してまいります。また、素材製品の提供のみでなく、加工やリサイクルで新たな価値を付与するなど、バリューチェーン及びサプライチェーンを通した「素材+αの価値創出」に取り組んでいきます。さらに、2030年に向けて拡げていく新規領域としては、2030年の社会においてアルミニウムが活躍する領域として、「モビリティ」「ライフスタイル・ヘルスケア」「環境・エネルギー」の3つを選定し、これら領域における社会課題の解決を図ってまいります。また、既存領域及び新規領域のいずれにおいても、アルミニウムの特性を活かした製品とサービスの提供及びリサイクルの推進を通じて、社会全体でのCO2削減に貢献します。
これら4つの貢献を通じて、「持続可能で豊かな社会の実現」を目指してまいります。
(中期経営計画)
VISION2030で掲げた4つの貢献を目指していくにあたり、2021年からの3年間において当社グループが取り組むべきこととして、第3次中計を策定いたしました。第3次中計では、今後3年間を、構造改革を完遂し、その先の成長とVISION2030の実現に向けた基盤を確立するための期間と設定し、3つの重点方針を掲げました。
第3次中期経営計画<2021年度~2023年度>
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重点方針 1.構造改革の完遂 2.成長への基盤の強化 3.軽やかな世界の実現への貢献(サステナビリティ推進) |
① 構造改革の完遂
2019年9月から着手している収益構造の抜本的な改革を含む「構造改革の実行」に引き続き注力し、「稼ぐ力の向上」「財務体質の改善」「経営のスピードと質の向上」に向けた各施策を完遂し、環境変化に強い筋肉質な体質の確立を目指してまいります。
国内においては、生産拠点集約、最適生産体制・品種構成改善、間接費削減に向けた施策を実行し、損益分岐点の引き下げによる収益構造の改革を図ります。海外においては、これまでに実施してきたUACJ (Thailand) Co., Ltd.やTri-Arrows Aluminum Inc.などへの大型投資により増強した生産能力を最大限に活用し、投資の着実な回収を図ります。また、第3次中計の期間においては、投資の絞り込みや資産の効率化によるキャッシュフローの創出により、財務体質の改善を図ります。
② 成長への基盤の強化
第2次中計に続き成長市場を北米及び東南アジア、成長分野を缶材及び自動車材と捉え、日本、タイ、北米の3大拠点における既存の生産設備を最大限活用することで、拡大する需要を捕捉することを目指します。
北米においては、特に缶材需要の伸長が継続する見込みであることから、国内拠点及びタイ拠点からの北米市場への缶材販売拡大や、北米拠点の能力増強検討により対応していきます。東南アジアにおいては、年間32万トンの生産体制を有する東南アジア唯一の最新鋭アルミ圧延工場というUACJ (Thailand) Co., Ltd.ラヨン工場の優位性を活かし、グローバル顧客への安定供給だけでなく、タイ政府主導の環境負荷低減活動であるアルミ缶リサイクル推進プロジェクトへの参画などを通して、アルミ缶クローズドループ・リサイクルを推進するなど、素材+αの付加価値の提供により、競合メーカーとの差別化を図ります。拡大する自動車分野においては、福井製造所に導入した自動車板材用仕上ラインの活用により販売量を拡大していきます。また、自動車部品については、2020年9月に設立したモビリティテクノロジーセンターを中心に、顧客ニーズに対して、企画から設計、製造、販売、品質保証までをワンストップで応える体制を整えるとともに、北米市場における旺盛な需要を捕捉するため、UACJ Automotive Whitehall Industries, Inc.の本社工場(ミシガン州)に追加導入する押出機、さらにはアリゾナ州に新設した加工工場を活用することで販売量を拡大していきます。
あわせて、従来のビジネスモデルだけでなく、加工やリサイクルといった素材に+αの付加価値を加えたビジネス領域を広げ、自動車部品事業の拡大や、アルミニウム製品の循環利用推進による環境価値提供などを進めるため、新たな環境配慮型のアルミニウム製品ブランド「UACJ SMART」の展開を開始しました。今後は、あらゆる分野のお客様へ本製品の採用を積極的に提案してまいります。さらに、VISION2030に掲げた新領域の実現に向けて、社内ベンチャー制度など新事業創生の活動をさらに強化するとともに、全ての事業活動を支える基盤として、DX推進による生産性の向上等、成長への基盤の強化を図ってまいります。
③ 軽やかな世界の実現への貢献(サステナビリティ推進)
当社グループは、企業理念の実現に向けて、当社が持続可能な社会に貢献するためのサステナビリティ基本方針を定め、「100年後の軽やかな社会のために」というスローガンのもと、サステナビリティ活動を推進してまいります。基本方針に基づき、当社グループが社会とともに持続的に成長していく上で優先的に取り組むべき「重要課題(マテリアリティ)」を特定するとともに、アクションプラン及びKPIを設定し取り組んでまいりました。
なお、重要課題の中でもとりわけ、「気候変動への対応」は、重要な社会的責務であると認識していることから、Scope1・2において、2050年カーボンニュートラルへ挑戦し、その過程である2030年度は30%のCO2排出量の削減を目指してまいります。また、Scope3においては、アルミニウムの持つ特性を最大限活かすべく、サプライチェーンの様々なパートナーとの協業に取り組むことで、リサイクルの最大化、かつ、サプライチェーン全体でのCO2排出量の最小化を目指してまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断する客観的な指標等
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、連結での売上高、営業利益、経常利益、営業利益率、ROIC(投下資本利益率)、ROEであります。それぞれの目標値は、下表に示すとおりであります。
<第3次中計及びVISION2030の目標値(連結)>
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現状 2021年度実績 |
第3次中計 2023年度計画 |
VISION2030 2030年度目標 |
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売上高 |
7,829億円 |
7,000億円 |
8,000億円以上 |
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営業利益 |
595億円 |
300億円 |
― |
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経常利益 |
523億円 |
250億円 |
― |
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売上高営業利益率 |
7.6% |
4.2% |
6%以上 |
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ROIC(税引前) |
11.05% |
6.0% |
10%以上 |
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ROE |
15.6% |
7.5% |
10%以上 |
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
第3次中計策定以降、世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大、中国の電力不足問題、ウクライナ情勢などにより、国際的なサプライチェーンにおけるリスクが増大するとともに、添加金属を含む資源価格・エネルギー価格等の高騰が生じました。当社グループとしては、調達ソースの多様化による安定生産維持と併せて、エネルギー・添加金属価格の市場価格に連動した価格スキーム導入などの取組みにより、構造改革で掲げた「環境変化に強い筋肉質な体質の確立」と第3次中計の目標値達成を目指してまいります。
(5) サステナビリティ基本方針
当社グループは、「素材の力を引き出す技術で、持続可能で豊かな社会の実現に貢献する。」という企業理念を掲げています。この理念を実践していくために、「アルミニウムを究めて環境負荷を減らし、軽やかな世界へ。」を目指す姿として掲げ、アルミニウムの製造・加工という本業を通じて、また、アルミニウムの特性を活かした製品とサービスの提供及びリサイクルの推進を通じて環境負荷軽減などに努めています。
環境問題をはじめ、現代社会が抱える様々な課題を将来に残さず、子どもたちの世代が、今より軽やかで楽しい未来を過ごすことができるように、当社グループは、これからも、120年以上にわたり受け継いできた叡智と情熱、そして社員一人ひとりの多様な個性を活かしながら、ステークホルダーの皆さまとともに、様々なサステナビリティ活動を推進していきます。
サステナビリティ基本方針
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1.受け継いできた叡智と情熱で 創業以来の探求心と、技術と知恵を結集したイノベーションでより便利な社会、持続可能な地球環境を追求 します。 2.すべてのステークホルダーの皆さまとともに 事業を通じて向かい合う関係者はもとより、いろいろな形で関わりあう社会を思い、グループ内外の人々と 協調・協働して持続可能な世界への貢献を実現します。 3.一人ひとりの多様な個性で 国籍、性別、年齢、障がいの有無などの違いに関わらずさまざまな人材を尊重し、その考えやスキルを活か すことで、既成概念にとらわれない自由な発想で課題解決に取り組みます。 |
[グループリスクマネジメント体制]
当社グループは、企業理念の実現を不確実にする全ての事象を「リスク」と認識して、「UACJグループリスクマネジメント基本方針」に従い、グループ全体で、リスク管理に取り組んでいます。
グループ全体のリスク管理として、社長執行役員を最高責任者とするCSR委員会において、次のような活動を実施しています。
(1)グループリスクマネジメントの方針・活動計画の審議
(2)グループ全体のリスクを洗い出し、重要度が高いリスクについて執行役員クラスの「リスクオーナー」を配置してリスク対策を推進
(3)グループ各社レベルでのリスク管理の底上
(4)グループリスクマネジメント活動の進捗モニタリング(PDCAの確認)
このようなグループリスクマネジメント活動について、当社グループではリスクマネジメント担当責任者とリスクマネジメント事務局を設置しています。
当社及びグループ各社では、グループリスクマネジメントの方針に沿って、それぞれリスク管理を進めています。
2020年度からは、各事業及び主要なグループ各社にリスクマネジメントを推進する担当者を設置し、リスクマネジメントの実践強化に取り組んでいます。
リスクマネジメント事務局は各事業・グループ各社との連携を図りながら、グループ全体のリスク管理を推進・支援しています。
このようなグループのリスクマネジメント活動については、定期的に取締役会に報告しています。
*PDCA:Plan(計画)Do(実行)Check(評価)Action(改善)の略
[主要なリスク]
本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、発生の可能性・影響度等から、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると当社が考える主要なリスクには、以下のようなものがあります。
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[凡例]「1.外部に主要因のあるリスク」「2.内部に主要因のあるリスク」では、次の項目を表形式で記載しています。 「リスクの内容とその影響・対応」: (1)「リスクの内容とその影響」:各リスクの具体的な内容と当該リスクが顕在化した場合に当社グループの事業に影響を及ぼすと想定される主な事項 「●」:「影響」のうち、当社グループの事業に対する脅威となり得るもの (2)「対応」:当該リスクに対する主な対応策 |
1.外部に主要因のあるリスク
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リスク |
リスクの内容とその影響・対応 |
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新型コロナウイルスの流行等の感染症のまん延 |
[リスクの内容とその影響] ● 感染症の蔓延によるサプライチェーン(購買・調達)への影響 ● 感染症の蔓延による顧客操業状況変化に伴う生産・販売への影響 ● 感染症の蔓延による操業の遅延・中断・停止 [対応] ・感染症BCP策定 ・必要かつ適切な在庫の確保 ・顧客情報の早期収集及び柔軟な生産計画 ・従業員への感染症対策の徹底 |
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気候変動等地球環境の変化* |
[リスクの内容とその影響] ● 地球温暖化による気候変動への影響が大きいと言われている温室効果ガス(GHG)排出削減への取組みの不十分さによる素材間競争での劣後や事業機会の喪失 ○軽量性、高い熱伝導性、永久にリサイクルが可能であること等、アルミニウムの特性を活かした製品とサービスの提供による社会課題解決への貢献機会拡大や事業機会の拡大 [対応] ・UACJマテリアリティとして特定し、アクションプランとKPIを設定 ・経営レベルで気候変動対応を審議する場として「気候変動対策推進委員会」を組成(2021年4月~) ・長期経営ビジョン「VISION 2030」及び第3次中期経営計画に気候変動対策を、当社事業の貢献分野、経営の重点方針として織り込み ・気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)賛同や、Aluminium Stewardship Initiative(ASI)の認証取得など、気候変動対応に関わる第三者によるイニシアティブへの積極的な参画 |
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自然災害 |
[リスクの内容とその影響] ● 世界各地の事業拠点での地震、津波、台風、洪水などの自然災害による従業員及びその家族の安全、生産設備の安全、顧客やサプライチェーンにダメージが生じた場合の当社の生産や販売活動への影響 [対応] ・事業ごと・拠点ごとのBCP策定推進とグループレベルでのBCMの継続的なレベルアップ ・実効性のあるBCP・BCM確立に向けた定期的な訓練の実施 |
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政治環境・経済動向の変化(地政学的リスク) |
[リスクの内容とその影響] ● 顧客や仕入先及び当社生産拠点のある国の政治状況・経済状況・急な規制等の導入や治安の悪化による販売・物流・調達コストの上昇、調達困難及び操業継続困難 [対応] ・特定の国・地域に集中しない原材料等の分散調達 ・必要かつ適切な在庫の確保 ・損益分岐点の引き下げ等外部環境変化への対応力向上策の実施継続 ・コスト上昇を販売価格に適切に転嫁できる値決め体系の整備 |
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リスク |
リスクの内容とその影響・対応 |
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社会的基盤となる技術や需要構造の変化 |
[リスクの内容とその影響] ●○デジタル技術等、社会基盤となる技術の急速な変化や進展、地球環境保護に対する企業貢献への期待増等社会情勢の変化 [対応] ・デジタル基盤の整備は、今後の当社事業発展の根幹を担うばかりでなく、社会課題解決への貢献を支える基礎的な基盤と認識し、デジタルイノベーション部中心に、製造・販売・経営管理のあらゆる業務のデジタル化を促進 ・現場からの発案を起点とする社内ベンチャー制度の制定 ・需要構造の変化も捉えた新たな事業を創出する仕組みの立上げ ・各需要分野における他素材との競合度合、比較優位性、社会的要請の変化、これらに対する当社の技術開発の進捗状況を継続的に調査・評価 |
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市場変動 |
[リスクの内容とその影響] ●○アルミ新地金価格の変動: 相場変動を販売価格に反映する値決め方式の定着により、大半の当社グループの事業では、中長期的にアルミ新地金価格の変動が収益に影響しない構造になっているが、相場変動と販売価格への反映時期の差異や短期間での急激な変動等が発生した場合、棚卸資産の評価の変動により、会計上の期間損益に影響を生じる可能性がある。 ●○スクラップ、UBC(Used Beverage Cans:使用済み飲料缶等)価格の変動: 今後のリサイクル需要の増減によるスクラップ、UBCの価格変動や調達への影響 ● 合金用添加金属等の原材料、物流費、エネルギー価格等の変動: 短期間での大幅な変動、サプライチェーンの慢性的かつ構造的な問題に起因する変動に見舞われ、当社単独では吸収しきれない大きな影響が生じる可能性がある。 ●○為替・金利の変動: 特に金利の急激な上昇は、国内外の当社事業全般に影響を与える可能性がある。 [対応] ・アルミ新地金の適切な在庫のコントロール ・合金用添加金属等の原材料、物流費、エネルギー価格について、価格変動を反映する値決めルールの導入及び交渉の継続 ・為替予約、金利変動を睨んだ資金調達の多様化・柔軟性の向上を継続 ・市況、市場動向の「収集」「分析」「モニタリング」を継続 |
2.内部に主要因のあるリスク
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リスク |
リスクの内容とその影響・対応 |
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製品の品質* |
[リスクの内容とその影響] ● 品質保証に関わる不正や不適切な処理、品質規格未達製品の発生・流出による顧客その他のステークホルダーからの信用失墜 ● 品質仕様未達発生による顧客や市場での不具合、 供給責任の未達成 ○品質管理の徹底による顧客や市場の信頼・支持のさらなる獲得 [対応] ・UACJマテリアリティとして特定し、アクションプランとKPIを設定 ・品質委員会による経営層の確認・審議の継続 ・品質管理方針の策定と課題への取組みの継続 ・コンプライアンス教育の継続 ・品質確認試験の自動化拡大 ・グループ内品質相互監査の継続 |
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安全衛生* |
[リスクの内容とその影響] ● 業務上の事故や疾病に伴う人的・物的被害の発生による従業員等の安全衛生確保への影響 ● 被災による当社グループの生産活動への支障の発生 [対策] ・「安全とコンプライアンス」はUACJウェイの基盤となる当たり前の行動原則であることを確認し、安全と健康を最優先とした事業活動の継続 ・UACJマテリアリティとして特定し、アクションプランとKPIを設定 ・安全衛生委員会による経営層の確認・審議の継続 ・安全衛生に関する規則の整備、教育の実施の継続 ・火災・爆発リスクのアセスメント等、職場の危険有害要因排除のための経営資源の配分と対策活動の取組み継続 |
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人材育成・配置* |
[リスクの内容とその影響] ● 少子高齢化による人材確保競争の激化 ●○海外での事業拡大に伴う必要スキルの変化(高度化) ●○適材適所の人材活用 [対応] ・UACJマテリアリティとして特定し、アクションプランとKPIを設定 ・組織的・計画的な後継者計画と人材育成策を協議する仕組みとして人材育成検討会議を設置(2021年10月~) ・「ものづくり学園」等、現場作業技能伝承を図る教育システムの充実 ・社内公募制度による社内人材の有効活用 |
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人権への配慮* |
[リスクの内容とその影響] ●○事業拠点所在国の社会的・文化的事情も考慮した人権への配慮の成否 ● サプライチェーンも含んだ人権対応が不十分である場合、ステークホルダーからの信用失墜、社会的制裁や訴訟問題の発生 [対応] ・UACJマテリアリティとして特定し、アクションプランとKPIを設定 ・人権ワーキンググループによる討議・協議の仕組みを設定(2021年7月~) ・「UACJグループ人権基本方針」策定し、公表(2022年3月) ・ASIのガイドラインに沿った人権デューデリジェンス実施と他拠点への拡大 ・「CSR調達ガイドライン」の調達先への要請及び当該ガイドラインの見直し実施中 |
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多様性と機会均等* |
[リスクの内容とその影響] ● 多様性と機会均等への対応が不十分である場合、ステークホルダーからの信用失墜、社会的制裁 ●○多様性と多様性の組織への包摂への十分な対応: ・不十分な場合には、VUCAの時代に迅速かつ十分に対応が行えず企業の競争力を失うことや多様な従業員を惹きつけることができず、従業員の維持・採用が困難になる。 ・十分対応できている場合では、事業活動の活性化や将来に向けたイノベーションや事業の強靭化(レリジエンス)へ寄与する。 [対応] ・UACJマテリアリティとして特定し、アクションプランとKPIを設定 ・グローバルにエンゲージメントサーベイを実施しスコア向上への取組み ・ダイバーシティ&インクルージョン宣言の実施を検討 ・企業理念の浸透と従業員の声を聞く理念対話会グローバルに実施 ・働き方改革の各種取組みの継続的な実施 ・ダイバーシティ&インクルージョンに関するEラーニング ・中途・新卒採用及び管理職における女性比率の目標設定と施策の実施 ・新規学卒採用数における外国籍人材割合の設定 ・特例子会社を活用した障害者採用の促進 ・定年退職者再雇用制度による高齢者の活用 ・海外ローカル従業員の日本研修の拡充 ・キャリア採用の継続実施とアルムナイ採用の試行的導入 ・従業員のキャリア開発を支援するキャリア面談や各種研修 |
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法令遵守(コンプライアンス) |
[リスクの内容とその影響] ● 法令違反に対する刑事罰、損害賠償責任の発生、信用の失墜による事業機会の滅失 ● 新たな法規制・制度への対応コスト [対応] ・「安全とコンプライアンス」が当社経営の最優先事項であることの啓蒙・浸透・各種法令教育の拡充 ・社内通報窓口、ルートの拡充 ・内部業務監査での遵法性確認の継続実施 |
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グループガバナンス |
[リスクの内容とその影響] ●○国内外のグループ各拠点へのグループとしての重要施策浸透やグループ各拠点を統合した運営の巧拙によるグループとしての総合力の発揮への影響 [対応] ・当社グループ企業理念の浸透 ・グループ内部統制強化の継続推進 ・社長執行役員他経営幹部とグループ従業員との理念対話会の継続実施 ・内部統制監査・業務監査の継続実施 ・グローバルガバナンスのより良いあり方について協議 |
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情報管理 |
[リスクの内容とその影響] ● 顧客から提供された情報、個人情報、営業上の秘密、技術情報等の漏えいが発生した場合の損害賠償責任、信用失墜とこれらに起因する取引機会の喪失 ● サイバー攻撃等による当社情報システムの停止による操業の中断、復旧その他の対応コストの発生 [対応] ・「グループ情報管理規程」、「グループ電子情報セキュリティ規程」、「グループ技術情報管理規程」による管理の継続徹底 ・経済産業省と独立行政法人情報処理推進機構制定の「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」に基づいたアセスメントや各種セキュリティレベルの向上策の実施 ・外部監視システム及び社内検知システム導入の拡大 |
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資金調達 |
[リスクの内容とその影響] ● 事業環境、金融環境の変化による資金調達の制約、資金調達コストの上昇 [対応] ・銀行借入におけるコミットメントラインによる流動性枠の設定、コマーシャル・ペーパーによる直接調達、アセットファイナンス等の資金調達手段の多様化推進 ・事業収益性、資本効率性の向上等でキャッシュ・フローの創出力を強化 |
3.会計上の評価・見積りに関するリスク
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リスク |
リスクの内容 |
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固定資産の減損 |
固定資産の減損に係る会計基準を適用しておりますが、市況や事業環境の悪化等によって、当社グループが保有する固定資産の市場価格が著しく低下する場合や固定資産の収益性が低下する場合には、当該資産について減損損失が発生し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 |
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繰延税金資産の回収可能性 |
繰延税金資産について、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断して計上しております。しかしながら、市況や事業環境の悪化等によって将来の課税所得の見積り等に大きな変動が生じた場合には、繰延税金資産の取崩しが発生し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 |
*項目:UACJマテリアリティとして選択した項目
当社グループの経営成績等への影響が大きいリスクを取り上げていますが、全てのリスクを網羅している訳ではありません。また、各リスク以外にも、現時点では予測できないリスクの発生により、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。当社グループでは、上述の[グループリスクマネジメント体制]や各リスクに関する記載の中の対応等を講じておりますが、それらの対策が当社の意図するとおりに実現できない可能性もあります。
なお、文中における将来に関する事項は、別段の記載がある場合を除き、当連結会計年度末現在において判断したものです。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当期の世界経済は、国や地域によるばらつきを伴いつつも、総じて新型コロナウイルス感染症拡大による需要の落ち込みから回復の動きを続けていましたが、年の後半から新型コロナウイルス感染症再拡大、半導体不足による供給制約、ウクライナ情勢によるエネルギー価格上昇やサプライチェーンの混乱を中心に消費が大きく減速し、経済活動にも影響が及んでおります。国内経済においても、活動制限の緩和による景気回復が期待されるものの、地政学リスクの高まりや資源価格の高騰、新型コロナウイルス感染症再拡大の懸念もあり、当社を取り巻く経営環境は依然として先行き不透明な状況にあります。
(財政状態の分析)
アルミ地金価格の上昇等に伴う棚卸資産の増加等により、当連結会計年度末の資産については828,729百万円(前期末比13.1%増)となりました。負債については581,140百万円(同8.3%増)となりました。
純資産については、親会社株主に帰属する当期純利益の計上や為替換算調整勘定の増加等により、247,589百万円(同26.0%増)となりました。
(経営成績の分析)
アルミ地金価格の上昇や販売数量の増加等により、連結売上高は782,911百万円(前期比37.4%増)となりました。損益についても、アルミ地金価格の上昇による棚卸資産影響の好転や販売数量の増加等により、連結営業利益59,520百万円(同434.1%増)、連結経常利益52,286百万円(同777.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益32,054百万円(前期は3,269百万円の損失)となりました。
セグメント別の状況については、以下のとおりであります。
アルミ圧延品事業
アルミニウム圧延品業界について、板類の国内需要は缶材で微増、自動車関連分野では新型コロナウイルス感染症拡大の影響で減少が顕著だった前期に比べて増加となりました。建築分野や箔用、厚板類でも増加し、板類全体としては前期比で増加となりました。押出類に関しては、自動車、自動車用熱交換器、二輪の分野で前期比増加、全体としても前期比増加しました。
当社グループの国内向け販売数量は、板類は前期比で増加となりました。特に自動車関連分野を中心に前期比増加、エアコンフィン材や半導体製造装置関連においても前期比で増加しました。また押出類でも増加しました。
また、当社グループの海外向け販売数量は、北米の旺盛な缶需要を背景にTri-Arrows Aluminum Inc.やUACJ (Thailand) Co., Ltd.などの缶材の増加により前期を上回り、当社グループのアルミ圧延品総量では前期より増加する結果となりました。
以上の結果、当期のアルミ圧延品事業の売上高は、アルミ地金価格の上昇や販売数量の増加等により、697,501百万円(前期比46.0%増)となりました。営業利益については、アルミ地金価格の上昇による棚卸資産影響の好転や販売数量の増加等により、64,107百万円(同273.8%増)となりました。
加工品・関連事業
自動車関連分野、空調関連分野を中心に新型コロナウイルス感染症拡大による需要減少の影響からの好転により売上高は前期比で増加傾向でありますが、当連結会計年度より収益認識会計基準等を適用したことによる影響に伴い、164,757百万円(前期比0.2%減)となりました。また、新型コロナウイルス感染症拡大による需要減少の影響からの好転により営業利益は1,073百万円(前期は569百万円の損失)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より13,826百万円減少し、14,259百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、税金等調整前当期純利益が増加したものの、アルミ地金価格の上昇に伴う棚卸資産の増加等の影響により、前期比30,825百万円(同79.8%)減少し7,799百万円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、劣化更新を含む一般投資を中心とした有形固定資産の取得による支出が減少したものの、前期において関係会社株式売却による収入が含まれているため、前期比では85百万円(同0.4%)増加し21,035百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は、長期借入金の返済を進めたこと等により、652百万円(前期は17,008百万円の支出)となりました。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入等の製造費用や販売費及び一般管理費等であります。また投資を目的とした資金需要は、主として設備投資によるものであり、これらの所要資金は自己資金及び借入金等により手当てしております。
財務状況については、現金及び現金同等物の取り崩し等を行うものの、アルミ地金価格の上昇や生産量増加に伴う棚卸資産の増加等による運転資金の増加及び円安に伴う外貨建借入残高の換算差から、有利子負債残高(※)は前連結会計年度末335,789百万円から当連結会計年度末339,447百万円と3,658百万円の増加をしておりますが、第3次中計の期間において設備投資を絞り込むことで財務体質の改善を進めております。
資金調達については、設備投資等の長期資金と運転資金(短期資金)を区分し、資金使途に見合った資金調達方法の実施、コミットメントライン枠の設定等により資金調達リスクへの対応と管理をしております。
また、当連結会計年度において、既存劣後特約付ローンの期限前弁済及び新規劣後特約付ローンによる資金調達を行っております。既存劣後特約付ローンの期限前弁済額は400億円であり、新規劣後特約付ローンの資金調達額240億円は既存劣後特約付ローンの期限前弁済金の一部に充当しております。
(※)有利子負債:借入金、社債、コマーシャル・ペーパーの合計
(3) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産実績及び受注実績は、グループ内の会社間で前工程生産と後工程生産を行っている場合があり、各社の取引額の単純合計がそのまま連結生産実績とはならないこと、また受注生産形態をとらない製品もあることから、事業ごとに生産規模及び受注規模を金額又は数量で示すことはしておりません。なお、販売実績については、「(1) 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容」において記載しております。
なお、当連結会計年度において、いずれの相手先についても総販売実績に対する割合が100分の10未満のため、相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合の記載を省略しております。
(4) 重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
(1) 豪州におけるアルミ製錬事業参加契約
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約内容 |
契約年月日 |
契約期限 |
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当社 |
RIO TINTO ALUMINIUM LIMITED 他5社 |
オーストラリア |
豪州におけるアルミ 製錬事業参加契約 |
1979年8月27日 但し、1994年3月30日に 更新 |
2028年12月31日 |
(2) 米国におけるアルミニウム製品の製造に関する合弁事業契約
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約内容 |
契約年月日 |
契約期限 |
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Tri-Arrows Aluminum Inc. |
Novelis Corporation |
アメリカ |
米国におけるアルミニウム製品の製造に関する合弁事業契約 |
1985年1月18日 |
定めなし |
(3) 欧州における自動車用熱交換器材の販売に関する合弁事業契約
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約内容 |
契約年月日 |
契約期限 |
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当社 |
Elval Hellenic Aluminium Industry S.A. |
ギリシャ |
欧州における自動車用熱交換器材の販売に関する合弁事業契約 |
2015年4月27日 但し、2018年4月2日に 改訂 |
定めなし |
(4) 中国における自動車用熱交換器材等の製造に関する合弁事業契約
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約内容 |
契約年月日 |
契約期限 |
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当社 UACJ製箔 |
広東東陽光科技控股股份有限公司 |
中国 |
中国における自動車用熱交換器材等の製造に関する合弁事業契約 |
2009年10月8日 但し、2016年2月16日、2019年2月20日に改訂 |
2052年6月17日 但し、合弁当事者の合意により延長可 |
当連結会計年度における、経営上の重要な契約等の決定又は締結等は次のとおりであります。
(1) 当社連結子会社(日鋁全綜(天津)精密鋁業有限公司)の出資持分譲渡契約
当社は、当社連結子会社の日鋁全綜(天津)精密鋁業有限公司の出資持分の60%を中信渤海アルミ控股有限公司及び
中信ダイカスタル股份有限公司に譲渡することについて合意し、2021年12月31日付で譲渡を完了しております。
(2) 当社関連会社(Bridgnorth Aluminium Ltd.)の株式譲渡契約
当社は、保有する関連会社のBridgnorth Aluminium Ltd.の全株式を、VIOHALCO S.A.へ譲渡することについて合意し、2022年3月24日付で譲渡を完了しております。
R&Dセンターでは、VISION2030のターゲットとする3つの分野を意識し、お客様のニーズの多様化や社会・技術変化に対応するため、材料設計・生産プロセスに関する基盤技術の深化から製品及び利用技術の開発までの一貫した研究開発、カーボンニュートラルに向けた取組み、DX推進を強く推し進めています。
2021年度は、2020年度からの新型コロナウイルス拡大の影響が続きましたが、後半からオンライン積極活用に加え対面でのお客様との交流も増やし、ご要望に迅速に応える新製品の開発や高品質化を推進しました。年度初めには部室数を削減し、基盤技術、生産技術を担当する2つの研究部及び製品開発を担当する3つの開発部に再編しました。将来を担うグリーンテクノロジープロジェクトを設置し、研究開発課題の情報集約などを進めました。また、2030年、2050年に向けて作成した各製品・技術分野ごとの研究開発ロードマップを更新し、加えて技術の棚卸を進めて当社の強みを知り、UACJグループの技術戦略に資しています。国内外の先端研究機関との連携を継続し、最新の技術や知見の獲得を通じて、研究開発力の継続的な向上を図ってまいりました。2018年度から産業技術総合研究所 中部センター内に設立した「UACJ-産総研アルミニウム先端技術連携研究ラボ」において、プロセス技術の改良から新規用途探索、データサイエンスの活用に至るまで幅広い分野での共同研究で成果を挙げ、2022年度も同ラボを発展継続いたします。北海道大学 産学・地域協働推進機構に2020年度に『次世代アルミニウムイノベーション推進部門講座』を開設して、2022年度もアルミニウムに関する新規化学プロセスの開発等を継続します。
SDGsに代表される企業の社会的責任の実行に寄与すべく、環境負荷を低減した製品ブランド「UACJ SMART」の展開にもかかわり、また服薬管理が可能な開封検知箔デバイスの実用検証などのヘルスケアに関わる問題の解決にも取り組んでおります。さらに、朝日新聞社主催の「地球教室」及び「SDGsジャーナル」、日本経済新聞社主催の「日経エデュケーションチャレンジ」等の教育企画への講師派遣も継続しております。
当連結会計年度の費用総額は、
アルミ圧延品事業
当社の主力であるアルミ板製品に関わる研究開発では、アルミ缶等の容器をはじめ、自動車ボディシート、自動車構造部品、自動車用熱交換器、エアコン、IT関連機器、メモリーディスク、船舶用厚板、半導体製造装置、リチウムイオン電池用集電体等に使われるアルミ材の開発に注力し、多様化・高度化するお客様のニーズにお応えしております。アルミニウムは、資源量が多く軽い材料で、またリサイクル材の多用は環境対応にもつながり、今後の世の中の成長に大きく貢献する材料です。お客様と相談しながら、過剰品質ではなく最適品質を追求し、CAN TO CANをはじめとする水平リサイクルをより積極的に推進します。昨年、トヨタ自動車株式会社様から発売された新型ランドクルーザーのボデーパネルには当社が製造したアルミ板材が採用され、加えて車体製造時に発生するスクラップの全量を当社で引き取り、再びアルミコイルとして製造・出荷する「クローズドループ・リサイクル」を適用しています。
社内生産現場へのデータサイエンスの適用を推進し、生産性向上、製造コスト・環境負荷低減に貢献し、CPS(サイバーフィジカルシステム)構築に向けた検討も継続して実施しています。2013年度から10年間で実施中の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)委託事業「革新的新構造材料等研究開発プロジェクト」では2022年度に最終年度を迎え、参画する4テーマで、今後のアルミニウムの自動車材への需要拡大をにらみ、高強度材の自動車部品への応用、低CO2製錬プロセス及びハイアップグレードリサイクルプロセスの開発、接触腐食防止関連技術の開発を加速しました。また、2021年度からは、同機構の補助金事業「資源循環型社会構築に向けたアルミニウム資源のアップグレードリサイクル技術開発」にも参画しております。
アルミ板事業と並ぶ当社グループの中核事業であるアルミ形材・管・棒製品に関わる研究開発では、自動車用熱交換器材料や空調用材料とともに、航空機材や自動車構造部材、二輪車用高性能材の開発を進めております。これらの製品においてもリサイクルを始めとするカーボンニュートラルに向けた取組みを進めています。また、鋳鍛製品に関わる研究開発では、付加価値の高いアルミニウム製部材の開発に積極的に取り組んでおります。
アルミ圧延品事業に係る当連結会計年度の研究開発費は、
加工品・関連事業
当社は自動車部品事業を成長分野と位置付け、2020年10月に、自動車部品事業本部に直属の開発組織:モビリティテクノロジーセンターを発足させました。R&Dセンターと連携した材料や接合等の基礎技術の開発及びバンパーや骨格部品などの現行の部品開発に加え、新たに、電気自動車向け電動化関連部品の開発、DX活用による生産技術開発にも取組みを始めました。また、北米や中国の生産拠点と協力し、グローバルな開発対応により技術競争力の強化に取り組んでいます。
加工品・関連事業に係る当連結会計年度の研究開発費は、
2022年度は、全社一丸となって進めている構造改革最終年度としての完遂を優先し、お客様との丁寧な交流や事業部との緊密な連携を通してUACJグループの成長につながる技術・製品を研究開発するとともに、会社理念が目指す「持続可能で豊かな社会」の実現に向けて、基盤技術の深化と探索に取り組んでまいります。