当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(1)経営の基本方針
当社は2019年度に「10年後に日工グループがありたい姿(ビジョン)」を描いたうえで、長期(10年)の基本方針を策定しました。この方針の達成に向けて、3年ごとの中期経営計画を作成しています。
①長期基本方針について
当社グループは2030年ビジョンの中で、メーカーとして技術力・製品力の日工ブランドを維持・強化しつつ、サービスビジネスを拡張させることで、経済価値として売上高600億円、営業利益60億円(営業利益率10.0%)を目指しています。また、社会・環境価値は4つのマテリアリティのうち環境価値に関わる「カーボンニュートラルの実現」と「資源循環型社会の確立」、社会価値に関わる「人財育成と働きがいの向上」を挙げています。経済価値と社会・環境価値を同時に引き上げることで、企業価値の向上を目指します。
2030年ビジョン達成へのプロセスを進める上で、2024年度迄は「内部投資フェーズ」と位置づけており、人的資本や知的資本への先行投資を積極化し、製造資本へも高水準の設備投資を続けることとします。具体的に、カーボンニュートラルへの対応が必要なAP事業領域の社員増強59名を始めとして、日工単体で145名の人員増(過去3年間は69名増)をはかります。研究開発費においても、AP事業領域の環境対応新製品、遠隔化・自動化サポートなどを始めとして、25億円強(同12億円弱)を予定しています。
2024年度以降は「内部投資フェーズ」から、先行投資が具現化する「ビジネス拡大フェーズ」を想定しています。国内の新サービス、システムが収益拡大に繋がるとみておりカーボンニュートラルにむけた環境対応新製品もお客様のニーズが増えてくると予想しています。海外AP事業もASEANへの展開が先行投資を終えて、本格的な収穫期を迎える見込みです。内部的にも運転支援センター開設や本社工場の組立集中による生産体制の見直しが寄与すると考えています。
②長期基本方針(ビジョン)達成のための重要な経営課題
日工グループは新たに策定した2030年ビジョンに伴い、持続的に企業価値創造するためのマテリアリティ(重要課題)を見直しました。経営理念に掲げる「広く社会から信頼され、お客様とともに発展する“ソリューションパートナー”となることを使命に自己変革する」ことを念頭にして、マテリアリティを解決することが、2030年ビジョンにある日工グループが目指す姿「高い技術に裏打ちされたプラント設備・環境機器製品のトップメーカー」「且つ、運用・保全サービスによる顧客の経営パートナー」につながります。今後はマテリアリティでKPI(重要業績評価指標)を設定して実効性を高めると同時に、取締役会でのモニタリングも必要と考えています。
日工グループのマテリアリティは、社会課題や業界環境の変化をもとにした2030年ビジョンの目指す姿から、ステークホルダーと日工グループが企業価値を上げるために重要度が高いと想定する、
1.「カーボンニュートラルの実現」
2.「資源循環型社会の確立」
3.「新たな顧客価値の創造」
4.「人材育成と働きがいの向上」
を抽出・選定しました。「カーボンニュートラルの実現」は引き続き、最も重要なマテリアリティであり、この達成なくして日工グループの長期的な企業価値向上はありえません。また、顧客の経営パートナーになるには「新たな顧客価値の創造」はマテリアリティとして妥当であり、強みを持つメンテナンス・サービス事業でDXやAIなど使いながら、お客様の満足度向上に繋げます。
③長期(10年)基本方針 5つのポイント
長期計画の前提となる当社を取り巻く事業環境につきましては、当社グループに関係の深い建設関連業界は今まで民間建設投資が大幅に増加するなど総じて堅調に推移してきました。今後も2021年度に始まりました防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策などを背景に好調に推移していくと思われます。しかし、長期的にはこうしたプロジェクトも一服が見込まれます。このため、当社では既存事業における収益基盤強化と成長余地が大きい海外売上の確立、カーボン・ニュートラルに向けた製品開発への取組、既存プラントにおけるメンテナンスのサブスクリプションなどの新しいビジネスモデルへの取組、さらには新規分野を伸ばすことが中期経営計画の達成に必要と考えております。
これらを踏まえて、長期経営計画での基本方針は以下となります。
イ. 国内の収益基盤の強化は全部門のレベルアップにより製品力を向上させて、現状一桁の国内売上高営業利益率を10%にする。
ロ. 海外売上の確立は実績を積み上げているタイ、インドネシアにおいて攻め方を変えて強化する。
ハ. 新規事業の推進はM&Aだけでなく現在取り組んでいる新規事業に対して経営資源を投入、柱とすべく10年後に100億円の売上を創出する。
ニ. 働き方改革の実践は当社製品でお客様の働き方改革に貢献できるような製品を展開し、当社においては労働生産性を高めて余力を作り、新規領域に投入する。
ホ. 以上の結果として、10年後に時価総額500億円以上、ROEで8%以上を目指す。また配当性向を60%以上とし、株主還元も強化する。
④長期目標を達成するに当たっての経営者の認識
長期経営目標を達成するにあたり、当社の価値創造プロセス(=ビジネスモデル)との関連性を示しつつ、コアとなる4つの技術、すなわち混練、加熱、制御、搬送で参入障壁の高い独自技術(=競争力の源泉)をより強化させることが重要と考えております。これらは強固な財務基盤や顧客ニーズに応える研究・開発体制、ソリューションパートナーとしての顧客企業からの信頼、調達先とのパートナーシップ、代理店・協力工事店との協働に支えられています。
国内のアスファルトプラント(AP)関連事業は、顧客の8割が大手舗装会社で固定化しており、アスファルト合材製造量も4,000万トンをやや下回った水準が続くと考えられます。当面の国内需要は、1980年代に製造されたAPの更新需要に支えられた高原横這いの状況が続くと予想されますが、中長期的には成長余地が大きい海外事業の拡大が不可欠と見ています。国内の当社APシェアは7割程度(国内メーカーは他1社)ですが、リサイクル合材をメインに差別化したVPシリーズの拡販、カーボン・ニュートラルに向けた製品開発への取組、慢性的な人手不足を抱える顧客への遠隔化・自動化による工場運営のサポートサービス、などのビジネスモデル刷新を進めてまいります。海外は主力の中国に加えて、現地法人を設立、工場を新設したタイを起点としたASEANの顧客基盤の拡大を目指します。
国内のコンクリートプラント(BP)関連事業は、生コンクリートの工場数が2015年末の3,396箇所から2022年末には3,067箇所へ減少、中期的にも工場数の減少が予想されます。市場は成熟化しており、競合2社と静態シェアが拮抗した状況にあります。当社の強みである自社製操作盤による最適なプラントの保守運用、運営状況の把握による生コン工場のトータル管理やプラントの標準化を推進することが、シェアアップと収益確保に寄与するものと考えています。加えて、プラントの集約化に伴う遠隔地域での需要や災害復興など向けにモバイルBPの拡販をおこない、地場ゼネコンに向けても新しい需要の創出をおこないます。
また、世界的に気候変動リスクへの対応が叫ばれる中、日工グループの事業内容は社会や環境課題と深い関係があります。現在稼働する国内アスファルト合材工場全体から排出されるCO2は年間約130万トンであり、日本の年間CO2排出量10億トンの0.1%に相当します。日工グループは2050年にCO2排出量実質ゼロを目指すことを経営方針として明確に打ち出しており、プラント製造時に自社で排出するCO2だけではなく、販売先の日工製プラントが稼働時に排出するCO2を含めてカーボン・ニュートラルを達成できるよう顧客企業様と緊密に連携していきます。
最後に株主様からお預かりした資金を最大限活用して、その期待に応えるため、資本コストを全社で共有し、それを上回るリターンを上げることも重視いたします。この結果として、2029年度末には株式の時価総額500億円以上、ROE8%以上をKPIとして目指します。また成長投資と株主還元を同時に強化し、配当性向60%を継続致します。これらが中長期の企業価値向上に欠かせないと考えております。
< 日工のビジネスモデル >
日工グループ統合レポート2022
(2)中期経営計画のセグメント別見通し
当連結会計年度よりはじまりました中期経営計画(2022~2024年度)の1年目は、売上高、利益項目ともに計画未達に終わりました。当社のお客様である道路会社の利益がアスファルトの高騰により減少したことによる当社への発注額の減少、受注から売上計上までの納期が長いAP事業を中心に、鋼材をはじめとする世界的な原材料、購入品が高止まりの状態であること、タイ事業の新型コロナの影響による進捗の遅れが採算に影響しました。
中期経営計画である2022年度から2024年度における各セグメントの財務目標は次のとおりです。
※AP=アスファルトプラント、BP=バッチャープラント(コンクリートプラント)
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①アスファルトプラント事業の収益性向上
道路舗装会社は、原材料費並びにエネルギーコストの高騰が続き、価格転嫁が進まず、収益悪化が著しい状況にあり、設備投資は低調な状況にありますが、各社からは2030年カーボンハーフの達成に向けて、当社の環境対応装置の開発に大きな期待が寄せられています。引き続き、水素バーナ、バイオマス燃料バーナなど脱炭素製品の開発や市場投入を行い、収益性を改善してまいります。さらに、ユニット化を実現した新型アスファルトプラントの販売比率を上げることで、収益を改善してまいります。
②コンクリートプラント事業の国内シェア拡大
生コン業界は、出荷量が減少する中で、原材料費並びにエネルギーコストの高騰によるコストアップ分を適正に価格転嫁することで好調に推移しております。
コンクリートプラントのトップメーカーとして更なるシェアを拡大するため、生コン工場におけるトータル管理、プラント支援センター、モバイルプラントの拡販、プレキャストの高い要求水準を満たす製品開発によって差別化を図ってまいります。
また、昨年に引き続き、経済産業省及びNEDO等による『グリーンイノベーション基金事業/CO₂を用いたコンクリート等製造技術開発プロジェクト』にも積極的に参画してまいります。
③メンテナンス事業のビジネスモデル変革
アスファルトプラントやコンクリートプラント関連事業の国内売上高のうち、約6割を占めるメンテナンス事業のビジネスモデル変革は収益性を改善する上で必要不可欠であります。
土木、建設業界の人手不足や熟練工不足の問題は深刻な課題であり、お客様の課題解決のためにもメンテナンス事業のビジネスモデル変革に取り組んでおります。
具体的には、2021年度に予防保全を目的とした、業界初となる月額制のメンテナンスサービスをリリースいたしました。
事後保全から予防保全に大きく変革を進めることで、お客様のプラント運営の安定化と当社のメンテナンス効率アップによる収益向上を進めてまいります。
④海外市場の深耕
コロナ禍での遅れを取り戻すべく、ASEANでのアスファルトプラント市場にマッチした新型機種の投入、新規代理店開拓などに取り組んでおります。また、タイ工場の生産能力アップに向けた機構改革などを行い更なる収益向上を目指してまいります。
⑤新規発展領域の拡充
国内砕石プラントの多くが老朽化による更新時期を迎え、扱いやすい自走式破砕機の需要が増加しております。この需要に応えるべくモバイルプラント事業部では、在庫管理体制や人員の強化を行い更なる事業規模拡大に取り組んでまいります。
また、当社グループ全体で展開している防災関連製品事業では、水害対策需要の増加に伴い防水板の生産拠点を関東に関西を加えた2拠点とし、生産力を強化いたしました。
地域防災協定の締結も視野に入れながら、「街づくりから復興まで」を手がける総合防災企業としてグループ全体で災害対策に貢献してまいります。
⑥環境負荷低減への取り組み
「脱炭素社会」の実現に向け、当社ではこれまでアスファルトプラントの燃焼過程におけるCO₂削減に取り組んでまいりました。
2023年3月にアスファルトプラント用水素バーナを東京ガス株式会社と共同開発しましたが、今後は燃焼過程のみならず、材料の搬入過程やアスファルト合材の運搬過程にも着目し、更なる低炭素化を目指してまいります。
コンクリート業界においても、生コンにCO₂を吸着させる技術が注目を集めております。
当社も『グリーンイノベーション基金事業/CO₂を用いたコンクリート等製造技術開発プロジェクト』に引き続き参画することで、技術研究や製品開発に取り組んでまいります。
そして、循環型社会の実現に向けた取り組みとして、「加熱・混練・制御・搬送」といった4つのコア技術を展開し、各種資源のリサイクルを促進する装置も提供しております。
具体的には、廃石膏ボードを加熱、焼成し石膏材料として再生する設備や、廃バッテリーから再生金属原料を取り出す一次熱処理装置など、資源のリサイクルへも積極的に取り組んでまいります。
⑦成長投資と株主還元
前中期経営計画の期間では、今後の成長に備えた基盤づくりとして、タイ工場建設、企業買収、生産性改善を目的とした機械設備などの固定資産への投資を積極的に行ってまいりました。
今後は人的資本の充実に向けた積極投資を行っていきたいと考えております。
具体的には今中期経営計画の3年間で社員採用を積極的に行い145名の純増(日工単体)を予定しております。2022年度においては新卒31名、中途22名の53名を採用いたしました。
また、優秀な人材を確保するために明石本社近隣に新たな独身寮を1棟建設いたしました。
株主還元に関しましては、配当性向60%以上を継続し、中計最終年度においては現状の30円から増配ができるよう収益拡大に努めてまいります。
以上の対処すべき課題を踏まえた上で、目標とする経営指標の推移は以下となります。中期経営計画ではROEをKPIに設定し、2029年度にROE8%以上を目指します。
中期経営計画の数値計画
※計画=中期経営計画
※2019年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行いました。2019年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり配当金を算出しております。
(4)新型コロナウイルス感染拡大の影響
新型コロナウイルス感染拡大は収束に向かい、社会生活に与える影響も少なくなってきており、今後についての影響度合いは少ないものと予想しています。しかしながら、変異株発生等による流行再燃のリスクは残っており、大規模な感染拡大が発生した場合、事業に支障のでる可能性があります。
また、海外事業においても、同様に現地での新型コロナウイルスの感染拡大により、社会活動が制限されるなどした場合に生産活動及び営業活動が困難となる可能性があります。特に当グループが拠点を置く中国、タイ、台湾で感染拡大となった場合には、直接的影響を受ける可能性があります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
日工グループの事業はさまざまなステークホルダーとの信頼の上に成り立っています。ステークホルダーの皆様との継続的な対話を通じて、日工グループのビジョンである「世界を、強くやさしい街に。」の実現を目指します。
(1)サステナビリティ基本方針・委員会
①日工グループサステナビリティ基本方針
<社会に対する責任>
・持続可能な社会を実現するため、人権の保護を支持、尊重し企業倫理を高め、バリューチェーン全体で共有するとともに公正な事業活動を実践します。
・新しい働き方を推進し、多様性に富み、健康的で安全・安心かつ働きがいのある職場づくりを実践します。
・市場のリーダーとしての役割を認識し、提供する製品やサービス&ソリューションを通じて、豊かな未来とレジリエントな社会の実現に貢献します。
<地球環境に対する責任>
・脱炭素経済への移行を促進し、資源循環の効率化と汚染防止に努め、生物多様性の保全に寄与すべく、地球環境の未来に対する責任ある企業として行動します。
②サステナビリティ委員会
当社グループのサステナビリティに関する議論を集約、コンプライアンス・リスク管理委員会と連携し、実行の質・スピードをさらに高めることを目的として、サステナビリティ委員会を2023年6月1日に設置しました。
サステナビリティ委員会は委員長を取締役経営企画部長とし、委員は、コンプライアンス・リスク管理委員会委員長で財務・人事を統括する取締役副社長を含む経営層4名で構成、当社のサステナビリティに関する課題を議論し、取締役会に報告・提案を行ないます。事務局は委員長~委員の部署に関連する5名であり、原則として、年4回開催します。
サステナビリティ委員会での役割、機能としては、以下を定めています。
<役割>
1.長期ビジョンの実現に向けたマテリアリティの特定
2.マテリアリティのリスク・機会の特定、進捗管理方向(指標と目標)の明示
3.長期ビジョンからバックキャストした中期経営計画の叩き台づくり
4.ステークホルダーへの価値提供に向けた体制整備
5.コンプライアンス・リスク委員会との連携
<機能>
1.サステナビリティ基本方針の策定
2.人権方針の策定、人権DDの実施
3.腐敗防止(企業倫理)方針の策定
4.方針に基づいた啓発活動の推進
5.環境方針(脱炭素・資源循環・水資源・生物多様性保全)の策定
6.サプライチェーンへの適用(調達ガイドラインの策定)
7.人的資本の拡充(エンゲージメント・多様性・ライフサポート・健康と安全衛生)
8.ステークホルダーとの対話
サステナビリティ推進体制
③マテリアリティの抽出・特定
日工グループは2030年ビジョンに伴い、持続的に企業価値創造するためのマテリアリティを2022年に見直しました。経営理念に掲げる「広く社会から信頼され、お客様とともに発展する“ソリューションパートナー”となることを使命に自己変革する」ことを念頭にして、マテリアリティを解決することが、2030年ビジョンにある日工グループが目指す姿「高い技術に裏打ちされたプラント設備・環境機器製品のトップメーカー」「且つ、運用・保全サービスにより顧客の経営パートナー」につながります。今後は以下の4つのマテリアリティでKPI(最重要業績評価指標)を設定して、実効性を高めると同時に、取締役会でのモニタリングも強化します。
・カーボンニュートラルの実現
・資源循環型社会の確立
・新たな顧客価値の創造
・人材育成と働きがいの向上
(2)気候変動への取り組み
温室効果ガス(GHG)の排出による気候変動が社会・経済に与える影響は膨大で、日工グループとして取り組むべき最重要のサステナビリティ課題だと認識しています。パリ協定が目指す脱炭素社会の実現に向け、日工グループは2030年度の中間目標として、自らの事業活動に加えてお客様の日工製プラントから排出される二酸化炭素(Co2)排出量の50%削減(2021年度実績比)の実現を目指しています。
2050年のカーボンニュートラルに向けて、Co2排出量の低減を実現する関連技術の開発と製品・サービスの提供を推進していきます。2021年10月にTCFD提言への賛同を表明し、気候変動問題に関して株主・投資家をはじめとするステークホルダーとの円滑なコミュニケーションのため、TCFDフレームワークに沿った情報開示を充実させていきます。
TCFD重点4項目への取り組み状況
出典:日工グループ統合レポート2022
(3)人的資本
「世界を、強くやさしい街に。」という当社のビジョン実現に向け、日工の高い技術力を活かして、新たな市場・製品・サービスの開発に取り組む人材として以下の3つの人材像を定義しています。
・将来に向けて改革する人材
・失敗を恐れず挑戦する人材
・多様な仲間を尊重し協働する人材
これらをふまえ、人材育成方針及び社内環境整備方針を定め、社内外に発信しています。
①戦略
<人材育成方針>
「世界を、強くやさしい街に。」という当社のビジョン実現に向けては、日工の高い技術力を活かして、新たな市場・製品・サービスの開発に取り組む人材が必要です。なかでも、従業員一人ひとりが自律的に改革・挑戦を行うこと、社内外の多様な仲間を尊重し協働することは、従業員自身のさらなる成長や当社のビジョン実現に向けて重要な要素であると考えています。そのためにも、自律的な人材の育成、社内外の多様な仲間とのつながりを生み出す仕組みづくり、新たな改革・挑戦に向けた協働を支援する仕組みづくりに取り組みます。
上記方針を踏まえた具体的な取り組みとして「ビジョン浸透に向けた対話機会の創出」や「研修体系の整備」、「組織としての人材育成のあり方の定着・浸透」などに取り組みます。
<社内環境整備方針>
当社のビジョン実現に向けた人材育成に取り組む前提として、社内外の多様な仲間を尊重すること、仲間から尊重されていると感じること、またその結果としてイキイキと安心して協働ができる環境を整えることが重要であると考えています。そのためにも、従業員一人ひとりが多様な仲間の価値観を尊重する風土づくりや、従業員自身及び家族や仲間の安全とウェルビーイングの実感・働きがいの向上に向けて取り組みます。
上記方針を踏まえた具体的な取り組みとして「多様な人材の受け入れ促進」や「挑戦や協働を評価する仕組みの整備」、「労働時間の適正化に向けた業務改善」などに取り組みます。
②指標及び目標
人材育成方針及び社内環境整備方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績については、以下の通りです。(注)1
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区分 |
指標 |
実績 (2022.4~2023.3) |
目標 (特に記載がない場合は2030年度) |
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人材育成方針 |
女性管理職比率 |
0% |
7% |
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研修時間 |
1名あたり8.5時間 (延べ5,086時間) |
1名あたり10時間(注)2 |
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研修費用 |
1名あたり49,586円 (延べ29,751千円) |
1名あたり50,000円(注)2 |
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社内環境整備方針 |
育児休業取得率 |
女性:100% 男性:33.3% |
女性:100% 男性:50%(2025年) |
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女性比率 |
女性比率14.5% ※役員を含む |
女性比率22.5% |
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離職率 |
離職率:3.7% 入社後1年間離職率:3.1% 入社後3年間離職率:7.7% |
離職率:3.0% 入社後1年間離職率:3.0% 入社後3年間離職率:7.0% |
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労働災害発生件数 |
休業災害:1件 不休災害:7件 |
休業災害:0件 不休災害:3件以下 |
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労働災害による死亡者数 |
0件 |
ゼロ災 |
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健康・労働安全に関する研修 |
・中央安全研修会 ・中央衛生研修会 ・健康教室 |
同左(継続的に開催) |
(注)1.連結子会社はいずれも従業員数が 100 名以下のため、重要性の観点から記載を省略しております。
2.人材育成の知見獲得や風土醸成、従業員への成長機会の提供を目的に、研修の内製化・内容の見直しを行うため、単位時間当たりの研修費用が低減する目標になっています。今後も、人材育成方針に則して、自律・選択型の研修プログラムを柱とした従業員一人ひとりに求められるスキルの習得とキャリア開発のサポートに、より一層注力します。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
これらのリスクを認識した上で、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載している方法などにより、事態の発生の回避及び発生した場合の対応に努めます。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)国内アスファルトプラント関連事業に関するリスク
<競合相手との差別化が十分にできないリスク>
国内のアスファルトプラント市場は当社と他1社でほぼ100%の市場シェアを占める寡占市場です。当社の市場シェアは70%以上あり、トップメーカーとしての位置づけは永年にわたって変わっておりません。当社としては、圧倒的なトップメーカーの地位を将来にわたって維持するために、カーボンニュートラル・CO2削減に貢献できる新製品開発や、メンテナンス事業のビジネスモデル変革を進めること、遠隔化・自動化サポートで差別化を図っております。しかしながら、十分な製品開発ができない場合や、他社が当社と遜色のないきめ細かなメンテナンス体制を整備してきた場合、顧客に対して差別化の訴求力が弱まる可能性があります。
<海外メーカーの日本市場への参入リスク>
近年には、国内アスファルトプラント市場への海外メーカーの参入はありませんが、中国・韓国メーカーは徐々に技術力をつけてきており、日本市場参入を計画している可能性があります。十分なメンテナンス体制がない中での海外メーカーの日本市場参入は容易ではありませんが、母国市場での成長が止まった暁には日本市場参入を本格的に検討してくる可能性があります。海外メーカーが国内市場に参入してきた場合にはメーカー間での競争が激化する可能性があります。
<道路舗装業界再編による市場縮小のリスク>
大手道路会社の組織再編が活発になっており、今後、道路舗装業界の再編に発展する可能性があります。業界再編により、アスファルトプラント工場の集約化が進めば市場が縮小する可能性があります。
(2)環境負荷低減への取り組みに当社の技術革新が間に合わないことに関するリスク
アスファルトプラントでは主に化石燃料をエネルギー源として使用しています。アスファルト合材製造のため、国内で年間約130万トンのCO2が排出されていると推計され、市場シェアからそのうち7割は当社製プラントからの排出と考えられます。当社としてはお客様である道路会社と緊密に連携しながら、アスファルトプラントの燃料効率向上や熱源の転換(カーボンニュートラル燃料、エレクトロヒート等)、合材の搬送方法の革新による輸送効率向上、アスファルトプラントで排出されたCO2の回収、生コンへの吸着技術など、より早い時期での社会実装を目指して取り組んでいますが、今後、世界の環境負荷低減の動きが想定を上回る速さで進んだ場合に、当社の技術革新が間に合わない可能性があります。
(3)海外事業に関するリスク
<中国のアスファルトプラント・ハイエンド市場が競争激化するリスク>
中国のアスファルトプラント市場で当社はハイエンド機種のカテゴリーですでに一定のポジションを確保し、毎年、安定的に売上・利益を計上しております。これまでのところ、ハイエンド市場の競合相手はヨーロッパ企業2社と中国のトップ企業1、2社であり、激しい競争環境にはありません。しかしながら最近、中国企業が全般的に技術力をつけており、将来的にはハイエンド市場においても多くの中国メーカーが参入し、激しい競争が繰り広げられる可能性があります。
<ASEAN市場で計画どおりの販売計画が達成できないリスク>
当社の成長戦略として、2020年度、タイに製造現法を設立し、10億円を超える工場への投資をしておりますが、タイ及びASEAN諸国で毎年、安定的に当社のアスファルトプラントが販売できることがこの投資の前提となっております。しかしながら計画に反して当社のプラントがタイを始めとするASEAN諸国の顧客の支持を十分に得られず、計画台数を販売できなかった場合には工場が赤字となり、工場の減損リスクが生じます。
(4)公共投資予算削減に関するリスク
過去、自民党政権から民主党政権に代わった際に「コンクリートから人へ」がスローガンになり、その当時、当社の多くの顧客は、設備投資を抑制する動きに出ました。その結果、当社の売上は大きく減少しました。将来、公共投資抑制策をかかげる政権に代わった場合、前回の民主党政権交代時と同様、顧客に投資抑制の動きが出る可能性があります。
(5)現場作業従事者の人材確保に関するリスク
当社の事業モデルでは、プラント製造から現場での据付工事、更にはメンテナンスサービス提供を自社で行っております。メンテナンスサービスにおいては、IoTの活用等によるメンテナンス業務のシステム化を通じた省人化を進めていますが、近年、メンテナンスサービス要員、工事施工要員などの現場作業従事者の採用が、人手不足の中で難しくなっております。これら現場作業従事者の採用が必要人数に満たない場合、競争優位性のある当社事業モデルを維持することが難しくなる可能性があります。
(6)新型コロナウイルス感染拡大に関するリスク
新型コロナウイルス感染拡大は収束に向かい、社会生活に与える影響も少なくなってきており、今後についての影響度合いは少ないものと予想しています。しかしながら、変異株発生等による流行再燃のリスクは残っており、大規模な感染拡大が発生した場合、事業に支障のでる可能性があります。
また、海外事業においても、同様に現地での新型コロナウイルスの感染拡大により、社会活動が制限されるなどした場合に生産活動及び営業活動が困難となる可能性があります。特に当グループが拠点を置く中国、タイ、台湾で感染拡大となった場合には、直接的影響を受ける可能性があります。
(7)材料等の価格上昇に関するリスク
新型コロナウイルス感染症収束に向けた需要拡大に加え、ロシアによるウクライナ侵攻による影響もあり、世界的な物価上昇が続いております。欧米をはじめとした中央政府の金利引上げ等金融引締めによるインフレ対策が行われており、一部には物価上昇の鈍化の兆しも見られますが、依然として物価上昇、インフレ懸念は高く、今後もこの状況が続く場合は、当社が購入する材料等の価格も上昇し収益が悪化する可能性があります。また、物価上昇が当社顧客に与える影響により、当社顧客が設備投資計画を延期、見合わせる可能性があり、当社の売上高が減少する可能性があります。
(8)ロシア・ウクライナ情勢に関するリスク
当社はロシア向けの取引を停止しています。過去のロシア向けの取引は年間数千万円程度の部品取引しかありませんでしたので取引停止による影響は軽微です。しかし、ロシア・ウクライナ情勢の影響による原油等の価格上昇や世界経済の変調により、当社顧客の設備投資計画等が影響を受ける可能性があります。
(9)為替相場変動に関するリスク
当社のモバイルプラント事業における主力商品はヨーロッパから輸入し、販売しております。輸入する場合は、事前の外貨購入や為替予約をすることにより為替変動に関するリスクをヘッジしておりますが、ヘッジができていない場合には為替相場の変動リスクを受ける可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の国内外の経済は、新型コロナウイルス感染症の感染が縮小し正常化に向かう中で発生した資源・原材料価格の上昇、供給制約、物流逼迫による物価上昇に、ロシアによるウクライナ侵攻が石油、天然ガスの一段の高騰を招くなど混乱に拍車をかけることとなりました。そのような状況下、米国をはじめとする多くの国々で、歴史的な物価高によるインフレを阻止する為に金利引上げが進み、インフレと金利引上げによる景気後退懸念されるなか、米国のSVBをはじめとした中堅銀行が破綻、スイスの老舗銀行であるクレディ・スイスがUBSに救済合併されるなど、金融不安も懸念される波乱の展開となりました。日本においても、欧米との金利政策の違いから歴史的な円安進行を招くなど、外為市場も変動が大きな1年となりました。また物価上昇も社会生活に大きな影響を与える状況となっています。
当社では、2022年3月に日工グループの2030年のありたい姿を示した2030年ビジョン「高い技術力に裏打ちされたプラント設備・環境製品のトップメーカー且つ、運用・保全サービスによる顧客の経営パートナー」と2022年度から始まる「3ヶ年新中期経営計画(23/3~25/3)」を発表いたしました。新中計は2030年ビジョンの実現に向けた体制・プロセス・制度を構築する内部投資フェーズと位置付け、新製品・新サービスの市場投入と目標達成に必要な組織能力の強化に向けて積極投資を行う方針です。数値目標は、最終年度に連結売上高500億円、営業利益30億円(営業利益率6.0%)としていきます。そして、2025~2030年の期間を脱炭素に向けた環境対応製品の本格展開やASEAN地域へのエリア拡大、自動化・遠隔化などの技術導入効果の顕在化、生産プロセスの見直しなどが奏功、利益率の改善を伴うビジネス拡大フェーズと位置付けました。2030年ビジョンでは、連結売上高600億円、営業利益60億円(営業利益率10%)を目指すとともに、長期(10年)基本方針で掲げた時価総額500億円を目指します。
当期の経営成績ですが、国内では、原材料価格等の上昇、購入品の長納期化の影響を受けるとともに、当社の主要顧客である道路会社が原油価格の上昇の影響を大きく受けていることより、設備更新の時期を窺う状況となり、アスファルトプラント関連事業の売上が大幅に減少しました。コンクリートプラント関連事業においては、比較的、生コン業界で上昇している原材料価格の販売価格への転嫁が進んでいることから堅調に推移いたしました。環境及び搬送関連事業は購入品の長納期化や材料価格の高騰等による大型案件の減少、仮設及び土農工具等その他事業においては、防水板事業が鋼材等資材価格上昇による建設遅延等の影響を受け、モバイルプラント事業は主力製品の輸入価格に円安の影響を受けることになりました。また、中期経営計画の内部投資フェーズとしての研究開発費や人的資本への投資として一般販売管理費が増加いたしました。
海外では、当初、中国で新型コロナウイルス感染症拡大による上海のロックダウン影響を受けましたが、再開後は順調に推移し、増収、増益となりました。タイでは、2022年3月に新工場が稼働いたしましたが、新型コロナウイルス感染症の影響で日本からのサポートが難しい状況が続いてきた為、事業の立上りが遅れています。2023年1月ASEAN事業戦略室を設置、積極的にタイ事業及びASEAN事業を日本から推進、サポートする対策を講じております。
こうした事業活動の結果として当連結会計年度は、連結売上高396億65百万円(前期比2.1%増)、連結営業利益10億28百万円(前期比49.9%減)となりました。連結経常利益は12億55百万円(前期比44.8%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益10億20百万円(前期比38.1%減)となり、3ヶ年の中期経営計画の連結売上高420億円、連結営業利益23億円に対して、売上高、利益面とも計画にとどかない結果となりました。
なお部門別の概況は以下のとおりであります。
<アスファルトプラント関連事業>
アスファルトプラント関連事業の売上高は、原油価格の上昇の影響を受け前期比5.4%減の173億41百万円となりました。受注残高は、前期比3.5%増の79億98百万円となっています。
<コンクリートプラント関連事業>
コンクリートプラント関連事業の売上高は、ユーザーの設備投資需要を受け製品の販売もメンテナンス事業も増加し、前期比2.5%増の111億11百万円となりました。受注残高も増加し、前期比6.1%増の61億5百万円となっています。
<環境及び搬送関連事業>
環境及び搬送関連事業は、長納期化や材料価格の上昇により大型案件が減少、売上高は前期比4.3%減の28億88百万円となりました。受注残高は大幅に減少し、前期比71.1%減の1億82百万円となっています。
<その他事業>
その他事業の売上高は、2022年3月に買収した宇部興機の売上高が通年で寄与し、前期比25.0%増の83億24百万円となりました。受注残高は、前期比41.7%増の33億69百万円となっています。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は102億70百万円(前期123億89百万円)となり、前連結会計年度に比べ21億18百万円減少いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、16億44百万円の支出となりました。(前期22億24百万円の収入)
これは、税金等調整前当期純利益が16億93百万円、減価償却費9億44百万円、利息及び配当金の受取額が1億39百万円あったものの、投資有価証券売却及び評価益5億64百万円の計上、棚卸資産の増加による支出が11億56百万円、契約負債の減少による支出が7億8百万円、法人税等の支払額が9億97百万円あったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、12億26百万円の支出となりました。(前期21億65百万円の支出)
これは、投資有価証券の売却及び償還による収入が10億2百万円あったものの、有形及び無形固定資産の取得による支出が21億74百万円あったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、7億10百万円の収入となりました。(前期2億82百万円の支出)
これは、短期借入れによる収入が9億68百万円、長期借入れによる収入が10億84百万円あったものの、配当金の支払額が11億47百万円あったことによります。
③生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
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アスファルトプラント関連事業(百万円) |
18,454 |
94.76 |
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コンクリートプラント関連事業(百万円) |
11,506 |
106.27 |
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環境及び搬送関連事業(百万円) |
3,052 |
101.40 |
|
報告セグメント計(百万円) |
33,013 |
99.10 |
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その他(百万円) |
6,123 |
124.84 |
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合計(百万円) |
39,136 |
102.40 |
(注)金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替後の数値によっております。
ロ.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
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アスファルトプラント関連事業 |
17,614 |
96.89 |
7,998 |
103.54 |
|
コンクリートプラント関連事業 |
11,461 |
94.83 |
6,105 |
106.09 |
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環境及び搬送関連事業 |
2,456 |
81.51 |
182 |
28.87 |
|
報告セグメント計 |
31,533 |
94.75 |
14,286 |
101.23 |
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その他 |
9,316 |
141.75 |
3,369 |
141.72 |
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合計 |
40,849 |
102.50 |
17,656 |
107.07 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
ハ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
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アスファルトプラント関連事業(百万円) |
17,341 |
94.62 |
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コンクリートプラント関連事業(百万円) |
11,111 |
102.50 |
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環境及び搬送関連事業(百万円) |
2,888 |
95.68 |
|
報告セグメント計(百万円) |
31,340 |
97.37 |
|
その他(百万円) |
8,324 |
124.99 |
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合計(百万円) |
39,665 |
102.11 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績
2021年度実績、2022年度計画・実績値は次のとおりであります。

※AP=アスファルトプラント、BP=バッチャープラント(コンクリートプラント)
(売上高)
売上高は、前連結会計年度に比べ2.1%増の396億65百万円となりました。
国内のアスファルトプラント関連事業につきましては、アスファルト合材原材料であるアスファルト価格の高騰によるユーザーの収益悪化の影響により案件進捗の一時的な鈍化の影響を受け、プラント製品、メンテナンスの売上高がそれぞれ前年比28.8%の減少、11.4%の減少となりました。海外においては、新型コロナウイルス感染症の影響から回復、台湾をはじめとする輸出が前年比13.9%の増加、中国ではプラントの値上げの浸透、大型プラント需要増等により売上高が前年比26.3%の増加をしたこと等から、売上高は前年比30.3%の増加となりました。この結果、当事業の売上高は前年比5.4%減の173億41百万円となり、計画値の200億円を下回りました。
コンクリートプラント関連事業につきましては、ユーザーの強い設備投資需要の継続により、プラント製品、メンテナンスの売上高がそれぞれ前年比0.5%の増加、4.8%の増加となりました。この結果、当事業の売上高は前年比2.5%増の111億11百万円となり、計画値である105億円を上回りました。
環境及び搬送関連事業につきましては、環境製品が制御部品の長納期化により大型案件が中止及び延期となり売上高は前年比10.9%の減少、搬送事業売上高は前年より2.4%の減少となりました。この結果、当事業の売上高は前年比4.3%減少の28億88百万円となりましたが、計画値である25億円を上回りました。
その他の事業につきましては、モバイルプラント製品売上高が前年比24.0%の増加、破砕機製品につきましては前期の大型案件の売上により前年比24.9%増加、一方防水板製品売上高は建設資材の価格高騰などによる延期などにより前年比43.3%の減少、仮設機材製品売上高が前年比10.1%の減少となりました。今年度より連結対象となりました宇部興機株式会社の売上高21億61百万円を加えた結果、当事業の売上高は前年比25.0%増の83億24百万円となり、計画値の90億円を下回りました。
(売上原価)
売上原価は、前連結会計年度と比べ10億2百万円増加し293億48百万円となりました。外注費の圧縮と生産性の改善を行いましたが、鋼材をはじめとした原材料費の上昇により、売上原価率は1.0ptの増加となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比べ8億41百万円増加し92億88百万円となりました。これは主として、給料及び手当、減価償却費、試験研究費のそれぞれ増加によるものであります。
(営業利益)
連結営業利益は、前期比49.9%減の10億28百万円となりました。これは主として、販売費及び一般管理費が増加したことによるものであります。売上高営業利益率は、前期比2.7pt減少し2.6%となりました。これは主に、販管比率の上昇によるものであります。
(営業外収益、営業外費用)
営業外収益は、前連結会計年度と比べ5百万円減少し3億30百万円となりました。これは主として、為替差益の増加、受取配当金、業務受託料の減少等によるものであります。営業外費用は、前連結会計年度と比べ11百万円減少し1億2百万円となりました。これは主として、解体撤去費用の減少によるものであります。
(特別利益、特別損失)
特別利益は、前連結会計年度と比べ2億38百万円増加し5億64百万円となりました。これは投資有価証券売却益が増加したことによるものです。特別損失は、前連結会計年度と比べ1億27百万円増加し1億27百万円となりました。これは主として、減損損失の計上によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、上記の結果、前連結会計年度に比べ6億29百万円減少し10億20百万円となりました。
(ROE)
当社はROEをKPIとしております。当連結会計年度におけるROEは、前連結会計年度に比べ2.0pt減少し3.2%となり、計画値の4.9%を下回りました。これは、アスファルトプラント関連事業の営業利益が計画比未達に終わったこと、タイ現地法人の収益計画に遅れが生じていること、及び中期経営計画における投資フェーズとして人的資本投資並びに試験研究費等一般販売管理費が増加したことによるものです。対処すべき課題にも挙げていますが、アスファルトプラントにおける高い国内シェアを活かしたメンテナンスサービス事業での新たな商品開発、事後的メンテナンスから予防保全的メンテナンスへのビジネスモデルの変革、カーボンニュートラル・CO2削減に貢献できる新製品開発、機能向上と現地工程短縮化に寄与するユニット製品の拡販などによる収益性向上と製造原価低減に取組んでまいります。
ロ.財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、337億23百万円となり、前連結会計年度末に比較して4億4百万円減少いたしました。主な要因は、商品及び製品の8億4百万円、電子記録債権の6億39百万円、仕掛品の4億53百万円、受取手形の1億94百万円のそれぞれ増加、現金及び預金の21億18百万円、売掛金の6億30百万円のそれぞれ減少によるものです。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、184億4百万円となり、前連結会計年度末と比較して4億52百万円増加いたしました。主な要因は、建物及び構築物の7億17百万円、土地の3億1百万円のそれぞれ増加、投資有価証券の8億48百万円、のれんの1億35百万円のそれぞれ減少によるものです。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、153億38百万円となり、前連結会計年度末に比較して4億36百万円減少いたしました。主な要因は、短期借入金10億83百万円の増加、契約負債6億91百万円、ファクタリング未払金4億28百万円、未払法人税等2億53百万円のそれぞれ減少によるものです。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、51億84百万円となり、前連結会計年度末に比較して9億30百万円増加いたしました。主な要因は、長期借入金の8億65百万円の増加によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、316億4百万円となり、前連結会計年度末に比較して4億46百万円減少いたしました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の10億20百万円の計上による増加、剰余金の配当11億47百万円の支払いによる減少、その他有価証券評価差額金の2億75百万円の減少であります。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の61.5%から60.7%になりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度に比べ21億18百万円減少し、102億70百万円となりました。なお、詳細については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
当社の主な資金需要は、原材料等の購入費用等の製造費用、販売費及び一般管理費の営業費用のための運転資金及び設備投資資金であります。資本の財源は、主として営業活動により得られた資金と借入れにより得られた資金であります。
今後の財務戦略としましては、政策投資株の売却と、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)の改善を推進してまいります。政策投資株の売却につきましては、事業上の影響がない取引先の株式は原則すべて売却の方針で進めてまいります。CCCの改善は、プラントの受注時に前受金を原則受領することと、アスファルトプラントの標準化等による棚卸資産の縮減により進めてまいります。
将来にむけて人的資本投資を含む成長投資は積極的に進めますが、株主還元についても2023年3月期からの中期経営計画期間において引続き配当性向を60%以上とし、成長投資と株主還元の強化を共に進めてまいります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の数値、報告期間における収益・費用の数値に与える要因は色々ありますが、継続した会計基準で評価を行っております。見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じて、合理的と考えられる基準に基づき作成しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合があります。
該当事項はありません。
当社グループは、ソリューションパートナーとしてお客様の期待に応える研究開発及び製品開発を研究開発部門が中核となって関連部門と連携協力して推進しております。
当連結会計年度に係る研究開発費は
(1)アスファルトプラント関連事業
アスファルトプラント関連事業では、国内で初めてアスファルトプラントに「ユニット工法」「吸音・断熱効果のある外装材」を採用したValue Packシリーズの新機種「VPⅥ-Clover」を開発、販売開始をいたしました。また、2050年での当社製品の脱炭素化を目指し、現在各業界で注目されている脱炭素燃料である“アンモニア”、“水素”を骨材加熱乾燥用の燃料としたバーナの開発を進めており、特に水素燃料バーナについては小規模ではありますが、アスファルト合材の製造テストまで実施し、技術的には水素燃料でのアスファルト合材の製造が可能であることを実証できました。
当事業に係る研究開発費は
(2)コンクリートプラント関連事業
コンクリートプラント関連事業では、昨今のコンクリートの高強度化、高流動化に伴うコンクリート製品の多様化に対応すべく、産学共同で練混ぜ基礎理論を構築し、それを基にした高性能な次世代ミキサの研究開発を進めております。また、業界内での働き方改革に対応するために、生コンクリート工場内各機器の遠隔監視やメンテナンス方法の見える化などの手段による工場管理のDX化を進めるシステムの開発にも着手しております。
当事業に係る研究開発費は
(3)環境及び搬送関連事業、その他事業
環境及び搬送関連事業では、実商談においてお客様のご要望に応じた製品を企画して納入しております。一例として、コークスを乾燥させた後、分級し、フレコン詰めする設備を納入いたしました。重油から都市ガスへの燃料転換と作業効率化を図り、CO2削減と省力化に力添えいたしました。この装置は2022年9月から組立を開始し、翌年1月から順調に稼働中です。また160期は、お客様から建設残土や泥土の処理に関するご相談が多くありました。建設発生泥土を再利用するための流動化処理プラントや改良土を船積みするための大型BCなどを計画し、受注しております。
当事業に係る研究開発費は