文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、日常準拠すべき規範として「人の和」・「誠実」・「奉仕の心」を経営上の基本に置き、「ゆたかで快適な生活空間を創造する企業」として、「より安全に、より良く、より安く、より早く、より安定的に製品やサービスを提供する」ことを通じ、お客様から満足いただき、信頼される企業グループを目指しております。
また、「企業の社会的責任」につきましても経営の最重要課題のひとつとして位置付けており、法令遵守や地球環境問題への取り組みはもとより、社会に対してさまざまな貢献を通して、社会的責任を果たしてまいりたいと考えております。
当社グループを取り巻く経営環境といたしましては、当社の主要顧客である電力各社では、経営効率化の深耕により、修繕費や設備投資の抑制、調達価格の低減が継続されるものと予測されます。
一方、通信関連事業においては、第5世代移動通信システムが開始され、一層の設備投資が進められる状況であります。
当社グループとしては、これらの状況に対応するため、引き続き中期経営計画ならびに中期設備計画を推進し、経営資源の集中と全体最適化を図るとともに、スマートファクトリーの構築により更なる生産の効率化と品質の強化を図り、持続的な業績の向上に努めてまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症による影響や度重なる自然災害の猛威の影響など、経営環境の変化も想定されますが、中期経営計画達成に向け取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの営業基盤は電力流通関連、情報通信関連、道路施設関連に大別されます。主力分野であります電力流通関連においては、原子力発電所の再稼動が見通せず、さらには、電力システム改革への対応など、電力業界においては先行きが不透明な状況になるものと予測されます。
情報通信関連においても、通信鉄塔基地局等の設備投資一巡により、今後需要が減退する可能性があります。
そのため、各市場における景気の悪化や、それに伴う需要の低下は当社グループの業績と財務状況に悪影響を与える可能性があります。
当社グループの生産に必要な原材料や副資材、外注加工品のタイムリーな調達が阻害された場合や、原価管理上予定する価格以上の高騰などによる製造コスト上昇が生じた場合、採算性が悪化する可能性があります。
各種製品・工事施工において、欠陥あるいは事故が発生し、または、大規模自然災害、新型コロナウィルスなどパンデミックや突発的な事故等による環境汚染が発生し、操業停止した場合、当社グループの信用力や業績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループならびに関係先に係る情報については、営業秘密管理規程、個人情報取扱規程などの関連諸規程を定め、社員に周知するとともに厳正な管理を行っておりますが、予期せぬ事態により情報流出が発生した場合、当社グループの信用力や業績等に影響を及ぼす可能性があります。
不動産、投資有価証券を保有しておりますが、著しい価格下落が生じた場合には、減損または評価損が発生し、業績および財務の状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、お得意様ニーズにお応えできるよう、新技術・新製品の開発に努めると共に、設備の延命化を図るメンテナンス事業やリサイクル事業での受注拡大を図っています。
しかし、当社グループが事業展開するなかで、今後の業界の需要動向、同業他社との競合状況等により所期の成果を達成できない可能性があります。
当社グループでは、複数の金融機関との間でシンジケートローン契約を締結しており、当該契約には一定の財務制限条項が付されております。これらの条項に抵触した場合には、借入金の期限前返済義務を負うことがあり、当社グループの財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウィルス感染症拡大の影響による経済活動の抑制により、厳しい状況のなか、財政・金融政策での下支えや、中国を始めとする世界経済の回復による輸出の復調など、ウィズコロナ下での経済活動の再開が模索されていました。しかしながら年明けには再度の緊急事態宣言の発令により、感染症の終息は依然として見通せず、先行きは不透明な状況にあります。
当社グループの関連業界におきましては、電力関連では、電力各社は経済活動停滞に伴う販売電力量の減少もあり、設備投資の抑制が継続しているものの、通信関連では、携帯キャリア各社の設備投資は拡大基調にあり、建築・道路関連でも更新需要などは底堅く推移しました。
このような状況のなか、当社グループは、中期経営計画(2019~2021年度)の2年目にあたり、「“Change&Challenge” over The Next Decade!」(次の10年にわたる変化と挑戦)をスローガンとして、①生産体制の最適化、②成長力の強化、③新事業の創出、④SDGs(持続可能な開発目標) の達成に貢献する企業活動の推進を経営方針として定め、グループ各社との連携を一層充実して経営の効率化を推進しました。
その結果、売上高は215億88百万円(前連結会計年度比0.4%減)と、新型コロナウィルス感染症が収支に与える影響は軽微にとどまりましたが、損益につきましては、建築鉄骨関係における大型件名での手直し工事の発生により、営業利益は17億79百万円(同11.6%減)、経常利益は17億38百万円(同13.6%減)となり、前期に特別利益として計上した土地売却益も無くなりましたため、親会社株主に帰属する当期純利益は10億69百万円(同79.8%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(電力・通信関連事業)
電力・通信関連事業は、電力関係では配電用金物は厳しい受注環境の中で競争が継続し、送電用鉄塔でも二次系や改造など小型件名が中心となり、厳しい状況となりましたが、通信用金物は安定的に受注できた結果、売上高は130億99百万円(前連結会計年度比4.5%減)、セグメント利益は22億75百万円(同2.0%減)となりました。
(建築・道路関連事業)
建築・道路関連事業は、道路関係では遮音壁支柱やETCガントリー設備更新などを受注したものの、トンネル換気設備工事での大型件名が前期に竣工し端境期となったことや、建築鉄骨関係での大型件名の手直し工事発生により大幅な損失を計上した結果、売上高は45億13百万円(前連結会計年度比16.4%減)、セグメント損失は34百万円(前連結会計年度はセグメント利益4億15百万円)となりました。
(碍子・樹脂関連事業)
碍子・樹脂関連事業は、今期より碍子の製造販売を営む会津碍子株式会社を連結決算に加えたものの、碍子関係では多品種少量での生産調整に苦慮し、樹脂関係でも需要の停滞が継続した結果、売上高は39億74百万円(前連結会計年度比54.8%増)、セグメント利益は1億93百万円(同16.1%減)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高は66億95百万円となり、前連結会計年度末に比べ21億19百万円減少いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払額が増加したこと等により、前連結会計年度の22億60百万円の収入から6億55百万円の支出となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入が減少したこと等により、前連結会計年度の40億9百万円の収入から4億87百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純増減額(支出)や長期借入金の返済による支出が減少したこと等により、前連結会計年度に比べ支出が5億5百万円減少し、9億77百万円の支出となりました。
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績等は、以下のとおりであります。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、215億88百万円(前連結会計年度比0.4%減)となり、前連結会計年度に比べ92百万円減少いたしました。セグメント別の売上高については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(営業利益)
当連結会計年度における販管費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ2億73百万円減少し、23億5百万円(同10.6%減)となりました。その結果、営業利益は前連結会計年度に比べ2億33百万円減少し、17億79百万円(同11.6%減)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度に比べ19百万円増加し、3億45百万円(同5.9%増)となり、営業外費用は、前連結会計年度に比べ60百万円増加し、3億86百万円(同18.5%増)となりました。
その結果、経常利益は前連結会計年度に比べ2億74百万円減少し、17億38百万円(同13.6%減)となりました。
財政状態の分析
総資産は、前連結会計年度末に比べ2億83百万円増加し、385億51百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ12億円減少し、181億66百万円となりました。主な要因は売上債権が4億19百万円、未収入金(「その他」に含まれている)が5億76百万円増加し、現金及び預金が20億44百万円減少したことによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ14億84百万円増加し、203億84百万円となりました。主な要因は建物が12億8百万円増加したことによるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ7億49百万円減少し、179億67百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ16億88百万円減少し、77億29百万円となりました。主な要因は未払法人税等が19億85百万円減少したことによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ9億39百万円増加し、102億37百万円となりました。主な要因はリース債務が13億10百万円増加し、社債が1億50百万円、長期借入金が4億22百万円減少したことによるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ10億32百万円増加し、205億84百万円となりました。主な要因は利益剰余金が8億39百万円、その他有価証券評価差額金が3億10百万円増加したことによるものです。
キャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料や副資材の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入及び社債を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は76億43百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は66億95百万円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
該当事項はありません。
当社グループは、電力流通設備、情報通信設備および道路交通施設関連設備を中心としたインフラ整備に寄与するため、技術開発部門を主体に基礎・応用技術開発、製品開発、システム開発ならびに設備のメンテナンスに関わる研究開発活動を推進し、各企業、大学および各種研究機関との共同研究も積極的に実施しております。当社グループは、研究開発活動を当社グループがサスティナブルな成長を目指す上での重要な活動と位置付け、営業部門、生産部門、情報システム部門との横断的連携・協力により、研究開発活動の充実化と加速化を図ってまいります。当連結会計年度の研究開発費の総額は、
主な研究開発活動は次のとおりです。
(1) 電力流通分野
配電線機材では、顧客ニーズの変化に対応した製品開発を行いました。また、新素材による架空配電製品及び地中埋設管路材の開発に着手いたしました。無電柱化推進に向けたコストダウン実現のための製品開発にも努め、地中送電関連機材では、ケーブル支持材料を中心に顧客ニーズに対応した製品開発の検討を行いました。送電線鉄塔関連では、電気設備技術基準改正に対応した、鉄塔設計プログラムの開発を行い、また鉄塔の製作過程での仮組作業を削減できるプログラム作成にも着手しています。昨年度に終了した環境省からの委託事業により水素吸蔵合金を用いた水素貯蔵合金システムの開発に成功し、製品化いたしました。今後は、カーボンニュートラルに向けた水素エネルギー事業へのシステム採用を目指してまいります。
(2) 情報通信分野
各通信キャリアが5Gエリア拡大を進めるなか、アンテナの施工性、保守性など考慮した各種通信アンテナ用支持柱およびアンテナ取付金具の製品開発を行い、更なる提案を進めてまいります。更に、ポスト5Gも見据えて、顧客ニーズの変化に対応した製品の開発にも注力していきます。アンテナ支持柱まわりの風の流れによる振動検討を、2019年度からアンテナ支持柱をモデルとした風洞実験を行い、今年度は減衰定数と共振風速範囲の関連性を確認し、2017年度から継続している実規模アンテナ支持柱の風応答計測も行い、机上振動検討業務の信頼性を図りました。また、放送向け送信用鉄塔の簡易振動計測システムの開発をするとともに、通信用鋼管鉄塔の鋼管内部のロボットを活用した腐食調査システムの開発にも着手いたしました。
(3) 道路施設分野
道路施設及び建築分野において当社のコア技術である表面処理技術を活用した製品の開発及び提案を行いました。中長期的には、道路関連では大深度地下の外環自動車道等の大型トンネル設備工事、交通関連では中央新幹線工事が予定されており、当社のコア技術を生かし、施工性の向上につながる製品開発を目指しております。
なお、当社グループの研究開発内容をセグメント別に関連付けることが困難なため、セグメント別記載は行っておりません。