第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、輸出・生産面に新興国経済の減速の影響がみられるものの、企業収益や雇用に改善がみられるなど、先行きについても緩やかな回復の継続が見込まれております。しかし、中国を始めとするアジア新興国等の景気の下振れにより、国内経済も下押しされるリスクの存在等もあり、依然として不透明な状況は続いております。

また、当社グループの主要取引先である自動車業界においては、国内新車販売は停滞しており、メーカーの国内生産台数も前連結会計年度比で落ち込んだことで、当社グループを取り巻く経営環境も厳しさを増しております。

このような厳しい状況のもと当社グループにおいては、受注の確保、生産効率の改善等による原価低減、製品開発においては、新たに金属用ネジ「シンカ」の開発を行い企業体質の強化を図っております。

※金属用ネジ「シンカ」

緩みにくく、トルク設定容易な薄板専用タッピングねじ

その結果、当連結会計年度の売上高は、8,516百万円(前連結会計年度比33.2%増)、営業利益は355百万円(前連結会計年度比25.7%増)、経常利益は353百万円(前連結会計年度比6.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は341百万円(前連結会計年度比14.5%増)となりました。

 

セグメントの業績を示すと、以下のとおりであります。

 

(金属製品事業)

主要取引先である自動車業界において、国内生産台数が前年同期比で落ち込んだことで、受注が減少方向で推移しておりますが、連結子会社の増加による増収等により、事業規模の拡大と利益の確保に努めてまいりました。

その結果、売上高は6,826百万円(前連結会計年度比50.5%増)、営業利益は409百万円(前連結会計年度比26.7%増)となりました。

 

(電線・ケーブル事業)

既存取引先における在庫調整等により、売上は低調な推移となっており、経費削減等による販売管理費及び一般管理費の削減を実施しておりますが、厳しい状況が続いております。

その結果、売上高は1,451百万円(前連結会計年度比9.6%減)、営業利益は17百万円(前連結会計年度比27.5%減)となりました。

 

(不動産事業)

保有不動産のメンテナンス等にも注力することで、安定した稼働率の確保に努めております。

その結果、売上高は228百万円(前連結会計年度比4.9%減)、営業利益は119百万円(前連結会計年度比2.4%減)となりました。

 

(その他の事業)

その他事業については、主として売電事業から構成されております。売電事業においてはソーラーパネルの設置を保有不動産の有効活用目的に限定することで事業リスクの低減に努めております。

その結果、売上高は10百万円(前連結会計年度比22.4%減)、営業損失は3百万円(前連結会計年度は営業損失1百万円)となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は、1,535百万円(前連結会計年度末1,333百万円)となり、当連結会計年度末における資金は、202百万円の増加となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は582百万円(前連結会計年度は677百万円)となりました。

収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益356百万円、減価償却費376百万円、棚卸資産の増加47百万円等であり、支出の主な内訳は、仕入債務の減少38百万円等であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は117百万円(前連結会計年度は949百万円)となりました。

収入の主な内訳は、貸付金の回収140百万円等であり、支出の主な内訳は有形固定資産の取得による支出216百万円等であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は298百万円(前連結会計年度は206百万円)となりました。

収入の主な内訳は短期借入金の純増額52百万円等であり、支出の主な内訳は長期借入金の返済157百万円、配当金の支払額139百万円等であります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

金属製品事業

6,228,766

65.5

電線・ケーブル事業

1,440,022

△10.9

合計

7,668,789

42.5

 

(注) 1  セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。

2  金額は、販売価格によっております。

3  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

金属製品事業

6,873,658

53.6

630,544

7.0

電線・ケーブル事業

1,370,138

△14.9

204,261

△28.5

合計

8,243,796

35.5

834,806

△4.6

 

(注) 1  セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

金属製品事業

6,825,440

50.5

電線・ケーブル事業

1,451,735

△9.6

不動産事業

228,450

△4.9

その他

10,501

△22.4

合計

8,516,128

33.2

 

(注) 1  セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。

2  「その他」については売電事業を記載しております。

3  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

主要取引先である自動車業界では、国内における新車の製造・販売台数は停滞が続いていることで、自動車部品の生産量についても見通しは厳しく、当社グループを取り巻く経営環境は、依然として厳しい状況が予測されます。

このような環境のもと、当社グループは新製品開発と原価低減活動の継続により、経営基盤の確保に努め、競争力を養うことで、安定的な収益体質の構築に努めてまいります。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの事業および財政状態等に影響を及ぼす可能性のある事項は以下の通りであります。

当社グループは、これらのリスクを十分認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限努力してまいります。なお、下記事項のうち将来に関する事項は当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経済環境

当社グループは取引先の多くが海外展開していることなどから、その国あるいは地域の法令等や経済環境の変化によって、当社グループの業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

(2) 原材料・資材調達等原価の上昇

当社グループでは製造、加工などで原材料・資材の調達が不可欠であります。これら調達につきましては生産効率の向上、原材料の効率的な使用など可能な対策を講じておりますが、これらの価格が上昇した場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

(3) 品質管理

当社グループでは品質管理を厳格に実施しており、保険加入等の対策も講じておりますが、当社グループ製品・サービスに欠陥などの問題が生じたときには、発生した損害を被る場合も考えられ、当社グループの業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

(4) 販売価格の下落

当社グループは販売価格につきましては、他社と競合するものが大半を占めており、生産性の向上、コスト削減、不採算品からの撤退などにより価格下落による採算悪化の回避に努めておりますが、間断ない競争により価格が下落することで、当社グループの業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

(5) 知的財産権の侵害

当社グループでは知的財産権の所有、使用については万全の注意を払っておりますが、その保護、使用において不測の事態などが発生したときには、当社グループが補償あるいは訴訟費用などの負担を被り、当社グループの業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

(6) 環境関連

当社グループの事業においては、大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、廃棄物処理、騒音、振動など環境対策面に影響を与える可能性があります。これらの対策、労働衛生対策には様々な措置を講じており、また、法定の検査なども受けておりますが、予期できないものもあり、予算外の費用の発生、補償などが生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

(7) 設備の廃棄・補修等

当社グループでは、多くの製造機器及び製造に付帯する施設・設備・備品類を使用しております。これら機器類の管理には十分注意を払っておりますが、予想していない故障が突発的に発生し、その補修あるいは買い替えなどが発生することがあり、その場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

 

(8) 法規制

当社グループではコンプライアンスを徹底しておりますが、不測の法令違反のほか、法令を遵守徹底するための費用が発生することがあり、その場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

(9) 自然災害・事故

当社グループの製造部門では、防災意識の徹底に努めておりますが、不慮の火災などのほか、自然災害による設備の損失、賠償なども考えられ、保険加入などの対策も講じておりますが、不測の支出などによって当社グループの業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

(10) 為替変動に関するリスク

当社グループは、海外に連結子会社を有しております。当社連結財務諸表において海外子会社の外貨建ての財務諸表金額は日本円に換算されるため、当社連結財務諸表は日本円と各通貨の為替相場変動の影響を受けます。為替相場が大きく変動をした場合、当社グループの財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

 当社は、平成27年7月31日の取締役会において、YAMASHINA BANGKOK FASTENING CO.,Ltdの株式を追加取得し、同社を子会社化する事を決議致しました。

(1)被取得企業の名称及び事業の内容

被取得企業の名称

YAMASHINA BANGKOK FASTENING CO.,Ltd.

事業の内容

金属製品(ネジ)の製造・販売

 

(2)企業結合を行った主な理由

YBFCは日系優良企業を顧客に持ち安定した業績をあげており、今後有望視される東南アジア市場の拠点として、当社の主力事業である金属製品(ネジ)の生産拠点をタイに持つことは、得意先への販路拡大を進めるうえでも大きなアドバンテージとなるため。

(3)企業結合日

平成27年7月31日

(4)企業結合の法的形式

現金を対価とする株式取得

(5)結合後企業の名称

変更ありません。

(6)取得した議決権比率

企業結合直前に所有していた議決権比率   2%

企業結合日に追加取得した議決権比率    79%

取得後の議決権比率            81%

(7)取得企業を決定するに至った主な根拠

当社が現金を対価として株式を取得したためであります。

 (8)被取得企業の取得原価及び対価の種類ごとの内訳

企業結合直前に保有していたYAMASHINA BANGKOK FASTENING CO.,Ltd.の普通株式の企業結合日における時価

 

3,674千円

企業結合日に取得したYAMASHINA BANGKOK FASTENING CO.,Ltd.の普通株式の時価

 

149,014千円

取得原価

 

152,688千円

 

 

6 【研究開発活動】

新商品等の研究開発活動を独自または共同で継続的に行っておりますが、現時点においては特記すべき事項はございません。

 

セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

 

(金属製品事業)

当連結会計年度における研究開発費の金額は51百万円であります。

 

(電線・ケーブル事業)

当連結会計年度における研究開発費の金額は1百万円であります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下の通りであり、文中の将来に関する事項は当連結会計年度末において、当グループが判断したものであります。

 

(1) 財政状態の分析

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、6,043百万円(前連結会計年度末5,807百万円)となり、235百万円の増加となりました。その主な要因は、現金及び預金の増加180百万円、受取手形及び売掛金の増加100百万円、棚卸資産の増加159百万円、短期貸付金の減少170百万円等であります。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、7,854百万円(前連結会計年度末7,958百万円)となり、104百万円の減少となりました。その主な要因は、建物及び構築物の減少61百万円、機械装置及び運搬具の増加89百万円、投資有価証券の減少144百円等であります。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、2,552百万円(前連結会計年度末2,571百万円)となり、19百万円の減少となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金の増加54百万円、短期借入金の増加52百万円、未払金の減少36百万円、未払費用の減少33百万円、未払消費税の減少44百万円等であります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は1,821百万円(前連結会計年度末1,918百万円)となり、97百万円の減少となりました。その主な要因は、長期借入金の減少139百万円等であります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、9,523百万円(前連結会計年度末9,275百万円)となり、248百万円の増加となりました。その主な要因は、利益剰余金の増加359百万円、配当実施による資本剰余金の減少139百万円等によるものであります。

 

 

(2) 経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、8,516百万円(前連結会計年度比33.2%増)となりました。詳細につきましては「1業績等の概要  (1)業績」をご参照ください。

 

(売上総利益)

当連結会計年度における売上総利益は、1,682百万円(前連結会計年度比41.4%増)となりました。これは売上高の増加と生産効率の向上及び原価低減に努めたことによるものであります。

 

(営業利益)

当連結会計年度における営業利益は、売上高の増加及び徹底したコスト削減により、355百万円(前連結会計年度比25.7%増)となりました。

 

(経常利益)

当連結会計年度における経常利益は、為替差益が前連結会計年度に比べ26百万円減少したこと及び為替差損が26百万円増加したこと等により、353百万円(前連結会計年度比6.2%増)となりました。

 

(税金等調整前当期純利益)

当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、段階取得による差益が前連結会計年度に比べ2百万円増加したこと及び役員退職慰労引当金繰入額が17百万円減少したこと等により、356百万円(前連結会計年度比15.1%増)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、税金費用が12百万円発生したことにより341百万円(前連結会計年度比14.5%増)となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

「1業績等の概要  (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。