第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における世界経済は、先進国を中心に緩やかな回復基調で推移しました。米国では好調な企業業況を背景に個人消費も緩やかに回復傾向で推移し、ユーロ圏では緩和的な金融政策と中立的な財政政策等によって、景気回復が続きました。しかしながら、中国をはじめとする新興国の景気動向や英国のEU離脱問題、さらには米国の新政権発足に伴う政策変更等によって、為替相場や株式市場が大きく変動し、経済環境は不安定に推移いたしました。
 わが国経済におきましては、企業収益に弱さがみられるものの改善傾向となり、景気は緩やかに回復基調で推移いたしましたが、個人消費につきましては、海外経済の減速懸念や不透明感等によって、依然として厳しい状況で推移いたしました。

このような状況のもと当社グループは、FA装置(FA:Factory Automation/「自動化・省力化装置」をいう。)及びロボット関連機器等にも使用される当社主力製品「アルファフレームシステム」の大口案件を順調に受注するとともに、国内外の自動車部品製造企業向け洗浄装置や検査装置、さらには有機ELやLCDといったフラットパネルディスプレイ(以下、「FPD」という。)製造企業向けの大型カスタムクリーンブース等、当社グループの技術力を活かした提案型営業活動を展開して順調に売上高を伸ばしました。

これらの結果、当連結会計年度の売上高は、8,088百万円と前年同期と比べ1,911百万円(31.0%)の増収、営業利益は、832百万円と前年同期と比べ269百万円(47.8%)の増益、経常利益は833百万円と前年同期と比べ267百万円(47.4%)の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は、551百万円と前年同期と比べ187百万円(51.7%)の増益となりました。

当社グループは、2016年度から2020年度までの5ヵ年を期間とする中長期経営計画として、その最終連結会計年度における売上高・事業の規模を倍増する計画を掲げております。
 この計画に基づき当社グループでは、当連結会計年度を「倍増計画元年」と位置づけ、当社が株式を上場して以来、最大となる大型設備投資を計画いたしました。その第1弾として2016年(平成28年)8月に、今後、大きな成長が見込まれるASEAN地域での生産設備等の「自動化の波」にお応えすべく、当社の連結子会社であるNIC Autotec(Thailand)Co.,Ltd.に対し、機械設備拡充と財務基盤強化を図ることを目的に増資を実施いたしました。
 次に第2弾として、今後のIoT(Internet of Things/モノのインターネット)時代を見据え、業務及び生産の効率化、集約化を図り、特にFA装置等の受注拡大を目指す重要な拠点として機能させることを目的に、新工場(名称:立山事業所)の建設を決定し、2016年(平成28年)8月に工場用地(富山県中新川郡立山町前沢)を取得するとともに、同年11月より建設工事に着手いたしました。
 さらに第3弾として、益々需要が高まる当社主力製品である「アルファフレームシステム」を、お客様のお手元へいち早くお届けできるようにすべく、埼玉県に出荷センター(名称:アルファフレーム北関東)の新設を決定いたしました。本出荷センターは、関東を中心とした東日本のお客様へのサービス向上を図ることのみならず、海上輸送、航空輸送等の利便性によって、海外のお客様からのニーズにも迅速にお応えできる体制構築の一環として、関東エリアに新設することとしております。
 また、前連結会計年度より取組んでいる業務効率化の一環として、主力工場の業務システム及び既存設備の更新、さらには新規機械設備の導入等にも注力いたしました。

このように当社グループは、業容拡大に向けて積極的な投資を推進し、社内設備の増強を図るとともに、技術者の雇用拡充にも取り組んでおります。

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

[アルファフレーム部門]

アルファフレーム部門におきましては、「カクチャTM」及び「マーキングシステムTM」を活用し、アルミニウム合金製構造材「アルファフレーム」の付加価値を高めることで、競合他社と差別化を図った提案営業を継続的に展開いたしました。
 顧客の分野といたしましてはFPD製造設備向けの需要が伸長し、大口継続顧客からの大幅な受注増に加え、その関連顧客からの受注も増加いたしました。また半導体製造設備向けの需要も同様に増加いたしました。
 その他の一般産業向け設備に関しての受注案件は、設計サポートサービス「カクチャTM」及び「マーキングシステムTM」に係わる社内の人員拡充及び設備拡張を図ったことによって、受注増加に繋がりました。
 この結果、当部門の売上高は4,865百万円(前年同期比174.3%)となりました。

[装置部門]

装置部門におきましては、引き続き当社グループの技術力を活かした質の高いFA装置の提案活動を推進いたしました。
 自動車部品製造企業向け設備といたしましては、継続的に洗浄装置及び検査装置を中心に展開し、前連結会計年度と同様に安定した受注を確保することができました。
 また、FPD業界向けクリーンブース案件及び特殊仕様の構造物案件についても、当初予測を上回って推移いたしました。
 この結果、当部門の売上高は2,133百万円(前年同期比87.1%)となりました。

[商事部門]

商事部門におきましては、工業用砥石、油脂類等の消耗品関係は、顧客からの需要が一段落したこと等から、期初よりやや低迷いたしましたが、第4四半期以降は持ち直し復調傾向となりました。
 機械設備関係の受注につきましては、期初より順調に推移し、また、工具・ツール関係におきましても受注が伸長しました。これらに加え、設備稼働管理システムなど新たな分野での提案型営業活動推進によって、受注増加に繋がりました。
 この結果、当部門の売上高は1,090百万円(前年同期比116.5%)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期末と比べ56百万円増加し、308百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期間の240百万円のキャッシュ・インに対し、278百万円のキャッシュ・インとなりました。これは税金等調整前当期純利益の計上による資金の増加833百万円や仕入債務の増加による資金の増加332百万円などの資金の増加があった一方で、売上債権の増加による資金の減少811百万円やたな卸資産の増加による資金の減少178百万円、並びに法人税等の支払いによる資金の減少235百万円があったことなどが主な要因であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期間の141百万円のキャッシュ・アウトに対し、203百万円のキャッシュ・アウトとなりました。これは有形固定資産の取得による支出が188百万円、無形固定資産の取得による支出が8百万円あったことなどが主な要因であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期間の108百万円のキャッシュ・アウトに対し、25百万円のキャッシュ・アウトとなりました。これは長期借入れによる収入が100百万円があった一方で、配当金の支払いによる支出が125百万円あったことなどが主な要因であります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

 

(1) 生産実績及び商品仕入実績

当連結会計年度の生産実績及び商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

① 生産実績

 

セグメント名称

生産高(千円)

前期比(%)

アルファフレーム部門

4,881,773

173.7

装置部門

2,133,197

87.1

合計

7,014,970

133.4

 

(注)上記の金額は販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。

 

② 商品仕入実績

 

セグメント名称

品目

仕入高(千円)

前期比(%)

商事部門

工業用砥石

129,802

90.4

機械設備

348,752

119.2

工具・ツール・油脂類

440,419

120.4

 合計

918,974

114.6

 

(注)上記の金額は仕入価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメント名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

アルファフレーム部門

5,798,937

169.9

1,664,902

222.7

装置部門

2,367,158

116.0

562,496

171.2

商事部門

1,053,175

114.6

145,878

79.7

合計

9,219,271

144.7

2,373,277

188.4

 

(注)上記の金額は販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメント名称

販売高(千円)

前期比(%)

アルファフレーム部門

4,865,110

174.3

装置部門

2,133,197

87.1

商事部門

1,090,445

116.5

合計

8,088,753

131.0

 

(注)1. 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

キヤノン株式会社

1,243,948

20.1

2,953,623

36.5

東レエンジニアリング株式会社

965,969

15.6

 

2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3. 当連結会年度の販売実績における東レエンジニアリング株式会社の総販売実績に対する割合は10%未満であるため記載を省略しております。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、「モノづくりを通じて社会の発展と創造に貢献する」ことを経営理念とし、お客様、社員、株主及び地域社会の満足度を高めることを会社経営の基本方針としております。
 具体的には次のとおりであります。

・ お客様のためには、知恵と技術を結集した高品質な製品とサービスを提供してまいります。

・ 社員のためには、仕事を通じて自己実現の機会を与え、快適で働き甲斐のある職場環境を醸成してまいります。

・ 株主のためには、期待と信頼に応えられるよう最大限の企業努力をしてまいります。

・ 地域社会のためには、安全と環境を重視し、相互に良好な信頼関係を築いてまいります。また、当社独自の環境方針を定め、全社一丸となって地球環境の保全に取り組んでおります。

 

(2) 目標とする経営指標

当社は、株主価値の増大につながる経営指標として、ROE(当期純利益/株主資本)及びROA(営業利益/総資産)を重視しております。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループの「アルファフレームシステム」は、「カクチャTM」・「マーキングシステムTM」の開発成功により、設計・組立の革命的なコスト削減が可能になりました。継続的に次の戦略のもと、更なる発展・飛躍・成長を目指しております。
 ① WIN-WIN関係 = 協業関係の探索
   あらゆる業界との連携が可能となり、既存はもとより新たなマーケット展開を図る。
 ② グローバル戦略
   言語国境を越えた設計・組立システムを活用して、グローバル化を図る。
 ③ 新たなマーケットの創造
   その結果、新しいビジネスモデルの構築を通して、業容の拡大を図る。

 

また、当社グループの中長期的ミッションとして「製造業の品質向上と合理化に貢献」を新たに掲げ、具体的には「部品の要求品質が高まる中、洗浄機,検査機等、当社グループの技術力を活かしたFA装置で貢献」、「『アルファフレームシステム』による構造体のモジュール化、フレキシブル化を提案し、装置製作の合理化に貢献」を合言葉に、具体的諸施策を講じ、ステークホルダーの満足度向上、及び環境保全に向けて努力していく所存であります。

その一環として当社グループは、平成28年(2016年)度から平成32年(2020年)度までの5ヵ年を期間とする中長期経営計画として、その最終連結会計年度における売上高・事業の規模を倍増する計画を掲げております。
 この計画に基づき当社グループでは、当連結会計年度を「倍増計画元年」と位置づけ、当社が株式を上場して以来、最大となる大型設備投資を計画いたしました。その第1弾とし平成28年8月に、今後、大きな成長が見込まれるASEAN地域での生産設備等の「自動化の波」にお応えすべく、当社の連結子会社であるNIC Autotec(Thailand)Co.,Ltd.に対し、機械設備拡充と財務基盤強化を図ることを目的に増資を実施いたしました。
 次に第2弾として、今後のIoT(Internet of Things/モノのインターネット)時代を見据え、業務及び生産の効率化、集約化を図り、特にFA装置等の受注拡大を目指す重要な拠点として機能させることを目的に、新工場(名称:立山事業所)の建設を決定し、平成28年8月に工場用地(富山県中新川郡立山町前沢)を取得するとともに、同年11月より建設工事に着手いたしました。
 さらに第3弾として、益々需要が高まる当社主力製品である「アルファフレームシステム」を、お客様のお手元へいち早くお届けできるようにすべく、埼玉県に出荷センター(名称:アルファフレーム北関東)の新設を決定いたしました。本出荷センターは、関東を中心とした東日本のお客様へのサービス向上を図ることのみならず、海上輸送、航空輸送等の利便性によって、海外のお客様からのニーズにも迅速にお応えできる体制構築の一環として、関東エリアに新設することとしております。
 また、前連結会計年度より取組んでいる業務効率化の一環として、主力工場の業務システム及び既存設備の更新、さらには新規機械設備の導入等にも注力いたしました。

このように当社グループは、業容拡大に向けて積極的な投資を推進し、社内設備の増強を図るとともに、技術者の雇用拡充にも取り組んでおります。

 

(4) 対処すべき課題

国内の製造業においては、全般的に企業収益及び雇用情勢の改善がみられるものの、中国をはじめとするアジア新興国の景気の緩やかな減速や、英国のEU離脱問題、更には米国の政権交代による新政策など、海外経済は不確実な状況で推移したことによって、企業収益は大きく明暗を分けるような状況となってきております。これら要因を踏まえ、製造業各社は製造プロセスの革新による高品質かつ安定的な生産と製造原価低減を目的とした自動化・省力化設備の導入、生産活動の海外シフトを踏まえた生産体制の見直しが更に活発な状況となっており、当社グループを取り巻く事業環境も日々刻々と変化しております。
 当社グループは、コスト競争力・収益力をより強固なものとし、多様化するお客様のニーズに対して柔軟かつタイムリーに対応する、環境変化に強い企業体質づくりを当面の課題として捉えております。
 そのために、当社グループの技術力を活かして「製造業の品質向上と合理化に貢献」を当社の使命と位置づけ、以下の具体的なテーマに沿って、課題解決のための施策を着実に実行してまいります。

① 販売戦略の強化

当社グループの主力製品である「アルファフレームシステム」の収益の増加を図るために、お客様の人的負担の削減と効率化をサポートする「カクチャTM」や「マーキングシステムTM」を活用し、設計から組立までの支援を含めた当社グループの総合的な優位」を前面に出した販売戦略を推進しております。これらのサービスは、新しい付加価値の創造としてお客様より高い評価を得ており、リピート注文も増加していることより、これらサービスの更なる充実に努めてまいります。
 また、海外子会社であるNIC Autotec(Thailand)Co.,Ltd.につきましては、タイ王国及び周辺地域の日系企業へ納入した当社グループのFA装置等が多数稼働していることより、サービスの充実及び拡販を目指し、装置のメンテナンスや現地でのニーズに対し、迅速な対応を可能とする体制の強化を図ってまいります。
 一方、今後の科学技術の進歩・高度化、省エネ推進による環境技術導入の高まりにより、多岐にわたる産業で、クリーン環境技術の需要が拡大しております。この分野においては、当社特有の高機能なクリーン技術の一層の普及活動に努めてまいります。そして、美観と仕様変更に対するフレキシビリティを兼ね備えた「アルファフレームシステム」に洗浄・検査・搬送・梱包の各分野において蓄積された多くのコアとなる機械要素技術を融合させた製品づくりを目指し、高品質・高付加価値製品の提供に努めてまいります。

② 開発力の強化

当社グループは、お客様のニーズにお応えすべく、製造業の「モノづくり」に貢献する製品を継続的に提供し、更なる高精度化・高品質化・高付加価値化を達成するために研究開発活動は必須事項と捉えております。
付加価値を加えた新製品の継続的な開発は、他社との差別化を図る上で重要であり、次世代を展望した開発体制の整備は、当社グループの長期的な成長の礎になるものと考えております。
 更に、今後の競争を勝ち抜くためには、当社設立時より培ってきた洗浄・検査・搬送・梱包の各分野での技術力とお客様のニーズを結びつける製品の開発スピードを速める努力が求められております。このように、研究開発レベルの向上は当社グループにとっての重要課題と位置づけ、より組織的な研究開発体制の強化を図ってまいります。
 ところで、生産工場の自動化は、これまで多くの方策が実施されてきましたが、今後はその延長線上での改善では大きな効果を見込むことができないところまで来ております。そこで、仕組みのイノベーションとしてIoTの動きが出ており、人と自動化装置の間の柵を取り払った生産管理システムが注目され始めております。具体的には、人共存型の双腕ロボットの活用が高まっていくことが見込まれております。人とロボットが一緒に働く近未来的な生産現場(次世代工場)の環境づくりとして、制御プログラムの構築やロボット作業環境として必要な周辺機器・治具、及びこれらの目的に沿った新しいFA装置や「アルファフレームシステム」を活用したユニット化等の開発に注力してまいります。

③ 生産体制の強化

当社グループでは、お客様からの「高品質・低コスト・短納期」の強い要求にお応えすべく、製造工程の見直しや外注先との連携等によって、その最適化・効率化を全社的に図り、作業時間短縮や品質向上に向けた生産機械設備の改良・導入を検討し、製造原価及び諸経費の低減活動に取り組み、生産効率を高める作業環境の整備に注力しております。
 具体的な取組みといたしまして当社グループは、前述のように平成28年(2016年)度から平成32年(2020年)度までの5ヵ年を期間とする中長期経営計画を策定し、その一環としてFA装置等の更なる受注拡大を目指す重要な拠点として立山事業所の新設を決定するとともに、「アルファフレームシステム」の生産・出荷体制の強化を図ることを目的に、「アルファフレーム北関東」を埼玉県児玉郡に開設いたしました。また、社内での業務・生産効率を高めるべく、主力工場の業務システム更新や新規機械設備導入等にも取り組んでおります。
 以上のような施策によって、生産体制の充実を図り、よりコストパフォーマンスに優れた製品群の提供に努め、お客様の満足度向上を目指してまいります。

④ 人材確保と育成の強化

当社グループは、お客様の多種多様なニーズを先取りし、製品の高精度化・高品質化・高付加価値化を実現することによってお客様からの高い信頼を獲得するためには、高度な技術とサービスを提供することが重要であり、そのためには、「新製品の開発や当社技術力の向上」及び「商品知識や要素技術の習得」ができるノウハウを持った優秀な人材の確保及び育成が重要と考えております。特に業容の拡大を図るには、これら人材が必須となっており、将来を見据えての積極的な採用を図る大幅な増員を計画しております。また、実践教育を通じて適材適所に要員を配し、専門能力の底上げを図りながら、各部門の継続的な成長を支える人材育成を進めてまいります。

⑤ 管理体制の強化

当社グループは、企業の社会的責任を果たすべく、リスク管理やコンプライアンスを徹底し、お客様のニーズを捉えた積極的な営業展開を図り、製造原価及び諸経費の低減活動を推進するとともに、開発力及び生産体制の強化を図ってまいりたいと考えております。また、内部統制の管理体制の充実を図り、安全品質管理体制の向上及びお客様の満足度向上を目指してまいります。

⑥ 株式会社の支配に関する基本方針

当社では、会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針については、特に定めておりません。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 業績変動について

① アルミフレームの販売価格競争について

当社グループの主力製品である「アルファフレームシステム」は、製造設備の自動化、クリーン化に使用される専門製品であり、昭和61年に産業用アルミフレームを開発・製造して以来、販売を通じて、利用者の裾野を拡げてまいりました。そうした裾野拡大に伴い、高い剛性や拡充の容易さといった専門性を必要としない分野(多くは小口単体販売の分野)においてもアルミフレームは使用されております。こうした分野では、日本国内における競合他社による廉価販売が、当社のアルミフレームの売上高へ影響を及ぼす可能性があると同時に、海外で生産される廉価製品が進出する可能性も否定できません。当社の知的財産権を侵害するケースには厳正な対処をとる体制としておりますが、海外製品では厳正な対処の実効性が上がるまで時間を要する可能性があり、その結果、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 設備投資動向の影響について

「アルファフレームシステム」は、電子部品業界、デジタル家電業界及び工作機械業界向けの比率が高く、また、装置部門及び商事部門が取扱うFA装置等は、上記業界に加え、自動車関連業界など幅広い業界で利用されております。これら幅広い業種の製造業各社の設備投資動向は必ずしも一致しておらず、取引先各社における主力製品の市場投入計画やその販売動向によって大きく変動する可能性があり、その結果、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 主要原材料の市況変動について

「アルファフレームシステム」の主な原材料はアルミ構造部材であります。このアルミ構造部材の仕入価格は、アルミニウムの国内スポット価格等をベースとして四半期ごとに仕入先との間で交渉を行って決定しているため、世界的なアルミ地金価格の大きな変動が当社の製造原価に影響を及ぼす可能性があります。よって、アルミ地金価格が急激に高騰し、速やかに販売価格への転嫁を実施する等の対応が困難な場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 特定の取引先への依存について

当社グループは特定の取引先に対する依存度が高くなっており、特に大型機械設備投資案件を受注し、売上計上した連結会計年度の売上高が大きく伸長する場合があります。当社グループとしましては、これらの取引先と友好的な信頼関係を維持し、売上拡大を目指す方針であります。また、新規大口ユーザーに対しては、ご要望に早急にお応え出来るよう営業、設計、製造の各部署が連携し、販売先の多様化に努めております。しかしながら、特定取引先との取引の継続が困難になった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があることから、特定取引先の設備投資動向について注視していく必要があります。

(3) 自然災害等による影響について

当社グループの主要生産・研究施設は、富山市内又はその周辺に所在しております。これらの施設が、地震・洪水・台風等の不可避な自然災害によって甚大な被害を受ける可能性があります。なお、当社では長野県、埼玉県に生産委託先を確保し災害発生時においても生産継続が可能な体制を敷いておりますが、大規模な自然災害が発生し、同地域へも影響が及んだ場合には、顧客への製品供給が長期間にわたって滞る可能性があり、この結果、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4)海外事業に関するリスクについて

当社の連結子会社であるNIC Autotec(Thailand)Co.,Ltd.は、タイ王国を中心に周辺諸国への事業活動には、以下のようなリスクが想定されます。現時点で当社グループへの貢献度は高くはないものの、これら事象が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
① 予期しない法律・規制、不利な影響を及ぼす租税制度の変更
② 不利な政治的要因の発生
③ テロ、戦争、伝染病、自然災害等による社会的混乱
④ 予期しない労働環境の急激な変化

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 取引基本契約書(仕入取引に関する基本契約)

 

会社名

契約内容

契約期間

三協立山株式会社

当社の主力製品であるアルファフレームのアルミ製構造部材に関する仕入取引に関しての基本契約であり、当社及び 三協立山株式会社の保有する技術、ノウハウに関する機密保持や、当社以外の他社に対する製造販売の禁止、品質保証等を定めた契約であります。

また当社と三協立山株式会社が相互協力してアルミ押出形材(アルミ製構造部材)の開発を行ってきた経緯も踏まえ、相互信頼関係のもと継続的、安定的にアルミ製構造部材供給を行うこと等を定めたものであります。

自 平成15年4月1日
至 平成16年3月31日
(注)

 

(注) 契約期間については、契約年月日より1年間であり、以降1年ごとの自動更新となっております。 

 

(2) 取引基本契約書(外注取引に関する基本契約)

 

会社名

契約内容

契約期間

株式会社
アルファテック

アルファフレーム部門において、特にアルファフレームの切断から出荷までを依頼している重要かつ継続的な外注先に対し、機密保持も踏まえ、取引基本契約を締結しております。

自 平成17年12月27日
至 平成18年12月26日
(注)

アルミファクトリー
株式会社

装置部門において、特に組立作業を依頼している重要かつ継続的な外注先に対し、機密保持も踏まえ、取引基本契約を締結しております。

自 平成16年10月1日
至 平成17年9月30日
(注)

株式会社シバサキ

装置部門において、特に組立作業を依頼している重要かつ継続的な外注先に対し、機密保持も踏まえ、取引基本契約を締結しております。

自 平成16年10月1日
至 平成17年9月30日
(注)

株式会社渡辺功機

アルファフレーム部門及び装置部門において、アルファフレームの切断から集荷までと構造物の組立作業を依頼している重要かつ継続的な外注先に対し、機密保持も踏まえ、取引基本契約を締結しております。

自 平成23年11月21日
至 平成24年11月20日
(注)

 

(注) 契約期間については、契約年月日より1年間であり、以降1年ごとの自動更新となっております。

 

(3) 継続的売買基本契約書(販売代理店契約)

 

会社名

契約内容

契約期間

ダイドー株式会社

アルファフレーム部門において、アルファフレーム   システムの販売に係る継続的な取引に関し、販売取引の 基本契約書を締結するものであります。

自 平成16年10月1日
至 平成17年9月30日
(注)

高津伝動精機株式会社

アルファフレーム部門において、アルファフレーム   システムの販売に係る継続的な取引に関し、販売取引の 基本契約書を締結するものであります。

自 平成16年10月1日
至 平成17年9月30日
(注)

 

(注) 契約期間については、契約年月日より1年間であり、以降1年ごとの自動更新となっております。

 

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発活動としては、お客様そして市場からの需要動向に呼応した市場環境への速やかな対応に加え、従来以上にオリジナリティあふれた研究開発を行うとともに、開発プロセスの効率化に取り組んでおります。なお、当連結会計年度の研究開発活動に係る費用の総額は74百万円であります。
 セグメント別の研究開発活動を示すと、次のとおりであります。

(1) アルファフレーム部門

アルファフレーム部門では、ますます多様化していくお客様のニーズに対応するための製品ラインアップの拡充と環境に配慮した製品開発及び従来製品の転換に注力しております。一方ではお客様の要望による特殊断面形状のお客様専用アルミフレーム供給も推進しております。
 また、当社独自で開発したアルファフレーム専用の受発注・設計・組立支援ソフトを活用し、市場動向や顧客ニーズへの感度を高め、重点分野への早期対応を目指しております。

 

製品または技術名

内 容

アルファフレームシリーズ

剛性・材質・製造方法を再度見直し、品質・商品価値を高める。

高機能部品のバリエーションを追加。

ユニット品の拡充

ユニットの強化:

・ロボット周辺機器の架台ユニット化を図る。

・洗浄機シリーズの充実、ユニット化、機能アップ、コストダウンを考慮した新設計を導入。

機能部品の追加

四角ナット・ナットホルダー・ブラケット等の部品レベルの品質向上。

サポートサービス
 「カクチャTM
 「マーキングシステムTM
 

アルファフレームでの製作効率化の課題となっていた設計・組立・現地据付をサポートします。

※ 商品名:「カクチャTM」<PAT.P>

専用の受発注・設計・組立支援ソフトを活用したサポートサービス。

※ 商品名:「マーキングシステムTM」<PAT.P>

組立に必要な情報を直接フレームにプリントすることで作業時間を大幅削減することができる世界初のシステム。
当社にて蓄積されたノウハウ、事例に基づき部材・部品を選定し設計を行い、お客様に最適なコーディネートを提案する。

 

 

(2) 装置部門

装置部門では、当社に蓄積された洗浄・検査・搬送・梱包に係る様々な要素技術(それぞれの機能のために固有かつ不可欠な技術)を活かし、個別のお客様のニーズに応える装置の設計・製造を行っております。

自動車部品関係では、洗浄装置において機能アップを図り、多種多様化に対応できるようにバリエーションを強化し、お客様の要望に沿った装置開発を行っております。また、エンジン部品においては、難易度の高い自動組立装置を確立し、今後の展開を検討しております。
 電気機器関係では、客先新規商品に対する生産装置の試作開発を行いました。
 FPD業界関係では、大型化の要求に対し素早い対応を行っております。

 

製品または技術名

内 容

大型クリーンブース

大型FPD製造装置用クリーンブースの品質向上を図る。

ロボティクス関係

ロボットを活用したシステムインテグレーション体制を構築し、その周辺ユニットの標準化を図る。

洗浄装置

洗浄基盤技術の確立、メカニズムを探り開発及び標準化を図る。

 

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおり記載しております。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって見積りが必要な事項につきましては、過去の実績及び現在において入手可能な情報に基づき総合的に検討し、合理的な判断を行っておりますが、実際の業績は、今後、様々な要因によって見積りとは異なる結果となる可能性があります。

なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針については「第5[経理の状況] 1[連結財務諸表等] (1)[連結財務諸表][注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」をご参照ください。

 

(2)財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は、前年度末と比べ1,524百万円増加し、7,214百万円となり、負債合計は、前年度末と比べ1,030百万円増加し、3,057百万円となりました。正味運転資本(流動資産から流動負債を控除した金額)は1,968百万円であり、流動比率は172.8%であります。

なお、当連結会計年度末の純資産合計は、前年度末と比べ494百万円増加し、4,157百万円となりました。自己資本比率は57.6%となっております。

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、前年度末と比べ1,069百万円増加し、4,671百万円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が634百万円、電子記録債権が176百万円、仕掛品が126百万円、それぞれ増加したことなどによります。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、前年度末と比べ454百万円増加し、2,543百万円となりました。これは主に、土地が78百万円、建設仮勘定が280百万円、投資有価証券が86百万円、それぞれ増加したことなどによります。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、前年度末と比べ924百万円増加し、2,703百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が64百万円、電子記録債務が267百万円、設備関係手形が270百万円、未払法人税等が84百万円、それぞれ増加したことなどによります。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、前年度末と比べ105百万円増加し、354百万円となりました。これは主に、長期借入金が62百万円、リース債務が23百万円、退職給付に係る負債が19百万円、それぞれ増加したことなどによります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は、前年度末と比べ494百万円増加し、4,157百万円となりました。これは主に、利益剰余金が426百万円、その他有価証券評価差額金が54百万円、それぞれ増加したことなどによります。

 

(3) 経営成績の分析

<売上高>

当連結会計年度は、アルファフレーム部門においては、「カクチャTM」及び「マーキングシステムTM」を活用し、アルミニウム合金製構造材「アルファフレーム」の付加価値を高めることで、競合他社と差別化を図った提案営業を継続的に展開いたしました。
 顧客の分野といたしましては、FPD製造設備向けの需要が伸長し、大口継続顧客からの大幅な受注増に加え、その関連顧客からの受注も増加いたしました。また半導体製造設備向けの需要も同様に増加いたしました。
 その他の一般産業向け設備に関しての受注案件は、設計サポートサービス「カクチャTM」及び「マーキングシステムTM」に係わる社内の人員拡充及び設備拡張を図ったことによって、受注増加に繋がりました。

装置部門においては、引き続き当社グループの技術力を活かした質の高いFA装置の提案活動を推進いたしました。
 自動車部品製造企業向け設備といたしましては、継続的に洗浄装置及び検査装置を中心に展開し、前連結会計年度と同様に安定した受注を確保することができました。また、FPD業界向けクリーンブース案件及び特殊仕様の構造物案件についても、当初予測を上回って推移いたしました。

商事部門におきましては、工業用砥石、油脂類等の消耗品関係は、顧客からの需要が一段落したこと等から、期初よりやや低迷いたしましたが、第4四半期以降は持ち直し復調傾向となりました。
 機械設備関係の受注につきましては、期初より順調に推移し、また、工具・ツール関係におきましても受注が伸長しました。これらに加え、設備稼働管理システムなど新たな分野での提案型営業活動推進によって、受注増加に繋がりました。

これらの結果、売上高は8,088百万円(前期比31.0%増)となりました。

なお、セグメント別売上高の詳細につきましては、「第2[事業の状況]1[業績等の概要] (1)業績」に記載のとおりであります。

 

<売上総利益、販売費及び一般管理費>

当連結会計年度は、受注増に対し、「カクチャTM」及び「マーキングシステムTM」を活用し、効率的な生産体制を継続できたことにより、売上総利益は2,015百万円(前期比32.4%増)となりました。

また、販売費及び一般管理費につきましては、継続的かつ効果的な人的投資及び販促・広告活動を推進した結果、1,182百万円(前期比23.4%増)となりました。

 

<営業損益、経常損益及び親会社株主に帰属する当期純損益>

当連結会計年度は、売上高及び売上総利益の増加に伴い、販売費及び一般管理の増加はあったものの、営業利益が832百万円(前期比47.8%増)、経常利益が833百万円(前期比47.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が551百万円(前期比51.7%増)と大幅な増益となりました。

 

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2[事業の状況]4[事業等のリスク]」に記載のとおりであります。

 

(5) キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期末と比べ56百万円増加し、308百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期間の240百万円のキャッシュ・インに対し、278百万円のキャッシュ・インとなりました。これは税金等調整前当期純利益の計上による資金の増加833百万円や仕入債務の増加による資金の増加332百万円などの資金の増加があった一方で、売上債権の増加による資金の減少811百万円やたな卸資産の増加による資金の減少178百万円、並びに法人税等の支払いによる資金の減少235百万円があったことなどが主な要因であります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期間の141百万円のキャッシュ・アウトに対し、203百万円のキャッシュ・アウトとなりました。これは有形固定資産の取得による支出が188百万円、無形固定資産の取得による支出が8百万円あったことなどが主な要因であります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期間の108百万円のキャッシュ・アウトに対し、25百万円のキャッシュ・アウトとなりました。これは長期借入れによる収入が100百万円があった一方で、配当金の支払いによる支出が125百万円あったことなどが主な要因であります。