文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第1四半期累計期間におけるわが国経済は、個人消費にも鉱工業生産にも力強さが見られず足踏み状態が続いております。また、新興国経済の減速や年明け以降の株価下落と円高の進行、さらには英国のEU離脱問題も重なり、景気の先行きに対する不透明感が漂っております。
当業界におきましては、橋梁事業では、当事業年度は中部・東北地区を中心に発注が見込まれますが、発注量は前事業年度を下回ると予想されます。鉄構事業では、「首都圏一極集中」ではありますが、年度後半に多くの大型再開発案件の着工が予定されております。
このような状況のもとで、当社は一昨年度から取り組んでいる対象案件を絞った受注活動を継続し、受注高の伸長に注力してまいりました。しかしながら、橋梁事業では発注量の減少が予想される中、受注競争はさらに熾烈化し、各社の入札金額の精度は高まり、僅差での失注が続く結果となりました。そのため当第1四半期累計期間の橋梁事業の受注高は前年同四半期の実績を大きく下回りました。一方鉄構事業では数少ない関西圏の案件を確実に受注し、首都圏の案件からも採算を念頭に置きつつ受注活動を進め、前年同四半期を上回る受注を確保いたしました。
損益面につきましては、橋梁事業では、前事業年度からの手持ち工事を橋梁工場が順調に消化したことで利益率の改善が進みました。鉄構事業でも不採算工事はほぼ一掃され、採算の期待できる工事が増加いたしました。
これらの結果、第1四半期累計期間の業績としては、平成25年3月期第1四半期以来の営業利益確保となりました。
当第1四半期累計期間の業績は、売上高3,148,498千円(前年同四半期比28.4%増)、営業利益34,868千円(前年同四半期は営業損失266,876千円)、経常利益100,790千円(前年同四半期は経常損失208,859千円)、四半期純利益74,261千円(前年同四半期は四半期純損失137,232千円)であります。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
① 橋梁事業
橋梁事業における当第1四半期累計期間の売上高は2,389,631千円(前年同四半期比24.2%増)、セグメント損失は24,293千円(前年同四半期はセグメント損失194,140千円)となりました。また、当第1四半期累計期間の受注高は176,574千円(前年同四半期比91.5%減)となり、当第1四半期会計期間末の受注残高は14,526,875千円(前年同四半期比17.6%増)となりました。
② 鉄構事業
鉄構事業における当第1四半期累計期間の売上高は758,866千円(前年同四半期比43.3%増)、セグメント利益は59,162千円(前年同四半期はセグメント損失72,736千円)となりました。また、当第1四半期累計期間の受注高は1,015,998千円(前年同四半期比511.7%増)となり、当第1四半期会計期間末の受注残高は2,831,191千円(前年同四半期比175.6%増)となりました。
当第1四半期会計期間末の総資産は、22,346,815千円で前事業年度末比762,212千円の減少となりました。その主な要因は受取手形・完成工事未収入金の減少によるものであります。負債は、前事業年度末比618,688千円減少し、6,658,898千円となりました。主な要因は短期借入金の減少によるものであります。純資産は利益剰余金の増加とその他有価証券評価差額金の減少により、前事業年度末比143,524千円減少し、15,687,917千円となりました。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期累計期間において、当社の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
株式会社の支配に関する基本方針について
① 会社の支配に関する基本方針の内容
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者であるべきと考えております。
そして、当社の企業価値及び株主共同の利益を最大化していくためには、中長期的な観点から、当社の企業価値を生み出す源泉を育て、強化していくことがもっとも重要であって、当社の財務及び事業の方針は、このような認識を基礎として決定される必要があるものと考えております。
② 当社を取り巻く経営環境と今後の取り組み
当社の主力事業である橋梁事業を取り巻く平成27年度の環境は、新設鋼橋の発注量は平成26年度並みを確保したものの、発注者別に見ると国土交通省からの発注は大きく減少し、高速道路会社発注の大型案件が減少分を補完する構図となりました。鉄構事業では需要は堅調に推移いたしましたが、当社が得意とする超高層案件は、「首都圏一極集中」がより鮮明となり、当社の地元である関西圏での案件は極めて少ない状態が続きました。
このような状況のもと、平成27年度は、橋梁事業における対象案件を絞った受注活動をさらに推し進め、目標とする案件の受注を着実に積み上げてまいりました。鉄構事業におきましても採算性重視の基本方針は変更せず、関西圏を中心に、利益確保が見込まれる案件のみの受注を徹底いたしました。この結果、受注高は橋梁事業、鉄構事業ともに平成26年度を上回る成果を上げることができました。
今後の経営環境は、橋梁事業では新設鋼橋の発注量は平成27年度並みにとどまると予想されます。高速道路会社から大規模案件の発注や予告はあるものの、熊本地震による被害の復旧が優先され国土交通省案件の発注が遅れると見られます。地域的には中部地区の発注が多いものの、遅れている東北復興案件の発注には不透明感が残ります。保全・中大規模改築工事につきましては、発注が年々増加しており、当社も将来の新しい事業の柱とすべく体制の構築を急いでおります。鉄構事業では、地元である関西圏の案件や大型のヤードを保有するという当社の特徴を活かせる案件の受注活動を基本としますが、採算の見込める首都圏の案件には積極的に対応し、受注量を拡大することで事業の安定化を目指してまいります。一方で、橋梁事業・鉄構事業で永年培われた制震関連製品は順調に育っており、今後は独自技術によるさらなる改善と新たなニーズに適合する新製品の開発に取り組んでまいります。
平成28年度も、当社にとって橋梁事業・鉄構事業ともに課題の多い事業環境が継続しますが、年度方針である「事業環境に対応した受注と利益目標の達成」「社会に信頼される品質と安全の確保」「組織間の活性化を目指した人材育成」「保全事業の具体化と独自技術の推進」を軸として、「経営資源及び共有する情報の最大活用」に向けて全社一丸となり業績の拡大に取り組んでまいります。
③ 会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針が支配されることを防止するための取り組み
当社は、会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みとして、平成28年6月28日開催の第87期定時株主総会において、有効期間を平成29年6月に開催される当社定時株主総会の終結の時までとする平時における「当社株式の大規模買付行為への対応方針(買収防衛策)」(以下「本プラン」といいます。)を承認いただき導入しております。
④ 本プランが基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、当社役員の地位の維持を目的とするものでないことについて
本プランは、基本方針の考え方並びに平成17年5月27日に法務省及び経済産業省から公表された「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」、平成20年6月30日付の企業価値研究会報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」及び東京証券取引所の適時開示規則に沿って設計され、これにより、当社株主及び投資家の皆様は適切な投資判断を行うことができますので、本プランが当社の企業価値・株主共同の利益を損なうものではなく、むしろその利益に資するものであると考えます。
また、本プランは、不適切な大規模買付行為に対して、当社取締役会が対抗措置を発動する場合を事前かつ詳細に開示しており、当社取締役会による対抗措置の発動は本プランの規定に従って行われます。さらに、大規模買付行為に関して当社取締役会が評価、検討、代替案の提示、大規模買付者との交渉または対抗措置の発動を行う際には、外部の専門家等からの助言を得るとともに、当社経営陣から独立した外部の有識者と社外監査役から構成される独立委員会の意見を最大限尊重するものとし、独立委員会は、当社取締役の利益をはかることを目的とした助言・勧告を行ってはならないこととしております。このように本プランには、当社取締役会による適正な運用を担保するための手続きも盛り込まれています。
以上から、本プランが当社役員の地位の維持を目的とするものではないことは明らかであると考えております。
(3)研究開発活動
当第1四半期累計期間における研究開発活動の金額は、9,780千円であります。
なお、当第1四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。