当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間の世界経済は、米国では概ね回復傾向が続いたものの、欧州での英国のEU離脱問題や新興国経済の成長鈍化等による影響懸念などから、先行きへの不透明感が強まっています。日本経済も、輸出や個人消費が伸び悩み、また円高の進行に伴う企業収益の悪化により、足踏み状態となりました。
当社グループを取り巻く事業環境につきましても、海外を中心に自動車用ワイヤーハーネスや光ファイバ、光・電子デバイス等の需要は堅調であったものの、携帯機器用FPC(フレキシブルプリント回路)の需要減少、及び急速な円高進行や銅価格下落の影響が大きく、厳しいものとなりました。このような環境のもと、当第2四半期連結累計期間の連結決算は、売上高は1,312,107百万円(前年同四半期連結累計期間1,439,415百万円、8.8%減)と前年同期に比べ減収となりました。また、営業利益も円高、FPCの採算悪化により47,061百万円(前年同四半期連結累計期間52,890百万円、11.0%減)、経常利益は61,158百万円(前年同四半期連結累計期間62,183百万円、1.6%減)と、それぞれ減益となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は38,856百万円(前年同四半期連結累計期間35,830百万円、8.4%増)と、業績が回復した子会社で繰延税金資産が計上可能となったことなどにより法人税等が減少し、増益となりました。
セグメントの業績は、前年同四半期連結累計期間対比で次のとおりであります。
自動車関連事業
ワイヤーハーネスや自動車電装部品、防振ゴムで新規車種への採用拡大などグローバルでの需要の捕捉を積極的に進め、特に中国をはじめとする海外での販売数量は増加した一方で、円高や銅価格下落の影響を受け、売上高は719,202百万円と46,307百万円(6.0%)の減収となりました。営業利益は38,321百万円と、円高の影響があったものの、グローバル生産拠点でのコスト低減を進め、1,263百万円の増益となりました。
情報通信関連事業
円高の影響を受けたものの、光ファイバ、光・電子デバイスにおいて海外を中心に需要が増加し、売上高は90,015百万円と5,812百万円(6.9%)の増収となりました。営業利益も4,486百万円と、需要増加に加え、データセンター向け光ケーブルの増加等による採算改善もあり、2,708百万円の増益となりました。
エレクトロニクス関連事業
電子ワイヤーで新規需要開拓に努め販売数量が増加した一方で、携帯機器用FPCの需要減少や新製品の生産立ち上げ遅れによる販売数量減少及び価格競争激化に加え、円高の影響を受け、売上高は118,029百万円と45,685百万円(27.9%)の減収となりました。営業損失も7,323百万円と、FPCでの品種構成変化や生産量減少に伴う採算悪化等の影響もあり、14,285百万円の大幅な悪化となりました。
環境エネルギー関連事業
主に銅価格下落の影響のため、売上高は277,853百万円と30,641百万円(9.9%)の減収となりました。営業利益は1,811百万円と、住友電設㈱で海外子会社での過年度の不適切会計の修正処理による損失計上があった一方で、海外電力ケーブル工事の採算改善や日新電機㈱で高精細・中小型FPD(フラットパネルディスプレイ)製造用イオン注入装置の需要捕捉に努めたこと等により、前年同四半期連結累計期間(688百万円の損失)から2,499百万円の改善となりました。
産業素材関連事業他
円高の影響などにより、売上高は143,012百万円と14,275百万円(9.1%)の減収となりました。営業利益は9,826百万円と、前年同期は㈱アライドマテリアルでタングステン及びモリブデン相場下落に伴う原材料の時価評価損の計上があったほか、スチールコードで海外でのコスト低減を進め採算が改善したことなどにより、1,892百万円の増益となりました。
なお、各セグメントの営業利益又は営業損失は、四半期連結損益計算書の営業利益又は営業損失に対応しております。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産は2,677,793百万円と、前連結会計年度末対比65,055百万円減少しました。
資産の部では、主に海外子会社の財務諸表の換算レートが円高になったことなどにより、前連結会計年度末対比65,055百万円減少しました。
負債の部では、主に借入金の増加により、前連結会計年度末対比18,321百万円増加しました。
また、純資産は1,477,913百万円と、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上の一方で、自己株式の取得及び配当の支払、円高に伴う為替換算調整勘定の減少と保有株式の時価下落に伴うその他有価証券評価差額金の減少があり、前連結会計年度末対比83,376百万円減少しました。自己資本比率は48.1%と、前連結会計年度末対比1.5ポイント低下しております。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より13,287百万円(7.6%)増加し、187,342百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の営業活動の結果得られた資金は、114,407百万円(前年同四半期連結累計期間対比5,789百万円の収入増加)となりました。これは、税金等調整前四半期純利益54,435百万円や減価償却費62,990百万円から運転資本の増減などを加減したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の投資活動の結果使用した資金は、115,905百万円(前年同四半期連結累計期間対比42,823百万円の支出増加)となりました。これは、設備投資に伴う有形固定資産の取得による支出92,896百万円、投資有価証券の取得による支出11,801百万円や2016年9月に米国大手焼結部品メーカーであるキー
ストーン社の買収で連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出6,210百万円などがあったことによるものです。
なお、営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたフリー・
キャッシュ・フローについては1,498百万円のマイナス(前年同四半期連結累計期間は35,536百万円のプラス)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の財務活動の結果、資金は27,132百万円増加(前年同四半期連結累計期間は29,459百万円の減少)しました。これは、自己株式の取得による支出20,001百万円や配当金の支払14,280百万円などの支出があった一方で、短期借入金の純増加46,865百万円、社債の発行による収入20,000百万円などがあったことによるものです。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
今後の世界経済は、米国の金融政策変更、新興国経済の不確実性、世界的な政情不安や金融資本市場の変動等による影響により、景気の下振れリスクが強まることが想定されます。日本経済もこれらの影響を受け、輸出や個人消費に力強さを欠く状態が継続し、不透明な状況が続くものと予想されます。
このような情勢のもと、当社グループは、住友事業精神と住友電工グループ経営理念を根本に据え、S(安全)、E(環境)、Q(品質)、C(コスト)、D(物流・納期)、D(研究開発)の一段の強化に努めながら、中期経営計画「17VISION」の実現に向け取り組んでおり、各事業においては次の施策を進めてまいります。
まず、自動車関連事業ではグローバル総合部品メーカーを目指し、自動車の軽量化に寄与し耐久性に優れた高強度アルミハーネス、環境対応車向けの床下高圧パイプハーネス、複雑化・高度化が進む自動車の電子制御に対応した電装部品やコネクタなどの開発・拡販に取り組んでまいります。また、海外系顧客向けのシェア拡大に努めるとともに、コスト競争力の一層の強化にも注力してまいります。住友理工㈱では、自動車用防振ゴム・ホースにおいて、買収した海外事業の拠点網、販路、技術などを活用して、相乗効果の創出を加速し、グローバルでの事業拡大と収益力強化を引き続き推進してまいります。
情報通信関連事業では、光ファイバ・ケーブル、100Gbps*の高速光デバイス、携帯基地局用GaN(窒化ガリウム)デバイスについて、海外での好調な需要の確実な捕捉に引き続き取り組むほか、海底ケーブル用の極低損失光ファイバ、データセンター関連製品や高度道路交通システムの拡販を一段と進めてまいります。また、アクセス系ネットワーク機器の海外への新製品拡販にも注力し、収益力のさらなる向上を図ってまいります。
* Gbps:gigabits per secondの略で、通信速度を表す単位。1Gbpsは1秒間に10億ビットのデータを
送れることを表します。
エレクトロニクス関連事業では、携帯機器用FPCについて足元では需要減少や競争激化に加え、新製品の生産立ち上げ遅れにより採算が厳しくなっておりますが、グローバルでのさらなる品質改善・コスト低減と拡販に注力するとともに、高精細・極薄・高耐熱化による新製品開発や、車載市場等への事業拡大により収益改善を進めてまいります。また、電子ワイヤー、照射チューブについても、グローバルでの製造強化と拡販を加速してまいります。
環境エネルギー関連事業では、欧州や環太平洋地域等における電力ケーブルの大型プロジェクトに関し、受注獲得を進めるとともに、低コストで高品質な製造体制の強化をさらに加速し収益力向上を推進してまいります。このほか、環境対応車向けのモーター用平角巻線や電池用金属多孔体の拡販を進めるとともに、日新電機㈱での電力機器、住友電設㈱での工事を含めた当社グループの総合力を活かして、再生可能エネルギーやスマートグリッド関連事業の拡大にも注力してまいります。
産業素材関連事業では、2016年9月に米国大手焼結部品メーカーであるキーストーン社を買収いたしましたが、これにより当社焼結部品事業の米国におけるプレゼンスを向上させ、さらなるグローバルビジネスチャンスの獲得に取り組んでまいります。超硬工具で中国、台湾、インド等新興国市場における需要捕捉をこれまで以上に進めるとともに、主力の自動車分野に加え、今後の伸長が期待される航空機や精密加工分野向けの新製品開発と拡販、国内外での生産と原料調達体制の一層の強化を図ってまいります。
研究開発では、オリジナリティがありかつ収益力に優れた新事業、新製品の創出に努めてまいります。具体的には、新しい電力・エネルギーインフラの構築に向けてレドックスフロー電池、集光型太陽光発電装置、電力線通信応用製品の開発を加速するほか、超電導製品、マグネシウム合金製品、水処理装置、パワー半導体デバイスや次世代通信ネットワーク用デバイス製品などの事業化に注力します。さらに将来に向けては、先進交通安全システムや新たな機能を発現する新材料の探索など、社会ニーズを踏まえ当社グループの特徴を生かした新製品の開発に取り組んでまいります。
最後に、法令遵守や企業倫理の維持につきましては、当社の経営の根幹をなすものであり、企業として存続・発展するための絶対的な基盤と考えております。なかでも競争法コンプライアンスは最重要の課題と位置付け、
2010年6月に「競争法コンプライアンス規程」を制定して以来、グループ全体でその強化に取り組んでまいりました。今後も、住友事業精神の「萬事入精」「信用確実」「不趨浮利」という理念のもと、社会から信頼される公正な企業活動の実践に真摯に取り組んでまいります。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、54,020百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因
当第2四半期連結累計期間において、各セグメントの売上高・営業利益又は営業損失に重要な影響を与えている主な要因は次のとおりであります。
自動車関連事業については、円高や銅価格下落が減収要因となる一方で、海外での販売数量の増加やグローバル生産拠点でのコスト低減が増益要因となりました。情報通信関連事業については、円高の影響があった一方で、光ファイバ、光・電子デバイスの需要増加とデータセンター向け光ケーブルの増加等による採算改善が増収増益要因となりました。エレクトロニクス関連事業については、電子ワイヤーの販売数量増加の一方で、携帯機器用FPCの需要減少や新製品の生産立ち上げ遅れによる販売数量減少及び価格競争激化に加え、円高が減収要因となり、これにFPCでの品種構成変化や生産量減少に伴う採算悪化等も加わり営業損失の要因となりました。環境エネルギー関連事業については、主に銅価格下落が減収要因となる一方で、住友電設㈱の海外子会社での過年度の不適切会計の修正処理による損失計上はありましたが、海外電力ケーブル工事の採算改善や日新電機㈱で高精細・中小型FPD製造用イオン注入装置の需要捕捉に努めたこと等で前年同四半期連結累計期間の営業損失から営業利益への改善要因となりました。産業素材関連事業他については、円高が減収要因となる一方で、主に前年同期に㈱アライドマテリアルでタングステン及びモリブデン相場下落に伴う原材料の時価評価損の計上があったことやスチールコードの海外での採算改善が増益要因となりました。
(7) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの当第2四半期連結累計期間における資金の状況は下記のとおりであります。
まず、営業活動によるキャッシュ・フローで114,407百万円の資金を獲得しました。これは、税金等調整前四半期純利益54,435百万円と減価償却費62,990百万円の合計、即ち事業の生み出したキャッシュ・フローが117,425百万円あり、これに運転資本の増減などを加減した結果です。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、115,905百万円の資金を使用しております。これは、設備投資に伴う有形固定資産の取得による支出92,896百万円、投資有価証券の取得による支出11,801百万円や連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出6,210百万円などがあったことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、27,132百万円の資金の増加となりました。これは、自己株式の取得による支出20,001百万円や配当金の支払14,280百万円などがあった一方で、短期借入金の純増加46,865百万円、社債の発行による収入20,000百万円などがあったことによるものです。
以上により、当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より13,287百万円(7.6%)増加し、187,342百万円となりました。また、当第2四半期連結会計期間末における有利子負債は508,292百万円と前連結会計年度末対比51,147百万円増加し、有利子負債から現金及び現金同等物を差し引いたネット有利子負債は、前連結会計年度末対比37,860百万円増加し320,950百万円となりました。
(注)本報告書の「第2 事業の状況」から「第4 経理の状況」までの金額には、特に記載のない限り消費税等は含んでおりません。