第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」からの重要な変更があった事項は以下のとおりであります。
 当社グループは、平成27年12月において金融機関からのシンジケートローンを完済し契約が満了したため、前事業年度の有価証券報告書に記載した「(14)資金調達における当社確約事項及び財務制限条項について」は消滅しております。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 業績の状況

当第3四半期連結累計期間のわが国経済は、企業収益や雇用情勢の改善など緩やかな回復基調が続く一方で、中国経済の減速や原油価格の下落など、先行きは不透明な状況となっております。

このような状況のもと、当社グループの当第3四半期連結累計期間における売上高は、エレベータロープや道路安全施設の売上が増加した一方で、開発製品関連において前期に海外プロジェクト案件の売上を計上した反動や、原油安に伴う石油製品関連の売上減少等により、47,870百万円前年同期比10.6%減)となりました。

利益面では、エレベータロープ等の売上増、開発製品関連の収益改善により、営業利益は2,790百万円前年同期比8.2%増)となりましたが、主に外貨建債権の評価替えに伴う為替差損の影響により、経常利益は2,017百万円前年同期比39.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,271百万円前年同期比63.6%減)となりました。

 

セグメントごとの業績は次のとおりであります。

 

(鋼索鋼線関連)

ワイヤ製品においては、主にプロジェクト案件向けが減少しておりますが、国内におけるワイヤロープ、ベトナムにおけるエレベータロープ、繊維ロープの売上は、いずれも堅調に推移しております。

その結果、当事業の売上高は21,496百万円前年同期比4.6%増)、セグメント利益(営業利益)は1,422百万円(前年同期比11.5%増)となりました。

 

(スチールコード関連)

市況悪化に伴い、中国におけるタイヤコードの販売数量が減少し、また国内においても、当期間におけるタイヤコードの販売数量は前年を下回っております。

その結果、当事業の売上高は9,982百万円前年同期比11.4%減)、セグメント利益(営業利益)は514百万円前年同期比13.3%減)となりました。

 

(開発製品関連)

前期に海外プロジェクト案件の売上を計上した反動があり、売上高は減少しておりますが、国内における道路関連製品、送電線向け炭素繊維複合ケーブル(CFCC)製品の売上増が寄与し、収益が改善しております。

その結果、当事業の売上高は10,038百万円前年同期比27.9%減)、セグメント利益(営業利益)は473百万円前年同期比16.2%増)となりました。

 

 

(不動産関連)

青森県八戸市にて平成27年6月に開始した太陽光発電事業での売電収入も寄与し、売上高は946百万円前年同期比9.5%増)、セグメント利益(営業利益)は60百万円前年同期は27百万円の損失)となりました。

 

(その他)

主に石油製品関連の売上が減少し、売上高は5,406百万円前年同期比22.0%減)、セグメント利益(営業利益)は320百万円前年同期比2.8%減)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、主に棚卸資産の増加により、前連結会計年度末と比べ3,251百万円の増加90,511百万円となりました。

負債については、借入金は減少したものの、仕入債務、前受金等の流動負債の増加により、前連結会計年度末と比べ2,509百万円増加67,448百万円となりました。

純資産については、A種種類株式の取得及び消却、有価証券評価差額金の減少があったものの、自己株式の処分、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等により、前連結会計年度末と比べ742百万円増加23,062百万円となりました。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

① 基本方針の内容

当社は、当社グループの企業価値と株主共同利益の維持・持続的発展を実現し、株主の皆様に還元すべき適正な利潤を獲得するためには、長年の事業活動によって培った柔軟な技術力と多様な事業構造、ブランド力、川上・川下の各取引先との強い連携といった当社グループの企業価値・株主共同利益の源泉の維持が不可欠であり、このためには株主の皆様をはじめ、お客様、お取引先、従業員や地域社会といった当社グループのステークホルダーとの適切な関係を維持しつつ、社会の基盤整備への貢献を通じて当社グループの社会的存在意義を高めていく経営が必要であると考えております。

また、株式会社の支配権の移転を伴う当社株式の買付提案がなされた場合に、その買付が当社グループの企業価値・株主共同利益を高めるものかどうかを株主の皆様が適切に判断するためには、事業間のシナジー効果や当社グループの企業価値の源泉への影響を適正に把握する必要があると考えます。

当社取締役会では、以上の要請を実現することが当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方であると考えており、以上の要請を実現することなく当社株式の大量取得行為や買付提案を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配するものとして不適切であると考えます。

② 基本方針実現のための取り組み

当社は平成27年度からの5年間を「事業基盤の更なる強化」と「成長戦略の着手・実行」の期間と位置付け、将来に亘り成長・社会貢献し続けるための諸施策を展開してまいります。

具体的には、①北米市場やインドネシア市場におけるCFCC事業の推進、②海外におけるインフラ整備需要を捉えた積極的な新規マーケットの開拓、③スチールコード事業の体質転換、④国内インフラ需要の確実な補捉、⑤成長戦略を支える財務基盤の強化、等に取り組んでまいります。

以上の取組みを通じて、当社グループでは、中長期的視点に立ち、当社グループの企業価値・株主共同利益の向上を目指してまいります。

③ 不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定を支配されることを防止する取組み

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定が基本方針に照らして不適切である者によって支配されることを防止する取組みとして、第208回定時株主総会においてご承認を得て「当社株式の大規模な取得行為への対応策(買収防衛策)」の導入を決議いたしました。その後、第211回定時株主総会で本プランを一部変更のうえ更新することにつきご承認いただき、第214回定時株主総会において本プランを更新することにつきご承認いただいて発効いたしております。(以下、更新後の買収防衛策を「現行プラン」といいます。)

現行プランは、当社が発行者である株式の大量買付または公開買付を実施する場合の手続を明確化し、株主の皆様が適切な判断を行えるよう必要かつ十分な情報と時間を確保することや買付者との交渉機会を確保することで企業価値・株主共同利益の維持・向上させることを目的としております。

具体的には、当社株式の発行済株式総数の20%以上となる買付または公開買付を行おうとする者(以下、「大量買付者等」といいます。)には、事前に必要な情報を当社取締役会に提出いただき、当社取締役会が一定の検討期間を設けたうえでこれらの情報に対し意見表明や代替案等の提示、必要に応じて大量買付者等との交渉等を行うこととしており、これらの情報については適宜株主の皆様に情報提供を行うこととしています。

また、大量買付者等と当社取締役会から提出された情報、当社取締役会の代替案等については、当社経営陣から独立した社外者のみで構成される独立委員会に提供され、独立委員会において調査・検討・審議を行い、その結果を取締役会に勧告します。

独立委員会では、大量買付者等が現行プランにおいて定められた手続に従うことなく当社株式の大量買付等を行う場合または当社の企業価値・株主共同利益が毀損されるおそれがあると認められる場合は、対抗措置の発動(大量買付者が権利行使できない条件付の株主割当による新株予約権の無償割当)を取締役会に勧告することとしています。

取締役会では、本必要情報等を検討し、独立委員会の勧告を最大限尊重したうえで、本対抗措置を発動することを決定することがあり、その決定内容について速やかに情報開示を行います。

④ 現行プランの合理性

当社取締役会では以下の理由により、現行プランが基本方針に整合し当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであり、かつ当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。

1)買収防衛策に関する指針の要件を完全に充足していること

現行プランは経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」に定める三原則を完全に充足しております。

2)株主意思を重視するものであること

現行プランは平成25年6月開催の第214回定時株主総会において株主の皆様のご承認を得て3年間の有効期限を設定しております。また、有効期限内においても毎年株主総会で選任される取締役を通じて廃止することができる(いわゆるデットハンド型ではないこと)ことから導入・廃止とも株主の皆様の意思が反映されます。

3)独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示

現経営陣からは独立した社外取締役、社外監査役や有識者をメンバーとして構成される独立委員会が、現経営陣による恣意的運用がないかどうか監視するとともに対抗措置の発動等について独立委員会の勧告を行うこと、独立委員会の判断の概要を含めて株主の皆様には情報開示することで現行プランが透明性をもって運営される仕組みを構築しております。

4)合理的な客観的要件の設定

現行プランは対抗措置の具体的発動要件を定めているほか、発動に際しては必ず独立委員会の判断と勧告を経て行うこととしており、現経営陣による恣意的な対抗措置の発動を抑制する仕組みを構築しております。

 

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は715百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。