当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費の低迷が長期化しているものの、企業活動の持ち直しがみられるなど、景気は緩やかな回復基調が継続しました。また、英国のEU離脱問題に加えて米国新政権への移行などの影響を受け、為替相場、株式市場が大きく変動するなど、金融市場を通じた影響が続いております。
当社グループの主要取引先である自動車業界においては、メーカーの国内販売台数が増加したものの、自動車各社は海外生産を引き続き強化しており、国内の自動車生産の先行きは不透明な状況にあり、当社グループを取り巻く経営環境は厳しさを増しております。
このような状況のもと当社グループにおいては「創業100周年に向け、社会に価値を提供し続ける企業へ成長」をスローガンに、生産管理・生産統制の機能向上を図り、社会が望む魅力的な製品開発・提案を続けております。製品開発においては、新たに金属用ネジ「シンカSD」の開発を行い企業体質の強化を図っております。
※金属用ネジ「シンカSD」・・・タッピンねじ「シンカ®」のシリーズとして、下穴の無い薄鋼板に直接ねじ込みができるセルフドリリングねじ
その結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高8,427百万円(前連結会計年度比1.0%減)、営業利益427百万円(前連結会計年度比5.1%増)、経常利益458百万円(前連結会計年度比29.9%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、保有する事業用資産が環境変化に伴う収益性の低下により減損の兆候が認められたことから、回収可能額まで減額し減損損失85百万円を特別損失として計上を行い、繰延税金資産の回収可能性の見直しにより、法人税等調整額を△142百万円計上したことにより、441百万円(前連結会計年度比29.3%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、以下のとおりであります。
(金属製品事業)
主要取引先である自動車業界において、受注が減少方向で推移しておりますが、連結子会社の増加及び新製品投入等による増収、原価率の改善効果により利益の確保に努めてまいりました。
その結果、売上高は6,887百万円(前連結会計年度比0.9%増)、営業利益は484百万円(前連結会計年度比18.2%増)となりました。
(電線・ケーブル事業)
既存取引先における在庫調整等による受注の低迷により、厳しい状況が続いておりますが、原価率の改善効果もあり、売上高は1,318百万円(前連結会計年度比9.2%減)、営業利益は26百万円(前連結会計年度比52.1%増)となりました。
(不動産事業)
保有不動産について、安定した稼働率の確保に努めており、売上高は209百万円(前連結会計年度比8.4%減)、営業利益は114百万円(前連結会計年度比4.2%減)となりました。
また、保有不動産を1物件売却し固定資産売却損26百万円を計上しております。
(その他の事業)
その他の事業については、主として売電事業から構成されております。売電事業においてはソーラーパネルの設置を保有不動産の有効活用目的に限定することで事業リスクの低減に努めております。
その結果、売上高は11百万円(前連結会計年度比12.5%増)、営業損失は0.9百万円(前連結会計年度は営業損失3百万円)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は、2,692百万円(前連結会計年度末1,535百万円)となり、当連結会計年度末における資金は、1,156百万円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は926百万円(前連結会計年度は582百万円)となりました。
主な内訳は、税金等調整前当期純利益330百万円、減価償却費352百万円、減損損失85百万円等による資金増加要因が、法人税等の支出額19百万円等による資金減少要因を上回ったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は550百万円(前連結会計年度は117百万円の支出)となりました。
収入の主な内訳は、定期預金の払戻による収入472百万円、固定資産売却による収入273百万円等であり、支出の主な内訳は有形固定資産の取得による支出274百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は318百万円(前連結会計年度は298百万円)となりました。
収入の主な内訳は長期借入金による収入220百万円等であり、支出の主な内訳は長期借入金の返済213百万円、配当金の支払額140百万円等であります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
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金属製品事業 |
6,069,090 |
△2.6 |
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電線・ケーブル事業 |
1,322,906 |
△8.1 |
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合計 |
7,391,996 |
△3.6 |
(注) 1 セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
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金属製品事業 |
6,903,383 |
0.4 |
647,130 |
2.6 |
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電線・ケーブル事業 |
1,343,910 |
△1.9 |
229,675 |
12.4 |
|
合計 |
8,247,294 |
0.0 |
876,805 |
5.0 |
(注) 1 セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
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金属製品事業 |
6,887,708 |
0.9 |
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電線・ケーブル事業 |
1,318,497 |
△9.2 |
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不動産事業 |
209,366 |
△8.4 |
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その他 |
11,812 |
12.5 |
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合計 |
8,427,385 |
△1.0 |
(注) 1 セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2 「その他」については売電事業を記載しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、経営基盤確保と新規分野への展開を基本方針に、市場ニーズの把握により、顧客のコスト削減に寄与できる技術の研究開発を進め、新たな事業基盤の礎となる新製品の開発を目指すとともに、新製品や新市場にも速やかに対応できる品質管理力を確立することで、市場での優位性を築いてまいります。
また、過去の慣例にとらわれない生産管理体制と生産統制を実現することで、徹底した製造原価の低減を図り、挑戦的な製造技術の開発と納期管理を含めた最適なデリバリー法の開発により顧客対応力を高め、顧客のコスト削減に貢献することで、リピート率の向上に努めてまいります。
確固たる経営基盤の構築を進める一方で、市場のグローバル化にも柔軟に対応できる経営管理能力を確立することで、グループの発展を目指すとともに、経営資源をバランス良く配分し、健全で社会貢献を果たせる組織づくりにも取り組んでまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、新製品・新市場開発による事業拡大と、生産効率の改善による高収益体質の実現による安定した経営基盤の確立を進めており、製造業本来のものづくりによる収益力確保の観点から、売上高営業利益率を重要な経営指標と捉え、当面の目標として安定して5%以上を確保できるよう努めてまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは創業以来、高品質な製品の生産と供給により、日本の経済成長に貢献してまいりましたが、過去の慣例にとらわれることなく、常に改善に取り組むことで中長期的なグループの発展を目指し、基本方針に則りグループ一丸となって取り組んでまいります。
(4)会社の対処すべき課題
主要取引先である自動車業界では、国内における新車の製造・販売台数は停滞が続いていることで、自動車部品の生産量についても見通しは厳しく、当社グループを取り巻く経営環境は、依然として厳しい状況が予測されます。
このような環境のもと、当社グループは新製品開発と原価低減活動の継続により、経営基盤の確保に努め、競争力を養うことで、安定的な収益体質の構築に努めてまいります。
当社グループの事業および財政状態等に影響を及ぼす可能性のある事項は以下の通りであります。
当社グループは、これらのリスクを十分認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限努力してまいります。なお、下記事項のうち将来に関する事項は当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経済環境
当社グループは取引先の多くが海外展開していることなどから、その国あるいは地域の法令等や経済環境の変化によって、当社グループの業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
(2) 原材料・資材調達等原価の上昇
当社グループでは製造、加工などで原材料・資材の調達が不可欠であります。これら調達につきましては生産効率の向上、原材料の効率的な使用など可能な対策を講じておりますが、これらの価格が上昇した場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
(3) 品質管理
当社グループでは品質管理を厳格に実施しており、保険加入等の対策も講じておりますが、当社グループ製品・サービスに欠陥などの問題が生じたときには、発生した損害を被る場合も考えられ、当社グループの業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
(4) 販売価格の下落
当社グループは販売価格につきましては、他社と競合するものが大半を占めており、生産性の向上、コスト削減、不採算品からの撤退などにより価格下落による採算悪化の回避に努めておりますが、間断ない競争により価格が下落することで、当社グループの業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
(5) 知的財産権の侵害
当社グループでは知的財産権の所有、使用については万全の注意を払っておりますが、その保護、使用において不測の事態などが発生したときには、当社グループが補償あるいは訴訟費用などの負担を被り、当社グループの業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
(6) 環境関連
当社グループの事業においては、大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、廃棄物処理、騒音、振動など環境対策面に影響を与える可能性があります。これらの対策、労働衛生対策には様々な措置を講じており、また、法定の検査なども受けておりますが、予期できないものもあり、予算外の費用の発生、補償などが生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
(7) 設備の廃棄・補修等
当社グループでは、多くの製造機器及び製造に付帯する施設・設備・備品類を使用しております。これら機器類の管理には十分注意を払っておりますが、予想していない故障が突発的に発生し、その補修あるいは買い替えなどが発生することがあり、その場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
(8) 法規制
当社グループではコンプライアンスを徹底しておりますが、不測の法令違反のほか、法令を遵守徹底するための費用が発生することがあり、その場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
(9) 自然災害・事故
当社グループの製造部門では、防災意識の徹底に努めておりますが、不慮の火災などのほか、自然災害による設備の損失、賠償なども考えられ、保険加入などの対策も講じておりますが、不測の支出などによって当社グループの業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
(10) 為替変動に関するリスク
当社グループは、海外に連結子会社を有しております。当社連結財務諸表において海外子会社の外貨建ての財務諸表金額は日本円に換算されるため、当社連結財務諸表は日本円と各通貨の為替相場変動の影響を受けます。為替相場が大きく変動をした場合、当社グループの財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
該当事項はありません。
新商品等の研究開発活動を独自または共同で継続的に行っておりますが、現時点においては特記すべき事項はございません。
セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。
(金属製品事業)
当連結会計年度における研究開発費の金額は48百万円であります。
(電線・ケーブル事業)
当連結会計年度における研究開発費の金額は2百万円であります。
当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下の通りであり、文中の将来に関する事項は当連結会計年度末において、当グループが判断したものであります。
(1) 財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、6,724百万円(前連結会計年度末6,043百万円)となり、681百万円の増加となりました。その主な要因は、現金及び預金の増加736百万円、受取手形及び売掛金の減少126百万円等であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、7,430百万円(前連結会計年度末7,854百万円)となり、423百万円の減少となりました。その主な要因は、建物及び構築物の減少101百万円、機械装置及び運搬具の増加9百万円、土地の減少252百万円、長期貸付金の減少113百万円等であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、2,481百万円(前連結会計年度末2,552百万円)となり、71百万円の減少となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金の増加39百万円、短期借入金の減少122百万円等であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、1,853百万円(前連結会計年度末1,821百万円)となり、32百万円の増加となりました。その主な要因は、資産除去債務の増加46百万円等であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、9,820百万円(前連結会計年度末9,523百万円)となり、297百万円の増加となりました。その主な要因は、利益剰余金の増加302百万円、為替換算調整勘定が11百万円減少したこと等によるものであります。
(2) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、8,427百万円(前連結会計年度比1.0%減)となりました。詳細につきましては「1業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、1,748百万円(前連結会計年度比3.9%増)となりました。これは生産効率の向上及び原価低減に努めたことによるものであります。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、徹底したコスト削減により、427百万円(前連結会計年度比20.0%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は、為替差損が前連結会計年度に比べ26百万円減少したこと等により、458百万円(前連結会計年度比29.9%増)となりました。
(税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、減損損失が前連結会計年度に比べ85百万円増加したこと等により、330百万円(前連結会計年度比7.2%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、繰延税金資産の回収可能性の見直しにより法人税等調整額が142百万円減少したことにより441百万円(前連結会計年度比29.3%増)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
「1業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。