文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、2007年に「古河電工グループ理念」を制定しましたが、当社グループの事業を取り巻く環境の急速な変化を捉え、本年5月に行動指針をCore Valueに整理し直し、同時にグループビジョンを刷新いたしました。引き続き、グローバルに成長して企業価値を高めるよう努力してまいります。
世紀を超えて培ってきた素材力を核として、絶え間ない技術革新により、真に豊かで持続可能な社会の実現に貢献します。
私たち古河電工グループは、人と地球の未来を見据えながら、
・ 公正と誠実を基本に、常に社会の期待と信頼に応え続けます。
・ お客様の満足のためにグループの知恵を結集し、お客様とともに成長します。
・ 世界をリードする技術革新と、あらゆる企業活動における変革に絶えず挑戦します。
・ 多様な人材を活かし、創造的で活力あふれる企業グループを目指します。
Core Value
古河電工グループ理念を達成し持続的に成長していく上で、特に大事にし、より強化していきたい価値観を
<正々堂々><革新><本質追究><主体・迅速><共創>の5つに定め、「Core Value」としております。
グループビジョン<ビジョン2030>
目指す時間軸と事業領域を明確にした “ビジョン2030”を策定いたしました。今後、次期中期計画に落とし込み、存在感のある企業を目指してまいります。
2016年5月に中期経営計画「Furukawa G Plan 2020 - Group Global Growth - 」を策定し、公表しております。当社グループ経営理念及びビジョンの実現に向けて、本中期経営計画を着実に推進してまいります。
前述しました中期経営計画「Furukawa G Plan 2020 - Group Global Growth - 」では、"ゆるぎない成長の実現"というスローガンを掲げ、以下の3つのテーマに取り組んでまいります。
中期経営計画「Furukawa G Plan 2020」の推進
当社グループでは、2016年策定の中期経営計画「Furukawa G Plan 2020」の施策の柱として、事業の強化と変革、特に重点領域と位置づけているインフラ(情報通信、エネルギー)/自動車分野の強化に引き続き取り組んでまいります。
インフラ関連では、情報通信分野において、中長期的に世界的な需要増大が見込まれる光ファイバの生産能力増強を着実に実行するほか、デジタルコヒーレント通信用信号光源の次世代製品など高速・大容量通信に対応する製品群の開発・販売を推進し、5G(*1)の進展を背景とした事業拡大を目指していきます。
エネルギー分野では、人材確保を含む製造・工事施工能力の向上に取り組み、国内電力会社向け超高圧地中線の受注獲得に注力し安定した事業基盤を確立していきます。さらに、有望分野の海底線向け長尺・大容量ケーブルの生産能力を強化する設備投資を進めるとともに、需要拡大が見込まれる日本を含むアジア地域で洋上風力発電向け海底線の受注獲得に取り組むなど、長期的な観点から電力事業が成長していくための施策を進めてまいります。
自動車分野では、自動車の軽量化に貢献するアルミワイヤハーネスやアルミ防食端子、先進運転支援システムで必須となる周辺監視レーダ等の受注拡大に引き続き取り組むほか、CASE(*2)と称される領域において、当社グループが幅広い事業分野で培ってきた多様な技術を融合させることで当社独自の価値提供を進め、今後大きな市場拡大が予想される同領域での成長を目指してまいります。
(*1)5G:第5世代移動通信システム
(*2)CASE:Connected(つながる化)、Autonomous(自動運転)、Shared & Services(シェアリング)、
Electric(電動化)
また、上場子会社であったFCM㈱の当社保有株式をすべて売却するなど、経営資源の再配分による最適な事業ポートフォリオ構築に向けた施策にも取り組みました。さらに、本年4月にはグループ変革本部を設置し、グループを挙げて収益力・組織実行力の強化に向けた改革活動を展開しております。
加えて、新事業の開拓に向けた取組みとして、オープンイノベーションや産学連携等を推進しております。他社との共創を目指すため横浜事業所内に開設しているオープンラボ「Fun Lab」では施設の拡充が必要となるほど活動が活発化しており、一昨年度スタートした東京大学との社会連携講座やスタートアップ企業との連携強化を目指すアクセラレータ活動にも取り組んでおります。昨年8月には、米国カリフォルニア州のシリコンバレーに、当社にとって4番目となる海外研究拠点であるSilicon Valley Innovation Laboratories, Furukawa Electric (SVIL)を開設し、今後、新事業創出の取組みをグローバルに展開してまいります。
中期経営計画「Furukawa G Plan 2020」では、連結営業利益550億円以上、親会社株主に帰属する当期純利益300億円以上、ROE10%以上を財務目標値として掲げております。足元では当社グループを取り巻く経営環境が大きく変化しておりますが、事業資産営業利益率を意識した事業マネジメントを推進し、注力事業・製品の強化及び低採算事業・製品の変革に取り組むことで、事業ポートフォリオの見直しを進め、収益力の強化を図ってまいります。
また、当社グループの事業を取り巻く環境の急速な変化を捉え、本年5月にグループビジョンを刷新し、「古河電工グループビジョン2030」を策定いたしました。当社グループは、「地球環境を守り」「安全・安心・快適な生活を実現する」ため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創ることを目指してまいります。
(4) 経営環境
世界経済は、米国と中国の貿易摩擦問題や英国のEU離脱問題などの影響により先行き不透明な状況が続くと予想されますが、当社グループが重点領域と位置づけているインフラ(情報通信、エネルギー)/自動車分野は中長期では継続的な市場成長が見込まれます。
情報通信分野は、5GやIoTなど、クラウドをベースとしたサービスが様々な分野で成長しており、データセンター及びデータセンター間を結ぶ光ネットワークの建設が続いています。昨年度、北米での光ケーブル需要の一時的な低下、中国での光部品の在庫調整等がありましたが、中長期では継続的な市場成長が見込まれます。
エネルギー分野は、国内に関してはオリンピック需要ピーク後の需要減や人手不足による工期遅れが懸念される一方、新エネルギーや電力会社のリプレース需要が見込まれ、海外に関しては欧米、新興国での旺盛な需要が継続する見通しです。
自動車分野は、CASEというキーワードに代表されるように大変革期を迎えており、今後も当該分野は継続的に成長する見通しです。
(5) 会社の対処すべき課題
コーポレートガバナンスの強化
当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指す取組みの一環として、コーポレートガバナンスの強化に注力しております。
昨年6月のコーポレートガバナンス・コード改訂への対応として、形式的な原則遵守に捉われない実効的なコーポレートガバナンスの実現に向け、取締役会にて複数回にわたり検討を行い、12月には、その検討結果を反映させた「コーポレートガバナンスに関する基本方針」の見直しを行いました。今後も、コーポレートガバナンスのさらなる強化に向け取締役会での議論を充実させていきます。
監査役会設置会社である当社は、任意の委員会として、委員の過半数及び委員長を社外取締役とする指名・報酬委員会を設置し、取締役等の選解任や評価、経営陣の報酬に関する審議等を行っております。当期は、指名・報酬委員会を13回開催し、本年4月からの経営執行体制について同委員会での審議・答申を経て取締役会において決定したほか、経営陣の報酬についても、中長期的な企業価値向上のインセンティブ付けを行うため業績連動部分の比率を高めた役員報酬制度の改定を取締役会の委任に基づき同委員会で審議・決定しました。指名・報酬委員会では、これらの指名・報酬に関する客観的かつ透明性の高いプロセスを通じて、取締役会の監督機能の補完を図っております。
2015年度から毎年実施している取締役会実効性評価を当期も実施し、取締役会の機能向上の観点から実質的な分析・評価を行いました。今後、当社の競争環境及び事業課題のより定量的な分析や、その具体的な対応施策が取締役会で適切に議論されるように取組みを進めます。
また、近年世界的に関心の高まっているESG経営・SDGsについて、取締役会等での議論を充実させ、中長期的な企業価値向上に資するよう取組みを進めてまいります。
当社グループの経営成績は、当社グループが製品販売・サービス提供をしている様々な市場における経済状況の影響を受けます。
当社グループの業績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 知的財産権、その他第三者の権利侵害
当社グループでは、製品やソフトウェア等の開発、製造、使用及び販売、その他の事業活動によって、第三者の知的財産権、その他の権利を侵害しないよう、あらかじめ調査を行い、必要に応じて実施許諾を受ける等の措置を講じております。しかし、第三者から知的財産権、その他の権利を侵害したとして訴訟を提起された場合、あるいは第三者から当社グループの知的財産権、その他の権利を侵害された場合には、第三者との間にそれらの権利に関する交渉や係争が生じます。知財係争では、製造・販売等の差し止めや多額の損害賠償金や和解金が発生することがあり、それらの差し止めや支払義務が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、秘密情報の管理体制を整備しているものの、当社グループの製造技術(ノウハウ)が第三者に漏洩した場合には、企業競争力が低下する可能性があります。
(2) 製品の欠陥
当社グループは、国内外の各種規格・基準及び永年の経験に培われた品質管理基準に従って各種製品の製造、サービスの提供を行っております。しかし、その全てについて欠陥が無く、将来に予期せぬ損失補償が発生しないという保証はありません。とりわけ、電力ケーブル、通信ケーブル、自動車用部品等に関連する製品については、欠陥の内容によっては多額の追加コストが発生する可能性があります。大規模な損失補償や製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社連結子会社が製造した自動車用部品に関連し、当該部品を組み込んだ自動車について市場回収措置(リコール)が行われており、当社及び当社連結子会社が部品の販売先である㈱東海理化電機製作所から費用の一部の分担に関して協力を要請され、交渉を行ってまいりました。
しかし、合意には至らず、米国において、同社の子会社から当社の連結子会社に対して損害賠償請求訴訟が提起
されております。当該部品は同国以外へも納入されているため、その他の国においても順次法的手続きが取られる
可能性があります。
当社としては、裁判等において、当社グループの見解の正当性を明らかにする所存であり、また、合理的に見積りが可能な費用負担見込み額についてはすでに引当処理を行っておりますが、裁判等の結果によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、上記とは別に、当社連結子会社が製造した自動車用部品に関連し、当該部品を組み込んだ自動車について市場回収措置(リコール)が行われており、当社及び当社連結子会社が部品の販売先から費用の負担を求められ、交渉を行っております。
(3) 原料及び燃料価格の変動
当社グループの主要原料の一つである銅・アルミ等の非鉄金属の価格は、ロンドン金属取引所の市況価格に連動しており、需給関係や投機的取引、世界情勢等により変動します。当社グループは先物取引を利用したヘッジ等により価格変動による影響を最小限にするよう努めておりますが、市況価格が急激に変動した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、ポリエチレン等合成樹脂及び燃料である重油やLPG、LNGについても、世界情勢や市場の動向により予想外の価格変動が起こる可能性があり、製品の売値への転嫁が遅れあるいは滞った場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 調達リスク
当社グループは、原材料や副資材の調達において事業継続計画を作成して複数購買や在庫数量の適正化等を推進しており、自然災害や事故等による供給不安に対して、被害を最小化し迅速な事業復旧が図れるよう日頃から活動しております。ただし、供給不足が長期化した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 為替変動
当社グループは、連結財務諸表作成にあたって、在外連結子会社の現地通貨建の財務諸表を円換算して取り込んでおります。そのため、為替レートが変動した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、調達及び販売活動を様々な通貨で行っております。輸出入取引金額の範囲内において為替予約等を行い、為替相場の変動による影響を最小限に抑えるよう努めておりますが、すべての変動リスクを回避することはできないため、為替変動が生じた場合には当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 金利の上昇リスク
当社グループでは、有利子負債削減による財務体質の強化に努める一方、固定金利での長期借入等により金利変動リスクに対する対応策をとっておりますが、短期借入金利が上昇した場合、支払利息が増加し、当社グループの経営成績が悪化する可能性があります。
(7) 格付け低下
当社グループの今後の業績によっては、格付機関から付与されている当社の長期債務格付け及びコマーシャル・ペーパー等の格付けが低下し、資金の調達条件が悪くなり、支払利息が増加する可能性があります。
(8) 資産の減損
市況や事業環境の悪化によって、当社グループが保有する資産の市場価格が著しく低下する場合や、資産の収益性が低下する場合には、当該資産について減損損失が発生する可能性があります。
(9) 税務に関わるリスク
当社グループは、国内外で事業展開する上で、各国の国内及び国際間取引に係る租税制度の変更や移転価格税制などの国際税務リスクについて細心の注意を払っておりますが、税務当局との見解の相違等により、追加の税金コストが生じる可能性があります。
(10) 事業用地の土壌汚染
当社グループが所有する土地について、「土壌汚染対策法」により、有害物質による土壌汚染の状況の調査・報告や、汚染の除去等の措置を命ぜられることがあります。これら措置に要する費用の発生のほか、当社グループにおける土地の使用・処分等に制限が生じるリスクがあります。
(11) 海外での活動
当社グループの生産及び販売活動は、米国やヨーロッパ、ならびにアジアや南米等の新興市場でも行われております。これらの海外市場では予期しない法律または規制の変更や労働争議発生及び突発的な伝染病の流行などの各種リスクが内在しており、それらは当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
特に、中国においては、当社は広州・上海及び天津地区を中心に多数の進出拠点を有しております。中国国内での投資や為替、金融、輸出入に関わる法制や諸規程の変更、電力供給の停止等の回避不能な事象の発生により事業運営に支障をきたす可能性があります。
これらに加えて、当社グループの事業活動に関連する国、地域における国際関係の緊張の高まり、紛争・政情不安、金融システム不安等により、治安・安全面のみならず、生産・販売活動等への影響を通じ、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(12) 法令違反等
当社グループは、国内外で事業展開する上で、規制当局から様々な法規制を受けております。法規制の強化や法令解釈の厳格化があった場合には、事業の制限や費用の増加等の可能性があります。また、法令違反等の事象が生じた場合には、各規制当局からの処分・制裁、取引先等関係者からの損害賠償請求、社会的評価の悪化等により、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社は、自動車用部品カルテルに関し、ブラジル競争法当局の調査を受けております。また、電力ケーブルカルテルに関し、当社の持分法適用の関連会社である㈱ビスキャスに対しブラジル当局による調査が行われております。
加えて、米国での一連の自動車用部品カルテルによる損害の賠償を求める集団訴訟や、自動車用部品カルテルに関して米国の一部の州の司法当局から提起された州法違反に基づく訴訟などにおいて、当社や当社連結子会社がその被告となっております。このほか、自動車用部品カルテルを含む過去の競争法違反行為に関して、自動車メーカーなどの顧客から現在請求されているものも含め、当社または当社関係会社が民事賠償金を支払う可能性があります。
(13) 情報セキュリティに関するリスク
当社グループは、業務遂行にあたって様々な機密情報や個人情報を保有し、また情報システムを構築・保有し運用しております。情報セキュリティに関するリスクに対しては、情報セキュリティ基本方針のもと、組織的・人的対策やネットワークセキュリティ強化等の技術的対策により、情報資産の保護に努めておりますが、サイバー攻撃や不正アクセス等の外的要因や人為的要因等により情報が流出しそれが不正に使用された場合、またはシステム障害が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 自然災害等の影響
当社グループは、国内外に、調達、製造、物流、販売、研究開発拠点等を有しております。大規模な地震や津波、火災、台風、洪水等の災害(気候変動によって発生するものも含む)や新型インフルエンザ等の感染症の発生、戦争、テロ行為等が起こった場合、直接的損害のほか、サプライチェーンを通じた間接的な損害により、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(1) 業績
当期の世界経済は、底堅く推移する米国経済が着実な成長を牽引しておりましたが、下期以降は、米中貿易摩擦、中国経済の減速等による影響から世界経済の成長は鈍化してまいりました。わが国の経済は、増加基調にある輸出及び高水準で推移する企業収益に基づく設備投資の増加傾向などにより緩やかに拡大しておりましたが、不透明感の高まる世界経済の影響により昨年末頃から景気の停滞感が強まりました。
このような環境の下、当社グループでは、中期経営計画「Furukawa G Plan 2020」に基づき、重点領域であるインフラ(情報通信、エネルギー)/自動車分野の強化に引き続き取り組んでまいりました。インフラ関連では、情報通信分野において、光ファイバ・ケーブルの競争激化に対応するため、当社が優位性をもつ高密度多心光ケーブルの顧客基盤拡大や製造能力の増強・製造コストの低減にも努めてまいりました。エネルギー分野においては、引き続き、国内を含むアジア市場での海底線・地中線の受注活動の積極的な展開とこれに対応する設備投資を行うとともに、中長期的に安定した国内の電力設備の更新需要を取り込む事業体制の整備を進めております。自動車分野では、主にグローバル車種向けのワイヤハーネス受注に対応する製造・供給体制を整えるため、フィリピン及びベトナムにおいて生産能力の増強を進めるなど、グローバルでの事業拡大・競争力強化を図ってまいりました。
当期の業績につきましては、自動車部品事業においてワイヤハーネスの売上が好調に推移するとともに、銅条・高機能材事業や銅箔事業においても品種構成の最適化を進め収益性が大きく改善しました。一方、情報通信ソリューション事業では、当社主要顧客の投資抑制などにより北米における光ファイバ・ケーブルの需要回復が遅れたことから売上が伸び悩み、電力事業では、過年度に受注した低採算案件の売上が計上されたことや、将来に向けて戦略的に受注した新エネルギー関連案件に係る工事損失引当金を計上したことが利益の圧迫要因となりました。
これらの結果、連結売上高は9,916億円(前期比2.5%増)、連結営業利益は408億円(前期比8.8%減)となりました。また、連結経常利益は391億円(前期比16.7%減)となりました。さらに投資有価証券売却益など99億円を特別利益に、製品補償引当金繰入額や減損損失など132億円を特別損失として計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は291億円(前期比2.0%増)となりました。なお、海外売上高は4,703億円(前期比3.0%増)で、海外売上高比率は47.4%(前期比0.2ポイント増)となりました。
単独の業績につきましては、売上高は4,736億円(前期比3.5%増)、営業利益は51億円(前期比9.6%減)、経常利益は226億円(前期比6.5%増)、当期純利益は215億円(前期比16.0%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、従来「サービス・開発等」に含めていた産業用レーザについて、事業化の見込みが立ったことにより管理所管の見直しを行い、報告セグメントの区分を「インフラ」に変更しております。また、当連結会計年度より、報告セグメントごとの業績をより適切に反映させるため、当社の本部費用等の配賦方法を変更しております。
これに伴い、前年同期比較の数値は、前連結会計年度の数値を変更後の区分方法及び配賦方法で組み替えた数値との比較となっております。
〔インフラ〕
情報通信ソリューション事業では、国内でのネットワークシステム関連製品がテレビの4K・8K放送開始等に伴う需要拡大を背景に売上・利益ともに好調に推移し、金属の切断・溶接等に使用される産業用レーザの売上も伸長しましたが、北米における光ファイバ・ケーブルは、主に当社主要顧客による投資抑制により需要の回復が遅れ売上が伸び悩みました。エネルギーインフラ事業では、堅調に推移している国内の地中線の需要を着実に取り込んでいるものの、戦略的に受注した新エネルギー関連の海底線での工事損失引当金の計上や過年度に受注した低採算の海外地中線案件の売上計上が利益を圧迫しました。
これらの結果、当セグメントの連結売上高は2,880億円(前期比1.8%減)、連結営業利益は74億円(前期比40.0%減)となりました。また、単独売上高は961億円(前期比9.3%増)となりました。
情報通信ソリューション事業では、北米及び日本における光ファイバの製造能力増強やコスト低減に向けた設備投資を着実に実行し、中長期的に世界的な需要拡大が見込まれる同製品の供給に対応可能な生産体制の強化を進めております。また、市場回復傾向にあるデジタルコヒーレント関連製品に関しても、次世代品の開発を進め販売拡大に努めてまいります。
エネルギーインフラ事業では、人材の確保を含めた製造・工事施工能力の向上や、海底線に用いられる長尺・大容量ケーブルの製造能力の強化等を行うことで、国内及びアジア市場での新エネルギー関連の案件受注を積み重ねるほか、中国拠点を活用したコスト競争力の強化も行ってまいります。
〔電装エレクトロニクス〕
自動車部品事業においてワイヤハーネスが好調に推移したことに加え、銅条・高機能材事業において品種構成の見直しにより収益性が改善したことや、巻線事業においても自動車関連製品が堅調であったことから、業績は好調に推移しました。
これらの結果、当セグメントの連結売上高は5,627億円(前期比5.4%増)、連結営業利益は197億円(前期比7.3%増)となりました。また、単独売上高は3,120億円(前期比2.2%増)となりました。
自動車部品事業では、主にグローバル車種向けのワイヤハーネス受注に対応するため、従来のメキシコに加えて東南アジア拠点(フィリピン・ベトナム)を活用する二地域での生産体制の整備を進めております。さらに、当社が優位性を持つアルミワイヤハーネスを含むワイヤハーネスのコスト競争力及び品質力を強化し、さらなる事業拡大に取り組んでおります。
また、当期においてインドのMinda Furukawa Electric Private Ltd.に対する当社グループ出資比率を75%まで高め、連結子会社としました。当社は同社を通じて、インド市場でのエアバック装着義務化に伴い当社が競争優位性を持つステアリング・ロール・コネクタの売上拡大を目指します。なお、同社は当社の連結子会社となったことに伴い社名をFurukawa Minda Electric Private Ltd.へ変更しました。
〔機能製品〕
銅箔事業では、昨年末までの旺盛な需要を取り込んだことに加え、品種構成の見直しにより業績が堅調に推移し、メモリーディスク事業においては、データセンター向けハードディスク用アルミ基板材の販売が昨年末にかけて好調に推移しましたが、第4四半期以降は、当セグメントの事業全体でエレクトロニクス市場での需要減少などにより損益への影響がありました。
これらの結果、当セグメントの連結売上高は1,493億円(前期比2.5%減)、連結営業利益は135億円(前期比3.5%減)となりました。また、単独売上高は647億円(前期比1.7%増)となりました。
AT・機能樹脂事業では、これまで半導体製造用に使用されてきたテープの新たな用途展開など新規市場開拓に積極的に取り組み、収益を確保する施策を実行してまいります。
サーマル・電子部品事業、メモリーディスク事業及び銅箔事業においても、データセンターを含むエレクトロニクス市場での足元の需要減少があるものの、顧客ニーズに沿った新製品の提案・開発を推進し本市場での成長に向けて引き続き取り組んでまいります。
〔サービス・開発等〕
物流、不動産の賃貸、水力発電、新製品研究開発、各種業務受託等による当社グループ各事業のサポート等を行っております。
当セグメントの連結売上高は476億円(前期比6.7%減)、連結営業利益は1億円(前期比1億円の改善)となりました。また、単独売上高は8億円(前期比2.0%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、468億円(前連結会計年度比△29億円)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上の増加や銅価上昇の影響により運転資本が悪化したものの、税金等調整前当期純利益+358億円、減価償却費+263億円等により+465億円(前連結会計年度比+80億円)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に中期経営計画の重点領域であるインフラ分野への投資を拡大したことに伴い、有形固定資産の取得による支出が△431億円と増加したことから、△310億円(前連結会計年度比+33億円)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、減価償却費を上回る設備投資等で借入金が増加したものの、配当金の支払い等により△194億円(前連結会計年度比△175億円)となりました。
当社グループの生産・販売品目は、広範かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額または、数量で示すことはしておりません。
(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)
当連結会計年度末の資産の部は、合計が前連結会計年度末に比べ94億円増加して8,180億円となりました。流動資産は前連結会計年度末比43億円増加の4,205億円、固定資産は前連結会計年度末比51億円増加の3,975億円でした。投資有価証券が131億円減少しましたが、たな卸資産が91億円、有形固定資産が126億円増加しました。
流動資産から流動負債を差し引いた運転資本は、前連結会計年度末に比べ30億円増加して889億円となりました。
有形・無形固定資産は、資本的支出で500億円の増加、減価償却で263億円の減少のほか、除売却による減少等により変動しております。
負債の部では、合計が前連結会計年度末に比べ15億円増加し5,381億円となりました。長期借入金、短期借入金、社債を含む有利子負債が2,460億円と前連結会計年度末比で125億円の減少となったものの、支払手形及び買掛金で70億円、製品補償引当金で56億円、退職給付に係る負債で46億円増加しました。
純資産の部では、その他の包括利益累計額が128億円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益の増加等により利益剰余金が236億円増加し、合計が前連結会計年度末比で78億円増加しました。その結果、自己資本比率は、前連結会計年度末比1.1ポイント上昇し30.3%となりました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較を行っております。
キャッシュ・フローの概況については、「3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](業績等の概要)(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当連結会計年度の連結売上高は、前連結会計年度比2.5%増の9,916億円、連結営業利益は、前連結会計年度比8.8%減の408億円となりました。自動車部品事業においてワイヤハーネスの売上が好調に推移するとともに、銅条・高機能材事業や銅箔事業においても品種構成の最適化を進め収益性が大きく改善しました。一方、情報通信ソリューション事業では、当社主要顧客の投資抑制などにより北米における光ファイバ・ケーブルの需要回復が遅れたことから売上が伸び悩み、電力事業では、過年度に受注した低採算案件の売上が計上されたことや、将来に向けて戦略的に受注した新エネルギー関連案件に係る工事損失引当金を計上したことが利益の圧迫要因となりました。
営業外損益では、持分法による投資損益が26億円減少しました。この結果、連結経常利益は前連結会計年度比16.7%減の391億円となりました。
特別損益は、33億円の損失(純額)となりました。投資有価証券売却益など99億円を特別利益に、製品補償引当金繰入額や減損損失など132億円を特別損失として計上しました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比2.0%増の291億円となりました。
なお、セグメント別の概況は、「3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](業績等の概要)(1)業績」に記載しております。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループでは、積極的な設備投資、研究開発の実施等により当面の資金需要は増加していく見込みです。
こうした資金需要に対し、営業活動を通じて獲得したキャッシュ・フローの他、金融機関からの借入、社債やコマーシャル・ペーパーの発行、資産の流動化等により資金を調達しております。また、日本、中国、及びタイにおいて、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入し、効率的な資金活用に努めております。
なお、短期的な支払リスクに対するバックアップラインとして、金融機関でコミットメントライン等を設定し、手元流動性の確保にも努めております。
(4) 中期経営計画の進捗について
当社グループは、2016年度から2020年度までの5か年の中期経営計画「Furukawa G Plan 2020」のもと、経営活動を推進しております。
当連結会計年度における経営成績は下記の表のとおりとなり、2018年度のマイルストンとして掲げた連結営業利益目標を上回りました。主にデータセンター需要拡大に伴う機能製品セグメント、ワイヤハーネスの好調などによる自動車部品事業が、2016年度からの営業利益拡大に寄与しました。
2018年5月には、2020年度の経営数値目標を上方修正いたしましたが、足元は市場環境が不透明であり、情報通信ソリューション事業の成長スピードも後退しているなど、やや厳しい経営環境が続いております。引き続き注力事業・製品の強化及び低採算事業・製品の改革などを進めるとともに、生産性向上による原価改善など環境変化に対応できる経営体質強化を進めてまいります。
(1)当社は、2018年11月1日に、アスパラントグループ㈱が運営するAG2号投資事業有限責任組合が発行済株式の全てを所有する㈱アスパラントグループSPC5号が、2018年11月2日から実施する当社連結子会社であるFCM㈱の普通株式に対する公開買付け(以下、「本公開買付け」といいます)に、当社が保有するFCM㈱の普通株式の全てを応募し、その旨を定めた株式公開買付応募契約書を㈱アスパラントグループSPC5号との間で締結いたしました。
なお、本公開買付けが2018年11月30日をもって成立したことにより、本公開買付けの決済の開始日である2018年12月7日付で、FCM㈱は当社の連結範囲から除外されました。
(2)技術導入契約の主なものは、次のとおりであります。
当社グループは、新商品、新技術開発による新規事業の創出と展開を図るべく、国内の当社研究所等(先端技術研究所、コア技術融合研究所、自動車・エレクトロニクス研究所、情報通信・エネルギー研究所、次世代インフラ創生センター)及び海外のOFS Laboratories, LLC (米国)、Furukawa Electric Institute of Technology Ltd.(ハンガリー)、SuperPower Inc.(米国)、Silicon Valley Innovation Laboratories, Furukawa Electric(米国)を中心とした研究体制を有し、積極的に研究開発へ取り組んでおります。
当連結会計年度における研究開発費は、注力分野及び新事業創出の強化を進めていくため、前連結会計年度比8.2%増の
①次世代の400Gbps・1Tbps大容量光デジタルコヒーレント伝送向け制御回路付信号光源について、さらなる小型化・低消費電力化・狭線幅化を実現すべく、構成要素である半導体レーザチップ、パッケージ技術及び制御回路の開発ならびに特性評価を行っております。
②将来の超大容量光通信における空間多重技術の長距離幹線系、加入者アクセス系への適用に向けて、国立研究開発法人情報通信研究機構が実施するプロジェクトからの委託研究である「マルチコアファイバによる周回伝送実験の研究」、また、総務省が実施する「新たな社会インフラを担う革新的光ネットワーク技術の研究開発」を活用し、1本の光ファイバに複数のコアを含むマルチコア光ファイバを用いた光ファイバ・ケーブルの製造技術及び光ファイバの接続技術、マルチコア光増幅技術の検討を行っております。
③ファイバレーザについて、光出力が1.3kWまでのシングルモードファイバレーザ及び6kWまでのマルチモードファイバレーザを製品化しており、それらのさらなる小型化、低コスト化、低消費電力化を目指した開発を行っております。これらのファイバレーザは非常に優れたビーム品質を有し、出力ビーム形状制御技術を用いることにより、溶接加工品質向上(特に溶接飛沫の低減)に貢献するもので、顧客から高い評価を受けております。
④国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業「電力送電用超電導ケーブルシステムの実用化開発」に参画し、超電導ケーブルの電力系統への適用の際に起こり得る不測の事故(地絡・短絡・外傷等)に対する安全性・信頼性の確立に向けたガイドラインの作成を東京電力ホールディングス株式会社と行いました。
⑤公益財団法人鉄道総合技術研究所、山梨県企業局及び株式会社ミラプロと共同で進めている、次世代フライホイール蓄電システムの開発において高温超電導磁気軸受を開発し、山梨県米倉山の太陽光発電システムに設置して実証試験を行っております。さらに、公益財団法人鉄道総合技術研究所と共同で鉄道用途に向けた大荷重超電導磁気軸受の開発に成功しました。
⑥経済産業省の委託事業「浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業」に受託コンソーシアムの一員として参画し、浮体式設備の動きや波・潮流に追従し水中で浮遊する浮体式風力発電用ライザーケーブルの開発を担当しております。7MW用風車及び5MW用風車に施工した22kVライザーケーブルの設計検証として、実証データに基づく挙動及び疲労解析を実施し、設計の妥当性を確認しました。
⑦情報・エネルギー・モビリティが融合した「次世代の新しいインフラ」を考案し社会実装を目指す組織として、「次世代インフラ創生センター」を設立しました。安全・安心・快適で、環境にやさしい社会の創生に貢献する活動を推進してまいります。
以上、当該事業に係る研究開発費は
①アルミ電線を使用した自動車用ワイヤハーネスについては、車両軽量化への要請を背景としたさらなる適用部位拡大に向け、関連技術の開発を行っております。
②自動車用バッテリ状態検知センサについては、過充電抑制での燃費向上及び過放電によるバッテリ上がり防止などへの貢献が期待されており、拡販及び受注活動とともに、高機能化に向けた開発を行っております。また、今後予測される車載電子機器の増加や自動車の電動化に対して、電源品質を維持する電源マネジメントシステムに関連した製品の開発を行っております。
③パルス方式により複数の対象物を正確に認識可能な車載用の24GHz帯周辺監視レーダについて、量産を開始しておりますが、先進運転支援システムを支える検知技術のさらなる高性能化を目指し開発を行っております。
④ハイブリッド自動車(HEV)や電気自動車(EV)の普及に伴い、燃費性能や動力性能を左右する駆動用モーターに対する小型化・高出力化の要求が一層高まっており、これらモーターの性能向上を可能とする高機能巻線の開発に注力しております。
⑤窒化ガリウム(GaN)パワーデバイスは、同製品市場の有力事業者で資本提携先の Transphorm, Inc.(米国)との相互連携を図り、継続して両社のGaNパワーデバイス応用製品群の強化に取り組んでおります。
⑥カーボンナノチューブ(CNT)電線開発技術について、NEDOの委託事業と環境省の補助事業を実施しております。NEDO「超先端材料超高速開発基盤技術プロジェクト」では、先端素材高速開発技術研究組合(ADMAT)の一員として、産業技術総合研究所とともに計算・計測・プロセスの三位一体でCNT電気電導シミュレーション開発を行いました。環境省「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」では、CNT電線を用いて試作したモーターの稼働を確認しました。両事業ともに次年度へ継続となり、CNT電線の実用化に向けた開発を進めております。
⑦研究開発の効率化のため、シミュレーション技術等の有効活用を推進しております。ワイヤハーネスなどの自動車用部品の変形・応力シミュレーション、電子機器開発においては振動・熱流体シミュレーション、レーダ開発においては電磁界シミュレーションを活用したほか、車載ソフト用のアルゴリズム構築に際してのモデルベース開発などを行いました。また、CNTなどの新材料に対し、第一原理計算を用いた材料シミュレーションを適用し、試作回数・費用の削減や設計の最適化に取り組んでおります。
⑧電子機器における小型化・大容量化に伴う接続部品(コネクタ、端子等)の多極化・高密度化、発熱の制御、自動車の電動化や車載電子機器の増加に伴う電装品(ワイヤハーネス等)の高電圧化・大電流化へ対応できる、高強度・高導電な銅合金及び貴金属めっきの開発を行っております。
以上、当該事業に係る研究開発費は
①植物由来のセルロースナノファイバー(CNF)の高剛性・軽量性という特長を活かし、自動車分野など様々な用途活用が期待されるCNF強化樹脂の高効率製造法の開発を行い、その実用化に向けた検証を行っております。
②ヒートパイプ技術を活用した熱マネジメント(均熱・放熱)技術システムについては、エレクトロニクス機器の薄型化、軽量化、高発熱化に対応する製品や次世代自動車への搭載に向けた製品の開発を行っております。
③通信ネットワークの高速化、高周波数化に対応する高周波プリント基板用銅箔を製品化いたしました。引き続き、次世代高周波回路に適した銅箔の開発を行っております。
以上、当該事業に係る研究開発費は
①研究子会社であるSuperPower Inc.(米国)において、イットリウム系高温超電導線材の研究開発を継続しております。この高温超電導線材と当社製金属系超電導線材とを併せ用いることにより、次世代エネルギー源と期待される核融合炉、新素材や先端医薬の開発に欠かせない高磁場マグネットなど、各方面への応用が期待されます。
②VOC(Voice Of Customer)により得られた顧客ニーズに対して、コア技術融合研究所内に設置した先行開発センターを中心に、迅速にコンセプトサンプルを提示する活動に取り組んでおり、顧客とともに新たな価値の創出を実現する新製品または新事業の開発を進めております。
③2018年8月に、米国カリフォルニア州のシリコンバレーに当社にとって4番目の海外研究拠点であるSilicon Valley Innovation Laboratories, Furukawa Electric(SVIL)を開設しました。世界中から優秀な人材や技術が集積し、イノベーションの発信地である同地で、最新技術の調査や現地のスタートアップ企業及び大学との協働の機会発掘に取り組んでおります。2019年5月に刷新した「古河電工グループビジョン2030」を踏まえ、長期的な視点でイノベーション活動に取り組む研究拠点となるよう努めてまいります。
以上、当該事業に係る研究開発費は