第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 業績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、円安基調や原油安が続くなか、政府の経済対策や日銀の金融緩和政策もあり、企業収益や雇用情勢に改善が見られ、緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、中国経済の失速、新興国の景気減速への警戒感等に加え、中東の混迷等の地政学的リスクがあり、先行きは不透明な状況となっております。

このような事業環境のなか、当社グループの主たる事業である建設・梱包向事業のうち建設業界向は、第3四半期における新設住宅着工戸数が704千戸(前年同四半期比4.3%増)と消費税増税の反動により落ち込んだ状況からは持ち直し、特に、住宅建設利用関係区分での持家、貸家の回復は顕著となっています。一方、電気・輸送機器向事業は、国内外での販売が落ち込み、国内では生産調整が続く等需要は低調に推移しました。特に、弱電・OA機器向は現地調達化への回帰の動きがある等、国内にあっては価格競争が激しさを増しており、事業環境は厳しい状況で推移しました。

この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、3,990百万円(前年同四半期3,852百万円、3.6%増)となりました。営業損益は、原材料価格の値下がりと増産による生産性の向上による製造コストの低減効果により、55百万円の利益(前年同四半期0百万円の損失)となり、経常利益は、44百万円(前年同四半期11百万円)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、兵庫県福崎町の土地・建物の売却益101百万円を特別利益、固定資産除却損4百万円を特別損失として計上し、法人税、住民税及び事業税が9百万円であったこと等により、131百万円(前年同四半期55百万円)となりました。

当四半期連結累計期間におけるセグメントの業績を示すと、次の通りであります。

(建設・梱包向)

建設・梱包向セグメントは、新設住宅着工の利用関係区分の中の持家・貸家等の持ち直しにより、釘の需要は増加しました。また、輸入商品価格の高止まりや電力料等の製造コストの上昇分を販売価格に十分に転嫁できなかったものの、原材料価格の値下がりと増産による生産性の向上による製造コストの低減効果により、収益は改善しました。この結果、当セグメント売上高は、前年同四半期比5.6%増の3,179百万円となり、セグメント利益は前年同四半期に比べ67百万円増加し、191百万円となりました。

(電気・輸送機器向)

電気・輸送機器向セグメントは、弱電・OA機器向け及びゲーム機器の海外での現地調達化の動きが見られる等、国内での需要は低迷し、また、資材や電力料・外注加工費等の製造コストの増加分を価格に転嫁することが難しい環境が続いています。この結果、当セグメントの売上高は、前年同四半期比3.6%減の811百万円となり、セグメント利益は前年同四半期に比べ7百万円減少し、3百万円となりました。

 

 

(2) 財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の総資産は5,267百万円(前連結会計年度末〔以下「前年度末」という〕比160百万円増)となりました。流動資産は、前年度末に比べ333百万円増加し、3,127百万円となりました。これは現金及び預金が121百万円、建設・梱包向での需要の増加により、受取手形及び売掛金が145百万円、商品及び製品が50百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は、前年度末に比べ173百万円減少し、2,139百万円となりました。これは有形・無形固定資産の新規設備投資額99百万円に対して、減価償却費が121百万円及び兵庫県福崎町の土地・建物等の売却による簿価103百万円の減少によるものであります。また、投資有価証券が第3四半期連結会計期間末の株価の下落により、44百万円減少したこと等も一要因であります。

負債合計は、前年度末に比べ59百万円増加し、4,173百万円となりました。流動負債は、前年度末に比べ39百万円増加し、2,843百万円となりました。これは支払手形及び買掛金が24百万円、短期借入金が24百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は、前年度末に比べ20百万円増加し、1,330百万円となりました。これは長期借入金等が増加したことによるものであります。

有利子負債(短期借入金、長期借入金)は2,812百万円(前年度末比52百万円増)となりました。これは、短期借入金の純増が39百万円であり、長期借入金の返済が497百万円に対して、借入が510百万円であったこと等によるものであります。

当第3四半期連結会計期間末の純資産は、1,094百万円となり、前年度末に比べ100百万円増加しました。これは当第3四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純利益が131百万円であり、その他有価証券評価差額金が、投資有価証券の時価の下落により、前年度末に比べ29百万円減少したこと等によるものであります。

この結果、自己資本比率は、前年度末の18.8%から20.1%となり、1株当たり純資産は78.16円から86.40円となりました。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4)研究開発活動

特記すべき事項はありません。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

当連結会計年度の業績見通しは、建設・梱包向は、新設住宅着工の持ち直しによる需要の増加と原材料価格の値下がり等による製造コストのダウンにより、売上高及び収益とも当初の予想を上回る見込みであります。一方、電気・輸送機器向は、国内の需要が低迷し、また電力料をはじめ製造コストが増えたことにより、売上高及び収益とも当初の予想を下回る見込みであります。

   セグメント毎の経営成績に重要な影響を与える要因と経営戦略は、次の通りであります。

(建設・梱包向)

新設住宅着工は、平成27年5月以降、持家・貸家を中心に緩やかな回復基調にあり、平成27年4-12月累計で704千戸、前年同期比4.3%増となりました。また、平成27年の新設住宅着工戸数は、分譲マンションが調整期にあるため、全体の新設住宅着工は900千戸を下回る見込みでありますが、持家・貸家につきましては、底堅い需要が見込まれます。しかしながら、円安により輸入商品の仕入コストの増加懸念もあるため、販売価格の値上げ及び更なるコストダウンが課題であると認識しております。今後とも、物流コストをはじめとする経費削減に取り組み、販売価格の改善と輸入商品の仕入コストの低減に努め、当社特許品である「木割れ最強釘」の拡販、新製品の開発、新規顧客の拡大に努め、新規事業にも取り組んでまいります。

(電気・輸送機器向)

電気・輸送機器向事業は、弱電・OA機器メーカーにおいては、一部でネジの海外での現地調達化の動きに回帰しているため、国内需要は依然低調な動きとなっています。この為、今後の取り組みとして、客先承認が遅れている多段冷間圧造設備による高付加価値製品の量産により、輸送機器向シエアを高めてまいります。また、販売価格の是正と商社経由販売からユーザー直取引の技術営業に取り組んでまいります。

 

 

(6) 経営者の問題認識と今後の方針について

(建設・梱包向)

中国を中心とする輸入商品で代替可能な釘の各商品は、既に多くが輸入商品に置き換わっております。次年度以降も住宅着工戸数は800~900千戸で推移することが予想されますが、釘の総需要のうちの70%前後が輸入商品といつた構図の中での激しい競合が続いていくこと思われます。

このような事業環境下、以下の施策に取り組んでまいります。

①メーカーならではの機能を発揮し、競合優位性を確立する。

1.輸入商品のなかの価格競争力のある品目については、自社国内生産にシフトする等柔軟な対応をします。

2.品質管理を徹底し、絶対的品質競争力の確立を目指します。

3.顧客ニーズを反映した改良を積み重ね、技術サービス力を強化します。

4.特許製品「木割れ最強釘」に続く、新製品の開発・拡販に取り組んでまいります。

②品質競争力・コスト競争力の強化に繋がる加工工程の設備集約・多能工化を進めてまいります。

  ③営業力を強化するため、需要分野・商品別縦割組織を導入して市場を深堀してまいります。

  ④物流コストを低減します。

(電気・輸送機器向)

弱電・家電向は、需要家の現地調達化及び輸入品へのシフトは、円安基調を受けその動きは止まっておりましたが、ここにきて、現地での回帰の動きが鮮明となってきており、国内需要の減少傾向は続くものと思われます。今後は、自動車産業をターゲットとした高付加価値機能部品の製造を行う多段冷間圧造設備の量産体制への整備を行い、売上高や収益の増加に寄与する取り組みを行ってまいります。

今後とも、高付加価値機能部品の製造・販売に注力し、更なる製造コストの低減により収益力の向上を図ってまいります。