第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 業績の状況

当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、急速な円高の進行はあるものの、政府の経済対策や日銀の金融緩和政策を背景に、企業収益や雇用の改善が見られる等、全体的には穏やかな回復基調で推移しました。一方、個人消費は低迷し、また中国をはじめとする新興国経済の減速懸念や中東の情勢不安に起因する地政学リスクの高まりに加え、米国やEUにおける今後の政治体制への不安が散見される等、国内景気の先行きは引き続き不透明な状況が続いています。

このような事業環境のなか、当社グループの主たる事業である建設・梱包向事業のうち建設業界向は、第1四半期における新設住宅着工戸数が、247千戸(前年同期間比4.9%増)と利用関係区分で特に、貸家・一戸建て住宅が高い伸びを示しており、釘の需要環境は概ね良好な状況で推移しました。一方、梱包業界向の需要は、依然弱含みであります。また、電気・輸送機器向事業は、弱電・OA機器において需要家の現地調達化が更に進み、国内需要は低調であり、価格競争が激しく、事業環境は依然厳しい状況が続いております。

この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、1,201百万円と前年同四半期と比べ86百万円(6.7%減)の減収となりました。営業利益は、資材価格の安定と生産性の向上による製造コストの低減効果により、36百万円(前年同四半期は8百万円の損失)となり、経常利益は、30百万円(前年同四半期は10百万円の損失)となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は、法人税、住民税及び事業税が6百万円であったため、23百万円(前年同四半期84百万円)となりました。

当四半期連結累計期間におけるセグメントの業績は、次のとおりであります。

(建設・梱包向)

建設・梱包向セグメントは、釘を多く使用する木造住宅の着工戸数は増加しておりますが、当社における需要先の一部において、年度初めの出足は鈍く、第2四半期以降に需要がずれ込んでいるため、前年同期に比べ売上高は減少しました。収益面では資材価格が安定し、生産性の向上による製造コストの低減等により前年同期に比べ改善いたしました。この結果、当事業の売上高は、前年同四半期比4.5%減の966百万円となり、セグメント利益は前年同四半期に比べ33百万円増の77百万円となりました。

(電気・輸送機器向)

電気・輸送機器向セグメントは、弱電・OA向は、需要家の現地調達化の動きが加速し、国内での需要は依然低調な状況にあります。また、価格競争が激しく、資材や外注加工費等の製造コストの増加分を価格に転嫁できない状況にあります。収益面では、工場内在庫が第2四半期以降の需要の増加を見込んで増えたため、前年同期に比べ改善いたしました。この結果、当事業の売上高は、前年同四半期比14.6%減の235百万円となり、セグメント利益は7百万円(前年同四半期は5百万円の損失)となりました。

 

 

(2) 財政状態の分析

当第1四半期連結会計期間末の総資産は5,091百万円(前連結会計年度末〔以下「前年度末」という〕比79百万円増)となりました。流動資産は、前年度末に比べ112百万円増加し、2,997百万円となりました。これは、現金及び預金が115百万円増加し、受取手形及び売掛金が30百万円減少したこと等によるものであります。固定資産は、前年度末に比べ33百万円減少し、2,094百万円となりました。これは、設備投資10百万円に対して減価償却費が40百万円であり、投資有価証券が第1四半期連結会計期間末の株価の低下により、前年度末より6百万円減少したこと等によるものであります。

負債合計は、前年度末に比べ72百万円増加し、3,979百万円となりました。流動負債は、前年度末に比べ79百万円増加し、2,748百万円となりました。これは支払手形及び買掛金は34百万円減少しましたが、短期借入金が128百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は、前年度末に比べ6百万円減少し、1,231百万円となりました。

有利子負債(短期借入金、長期借入金)は前年度末と比べ110百万円増加し、2,712百万円となりました。

当第1四半期連結会計期間末の純資産は、前年度末に比べ7百万円増加し、1,111百万円となりました。これは、当第1四半期連結会計期間の親会社株主に帰属する四半期純利益23百万円に対して、剰余金配当が12百万円あり、その他有価証券評価差額金が、株式の株価の低下により、前年度末に比べ4百万円減少したことによるものであります。

この結果、自己資本比率は、前年度末の21.4%から21.2%となり、1株当たり純資産は87.32円から87.87円となりました。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更や新たに生じた課題はありません。

 

(4)研究開発活動

特記すべき事項はありません。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

第2四半期連結累計期間の業績見込みに対して、第1四半期連結会計期間の業績は、建設・梱包向は、売上高は減収となったものの、収益面では、当初の予想を上回りました。第2四半期連結会計期間においては、需要が幾分回復し、資材価格は安定的であり、生産性の向上効果による製造コストの低減もあるため、第2四半期連結累計期間においては、当初の予想を上回る収益を確保できるものと見込んでおります。一方、電気・輸送機器向の国内需要は依然低迷し、事業環境は引き続き厳しい状況であります。第2四半期連結会計期間以降のセグメント別の状況は、次のとおりであります。

(建設・梱包向)

新設住宅着工の中で、持家、貸家及び一戸建て等の木造住宅の着工は、平成28年4月以降も堅調に推移しており、一部の需要家に需要のずれ込みがあるものの、年間を通しては前年度と同程度の需要を確保できるものと考えております。平成28年度の新設住宅着工戸数は、前年度の93万戸を上回ることが予想され、需要自体には底堅いものがあります。収益面では、資材価格は安定的であり、増産に伴う生産性の向上による製造コストの低減効果により、収益が大きく下振れする要素はありません。しかしながら、円高による輸入商品の仕入価格の値下げ機運により、販売価格の低下が予想されますが、価格維持を図っていく必要があると考えております。今後とも、物流コストをはじめとする経費削減に取り組み、販売価格の改善と輸入商品の仕入コストの低減に努め、当社の特許品である「木割れ最強釘」及び輸入商品等の拡販と新製品開発に取り組んでまいります。

(電気・輸送機器向)

電気・輸送機器向事業は、弱電・OA機器向け及びゲーム機器の海外での現地調達化の動きが進み、国内での需要は依然低迷しております。主に輸送機器向に導入した多段冷間圧造設備による高付加価値製品の早期の量産体制への取り組みが必要となり、当該設備の本格稼動による生産性の向上と売上の拡大を図ってまいります。

 

 

(6) 経営者の問題認識と今後の方針について

(建設・梱包向)

釘は国内総需要の約7割が輸入商品で賄われている品種であり、当社の場合もここ数年海外委託生産品(OEM)の販売量が国内自社生産品を上回っているのが現状です。しかし、長年の経験に培われた当社の技術力・開発力・品質管理能力は、高付加価値品の製造においては圧倒的な優位性を保っていますし、またOEM商品の品質安定にも大きく寄与しています。汎用品から高付加価値品に至るまで、お客様の様々なニーズにお答えできる企業として勝ち残っていくため、コスト削減と売上高拡大を実現し、収益力のレベルアップを図ってまいります。

具体的施策は以下の通りです。

①コスト削減

1.国内生産品種を再検討・選別の上増産する。

2.OEM提携先との関係強化により仕入コストを削減する。

3.物流を合理化・再構築する。

4.副資材の大幅な見直しを行う。

5. 省エネ対策と新電力の活用によりエネルギーコストを削減する。

②売上高の拡大

1.営業スタッフを拡充する。

2.メリハリをつけた営業戦略により適正価格での売上増を追求する。

3.技術力を活かした新製品を開発する。

(電気・輸送機器向)

かつての主力製品であった弱電・家電向けのネジは、平成22年以降の円高局面で需要家が生産拠点の海外シフトを加速させ、その結果日本国内の需要は急激に減少しました。平成24年末以降の円高修正局面でも、これら需要の戻りは限定的のままとなっております。このため、自動車産業並びにOA機器メーカー向けを主なターゲットとして、高付加価値機能部品の製造を行う多段冷間圧造設備を平成26年に導入し、本格的な量産により、生産性の向上と売上の拡大を図っていく必要があります。

高付加価値機能部品の製造・販売は、従来主力のネジ類拡販にも相乗効果が期待できるため、この投資効果の極大化に注力して営業活動を推進してまいります。