(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、中国をはじめとする新興国経済の減速の影響などにより輸出や生産活動に弱さが見られたほか、個人消費の持ち直しに足踏みが見られたものの、企業収益や雇用・所得環境が改善傾向にあるなど、景気は緩やかな回復基調が継続しました。
このような環境下におきまして、当連結会計年度における当社グループの業績は、以下のとおりとなりました。売上高は、飲料充填設備や飲料容器などの販売が増加したほか、円安が寄与したことなどにより、8,020億48百万円(前期比2.3%増)となりました。利益面では、売上高の増加に加え、グループ全体のコスト削減効果や原油価格の下落にともない原材料・エネルギー価格が前期を下回ったことなどにより、営業利益は323億47百万円(前期比114.5%増)となりました。経常利益は、海外子会社への外貨建て貸付金などの外貨建債権債務にかかる為替差損を計上したことにより、266億59百万円(前期比11.8%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、事業構造改革費用等を計上しましたが、税金費用が減少したことにより100億27百万円(前期比178.2%増)となりました。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
各セグメントの営業の概況は次のとおりであります。
〔包装容器関連事業〕
売上高は6,836億98百万円(前期比2.8%増)となり、営業利益は246億20百万円(前期比350.5%増)となりました。
①金属製品の製造販売
金属製品の売上高は前期並となりました。
《国内》
ビール類・チューハイ向けのアルコール飲料用空缶が伸長したほか、清涼飲料向けのキャップが増加しましたが、コーヒー向けを中心として清涼飲料用空缶が低調に推移したことに加え、蔬菜食品向けなどの食品・生活用品用空缶が減少し、売上高は前期並となりました。
《海外》
タイにおいて健康飲料向けなどの飲料用空缶が増加したほか、円安が寄与したことにより、売上高は前期を大幅に上回りました。
②プラスチック製品の製造販売
プラスチック製品の売上高は前期を上回りました。
《国内》
洗濯用洗剤向けの詰替用パウチが減少したほか、炭酸飲料・果汁飲料向けの飲料用ペットボトルが低調に推移しましたが、ヨーグルト向けのカップが伸長したことに加え、清涼飲料向けのキャップや洗濯用洗剤向けのボトルが好調に推移したことにより、売上高は前期並となりました。
《海外》
タイにおけるコーヒーの受託充填品の減少で飲料用ペットボトルが低調に推移しましたが、円安が寄与したことにより、売上高は前期を上回りました。
③ガラス製品の製造販売
ビール・清涼飲料向けなどのびん製品が伸長し、売上高は前期を上回りました。
④紙製品の製造販売
コンビニエンスストア向けのコーヒー用飲料コップなどの伸長により紙容器製品が増加し、売上高は前期を上回りました。
⑤エアゾール製品・一般充填品の受託製造販売
頭髪用品などの一般充填品が増加したほか、防水スプレー・殺虫剤などのエアゾール製品が好調に推移したことにより、売上高は前期を上回りました。
⑥包装容器関連機械設備の製造販売
米国において中東向けの製缶・製蓋機械などの販売が低調に推移しましたが、国内において飲料充填設備の販売が増加したほか、円安が寄与したことにより、売上高は前期を大幅に上回りました。
〔鋼板関連事業〕
売上高は544億47百万円(前期比7.1%減)となり、営業利益は11億87百万円(前期比51.4%減)となりました。
電気・電子部品向けでは、電池材で乾電池などが低調に推移したことにより、売上高は前期を下回りました。
自動車・産業機械部品向けでは、ガスケット材などが減少し、売上高は前期を下回りました。
建築・家電向けでは、ユニットバス向け内装材や住宅・ビル向け外装材が減少し、売上高は前期を下回りました。
〔機能材料関連事業〕
売上高は384億31百万円(前期比2.9%減)となり、営業利益は32億79百万円(前期比21.6%減)となりました。
磁気ディスク用アルミ基板では、品質要求の引き上げにともない生産性が低下したものの、円安が寄与したことなどにより、売上高は前期を上回りました。
光学用機能フィルムでは、売上高は前期を下回りました。
その他、顔料などが需要の低迷により減少しました。
〔不動産関連事業〕
オフィスビルおよび商業施設等の賃貸につきましては、売上高は69億66百万円(前期比14.7%増)となり、営業利益は41億84百万円(前期比18.5%増)となりました。
〔その他〕
硬質合金・機械器具および農業用資材製品などの製造販売、石油製品などの販売および損害保険代理業などにつきましては、当第4四半期連結会計期間より株式会社富士テクニカ宮津を連結子会社としたことによる自動車用プレス金型などの増加が寄与し、売上高は185億3百万円(前期比24.1%増)となり、営業利益は11億66百万円(前期比23.5%増)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて207億44百万円増加し、1,660億26百万円(前期比14.3%増)となりました。
〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕
税金等調整前当期純利益が185億10百万円、減価償却費454億83百万円、法人税等の支払額71億94百万円などにより、当連結会計年度における営業活動による資金の増加は588億93百万円(前期比19.0%増)となりました。
〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕
包装容器関連事業での設備投資を中心とした有形固定資産の取得による支出が358億31百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が62億79百万円あったことなどにより、当連結会計年度における投資活動による資金の減少は456億66百万円(前期比14.9%減)となりました。
〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕
長期借入れによる収入が198億円、長期借入金の返済による支出が74億20百万円、配当金の支払いが28億40百万円あったことなどにより、当連結会計年度における財務活動による資金の増加は95億22百万円(前期比50.3%減)となりました。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
|
包装容器関連事業 |
568,416 |
100.8 |
|
鋼板関連事業 |
47,699 |
88.1 |
|
機能材料関連事業 |
36,152 |
96.3 |
|
報告セグメント計 |
652,268 |
99.5 |
|
その他 |
13,703 |
130.9 |
|
合計 |
665,972 |
100.0 |
(注)1.金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.不動産関連事業は、生産形態をとらない事業活動のため記載しておりません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
包装容器関連事業、鋼板関連事業、機能材料関連事業およびその他のうち、受注生産によるものについての当連結会計年度における受注状況は、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前期比(%) |
受注残高 (百万円) |
前期比(%) |
|
包装容器関連事業 |
54,853 |
99.7 |
32,905 |
88.9 |
|
鋼板関連事業 |
52,771 |
87.5 |
12,836 |
87.0 |
|
機能材料関連事業 |
26,710 |
93.2 |
2,013 |
75.2 |
|
その他 |
16,838 |
198.8 |
20,254 |
4,186.5 |
|
合計 |
151,174 |
99.2 |
68,009 |
123.8 |
(注)1.金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.包装容器関連事業の金額は、包装容器関連機械設備の製造販売の一部に係るものであります。それ以外の受注実績は販売実績とほぼ同様であります。
3.不動産関連事業は、受注形態をとらない事業活動のため記載しておりません。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
5.その他の増加は、主として㈱富士テクニカ宮津を連結の範囲に含めたことによるものであります。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
|
包装容器関連事業 |
683,698 |
102.8 |
|
鋼板関連事業 |
54,447 |
92.9 |
|
機能材料関連事業 |
38,431 |
97.1 |
|
不動産関連事業 |
6,966 |
114.7 |
|
報告セグメント計 |
783,544 |
101.8 |
|
その他 |
18,503 |
124.1 |
|
合計 |
802,048 |
102.3 |
(注)1.販売高には、他からの購入品の販売が含まれており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは、平成25年4月にグループ連携強化を目的として移行した持株会社体制のもと、「容器をコアとして周辺分野へ発展したグローバル企業への成長」を当社グループが目指す姿として掲げた中長期成長ビジョン「Growing 2022」を設けるとともに、平成25年度から平成27年度までの「東洋製罐グループ第三次中期経営計画」(以下「第三次中期経営計画」といいます。)を策定し、実行してまいりました。
第三次中期経営計画期間においては、Stolle Machinery Company, LLCの業績伸張、海外事業拠点の拡大など、成長に向けた布石を打つことが出来たことに加え、特に最終年度である平成27年度は、販売増および原材料・エネルギー価格の下落を受けた製造原価安などの要因により、目標利益を達成いたしましたが、当社グループのコア事業である国内包装容器事業の収益改善は途半ばにあり、今後さらなる構造改革の推進が必要であると認識しております。
当社グループは、第三次中期経営計画の課題を踏まえ、本年5月に平成28年度から平成30年度までの「東洋製罐グループ第四次中期経営計画」をスタートさせました。本計画は、「Growing 2022」の達成に向けた「成長のための基盤固め」として位置づけております。
本計画の概要は次のとおりです。
〔基本方針〕
・持株会社体制を活かしたグループ戦略の立案と推進
・国内包装容器事業を中心とした既存事業構造改革のさらなる推進
・容器をコアとしたバリューチェーンにおける事業領域拡大の具体化
・今後の成長投資に備えた資産・財務健全化の推進
〔基本戦略の概要〕
<CSR経営>
「誠実で公正な事業活動を通して、人類の幸福繁栄に貢献しつづける」ことをグループCSR経営のビジョンに掲げ、すべてのステークホルダーに向き合いながら、引き続き「世界に信頼される東洋製罐グループブランド」の確立を目指します。
<グループ経営基盤>
持株会社体制を活かしたグループ経営における戦略的な事業意思決定およびグループ連携の推進を実行するとともに、今後の成長投資に備えて資産・財務の健全化を進めます。
<国内既存事業>
常に新しい価値を創造していくことにより顧客支持の獲得に注力するとともに、グループ内生産体制の合理化・省力化推進と、外部との業務提携等を通じた収益改善をさらに推し進め、持続性のある収益体質の確立を目指します。
<海外事業>
近年立ち上げた海外子会社の収益安定化を図るとともに、事業別・地域別戦略に基づいた適切な海外投資判断を企画・実行します。
<成長戦略>
設備製造技術と容器生産技術を融合した設備エンジニアリング事業など、当社グループの保有する技術を活用した容器周辺への事業領域拡大を推進するほか、将来に向けて研究開発を進めている、「ライフサイエンス・医療」、「電気電子・情報通信・エネルギー」などの分野における新規事業の継続的な育成に取り組みます。
当社グループを取り巻く経営環境は、より一層厳しさを増すことが想定されますが、「東洋製罐グループ第四次中期経営計画」の諸施策を着実に遂行することで、さらなる成長を目指してまいります。
また、当社の「財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」は次のとおりです。
(1)基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ安定的に確保し、向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社は、当社株式の大量買付がなされる場合であっても、当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転をともなう買付提案についての判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。
しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。当社株式の大量買付を行う者が当社の企業価値の源泉を理解し、中長期的に確保し、向上させられる者でない場合には、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。
当社は、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
(2)基本方針実現のための取組みの具体的な内容の概要
(a)基本方針の実現に資する特別な取組みの具体的な内容の概要
(中期経営計画等)
当社グループは、平成25年に中長期成長ビジョンである「Growing 2022」を策定し、「容器をコアとして周辺分野へ発展したグローバル企業への成長」を10年後の当社グループの目指す姿として掲げ、平成25年度から平成27年度までの「東洋製罐グループ第三次中期経営計画」を実行してまいりました。当社グループは、同計画の課題を踏まえ、本年5月に平成28年度から平成30年度までの「東洋製罐グループ第四次中期経営計画」をスタートさせました。本計画は、「Growing 2022」の達成に向けた「成長のための基盤固め」と位置づけております。
(コーポレート・ガバナンスの強化)
当社は、グループの経営思想である経営理念・信条・ビジョンのもと、企業活動を通じて社会に貢献しつつ、企業価値の向上を図り新たな発展と進化を続けるために、コーポレート・ガバナンスを充実させていくことが経営上の重要課題であると位置づけ、これに継続的に取り組むことを基本方針として、「コーポレート・ガバナンス基本方針」を策定しております。
当社においては、取締役会は取締役9名で構成されており、そのうち独立性を有する社外取締役は4名であり、取締役会における社外取締役の人数は3分の1を超えております。また、取締役の経営責任を明確にし、経営環境の変化に迅速に対応できる経営体制を機動的に構築するために、取締役の任期を1年としております。監査役会は、監査役5名で構成されており、そのうち独立性を有する社外監査役は3名です。当社は、社外取締役3名および社外監査役3名全員を東京証券取引所に対し、独立役員として届け出ております。
これら社外取締役および社外監査役による、取締役会における積極的な意見の表明とそれにともなう活発な議論は取締役会の活性化に繋がっております。当社は、これら独立した客観的な立場にある社外取締役や社外監査役による経営陣のモニタリングと、株主による毎年の取締役選任議案を通じたモニタリングによって、当社経営体制に対するモニタリングを確保しております。
一方で、当社においては、執行役員制度を導入することにより、経営の効率性・機動性を確保するとともに、経営の意思決定・監督機能と業務執行機能の明確化を図っております。経営の基本方針および諸施策を適切かつ迅速に確立し、経営活動を強力に推進するために、常勤取締役、機能統轄責任者、専務執行役員および常務執行役員により構成される「経営戦略会議」を月1回開催し、また、常勤取締役、機能統轄責任者、専務執行役員および主要なグループ会社社長により構成される「経営執行会議」を原則として月2回開催しております。なお、「経営戦略会議」および「経営執行会議」には常勤監査役が出席し、適宜意見を述べております。また、当社は、役員・執行役員がその役割と責務を適切に遂行するため、必要な知識の習得および継続的な更新を支援することを目的として、各種研修の機会を随時設けております。内部統制の面においては、法令を遵守した企業活動の徹底を図り経営の効率性を高めるために監査室を設置し、内部監査の強化に努めております。
当社グループは、上記の施策等を通じて、コーポレート・ガバナンスの強化を図り、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上を実現してまいります。
(b)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの具体的な内容の概要
(i)当社は、平成27年5月15日開催の取締役会決議及び平成27年6月25日開催の第102回定時株主総会決議に基づき当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を更新しております。本プランの概要については、下記(ii)のとおりです。
(ii)本プランの概要
当社取締役会は、基本方針に定めるとおり、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株券等の大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えています。本プランは、こうした不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する大量買付を抑止するとともに、大量買付が行われる際に、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案したり、あるいは株主の皆様がかかる大量買付に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とすることを目的としております。
本プランは、当社株券等の20%以上を買収しようとする者が現れた際に、買収者に事前の情報提供を求める等、上記の目的を実現するために必要な手続を定めております。
買収者は、本プランに係る手続に従い、当社取締役会において本プランを発動しない旨が決定された場合に、当該決定時以降に限り当社株券等の大量買付を行うことができるものとされています。
買収者が本プランに定められた手続に従わない場合や当社株券等の大量買付が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれがある場合で、本プラン所定の発動要件を満たす場合等には、当社は、買収者等による権利行使は原則として認められないとの行使条件及び当社が買収者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権に係る新株予約権無償割当て、又はその他の法令及び当社定款の下でとりうる合理的な施策を実施します。
本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買収者以外の株主の皆様に当社株式が交付された場合には、買収者の有する当社の議決権割合は、最大約50%まで希釈化される可能性があります。
当社は、本プランに従った新株予約権の無償割当ての実施、不実施又は取得等の判断については、取締役の恣意的判断を排するため、特別委員会規則に従い、当社経営陣から独立した当社社外取締役等のみから構成される特別委員会を設置し、その客観的な判断を経るものとしております。また、当社取締役会は、これに加えて、本プラン所定の場合には、株主総会を招集し、株主の皆様の意思を確認することがあります。
こうした手続の過程については、適宜株主の皆様に対して情報開示を行い、その透明性を確保することとしております。なお、本プランの有効期間は、平成27年6月25日開催の第102回定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時とされております。
(3)具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社の中期経営計画及びコーポレート・ガバナンスの強化等の各施策は、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものです。
また、本プランは、当社株式に対する買付等が行われた際に、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保するための枠組みであり、当社の基本方針に沿うものです。
さらに、本プランは、「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則を充足していること、更新に当たり株主の皆様の承認を得ていること、一定の場合には本プランの発動の是非等について株主意思確認総会において株主の皆様の意思を確認する仕組みが設けられていること、有効期間を約3年とするいわゆるサンセット条項が付されていること、及び有効期間の満了前であっても、当社株主総会により本プランを廃止できるものとされていること等株主意思を重視するものとなっております。また、本プランの発動に関する合理的な客観的要件が設定されていること、本プランの発動に際しての実質的な判断は、経営陣からの独立性を有する社外取締役等によって構成される特別委員会により行われること、特別委員会は当社の費用で専門家等の助言を受けることができるものとされていること、当社取締役の任期は1年とされていること等により、その公正性・客観性も担保されております。
したがって、本プランは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
当社グループの業績および財務、経営に好ましくない影響を与える可能性のあるリスクには主として次のようなものがあります。
なお、当社グループ事業等はこれら以外にもさまざまなリスクをともなっており、また、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経済状況の変化
世界経済および日本経済における景気の後退あるいは停滞や、それらにともなう個人消費の低迷および為替の変動は、売上高や利益の減少につながる懸念があります。
(2)原材料・エネルギー価格の変動
金属・プラスチック・ガラス・紙等、当社グループが製造販売する製品の主要原材料の価格やエネルギー価格の変動が、当社グループの業績や収益性に影響を及ぼします。
なお、当社グループは原材料価格が上昇した場合、製品価格への転嫁に努めておりますが、その達成状況および進捗の度合いによっては、当社グループの収益性が低下する懸念があります。
(3)価格競争の激化
当社グループが主として事業を展開する容器市場においては、競合他社との価格競争激化およびお得意先各社における容器の自社製造の拡大が続いており、当社グループの価格交渉力の低下や製品価格の下落傾向を強める懸念があります。
(4)天候・自然災害
当社グループの主力事業である飲料容器事業においては、その事業の性質上、需要期の天候が業績に重大な影響を及ぼします。飲料容器の需要がピークを迎える上半期において、冷夏や長梅雨などの予想しにくい気象状況の変動や、予期せぬ自然災害の発生等に起因する需要の減少が、当社グループの業績および財務状況に大きな影響を与えることになります。
また、地震や台風などの大規模な自然災害が発生し、当社グループの生産設備等に甚大な被害を与えた場合、当社グループの業績および財務状況に好ましくない影響を与える懸念があります。
(5)研究開発
技術立社を目指す当社グループにとって継続的かつ効果的な研究開発投資は不可欠なものである一方、その成果は不確実なものであり、多額の支出を行ったとしても必ずしも成果に結びつかないというリスクを抱えております。特に新製品・新技術などの研究開発投資が今後十分なリターンを生み出さない場合には、当社グループの将来の成長性および収益性を低下させる懸念があります。
(6)企業買収・資本参加等
当社グループは、事業基盤の強化および事業の拡大を目的として企業買収や資本参加等を積極的に実施しておりますが、当社グループが期待する成果が十分に得られなかった場合、当社グループの業績、収益性に大きな影響を与える懸念があります。
(7)設備投資
当社グループはさらなる企業価値向上のために、生産、販売、研究開発の各分野において積極的かつ効果的な設備投資を行っております。これらの投資に期待される効果が十分に得られなかった場合には、当社グループの将来の経営戦略の構築に支障をきたし、また、収益性を低下させることが危惧されます。
(8)品質クレームの発生
当社グループは厳格な品質管理基準に基づき多様な製品を製造・販売しておりますが、全ての製品について欠陥が皆無で、将来にわたり品質的なクレームや製造物責任が発生しないという保証はありません。こうした想定外の大規模な品質クレームや製造物責任によって多額のコスト負担の発生や当社グループの信用もしくは評価が毀損される懸念があります。
(9)環境問題
当社グループの製品の製造工程における環境負荷低減への取り組みが、製造コストを押し上げることや、当社グループの企業活動に起因する想定外の環境問題が発生することにより、多額のコスト負担の発生や当社グループの信用もしくは評価が大きく毀損される懸念があります。
(10)コンプライアンス体制
企業の社会的責任が近年ますます重要視されるなか、企業活動における遵法精神を徹底させるとともに、経営上のリスクを回避しながら経営資源を効率的かつ適正に運用していくことで業績を向上させていくことが求められております。
当社グループにおいてもこうした状況を踏まえ、コンプライアンス体制の強化は重要な経営課題と認識し、その実現に向けてグループを挙げて努力しておりますが、リスク管理体制の不備により企業の社会的責任を問われる事態が生じる可能性が全く無いとは言い切れず、そのような事態が生じた場合は、当社グループの信用もしくは評価が大きく毀損される懸念があります。
(11)カントリーリスク
当社グループは、アジアや欧米などにおいてグローバルな事業展開を行っております。海外におけるテロの発生、政情の悪化、経済状況の変動、為替の変動および予期せぬ法律・規制の変更等があった場合、当社グループの業績等に影響を与える懸念があります。
(12)取引先の信用リスク
当社グループの取引先の信用不安により、予期せぬ貸倒リスクが顕在化し、追加的な損失や引当金の計上が必要となる場合、当社グループの業績および財務状況に好ましくない影響を与える懸念があります。
(13)情報セキュリティ
当社グループが保有する個人情報および業務上知り得た情報等の保護についてはさまざまな対策を講じておりますが、予期せぬ事態によりこれらの情報が流出する可能性が全く無いとは言い切れず、そのような事態が生じた場合、当社グループの信用もしくは評価が毀損され、業績等に影響を与える懸念があります。
(14)人材確保と育成
当社グループの将来にわたる継続的な成長と発展には有能なリーダーの存在の有無が大きな影響を与えるため、優秀な人材の確保と育成は当社グループの発展には不可欠なファクターであり、優秀な人材を確保または育成できなかった場合には、当社グループの将来の成長に好ましくない影響を与える懸念があります。
(15)退職給付債務
当社グループの従業員退職給付費用および債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、一般的には将来期間において認識される費用および計上される債務に影響を及ぼします。今後、長期金利が低下した場合および年金資産の運用利回りの悪化が生じた場合には、当社グループの収益性、業績を悪化させることになります。
(16)繰延税金資産
当社グループでは、将来減算一時差異等に対して、繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産は、将来の課税所得に関する予測等に基づき回収可能性を検討して計上しておりますが、将来の課税所得が予測と異なり、繰延税金資産の修正が必要となる場合には、当社グループの経営成績や財務状況に影響を与える可能性があります。
(17)減損会計
当社グループが保有する固定資産について、稼働率、収益性の低下等により減損損失を認識すべきであると判定した場合、相当程度の減損損失を計上することが予測され、当社グループの業績および財務、経営に好ましくない影響を与える懸念があります。
(18)会計基準および税制等の変更
日本の会計基準は、国際的な基準との調和を図るべく改訂を重ねており、今後もこの方向で推移するものと予想されます。また、日本における国際財務報告基準の適用に向けた議論が進んでいます。このような状況のなか、将来における会計基準の変更は、当社グループの経営成績、財務状況および業務遂行に影響を与える可能性があります。また、税制等が改正される場合においても同様の可能性があります。
(19)敵対的企業買収
当社は株式公開会社であるため、当社株式を公開買付けまたは市場取引等で大量に取得する者が現われる可能性があります。当社グループの企業価値および株主共同の利益を毀損することが明らかな敵対的企業買収が行われた場合、当社グループの業績および財務、経営に好ましくない影響を与える懸念があります。
(20)保有資産の価格変動
当社グループの保有する土地や有価証券等の資産価値が下落することにより、当社グループの業績および財務状況に好ましくない影響を与える懸念があります。
(21)訴訟のリスク
当社グループが国内外で事業活動を遂行していくうえで、訴訟の対象となるリスクがあります。将来重要な訴訟が提起された場合には、当社グループの業績および財務状況に大きな影響を与える懸念があります。
当連結会計年度において、新たに締結した重要な契約は次のとおりであります。
(1)合弁契約
当社の連結子会社である東罐興業株式会社は、平成27年5月11日に、永吉興實業股份有限公司および帝旭國際商社有限公司との間で、台湾に飲料用紙コップの製造販売を行う合弁会社を設立する合弁契約を締結いたしました。
合弁会社の概要
商号 台灣東罐股份有限公司
所在地 中華民国(台湾)宜蘭縣員山郷員山路
資本金 50百万新台湾ドル(約197百万円)
出資比率 東罐興業株式会社 51%
永吉興實業股份有限公司 45%
帝旭國際商社有限公司 4%
事業内容 飲料用紙コップの製造販売
設立年月日 平成27年6月23日
(2)公開買付けに関する契約
当社の連結子会社である東洋鋼鈑株式会社は、平成27年10月6日付の同社取締役会決議において、株式会社富士テクニカ宮津の普通株式を公開買付けにより取得することを決定し、同日付でフェニックス・キャピタル・パートナーズ・ナイン投資事業有限責任組合との間で、公開買付けに関する契約を締結いたしました。
(3)合弁契約
当社の連結子会社である日本クロージャー株式会社は、平成27年12月21日に、Carlsberg India Private Limitedとの間で、インドにビール・飲料用キャップの製造販売を行う合弁会社を設立する合弁契約を締結いたしました。
合弁会社の概要
商号 NCC Crowns Private Limited
所在地 E-20, 1st & 2nd Floor, Hauz Khas, New Delhi – 110016, India
資本金 283百万インドルピー(約534百万円)(注)
出資比率 日本クロージャー株式会社 66.7%
Carlsberg India Private Limited 33.3%
事業内容 ビール・飲料用キャップの製造販売
設立年月日 平成27年12月7日
(注)日本クロージャー株式会社およびCarlsberg India Private Limitedが、平成28年7月を目途に追加出資することにより、合弁会社の資本金は369百万インドルピー(約697百万円)となる予定です。
当社グループは多様化する市場ニーズに対応するため、当社綜合研究所、東洋製罐株式会社テクニカル本部および東洋鋼鈑株式会社技術研究所などの研究機関により、次世代に向けた技術開発を目的として積極的に研究開発に取り組んでおります。
当連結会計年度における研究開発費の総額は150億68百万円であります。
各セグメントごとの研究開発活動の概要は次のとおりであります。
[包装容器関連事業]
当連結会計年度における包装容器関連事業の研究開発費は129億41百万円であります。
①金属製品の製造販売分野における主要な研究課題は、環境配慮型容器であるTULCの新成形方式の開発およびさらなる軽量化に関する研究、TULCの意匠性をさらに高めるための形状、材料および印刷に関する研究、TULCにおける内容物の適用拡大および実用化に関する研究、意匠性に優れた印刷・加飾技術の実用化に関する研究、内容物の保存性をより高めつつ環境に配慮した缶用水性塗料の実用化に関する研究、環境対応とコストダウンを両立させる諸材料への変更に関する研究、金属材料の表面処理における環境対応に関する研究、缶の新たな用途展開を図るための充填・殺菌・密封検査技術に関する研究、リチウムイオン二次電池向け外装材などの新たな用途展開に向けた金属製品製造技術を応用した成形加工技術に関する研究などであります。
②プラスチック製品の製造販売分野における主要な研究課題は、環境に配慮した飲料用軽量ペットボトルの実用化に関する研究、飲料用ペットボトルのガスバリア性向上技術の開発に関する研究、持ちやすさや携帯性を高めた新形状ボトルの実用化に関する研究、減容化および廃棄性の向上により環境負荷を低減した新形状ボトルの実用化に関する研究、無着色料の発泡性樹脂を使用したパール調加飾ボトルの研究、植物から作られた樹脂を原料とした容器の実用化に関する研究、パウチ用ラミネート材料の無溶剤システムの実用化に関する研究、酸素吸収性能を付与し内容物の保存性を高めたポリオレフィンボトルの実用化に関する研究、容器内の酸素吸収性能と外部酸素遮断技術を付与したカップの実用化と密封検査技術に関する研究、ポリオレフィンボトル・チューブにおける加飾技術の実用化に関する研究、詰替機能を向上させたパウチの実用化に関する研究、レトルト可能な再封機能付きパウチの開発および実用化に関する研究、電子レンジ加熱に適した自動蒸気抜き機能付きパウチの開発および実用化に関する研究、新しい充填・殺菌技術を用いたペットボトル・パウチ・カップにおける容器製造から充填殺菌までを一貫して行う生産システムの実用化に関する研究、環境に配慮した飲料用軽量キャップの実用化に関する研究、プラスチックへ抗菌性などの機能を付与した樹脂材料の研究、酸素吸収性接着剤を適用した透明酸素吸収フィルムの実用化に関する研究などであります。
③ガラス製品の製造販売分野における主要な研究課題は、ガラスびんのコーティングおよび軽量化に関する研究などであります。
④紙製品の製造販売分野における主要な研究課題は、内容物の保存性を高めた液体用・食品用紙コップの品質向上に関する研究、液体用ポリエステルラミ紙コップの開発に関する研究などであります。
⑤エアゾール製品・一般充填品の受託製造販売分野における主要な研究課題は、2種類の液体を同時に吐出可能としたエアゾールシステムの適用拡大に関する研究などであります。
⑥包装容器関連機械設備の製造販売分野における主要な研究課題は、縦型ボディ・メーカーに関する研究などであります。
[鋼板関連事業]
当連結会計年度における鋼板関連事業の研究開発費は13億98百万円であります。主要な研究課題は、環境負荷の少ない缶用材料の開発に関する研究、樹脂化粧鋼板の環境負荷低減および高意匠性付加に関する研究などであります。
[機能材料関連事業]
当連結会計年度における機能材料関連事業の研究開発費は6億68百万円であります。主要な研究課題は、ハードディスクの大容量化に対応可能なアルミ基板の開発に関する研究、光学用機能フィルムの生産性向上に関する研究、水耕栽培用肥料の開発に関する研究、屋外用トップコートの低臭性向上に関する研究などであります。
[不動産関連事業]
該当事項はありません。
[その他]
当連結会計年度におけるその他の事業の研究開発費は59百万円であります。主要な研究課題は、耐摩耗性・耐食性が高い硬質合金の適用拡大に関する研究などであります。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「少数株主損益調整前当期純利益」、「少数株主利益」及び「当期純利益」をそれぞれ「当期純利益」、「非支配株主に帰属する当期純利益」及び「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(1)重要な会計方針及び見積もり
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額に影響を与える見積もりを必要とします。経営者は、これらの見積もりについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積もり特有の不確実性があるため、これらの見積もりと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2)当連結会計年度の財政状態の分析
当連結会計年度(以下当期という。)末の総資産は、前連結会計年度(以下前期という。)末比127億68百万円増加して、1兆1,506億67百万円となりました。これは、現金及び預金、電子記録債権の増加などによるものです。
純資産は65億58百万円減少して、7,041億89百万円となりました。株式市場の時価下落にともなうその他有価証券評価差額金の減少や、退職給付に係る調整累計額の減少が大きな要因となっております。
(3)当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの業績は、飲料充填設備や飲料容器などの販売が増加したほか、円安が寄与したことなどにより、売上高は前期比176億86百万円増加して8,020億48百万円となりました。
売上原価が前期比23億50百万円減少したことにより、売上総利益は前期比200億36百万円増加し、1,192億66百万円となりました。これは、売上高増加に加え、グループ全体のコスト削減効果や原油価格の下落にともない原材料・エネルギー価格が前期を下回ったことが大きな要因であります。
営業利益は、前期比172億67百万円増加し、323億47百万円となりました。販売費及び一般管理費が前期比27億69百万円増加したことが要因であり、売上高営業利益率は4.0%となりました。
営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は、前期比144億59百万円減少し、56億87百万円の費用となりました。当期は、海外子会社への外貨建て貸付金などの外貨建債権債務にかかる為替差損を計上したことなどにより、営業外収支が悪化いたしました。
以上の結果、経常利益は前期比28億8百万円増加し266億59百万円となり、売上高経常利益率は3.3%となりました。
当期は特別損失として、国内連結子会社における事業構造改革にともない、事業構造改革費用68億42百万円、事業構造改革引当金繰入額13億6百万円を計上致しました。
税金等調整前当期純利益は、経常利益が増加したものの、前期に比べ特別利益が減少したことなどにより、前期比4億95百万円減少して、185億10百万円となりました。
当期の法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合算した税金費用合計は前期比65億2百万円減少して、63億35百万円となりました。これは、海外連結子会社の清算結了にともない課税所得が減少したことなどによるものです。
以上の結果、当期純利益は121億74百万円、非支配株主に帰属する当期純利益を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比64億22百万円増加し100億27百万円となり、売上高当期純利益率は1.3%となりました。
なお、セグメント別の売上高及び営業利益の状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要」に記載しております。
(4)当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が185億10百万円となり、前期比4億95百万円減少しましたが、為替差損益等の非資金項目の計上があったことなどにより、前期比94億7百万円増加し、588億93百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出62億79百万円がありましたが、包装容器関連事業での設備投資を中心とした有形固定資産の取得による支出が前期比172億88百万円減少し358億31百万円となり、456億66百万円の支出にとどまりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額28億40百万円がありましたが、借入金の借入・返済の純額が、136億39百万円の収入となったことから、95億22百万円の収入となりました。
以上の結果、当期の現金及び現金同等物の期末残高は、前期比207億44百万円増加して1,660億26百万円となりました。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載しております。
(6)経営戦略の現状と見通し
当社グループを取り巻く事業環境は、包装容器の国内における市場規模拡大が見込まれないと予想されるなか、お得意先における飲料用ペットボトルの自社製造が拡大するなど、国内の包装容器製造会社の事業環境は厳しさを増しています。
このような事業環境下において、当社グループは、平成25年4月にグループ連携強化を目的として移行した持株会社体制のもと、「容器をコアとして周辺分野へ発展したグローバル企業への成長」をグループが目指す姿として掲げた中長期成長ビジョン「Growing 2022」を設けるとともに、平成25年度から平成27年度までの「東洋製罐グループ第三次中期経営計画」を策定し、実行してまいりましたが、その課題を踏まえ、「Growing 2022」の達成に向けた「成長のための基盤固め」として、以下4点を基本方針とした「東洋製罐グループ第四次中期経営計画」(以下本計画という。)を策定いたしました。
・持株会社体制を活かしたグループ戦略の立案と推進
事業会社単体では立案・判断・推進の出来ない、グループ全体最適、あるいは業界を視野に入れたグループ事業戦略の立案と実行を、持株会社を中心に推進していきます。
・国内包装容器事業を中心とした既存事業構造改革のさらなる推進
グループの事業戦略に沿って、成長市場・縮小市場のそれぞれに見合う適正な生産体制の構築を進めていきます。
・容器をコアとしたバリューチェーンにおける事業領域拡大の具体化
グループ各社に蓄積された技術を融合し、バリューチェーンの上流・下流への事業領域拡大を進めていきます。
・今後の成長投資に備えた資産・財務健全化の推進
本計画においてはROEを目標とする経営指標として挙げ、その向上に取り組んでいきます。ROEの向上には収益改善のほか資産効率向上が不可欠と認識しており、構造改革による収益改善とあわせて、資産及び財務の健全化を改めて図り、資産効率を向上させるとともに、将来の成長投資に備えます。
また、本計画においては「誠実で公正な事業活動を通して、人類の幸福繁栄に貢献しつづける」ことをグループCSR経営のビジョンに掲げ、以下4点をグループ全体の基本戦略として取り組みます。
1点目として、持株会社体制を活かしたグループ経営における戦略的な事業意思決定およびグループ内外との連携・提携をさらに推し進めるとともに、今後の成長投資に備えたグループの資産・財務の健全化を進めます。
2点目として、国内既存事業において、常に新しい価値を創造していくことにより顧客支持の獲得に注力するとともに、グループ内生産体制の合理化・省力化推進と、外部との業務提携等を通じた収益改善をさらに推し進め、持続性のある収益体質の確立を目指します。
3点目として、海外事業において、近年立ち上げた海外子会社の収益安定化を図るとともに、事業別・地域別戦略に基づいた適切な海外投資判断を企画・実行します。
4点目として、設備製造技術と容器生産技術を融合した設備エンジニアリング事業など、当社グループの保有する技術を活用した容器周辺への事業領域拡大を推進するほか、将来に向けて研究開発を進めている、「ライフサイエンス・医療」「電気電子・情報通信・エネルギー」などの分野における新規事業の継続的な育成に取り組み、「Growing 2022」の達成に向けて広く国内外に展開する成長事業の具体化を目指します。
当社グループを取り巻く経営環境は、より一層厳しさを増すことが想定されますが、本計画の諸施策を着実に遂行することで、さらなる成長を目指してまいります。
なお、当社およびホッカンホールディングス株式会社は、平成28年4月25日開催の両社取締役会において、両社の経営統合に関する基本合意書の締結を決議し、同日付で、基本合意書を締結いたしましたが、当該経営統合により見込まれる効果は、本計画には含めておりません。今後、両社の経営統合が実現することとなった際には、必要に応じて本計画の見直しを行います。
(7)資本の財源及び資金の流動性に係る情報
①主要な資金需要および財源
当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに当社グループの設備新設、改修等に係る投資であります。
また今後、当社グループの新たな収益の源泉となり、企業価値向上に貢献していくとの判断から、新規事業および海外事業につきましては、M&Aも含めた投資の検討を行ってまいります。
これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関からの借入及び社債発行等による資金調達にて対応していくこととしております。
②資金の流動性
手許の運転資金につきましては、当社及び一部の国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入することにより、各社における余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。また、突発的な資金需要に対しては、迅速かつ確実に資金を調達できるようにコミットメントライン契約を締結し、流動性リスクに備えております。
当社の配当政策につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。
(8)経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載しております。