当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、国内外の経済活動は停滞し、企業収益が減少し景気に大きな影響を与えました。一時的に、Go To Travel&Eatにより個人消費が上向き、また輸出等経済活動は徐々に持ち直しつつありましたが、新型コロナウイルス感染症の三次感染拡大により、景気の先行きの不透明性が長期化する状況となっています。
このような事業環境のなか、主たる事業である建設・梱包向のうち建設向は、当第3四半期連結累計期間における新設住宅着工戸数が62.1万戸(前年同期間比9.9%減)と、利用関係区分のなかで特に、貸家や分譲住宅は大きく減少しており、少なくとも今年度中のハウスメーカーが手掛ける木造系住宅は厳しい状況が続くものと思われます。一方、電気・輸送機器向ネジは、2020年4月以降、自動車メーカーの操業停止や輸出の大幅な落ち込みにより、ネジの需要は大幅に減少しましたが、2020年8月を底として、回復の兆しが見え始めました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、3,316百万円(前年同四半期3,989百万円、16.9%減)、その内訳は建設・梱包向は544百万円減、電気・輸送機器向は128百万円減となりました。売上総利益は576百万円(前年同四半期670百万円、14.0%減)となり、雇用調整助成金を活用し、生産量を減産し、製造コストの削減を図ったものの、大幅な減益となりました。営業利益は、販売量の減少による運賃コストや営業活動費の低減により、販売費及び一般管理費が前年同四半期に比べ92百万円減少(14.3%減)したこともあり、23百万円(前年同四半期は24百万円)となりました。経常利益は16百万円(前年同四半期は16百万円)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、法人税、住民税及び事業税が11百万円、法人税等調整額が1百万円であったことにより0百万円(前年同四半期13百万円の利益)となりました。
当四半期連結累計期間におけるセグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
建設・梱包向セグメントは、釘を多く使用する2×4等の木造住宅の着工戸数は前年同四半期に比べ、消費増税による住宅需要の縮小に加え、新型コロナウイルス感染症の影響により大幅に減少し、売上高は前年同四半期と比べ、544百万円減と大幅な減収となりました。利益面では、売上高の減少に伴い、生産量を減産し、製造コストを下げ、また販管費の圧縮に努めたものの、減益となりました。この結果、当セグメントの売上高は、2,592百万円(前年同四半期3,137百万円、17.4%減)となり、セグメント利益は前年同四半期に比べ25百万円減の123百万円となりました。
電気・輸送機器向セグメントは、緊急事態宣言の発令以降状況は一変し、自動車メーカーの稼働停止や自動車・家電等の輸出入の大幅な落ち込みにより、売上高は大きく減少しましたが、8月を底に9月以降需要は戻りつつあります。利益面は、建設・梱包向同様、売上高の減少に伴い、雇用調整助成金を活用し、生産量を大幅に減産し、変動コストを含む製造コストを徹底的に下げたことにより、利益を確保いたしました。この結果、当セグメントの売上高は、723百万円(前年同四半期851百万円、15.1%減)となり、セグメント利益は前年同四半期に比べ8百万円増の32百万円となりました。
当第3四半期連結会計期間末の総資産は5,315百万円(前連結会計年度末〔以下「前年度末」という〕比141百万円減)となりました。流動資産は、前年度末に比べ134百万円減少し3,253百万円となりました。これは、現金及び預金が121百万円、商品及び製品が107百万円それぞれ増加しましたが、需要の大幅な減少により、受取手形及び売掛金が377百万円減少したこと等によるものであります。固定資産は、前年度末に比べ7百万円減少し、2,062百万円となりました。これは、有形・無形固定資産の設備投資114百万円に対して、減価償却費が123百万円であったこと等によるものであります。
負債合計は、前年度末に比べ140百万円減少し4,118百万円となりました。流動負債は、前年度末に比べ365百万円減少し2,598百万円となりました。これは、需要減による支払債務の減少により、支払手形及び買掛金が95百万円、電子記録債務が112百万円減少し、またその他が99百万円減少したこと等によるものであります。固定負債は、前年度末に比べ224百万円増加し1,520百万円となりました。これは、長期借入金が前年度末に比べ230百万円増加したこと等によるものであります。電気・輸送機器向において、岩手工場の建設資金及び新型コロナウイルス感染症による売上高の減少を補完する資金を借入れたことによるものであります。
有利子負債(短期借入金、長期借入金)は、前年度末に比べ245百万円増加し、3,062百万円となりました。
当第3四半期連結会計期間末の純資産は、1,197百万円となり、前年度末に比べ1百万円減少しました。これは、当第3四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純利益が0百万円であり、その他有価証券評価差額金が7百万円増加し、配当金の支払いが11百万円であったこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は、前年度末の21.2%から21.6%となり、1株当たり純資産額は98.09円から97.70円となりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用した仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用した仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等
2020年1月に発生した新型コロナウイルスは、国内でも2020年3月以降感染拡大し、緊急事態宣言以降、エンド
ユーザ―であるハウスメーカーに至っては、新規住宅建設がストップし、当第3四半期連結会計期間末時点におい
ても収束の時期が見通せず、不透明な状況が続いています。
釘は国内総需要の約8割が輸入商品で賄われている品種でありますが、当社の場合は、ここ数年国内生産品が海外委託生産品(OEM)を販売量において、上回っているのが現状です。長年の経験に培われた当社の技術力・開発力・品質管理能力は、高付加価値品の製造においては圧倒的な優位性を保っています。またOEM商品の品質安定にも大きく寄与しています。汎用品から高付加価値品に至るまで、お客様の様々なニーズにお応えできる企業として勝ち残っていくため、生産効率のアップによるコスト削減と売上高の拡大を実現し、ROEの向上に取り組んでまいります。
具体的施策は以下のとおりであります。
①売上高・収益の拡大
1.営業力強化により販路を拡大し、製販一体で、顧客ニーズに基づく新製品開発等の開発営業を展開し、売
上高・収益の増大を図る。また、顧客満足度の向上を図るとともに、高付加価値製品を生産・販売する。
2.製造コストや輸入商品価格の動向により、自社製品と輸入商品の生産、仕入、販売の最適バランスを図
る。
②販売価格の適正化
鋼材や輸入商品価格、運賃コスト等諸々のコスト上昇分を転嫁し、適正価格での販売を行う。
③コスト削減
1.国内生産の無人化・省人化を推進し、生産性の向上を図る。
2.OEM提携先との関係強化及び仕入ソースの拡大により仕入コストの削減を図る。
3.物流を合理化・再構築することにより物流コストの低減を図る。
4.販管費の低減を図る。
新型コロナウイルス感染症の影響は、2020年5月以降顕著に出始め、特に自動車メーカーでの稼働停止や輸出入
の大幅な落ち込みにより、電気・輸送機器向ネジの需要は大幅に減少しましたが、2020年8月を底に徐々に需要は
回復しつつあります。
中長期的には、輸送機器関連については、引き続き需要は堅調であり、樹脂化による軽量化が進み、新たな締結部品用ネジや樹脂連結専用スクリューネジの需要も増加すると見込まれています。さらに、国内での設計に強みがある自動化運転技術や事故防止アシスト・センター関連、また特殊ネジ関連の締結品の需要が見込まれます。
今後も引き続き、特に品質が重視される電気自動車やハイブリッド車化によるバッテリーやセンサー類の需要に対応し、自動車をはじめ輸送機器関連部品や産業機械向高付加価値品を主なターゲットとする、高付加価値機能部品への製造・販売に移行していく見通しであります。
高付加価値機能部品の受注・販売対応のため、完工した岩手工場内の第3工場や生産設備の増強、自動運転化設備の付設により、生産性の向上、受注・販売の拡大に取り組んでまいります。
(5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループ(当社及び当社の関係会社)が定めている経営上の目標の達成を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。
(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7) 研究開発活動
特記すべき事項はありません。
(8) 経営成績に重要な影響を与える要因
当第3四半期連結累計期間の売上高は、建設・梱包向は、新設住宅着工戸数の漸減傾向に加え、新型コロナウイルス感染症の影響により、前年同期比17.4%減であり、この傾向は2020年度内は続くものと考えられます。一方、電気・輸送機器向は、新型コロナウイルス感染症の影響は、2020年5月以降顕著となり、売上高は前年同期比15.1%減と落ち込みましたが、2020年8月を底に回復の兆しが見え始めました。
第4四半期連結会計期間以降のセグメント別の状況は、次のとおりであります。
新設住宅着工の中で、木造住宅のうち、貸家(賃貸住宅)の着工は、2017年6月以降、前年割れの状況が続いており、また新型コロナウイルス感染症の影響により、第4四半期連結会計期間以降も新設着工戸数は減少し、2019年度の88.4万戸から2020年度は80万戸前後まで落ち込むことを予想しています。利益面では、第4四半期連結会計期間も、売上高の減少に伴い、雇用調整助成金制度を活用し生産調整を行い、製造コストや販管費の低減を図るものの、固定費を吸収するには至らず、厳しい状況が続くものと思われます。今後、製造設備の無人化運転による省人化により製造コストをさらに圧縮するとともに、資材価格や輸入商品の値上げ動向に対する対応を図ってまいります。また、営業活動の再開に伴い、開発営業の徹底と販路の拡大を図ってまいります。
電気・輸送機器向事業の需要は、第2四半期連結会計期間以降、自動車メーカーの操業停止・縮小などにより大幅に落ち込みましたが、2020年9月以降、徐々にではありますが回復の兆しが見え始めました。利益面では、建設・梱包向同様、雇用調整助成金制度を活用し生産調整を行い、製造コストの削減を図り、売上高は大幅に減少しましたが、固定費を幾分吸収できるものとなりました。今後、各ユーザーのニーズとして引き続き“品質第一"を掲げ、実績のあるメーカーとの協業化が進むものと考えています。特に自動車関連では、中国をはじめとして電気自動車やハイブリッド車によるバッテリー関連や自動運転に必要な軽薄短小化される部品のライセンス製品の需要が増加してくるものと考えられます。
今後、自動車関連の需要の増加に対応するため、新設した岩手工場内での第3工場のフル活用及び今後の機械設備の増強により、新型コロナウイルス感染症収束後の需要ニーズに対応してまいります。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。