当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」の②品質問題に係るリスクにつき、以下の追加すべき事項が生じております。
2021年2月、外部から昭和電線ケーブルシステム㈱が製造および販売する製品の品質管理に関する指摘を受け、当社において社内調査を実施した結果、昭和電線ケーブルシステム㈱が過去に製造および販売した製品の一部について、お客様との間で定められた方法による試験を実施していないことが判明いたしました。
そこで、当社グループでは、外部から指摘を受けたすべての製品(一部の製品の他に社内調査においては問題が確認されなかった製品を含む7製品、以下、「調査対象製品」といいます。)について、改めて客観的な調査を行うために、2021年7月から外部の専門家である弁護士を委員長とする委員会による調査を進めてまいりました。
なお、調査対象製品は、①鋼心アルミニウムより線および硬アルミニウムより線、②水密形屋外用架橋ポリエチレン絶縁電線、③分岐付きケーブル、④600V CVケーブル、⑤600V CVVケーブル、⑥600V VVFケーブル、⑦6600V CVTケーブルとなります。
今回の委員会による調査結果を受けて、お客様に対しては確認された不整合の内容と再発防止策をご報告するとともに、いずれの製品についても品質の健全性については問題がないことを、ご説明させていただきました。
本件による業績への影響につきましては、軽微と判断しております。
なお、委員会による調査は終了いたしましたが、改ざんなどを防止する試験結果の自動測定システムの早期導入ならびにコンプライアンス意識を確立する体系的な教育制度の整備および実施など、再発防止策の実施を現在進めております。
また、今回の調査対象製品以外の製品についても、当社グループは、品質に対する信頼性をより高めるために引き続き調査を行っております。
(1) 財政状態および経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における当社グループの財政状態、経営成績の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における総資産は1,480億20百万円(前連結会計年度末総資産1,294億60百万円)で、主に受取手形、売掛金及び契約資産ならびに棚卸資産が増加したため、前連結会計年度末より185億59百万円増加しております。
当第3四半期連結会計期間末における負債合計は944億10百万円(前連結会計年度末負債合計812億90百万円)で、主に支払手形及び買掛金ならびに借入金が増加したため、前連結会計年度末より131億19百万円増加しております。
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は536億10百万円(前連結会計年度末純資産481億69百万円)で、主に親会社株主に帰属する四半期純利益52億25百万円を計上したため、前連結会計年度末より54億40百万円増加しております。
②経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症ワクチン接種の広がりによる経済正常化への動きが見られたものの、新たな変異株の感染拡大等、引き続き予断を許さない状況で推移いたしました。また、海外においても新型コロナウイルス感染症の影響に加えて、世界的なサプライチェーンの混乱や半導体不足、原材料・物流価格の高騰が継続し、依然として先行きが不透明な状況が続きました。
電線業界におきましては、建設・電販向け電線の需要は前年同四半期対比では減少したものの、自動車向け電線や民間設備投資による電気機械向け電線の需要が総じて堅調であったため、電線全体の需要は前年同四半期対比で微増となりました。
このような環境下、当社グループの当第3四半期連結累計期間の売上高は1,472億47百万円(前年同四半期対比27.8%増)となりました。損益面では、営業利益は82億33百万円(前年同四半期対比62.2%増)、経常利益は82億96百万円(前年同四半期対比57.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は52億25百万円(前年同四半期対比51.1%増)となりました。
なお、第1四半期連結会計期間より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しており、当第3四半期連結累計期間の売上高は当該会計基準等を適用した後の数値となっております。当該会計基準等を適用したことに伴う当第3四半期連結累計期間の売上高に与える影響につきましては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(エネルギー・インフラ事業)
国内の建設関連向けは、需要が減少する中で大口案件向け出荷等もあり総じて堅調に推移いたしましたが、石化製品等の原材料価格高騰の影響が顕在化してまいりました。また、電力インフラ向けは電力強靭化・老朽化更新・再生可能エネルギー連系の需要が引き続き旺盛だったことにより、当事業における売上高は782億25百万円(前年同四半期対比26.5%増)、営業利益は54億17百万円(前年同四半期対比54.8%増)となりました。
(通信・産業用デバイス事業)
産業用デバイス関連は前年同四半期対比で需要が回復いたしました。国内の通信ケーブルは、通信インフラの増強等による好要因があったものの、建設関連向けでは需要が減少したことに加え、原材料価格高騰の影響を受けたことにより、当事業における売上高は220億円(前年同四半期対比11.8%増)、営業利益は13億19百万円(前年同四半期対比13.2%減)となりました。
(電装・コンポーネンツ事業)
自動車および電子部品向け高機能製品は、第2四半期後半より自動車減産等の影響を受けましたが、前年同四半期対比では需要増となりました。また、銅価上昇の影響等もあり、当事業における売上高は441億27百万円(前年同四半期対比45.3%増)、営業利益は20億77百万円(前年同四半期対比335.3%増)となりました。
(その他)
全般的な収益構造の見直しを進めたこと等により、売上高は28億94百万円(前年同四半期対比12.3%減)、営業利益は1億39百万円(前年同四半期は18百万円の営業損失)となりました。
(注) 上記、セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高または振替高を含めておりません。
(2) 経営方針・経営戦略等
当社グループは、2019年11月5日に公表した中期経営計画「Change SWCC2022」ローリングプラン(2019)を推進し、2022年度の利益目標である、営業利益100億円に向けて順調に業績計画を達成してまいりました。
この結果を受け、当社グループは創立90周年を迎える2026年度(2027年3月期)を最終年度とする中期経営計画「Change & Growth SWCC 2026」を策定いたしました。あわせて2030年度(2031年3月期)までに目指すビジョン「SWCC VISION 2030」として、当社のありたい姿を策定いたしました。詳細は2021年11月4日に公表した「昭和電線グループ「Change & Growth SWCC 2026」、「SWCC VISION 2030」の策定に関するお知らせ」をご確認ください。
(3) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの新たに発生した優先的に対処すべき事業上および財務上の課題は、次のとおりであります。
当社グループでは、外部から指摘を受けた調査対象製品について、改めて客観的な調査を行うために、外部の専門家である弁護士を委員長とする委員会による調査を進めてまいりました。
今回の委員会による調査結果を受けて、当社グループは、品質保証の全検査業務におけるデジタルツールの導入などをミッションとする品証業務デジタル化プロジェクトならびに製造・品質保証・技術に必要な知識およびコンプライアンスの知識における教育などをミッションとする品質に関する知識深耕プロジェクトを立ち上げて、改ざんなどを防止する試験結果の自動測定システムの早期導入ならびにコンプライアンス意識を確立する体系的な教育制度の整備および実施など、再発防止策の実施を現在進めております。また、今回の調査対象製品以外の製品についても、品質に対する信頼性をより高めるために引き続き調査を行っております。
本件に関して、お客様をはじめ関係者の皆様に多大なご迷惑とご心配をおかけしたことの責任を重く受け止めるとともに、再びこのような事態が発生することがないよう、品質管理体制の強化と品質監査の徹底に取り組み、当社グループおよび当社グループ製品の信頼回復に努めてまいります。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、11億50百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当社は、2021年12月22日開催の取締役会において、古河電気工業㈱との間で、2020年4月1日付で営業を開始した建設・電販市場向け汎用電線の共同販社であるSFCC㈱の販売事業に、両社グループの製造事業を統合すること、および両社の出資比率を変更することに関して合意することについて決議し、同年12月24日付で同社およびその他の当事会社と2019年10月11日付で締結した合弁契約書の変更契約書および事業譲渡契約書等を締結いたしました。