第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社を取り巻く経営環境は、経済のグローバル化による競争の激化、新興国の台頭、為替相場の変動等大きく変化しており、特に、下記の課題についての対処が不可欠となります。

(1)成長事業への取り組み

 当社はデジタルトランスフォーメーション(DX)を成長領域と位置付け、新たな事業ポートフォリオの再定義による製品開発強化と新規事業への取り組みを進めてまいります。ICTを中心としたDX分野で当社の強みを

生かせる放送局やAV市場のお客様に向け、リソースを重点的に投入してまいります。

 

(2)グローバルな生産・物流体制の改善

 当社はコロナ禍の影響による物流コストの上昇や関税の引き上げ等への適切な対応によりグローバルでの需要変動に柔軟に対応できるよう、販売、物流、生産・調達などの各機能を密接に連携させ、製品ごとに最適な生産地で生産して効率的かつ機動的な物流・在庫マネジメントを実現するサプライチェーンの再構築をプロジェクト体制で進め、コスト競争力の確保及び適正在庫の実現に取り組んでまいります。

 

(3)品質の向上

 当社は生産拠点の効率性を追求し、製品品質の向上とリードタイムの短縮、コスト削減を目指します。更に改善活動を強化し、生産技術の向上に努めてまいります。

 

(4)環境への対応

 当社はSDGsを意識し、地球環境に配慮した生産活動、グリーン調達、RoHS指令、REACH規制等による環境管理物質対策、省資源・省エネ活動、廃棄物の削減、リサイクル等の環境負荷の低減に向けた取り組みを推進し、環境マネジメントシステムの継続的改善に今後も積極的に取り組んでまいります。

 

(5)社会的責任とコンプライアンス意識の向上

 当社は永年培ってきた「CANARE」ブランドに責任と誇りを持ち、法令・社会倫理を遵守していく企業としての社会的責任を負っていると考えております。そのためにコンプライアンス意識を高め健全な企業活動を継続させてまいります。

 

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する記載は、有価証券報告書提出日(2022年3月22日)現在において判断したものであります。

(1)需要動向に関するリスク

  当社グループの製品は、ケーブル、ハーネス、コネクタ、機器(パッシブ・電子)からなり、主に電設業界、放送機器業界向けに販売されており、これらの業界向け製品は、2021年12月期では当社国内売上において71%を占めております。したがって、これらの業界の設備投資動向によっては、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

(2)海外事業リスク

  当社グループは生産拠点を中国、販売拠点を米国、韓国、中国、台湾、ドイツ、シンガポール、インド、中東に置き、その他地域は当社から直接輸出する形で海外事業を営み、その海外売上比率は47%となっておりますが、事業活動を行うにはそれらの国における認可、税制、金融、輸出入等に関する各種法的規制や経済政策等の影響を受けます。将来において、これらの規制や政策等の変更が行われ、これらを遵守することが困難になったり、遵守するためのコスト負担の増加等の理由により、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

  特に中国は、当社グループ製品の販売に加え生産拠点(2021年12月期当社仕入実績の11%)となっていることもあり、為替変動、税制、法的規制等の変更は当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)銅、黄銅等の原材料価格上昇が業績に悪影響を及ぼすリスク

  当社グループ製品の主要材料である銅、黄銅等の価格上昇は、ケーブル製品(2021年12月期連結売上比率35%)、コネクタ製品(2021年12月期連結売上比率15%)の仕入価格の上昇をもたらします。当社グループは可能な限り、価格転嫁を避けるべくコスト削減等の最大限の努力をいたしますが、それでも銅、黄銅等の価格上昇を吸収しきれない場合は、製品価格への転嫁による対応をはかります。しかしながら、製品価格への転嫁が遅れる場合又は当社の思惑どおりに価格転嫁が進まない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)為替レート変動リスク

  当社グループの海外売上高比率は2021年12月期において47%となっております。外貨建債権債務の残高調整や為替予約の適宜活用によるリスクヘッジを行うことで、為替変動による影響を最小限に抑えるよう努力しておりますが、必ずしも為替リスクを完全に回避できるものではありません。そのため、為替レート変動により、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

(5)外注委託リスク

  当社グループは、生産の多くを外注先に委託(2021年12月期外注比率63%)しております。外注先において生産に支障が生じた場合に、外注先からの供給に一時的な支障が生じる可能性があり、結果として当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)品質に関するリスク

  当社グループは、品質に関して、管理体制を徹底しておりますが、予期しない品質トラブルにより多額の回収費用及び補償費用が発生する可能性があります。製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、この保険で最終的に負担する賠償額すべてをカバーできる保証はありません。多額の回収費用又は補償費用を要する品質トラブルや製造物責任賠償の対象となる事故が起きた場合等において、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

(7)研究開発リスク

  当社グループは、将来の競争力を決めるであろう研究開発のテーマを慎重に選択し、充分な経営資源(2021年12月期対連結売上高比4.3%)を配分し研究開発活動を推進しております。しかしながら、研究開発内容が高度化すればするほど、市場のニーズに合致した製品をタイムリーかつ継続的に製品化できるとは限りません。結果としまして、製品化の遅れ等が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(8)知的所有権

  当社グループの製品開発、販売におきましては、特許権、商標権、実用新案権、意匠権等の知的所有権が関係している場合があり、第三者の所有する知的所有権を侵害するリスクを必ずしも否定できません。その場合、訴訟をおこされる可能性があり、当社グループ製品の生産、販売に制限を受けたり、損害賠償金等の支払いが発生する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(9)コンピュータシステムトラブル

  当社グループの各業務は、コンピュータシステムと通信ネットワークに依存しており、これらが災害等で稼働不能となった場合、事業遂行に影響を及ぼす可能性があります。取引データについては、バックアップを行うことにより、稼働再開の短縮化をはかっております。

(10)感染症に関するリスク

  新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や終息時期等については様々な情報があり、同感染症の急激な感染拡大などにより、将来において損失が発生する可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

① 業績

 当連結会計年度の当社グループを取り巻く経営環境は、中国ではいち早く景況が新型コロナウイルス感染症拡大前の状況に戻りつつあり、またワクチン接種が進んだ地域では景況感が上向く兆しがありますものの世界的には新たな変異株の発生など新型コロナウイルス感染症の影響が継続しており、国内外ともに厳しい状況が続いております。

 こうしたなか、当社グループは、光製品や電子機器の新製品普及活動、AVコンソール製品などの販促活動を積極的に行うと共に、ITネットワーク関連製品など新規製品の開発活動に取り組んでまいりました。国内では新型コロナウイルス感染症の影響に加え、地方放送局の地上デジタル放送設備更新向け納入や東京オリンピック関連需要の終了により大きな減収となりましたが、海外では、新型コロナウイルスの影響が続く中でも特に中国が回復して牽引し、米国・韓国も業績が好転して国内の減収をカバーし連結売上では増収となりました。その結果、連結売上高は10,034百万円(前連結会計年度比3.5%増)となり、利益面でも経費縮減に努め営業利益1,010百万円(前連結会計年度比10.2%増)、経常利益1,069百万円(前連結会計年度比8.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益681百万円(前連結会計年度比0.3%増)となりました。

 

 なお、当社グループの報告セグメントは所在地別の業績を基にしたものであり、その主な概要は次のとおりです。

 

(日 本)

 日本市場は、電設市場の売上げは回復基調となり、地方放送局の新社屋建設、制作関連の設備更新向け納入も継続していますが、まとまった放送局の地上デジタル放送設備更新物件やオリンピック関連需要の終了等、大型物件の減少によって売上高は5,547百万円(前連結会計年度比9.9%減)となりました。セグメント利益も減収に伴い509百万円(前連結会計年度比12.7%減)となりました。

(米 国)

 米国市場は、継続して新型コロナウイルス感染症の影響を受けておりますが、現地ディーラ向け納入が回復基調となり、売上高は954百万円(前連結会計年度比29.7%増)、セグメント利益も増収に伴い58百万円(前連結会計年度比42.9%増)となりました。

(韓 国)

 韓国市場は、経済低迷に加え新型コロナウイルス感染症の影響を受けて放送市場のプロジェクト推進が遅延しておりますが、電設市場が回復基調となり、売上高は839百万円(前連結会計年度比15.7%増)となりました。セグメント利益は、増収に伴い60百万円の利益計上となりました。

(中 国)

 中国市場は、新型コロナウイルス感染症の局所的な影響はあるものの活発な経済活動が回復し、北京冬季オリンピック関連物件や、放送市場における4K化需要向け納入が堅調の他、AV市場も伸長しており、売上高は1,622百万円(前連結会計年度比29.5%増)となりました。セグメント利益も増収に伴い302百万円(前連結会計年度比41.6%増)となりました。

(シンガポール)

 東南アジア市場は、継続して新型コロナウイルス感染症の影響を受けておりますが、現地ディーラ向け納入が回復基調となり、売上高は378百万円(前連結会計年度比32.2%増)となりました。セグメント利益も増収に伴い45百万円(前連結会計年度比82.6%増)となりました。

 

② キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物は、たな卸資産の増加430百万円、法人税等の支払い261百万円、配当金支払い188百万円などの減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益1,069百万円を計上し、売上債権の減少142百万円などあったため、前連結会計年度末に比して326百万円増の8,797百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 税金等調整前当期純利益1,069百万円の計上に加え、減価償却費138百万円や売上債権の減少142百万円の現金及び現金同等物増加要因に対し、たな卸資産の増加430百万円や法人税等の支払い261百万円などの支出があったため、515百万円の収入超となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 有価証券償還による収入42百万円がありましたが、定期預金の預入超108百万円や有形固定資産の取得54百万円などの支出のため、119百万円の支出超となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 配当金の支払いを主因に214百万円の支出超となりました。

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

  当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年1月1日

至 2021年12月31日)

前連結会計年度比(%)

日本(千円)

1,924,759

88.0

中国(千円)

845,249

118.5

合計(千円)

2,770,008

95.5

(注)1.上記の金額は生産子会社の製品販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.当社グループは、日本及び中国で生産を行っております。

 

b. 受注実績

  当社及び連結子会社は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

c. 販売実績

  当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年1月1日

至 2021年12月31日)

前連結会計年度比(%)

日本(千円)

5,547,857

90.1

米国(千円)

954,976

129.7

韓国(千円)

839,664

115.7

中国(千円)

1,622,600

129.5

台湾(千円)

95,376

85.6

シンガポール(千円)

378,226

132.2

インド(千円)

68,090

150.1

欧州(千円)

389,574

134.1

中東(千円)

137,703

151.4

合計(千円)

10,034,069

103.5

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2022年3月22日)現在において判断したものであります。

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、当連結会計年度末における資産・負債及び当該連結会計期間の収益・費用の報告数値に影響を及ぼす見積り及び仮定を行っております。

 ただし、過去の実績や状況に応じ合理的と判断される要因に基づき見積り、仮定を行っておりますが、実際の結果はこれらの見積り、仮定と異なる場合があります。

 当社グループは、特に次の重要な会計方針の適用により見積りや仮定が連結財務諸表に影響を与えると考えております。

a.貸倒引当金

 当社グループは、顧客の支払不能時に発生する損失の見積額について貸倒引当金を計上しておりますが、支払不能となった顧客が増加する等により追加引当が必要になる可能性があります。

b.賞与引当金

 当社グループは、従業員へ支払う賞与につきまして、過去の実績と会社の方針を参考にして見積り金額で計上しておりますが、支給額の増加により追加引当が必要になる可能性があります。

c.たな卸資産

 当社グループは、販売不能と見込まれるたな卸資産につきましては、評価減を実施しておりますが、予期せぬ不良、仕様変更によりいっそうの評価減が必要になる可能性があります。

d.固定資産の減損

 当社グループは、固定資産の減損会計を適用しておりますが、将来キャッシュ・フローの見積額に修正が生じた場合において、当該固定資産に対して減損損失を認識する可能性があります。

e.投資有価証券の減損

 当社グループは、投資の一環として株式及び債券等を所有しております。これら金融商品の投資価値下落に対しましては、時価が取得原価に対して50%以上下落した場合には、当該時価まで減損処理を行い、30%~50%程度下落した場合には、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。      f.製品保証引当金

 当社グループは、顧客に納品した一部製品に対して、将来の製品交換及び補修費用に備えるため、今後必要と見込まれる金額を計上しておりますが、予期せぬ不良の発生等により追加引当が必要になる可能性があります。

 

② 当社グループの財政状態及び経営成績の分析

a.財政状態

(資産)

 資産合計は、前連結会計年度比1,009百万円増の16,273百万円となりました。利益計上に伴う現金及び預金やたな卸資産など流動資産が増加したことによります。

(負債)

 負債合計は、前連結会計年度比210百万円増の1,556百万円となりました。これは中間納税の減少の影響で未払法人税等の期末残高の増加、海外売上の好調に伴う前受金の増加などの流動負債増加と繰延税金負債の増加を主因としております。

(純資産)

 純資産合計は、利益剰余金の親会社株主に帰属する当期純利益計上による増加、為替換算調整勘定の増加のため前連結会計年度比799百万円増の14,716百万円となりました。

b.経営成績

(売上)

  当連結会計年度の当社グループを取りまく経営環境は新型コロナウイルス感染症が猛威を振るうなか厳しいロックダウン(都市封鎖)や行動規制と平行してワクチン接種が進み一定の効果が見られはじめましたまた各国政府の経済再建に向けた大幅な財政出動は空前の株高を招き、「K字回復といわれるような経済の二極化が進行しました活動制限が緩和された地域や産業ではそれまで停滞していたビジネスが一気に加速しました。経済全体としては景況感が上向く兆しがありますものの新たな変異株の発生などにより国内外ともに不透明な状況が続いておりますこのような状況の中当社グループは光製品や電子機器の新製品普及活動AVコンソール製品などの販促活動を積極的に行うと共にITネットワーク関連製品など新規製品の開発活動に取り組んでまいりました国内では新型コロナウイルス感染症の影響に加え放送局の地上デジタル放送設備更新物件や東京五輪関連需要の終了により大きな減収となり、国内売上高5,302百万円(前連結会計年度比11.0%減)となりました。海外では中国をはじめ米国・欧州も業績が好転して海外売上高4,731百万円(前連結会計年度比26.5%増)となり、国内の減収をカバーしました

 

(売上原価、販売費及び一般管理費)

 売上原価は、一年を通して銅をはじめ多くの原材料が値上げとなり、売上原価率は前連結会計年度に比して1.1ポイント上昇して6,097百万円となりました。

 販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に企業活動の国内拠点を移転した効果によって減少しており、また、その際の移転費用などの一時負担が解消したことにより、対売上高比は前連結会計年度比で1.7ポイント低下の2,926百万円となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 上記の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、対売上高比が前連結会計年度比で0.2ポイント低下の681百万円となりました。

c.キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの経営成績は、次の要因により重要な影響を受けます。

 a.主要な需要先である電設業界、放送業界の設備投資動向

 b.比較的価格変動の大きい銅等を材料として使用しているためそれらの価格動向

 c.海外売上比率が高くなっているため、為替相場動向

 

④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの運転資金及び設備投資等資金は、原則として自己資金により充当し、必要に応じて金融機関からの借り入れを実施することを基本方針としております。この方針に従い、当連結会計年度における運転資金や設備投資資金は自己資金により充当しました。直近において大きな設備投資を計画しておらず、必要となる運転資金などは主に自己資金により充当する予定ですが、必要に応じて金融機関からの借入れを実施するなど、負債と資本のバランスに配慮しつつ、必要な資金を調達してまいります。

 

⑤ 経営方針、経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、時代と共に変化する価値観に対応して、顧客から善い会社として支持・信頼される会社を目指し、「いつの時代でも存在価値ある企業づくり」を経営基本理念として掲げ、その理念を基に、「企業は公器」と認識していつの時代でも善い会社であるために、貢献資源づくり、普及活動および、フィードバックを実践してまいります。

 以上の方針のなか企業価値向上をはかってまいりますが、企業業績の指標として連結業績で1株当たり当期純利益200円超えを目指しております。当連結会計年度におきましては、銅価格高騰によるコストアップの影響もあり、1株当たり当期純利益は100円96銭となりました。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当連結会計年度における研究開発活動の状況は下記のとおりであります。

 当社グループは、下記5つの方針に基づいて製品開発を行っております。

1.社会にとって存在価値があるもの
2.他社にない特色のあるもの
3.現在は需要がそれほど無くても将来には必要性が増すもの
4.流行品ではなく継続的に役立つもの
5.世界に普及できるもの

 具体的には、当社グループの研究開発活動は、主にケーブル、コネクタ、パッシブ機器、電子機器の研究開発活動からなり、その活動概要は次のとおりです。

1.ケーブル

 ケーブルは放送局や文教、競技場、エンターテイメント現場で使用する映像用ケーブル、音声用ケーブル、データ用ケーブル等からなり、いずれも世界の顧客ニーズを調査し、将来に渡って需要が見込める高性能ケーブルを開発しております。

2.コネクタ

 当社グループは、BNCコネクタ、ビデオジャックではユーザーから高い評価をいただいておりますが、更に顧客ニーズに応えるため、製品の小型化、高密度実装対応、低コスト化をはかった製品を開発しております。

3.パッシブ機器

 映像や音声用のパッチ盤や、AV機器を実装するコンソール、コンセント盤、機器間を接続するハーネス製品などの製品開発に取り組んでおります。

4.電子機器

 当社グループは、これまでに光コンバータ、電子回路を内蔵した当社独自のアクティブBNCコネクタなどの製品開発を行ってまいりましたが、4K・8K放送に向け更に高速化した12G-SDI信号に対応する製品群や放送局で需要の多い応用製品であるポータブル伝送装置を開発しております。

 

 また、新規事業化をめざし、コネクティッドプロダクツ開発室においてIP(インターネットプロトコル)信号に対応する伝送装置や機器の研究、製品開発に取り組んでおります。光デバイス開発部においては、レーザ光を測定する装置ビームプロファイラを開発し、その用途拡大へ研究を進めております。

 以上の結果、当連結会計年度の研究開発費は430百万円となりました。