第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1)経営方針

当社グループは、「長年にわたるゆるぎない品質の確かさで顧客との信頼関係を築く」という企業理念のもと、「株主」、「顧客」を最重要と認識し、社会のルールを遵守し、信頼される企業としての責任を誠実に果たすこと、および顧客要求を満足する「品質の確保」と「安全施工」を基本方針として経営活動を続けております。また品質方針である「顧客の要求を的確に捉え、確かな品質を提供し、安全・安心な社会基盤整備に貢献する」を常に念頭に置き事業活動を進めております。

 

(2)経営戦略

当社グループは、3か年ごとに「瀧上グループ中期経営計画」を策定し、各事業セグメント別およびグループ各社の部門別に個別目標の設定と具体的な活動計画を策定し、中期事業戦略としております。

2018年3月には、2019年3月期を初年度とし、2021年3月期までの3か年を対象とする中期経営計画(82期~84期)を策定しております。この中期経営計画では、計画の基本を「再生と創造」とし、コンプライアンスを経営の基礎として固め、「長年にわたるゆるぎない品質の確かさで顧客との信頼関係を築く」という企業理念のもとに信頼を再生してまいります。

新設橋梁事業は一旦低下したシェアを再生し、橋梁保全事業は中期経営計画以降の拡大も見据え、新たな橋梁エンジニアリング事業として創造していきます。鉄骨事業におきましては、東京オリンピック・パラリンピックを背景として需要旺盛な今が再生の最大チャンスであると考え、当社の主力事業として再生していきます。さらに、「入札だけに頼らない企業体を作る」という多角化の概念のもと不動産事業や海外事業を進めていきます。

当社は2015年度に創業120年、2017年に会社創立80年を迎えましたが、長年の信用と柔軟な経営方針で幾多の困難を乗り越えてきました。社会が大きく変わる転換期におきましても、働き方改革や最新IT技術の活用を進め、グループ企業の持続的な成長を目指していきます。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

橋梁・鉄骨業界を取り巻く経営環境が一層の厳しさを増していくなか、当社グループといたしましては、企業競争力の強化に努め、適正な受注量の確保を重要な施策と位置付け、売上高、利益面でバランスの取れた収益力を目指しており、中期3か年計画では、売上高及び営業利益を目標指標としております。

 

(4)経営環境

米中貿易摩擦の先行きは不透明であり、特に輸出関連の景気動向は下方局面になりつつあるように思われます。一方、内需関連では人手不足を背景とした人材確保対策や生産性向上対策への投資が拡大し、景気を下支えすると思われます。建設関連では、政府が進めている「国土強靭化」の取組みに関して、平成30年12月に7兆円の国土強靭化3か年緊急対策が決定され、取組みを加速することになりました。

このような経営環境において、当社グループの主力事業である新設橋梁事業はやや減少するものの、交通ネットワークを強化するための投資が継続し、橋梁保全事業は重要インフラの耐震補強投資が拡大すると想定しています。鉄骨事業につきましては、エネルギー供給確保や都市再開発を目的とした需要が継続すると考えています。

(5)事業上の対処すべき課題

 当社グループが対処すべき主な課題は以下とおりであります。

①橋梁保全事業の強化

橋梁保全事業につきましては、高速道路の老朽化に対する床版取り替えや、想定される東南海地震や首都圏直下地震などに対する耐震補強など大規模保全工事が拡大しています。このように拡大する橋梁保全工事に対応していくためには、人材確保を含めた体制づくりが課題となります。この課題に対処するため、新事業所に当社グループの保全工事関連部門を集約し、コラボレーションによる拡大を図っていきます。

②鉄骨事業の強化

鉄骨事業は、発電所等のエネルギー関連施設、高層オフィスビルの需要が、中期計画の最終年度に開催される東京オリンピック・パラリンピック以降も当面続くと予想されます。このような高い需要に対し、期待に応えていくためには、鉄骨生産体制を再生することが課題となります。このため、人材確保、鉄骨生産設備の更新や増強、サプライチェーンの確保などを進めてまいります。

③人材確保・ロボット・IT技術の活用

上記の取組み課題に対する共通するリスクは人材不足であります。我が国の労働者人口は既に減少し始めており、これに対しては働き方改革により女性と高齢者の労働参加率を高める取組みがなされています。

しかしながら、絶対的な人口不足や労働者人口自体の高齢化が進んでおり、ロボットやITの活用が1つの対策として、その技術が急速に発展しております。当社グループにおきましても、働き方改革による人材確保やロボット・IT技術の活用促進を進めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)公共事業の減少

 公共事業の発注数量等の減少が予想を大幅に上回る場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)原材料の価格

 原材料の市場価格等が高騰した際、販売価格等に転嫁することが困難な場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)品質の保証

 製品の引渡し後、瑕疵担保責任等による損害賠償等が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4)取引先の信用リスク

 取引先の信用不安による損失が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)資産保有リスク

 保有している資産の時価の変動により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)法的規制

 事業活動における法令はもとより社会規範の遵守と企業倫理の確立を図っておりますが、これらを遵守できなかった場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(7)大規模災害による影響

 当社グループの生産拠点は、愛知県の知多半島に集中しており、今後、この地区を襲う大規模災害が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、中国向けを中心とした輸出や生産の落ち込みが製造業の収益を低下させており、それら外需の減速を受けて、国内景気の先行きの不透明感が高まっています。しかしながら、米中貿易協議決着への期待や、人手不足への対応としての国内設備投資などにより、引き続き国内経済全体として、緩やかな拡大基調が続くものと考えられております。

なお、当社は2018年9月26日に締結した株式譲渡契約により、株式会社ケイシステックニジューサンの全株式を取得して子会社化を致しました。また、当該子会社を連結子会社として連結の範囲に含めたことにより、報告セグメントに「工作機械製造事業」を追加しており、第3四半期連結会計期間より、当該子会社の業績を連結損益計算書に含めております。

 

a.財政状態

当連結会計年度末の財政状態につきましては、総資産は444億7千万円(前連結会計年度末比11億9千万円増・2.8%増)となりました。

流動資産は220億3千万円(前連結会計年度末比3億1千万円増・1.5%増)、固定資産は224億4千万円(前連結会計年度末比8億7千万円増・4.1%増)となりました。

負債は87億5千万円(前連結会計年度末比12億5千万円増・16.7%増)となり、それぞれ、流動負債は47億3千万円(前連結会計年度末比10億2千万円増・27.6%増)、固定負債は40億2千万円(前連結会計年度末比2億2千万円増・6.0%増)となりました。

純資産は、357億1千万円(前連結会計年度末比5千万円減・0.2%減)となりました。この結果、自己資本比率は80.3%となりました。

 

b.経営成績

当連結会計年度における連結損益は、完成工事高154億8千万円(前年同期比3億4千万円減・2.2%減)、営業利益2億8千万円(前年同期比5億7千万円減・67.0%減)、経常利益6億2千万円(前年同期比4億7千万円減・43.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、4億4千万円(前年同期比3億7千万円減・45.7%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

また、各セグメントの業績数値につきましては、セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。

 

(a)鋼構造物製造事業

鋼構造物製造事業におきましては、橋梁部門では、鋼道路橋発注量は前期から若干回復傾向にあり、今期は高速道路会社からの発注量が増加した事で、2年連続20万トン超となりました。当社におきましては、技術評価点向上に注力した結果、国土交通省での新設橋梁の受注に回復がみられ、保全工事では、保全本部を立ち上げてからの念願でありました床版取替の大規模修繕工事を受注できたことから、橋梁部門受注高は、昨年度を大きく上回る153億8千万円(前年同期比53億7千万円増・53.7%増)となりました。鉄骨部門では、大型電力案件を目標とする基本方針のもと、採算性を重視した選別受注に努めた結果、火力発電所等の受注により、鉄骨部門受注高は26億5千万円(前年同期比1億6千万円減・6.0%減)となり、当連結会計年度における鋼構造物製造事業の総受注高は180億4千万円(前年同期比52億円増・40.6%増)となりました。

主な受注工事は、橋梁部門につきましては、関東地方整備局の栄JCT・Iランプ橋ならびに小雀地区高架橋、東日本高速道路㈱の折木川橋、(独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構の樫曲橋りょう、鉄骨部門につきましては、中部電力㈱の碧南バイオマス工事、大成建設㈱の武豊火力石こう建屋、また保全部門につきましては中日本高速道路㈱の名神高速道路長良川橋床版取替工事などであります。

損益につきましては、橋梁部門においては、前連結会計年度からの高収益な物件は概ね竣工を迎え、民間発注の低採算物件が増加したことから、工事収益は例年を大幅に下回る結果となりました。また、鉄骨部門においては、前連結会計年度と同様に、民間発注の火力発電所工事を中心に売上計上しましたが、工事収益は一部の工事で損失を計上するなど厳しい結果となりました。その結果、完成工事高123億3千万円(前年同期比9億7千万円減・7.3%減)、営業利益1億2千万円(前年同期比5億8千万円減・82.6%減)となりました。

当連結会計年度に売上計上いたしました主な工事は、橋梁部門につきましては、中日本高速道路㈱の向畑高架橋、首都高速道路㈱の港北地区上部・橋脚工事、(独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構の矢田野橋りょう、前田建設工業㈱中部支店愛知道路CMr作業所のりんくうFランプ橋などで、また鉄骨部門につきましては、鹿島建設㈱の常陸那珂共同火力発電所、大成建設㈱の武豊火力発電所5号機、保全部門につきましては、関東地方整備局の母袋高架橋耐震補強工事、中日本高速道路㈱の桑名管内伸縮装置改良工事などであります。

(b)不動産賃貸事業

不動産賃貸事業につきましては、前連結会計年度に取得した大型オフィスビルの収益が年間で計上されたことなどから、売上高8億2千万円(前年同期比1億1千万円増・16.3%増)、営業利益4億8千万円(前年同期比8千万円増・21.5%増)となりました。

(c)材料販売事業

材料販売事業につきましては、レベラー部門と鉄筋・建材部門では外販売上高が増加しましたが、営業利益は仕入原価の上昇により微増となりました。また、厚板部門は、売上高は当社との取引数量が微増しましたが、営業利益は仕入原価の上昇等により大幅な減少となりました。その結果、材料販売事業は、売上高34億1千万円(前年同期比2億3千万円増・7.3%増)、営業損失7百万円(前年同期は8千万円の営業利益)となりました。

(d)運送事業

運送事業につきましては、当社発注の輸送取引と外販売上高が増加したため、売上高8億3千万円(前年同期比1億9千万円増・29.7%増)、営業利益3千万円(前年同期比2千万円増・290.5%増)となりました。

(e)工作機械製造事業

工作機械製造事業につきましては、第3四半期連結会計期間より連結損益計算書に含めており、売上高1億3千万円、営業利益1百万円となっております。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果は、税金等調整前当期純利益の減少に加え、売上債権の増加等により、9億2千万円の資金収入(前年同期比58.7%減)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果は、有形固定資産の取得による支出が前連結会計年度より15億5千万円の減少(前年同期比53.3%減)及び投資有価証券の取得による支出等により、7億2千万円の資金支出(前年同期比53.9%減)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果は、前連結会計年度に比べ、主に配当金の支払額が増加したことにより、2億9千万円の資金支出(前年同期比33.9%増)となりました。

(現金及び現金同等物)

 上記の要因により、現金及び現金同等物期末残高は109億3千万円(前年期比9千万円減・0.8%減)となりました。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

  当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

鋼構造物製造事業

9,272

+2.9

工作機械製造事業

157

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.生産実績金額は当期発生原価によっております。

3.不動産賃貸事業、材料販売事業、運送事業及びその他の事業につきましては、生産活動がないため、生産実績の記載をしておりません。

4.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

5.工作機械製造事業の生産実績については、㈱ケイシステックニジューサンの業績を第3四半期連結会計期間より連結損益計算書に含めているため、当該期間の実績を記載しております。

b.商品仕入実績

  当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

材料販売事業

3,014

+12.1

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.鋼構造物製造事業、不動産賃貸事業、運送事業、工作機械製造事業及びその他の事業につきましては、商品仕入活動がないため、商品仕入実績の記載をしておりません。

3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

c.受注実績

  当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

受注残高

金額(百万円)

前年同期比(%)

金額(百万円)

前年同期比(%)

鋼構造物製造事業

橋梁

15,389

+53.7

15,271

+51.9

鉄骨

2,659

△6.0

2,686

+22.7

18,048

+40.6

17,957

+46.7

合計

18,048

+40.6

17,957

+46.7

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.不動産賃貸事業、材料販売事業、運送事業、工作機械製造事業及びその他の事業については、受注活動がないため、受注実績の記載をしておりません。

3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

4.鋼構造物製造事業のうち、橋梁部門における受注高及び受注残高が増加した要因は、大型の保全工事で名神高速道路長良川橋床版取替工事を受注出来たことが要因であります。

d.販売実績

  当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売実績

金額(百万円)

前年同期比(%)

鋼構造物製造事業

橋梁

10,170

△4.8

鉄骨

2,162

△17.7

12,333

△7.3

不動産賃貸事業

823

+16.3

材料販売事業

1,884

+13.7

運送事業

277

+117.4

工作機械製造事業

136

その他

33

△5.0

合計

15,489

△2.2

(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

3.セグメント間取引については、相殺消去しております。

4.当社は2018年9月26日に締結した株式譲渡契約により、株式会社ケイシステックニジューサンの全株式を取得して子会社化を致しました。また、当該子会社を連結子会社として連結の範囲に含めたことにより、報告セグメントに「工作機械製造事業」を追加しており、第3四半期連結会計期間より、当該子会社の業績を連結損益計算書に含めております。

 

前連結会計年度

当連結会計年度

相手先

金額

(百万円)

割合(%)

相手先

金額

(百万円)

割合(%)

国土交通省

4,855

30.7

国土交通省

2,429

15.7

中日本高速道路㈱

1,566

9.9

中日本高速道路㈱

1,958

12.6

鹿島建設㈱

1,182

7.5

(独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構

1,118

7.2

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

 当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末にける資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表の基礎となる見積り、判断および仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

 

②当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析、検討内容

 

a.財政状態

当連結会計年度の連結貸借対照表における前連結会計年度比較

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

比率(%)

流動資産

21,714

22,031

317

1.5

固定資産

21,567

22,442

875

4.1

資産合計

43,281

44,474

1,193

2.8

流動負債

3,713

4,738

1,024

27.6

固定負債

3,793

4,021

227

6.0

負債合計

7,507

8,759

1,252

16.7

純資産合計

35,774

35,714

△59

△0.2

 

 当連結会計年度の連結財政状態は、資産合計は444億7千万円(前年同期比11億9千万円増・2.8%増)、負債合計は87億5千万円(前年同期比12億5千万円増・16.7%増)となりました。

 流動資産は、当社での有価証券の減少(前年同期比7億円減・70.0%減)はありますが、一方で償還済債券の未収入金を計上したため未収入金が増加(前年同期比5億5千万円増・1,038.9%増)したことなどから、流動資産合計は220億3千万円(前年同期比3億1千万円増・1.5%増)となりました。

 固定資産は、子会社で賃貸マンションの建設をしたことなどから、有形固定資産が増加(前年同期比9億3千万円増・8.0%増)し、固定資産合計は224億4千万円(前年同期比8億7千万円増・4.1%増)となりました。

 流動負債は、支払手形・工事未払金等の増加(前年同期比6億6千万円増・27.9%増)や未成工事受入金の増加(前年同期比4億3千万円増・1,023.6%増)などにより、流動負債合計は47億3千万円(前年同期比10億2千万円増・27.6%増)となりました。

 固定負債は、新規連結子会社の長期借入金が1億9千万円計上されたことなどにより、固定負債合計は40億2千万円(前年同期比2億2千万円増・6.0%増)となりました。

 純資産は、利益剰余金の増加(前年同期比2億円増・0.6%増)はありましたが、その他有価証券評価差額金の減少(前年同期比2億9千万円減・7.5%減)などにより、純資産合計は、357億1千万円(前年同期比5千万円減・0.2%減)となりました。

 

b.経営成績

当連結会計年度の連結損益計算書における前連結会計年度比較

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

比率(%)

完成工事高

15,838

15,489

△349

△2.2

完成工事総利益

2,377

1,890

△486

△20.5

販売費及び一般管理費

1,516

1,606

90

6.0

営業利益

861

284

△577

△67.0

経常利益

1,105

628

△477

△43.2

税金等調整前当期純利益

1,106

675

△431

△39.0

親会社株主に帰属する当期純利益

822

446

△375

△45.7

 

当連結会計年度の連結業績は、中期経営計画の初年度として、今回の基本方針である「再生と創造」に沿った各種施策を実行してまいりました。受注高につきましては、創造を目指した橋梁保全事業で大型保全工事を受注し、連結受注高は180億4千万円(前年同期比52億円増・40.6%増)を計上することができました。しかし、損益面では初年度目標の売上高169億、営業利益6億9千万円を下回る結果となりました。

 完成工事高については、鋼構造物製造事業は、過年度の受注高低迷時の影響を受けたことから、橋梁・鉄骨共に売上高の減少を招き、完成工事高は123億3千万円(前年同期9億7千万円減・7.3%減)となりました。一方で不動産賃貸事業は8億2千万円(前年同期比1億1千万円増・16.3%増)、材料販売事業は18億8千万円(前年同期比2億2千万円増・13.7%増)、運送事業は2億7千万円(前年同期比1億4千万円増・117.4%増)と売上高は増加し、併せて、新規連結子会社の㈱ケイシステックニジューサンの参加もあり、全体では154億8千万円(前年同期比3億4百万円減・2.2%減)となりました。

 完成工事総利益については、鋼構造物製造事業は、当社の橋梁収益率の悪化と子会社での収益悪化、不動産賃貸事業は、前期の大型オフィスビルの影響による増加などで、完成工事総利益全体では、18億9千万円(前年同期比4億8千万円減・20.5%減)となりました。

 営業損益は、販売費及び一般管理費が営業活動の回復や人件費の微増、新規子会社の増加などにより、16億円(前年同期比9千万円増・6.0%増)となり、営業利益は2億8千万円(前年同期比5億7千万円減・67.0%減)となりました。

 経常損益は、当社の受取配当金の増加や子会社の賃貸収入の増加もあり、経常利益は6億2千万円(前年同期比47億7千万円減・43.2%減)となりました。

 特別損益は、特別利益が当社の会員権売却益や新規連結子会社での保険解約金の計上で9千万円(前年同期比3千万円増・62.8%増)となる一方で、特別損失は4千万円(前年同期比1千万円減・20.8%減)となったことから、税金等調整前当期純利益は6億7千万円(前年同期比4億3千万円減・39.0%減)となりました。

 上記の要因により、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は4億4千万円(前年同期比3億7千万円減・45.7%減)となりました。

 

c.キャッシュ・フロー

当連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書における前連結会計年度比較

 

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

金額(百万円)

営業活動によるキャッシュ・フロー

2,245

928

投資活動によるキャッシュ・フロー

△1,579

△728

財務活動によるキャッシュ・フロー

△218

△293

現金及び現金同等物の期末残高

11,024

10,930

 

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

③資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの運転資金需要のうち主要なものは、鋼構造物製造事業における主要材料費や購入部品費等の材料費及び工場製作や現場施工に係る各種外注費のほか、製造労務費・製造経費及び販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要については、各種製造セグメントでは、生産設備の維持更新が中心であり、不動産賃貸事業については、賃貸不動産の建築及び中古事務所用ビルの取得費用などであります。

 当社グループは、事業運営上必要な資金の源泉を可能な限り自己資金で賄うことを基本としておりますが、やむを得ない場合に限り、金融機関からの短期借入による調達も想定しております。

 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、324百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、10,930百万円となっております。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 当社は、2018年9月26日に株式会社ケイシステックニジューサンの株式を100%を取得し子会社化する株式譲渡契約を決議し、同日付で株式譲渡契約を締結しました。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)に記載のとおりです。

 

5【研究開発活動】

 当社グループは、橋梁および鉄骨を中心とした鋼構造物事業に関する保有技術を基礎として、急速な事業環境の変化に対応すべく新技術の研究開発に取り組んでいます。特に橋梁事業につきましては、保全需要の拡大に対応するため、橋梁の補修補強や更新に関する研究開発に注力しています。

 当連結会計年度における研究開発費は6百万円であり、また主な研究開発活動は次のとおりであります。

 

鋼構造物製造事業

(仮橋の開発およびリース)

 自然災害の激甚化により災害時に必要となる仮橋や、今後、増加が見込まれる橋梁の架け替えに必要な仮橋に適用すべく、仮橋リースを始めました。また、様々な施工条件に対応するため、仮橋構造や施工法の調査検討も進めています。

 

(高耐久舗装用アスファルト添加材の開発・販売)

 鋼床版橋梁の舗装は鋼床版が変形しやすいことや熱されやすいことにより、アスファルト舗装の耐久性が低下する問題があります。当社は材料メーカーと共同で鋼床版用舗装の添加材の開発を進めています。また、一般のアスファルト舗装に対しては、重交通によって生じる轍ぼれを抑制する添加材を開発しています。これらの商品は海外へ展開し、販売しています。

 

 

(高機能ポリマーセメント系塗料の開発・販売)

 コンクリートのひび割れ対策や鋼材とコンクリートの付着対策を目的として、ポリマーセメント系材料に着目し高機能塗料の開発を進めています。

 

(橋梁壁高欄工法の改良)

 当社グループは東海コンクリート工業㈱との技術提携によりPCF壁高欄工法を開発し、各種タイプの橋梁床版に適用してきました。現在は更なる応用技術の開発や品質改良を進めています。

 

(橋梁点検技術の開発)

 保全関連事業が増大することから、橋梁点検に関連する点検調査技術や、橋梁の補修補強工事の施工関連技術の開発を進めています。

 

 

不動産賃貸事業・材料販売事業・運送事業・工作機械製造事業・その他

 不動産賃貸事業、材料販売事業、運送事業・工作機械製造事業及びその他に関しましては、特段、研究開発活動を行っておりません。