第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは「技術と信頼と挑戦で、健全で活力にみちた企業を築く。」を企業理念として、お客様や社会のニーズに応え、独創的で高品質な商品やサービスを創造し、提供することにより、社会にとってかけがえのない存在になることをめざしています。さらに、企業の持続的な価値創造と、より良い社会の実現をめざし、社会的責任を果たすことを経営の基本としています。

 ダイカストと完成商品をあわせもつ企業として発展させ、お客様はもとより、株主、取引先の皆様や社員など、当社グループと関係を持っていただいている方々に、当社グループと関わってよかったと思っていただけるよう最善の努力を尽くします。

 また、CSRやESG、SDGsの重要性を認識し、コーポレートガバナンス、環境保全、社会貢献活動、安全で働きやすい職場づくり、積極的な企業情報の開示などを推進します。

 

(2)目標とする経営指標

 企業が社会から求められる要件は多様化し、業績の向上はもとより、様々な社会的責任を果たすことなど、いろいろな面に及んでいます。当社グループはこれらに対する取り組みを強化し、充実をはかっています。

 業績の面では利益を伴う売上高の拡大と原価低減に注力しながら、積極的な技術開発や新商品開発を進めるとともに、総資産利益率の向上、フリーキャッシュ・フローの増大をめざしています。

 

(3)経営環境、中長期的な経営戦略と対処すべき課題

 当社グループが将来へ向けて成長・発展し続けるためには、競争力を強化し、収益力を向上することが不可欠です。当社グループならではの技術、商品、サービスを提供し、それぞれの事業分野で一層存在感のある企業になるよう、種々の取り組みを行っています。

 また、ESG経営における社会貢献と経営環境の変化に対応し、安定した利益を出すことのできる企業になるよう、事業活動から生じる環境負荷を低減するための取組を推進し、品質保証能力、技術開発力や生産性の向上、積極的な営業活動、魅力ある商品作りやサービスの提供に引き続き努めていきます。

 セグメント毎の事業環境及び事業展開の方向性は次のとおりです。

 

①ダイカスト事業

 ダイカスト事業の主要取引先である自動車産業においては100年に一度の変革期と言われており、CASE(Connected/接続、Autonomous/自動化、Shared/共有、Electric/電動化)の進展や燃費規制による軽量化ニーズの高まりが進み、当社グループが現在主力としている製品群の需要が将来的には変化していくことが予想されます。

 そのような環境の中で、当社グループは世界中の取引先のニーズに対応できる開発・供給体制のもと、グローバルな自動車部品サプライヤーになることをめざしています。

 日本、米国、メキシコ、英国、中国、タイに拠点を構え、世界トップクラスのダイカストメーカーとしてのノウハウを活かして、グローバルに自動車メーカーなどとの関係を強化しています。営業力の強化、新工法の開発、価格競争力の強化、生産現場での自動化推進、生産性の向上などに取り組みながら、国内、海外での受注拡大を進めています。自動車市場は、国内は中長期的に縮小が予想されますが、海外はアジア地域等での拡大が期待されるため、収益性を考慮しながら積極的な受注活動と設備投資を進めています。

 リサイクル性に優れたアルミニウムダイカストは、軽量かつ耐久性に富み、自動車の軽量化に貢献し、省エネルギー・省資源など環境保全にも有効な技術としても注目されています。当社グループは高品質な製品、付加価値の高い製品の開発に一層注力していきます。自動車の電動化にも注目し、軽量化ニーズに応えるための工法開発を進めるとともに、次世代車のパワートレイン部品や電装部品、また、車体部品や足回り部品等のダイカスト化にも積極的に取り組んでいきます。

 

②住建機器事業

 住建機器事業の主力市場である国内市場においては、住宅市場は長期的に緩やかに縮小する事が予想され、ビル市場はテレワークの推奨によるオフィス需要の減少が予想されます。

 そのような環境の中で、当社グループは国内ドアクローザ市場のマーケットリーダーとして、施工性や快適性を追求した商品開発と事業全体の収益性向上をめざしています。主力商品であるドアクローザや引戸クローザの機能性や意匠性を追求して、ビル市場、住宅市場でお客様に満足していただける電動開閉装置などの高機能な新商品開発に取り組みながら、施工現場の要求にもきめ細かく対応し、さらなるシェア拡大に取り組んでいきます。

 また、国内での顧客対応力向上などを目的に、生産体制の見直しを進めています。海外については、販売基盤の強化に取り組んでいきます。

 

③印刷機器事業

 印刷機器事業においては、紙離れ、省人化ニーズの高まりが進むと予想しています。一方でパッケージ印刷を中心とした高付加価値印刷の需要は堅調であると予想しています。

 そのような環境の中で、当社グループは「ともに、世界へ彩りを。」をテーマに、独創的な技術をもとに、高品質な印刷機やサービスをグローバルに提供し、豊かな社会づくりに貢献することをめざしています。

 小型から大型まで豊富なバリエーション(サイズ・機能・仕様等)を取り揃えるオフセット枚葉印刷機を中心に、環境に配慮した商品を開発・製造し、国内及び海外で幅広く販売しています。また、需要が拡大している印刷通販市場、包装印刷市場での拡販を進めるとともに、国内、海外のお客様のニーズに最適なソリューションを提供するため、印刷にかかわる自動化にも注目して、印刷業界への提案力の強化とサービスの提供により信頼関係を深めることに取り組んでいきます。

 

(4)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応について

 当社では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する対策本部を設置し、国内外のグループ各社と連携して、情報を把握し、状況の変化への対応を図っています。

 また、手元資金を厚く保持し、財務基盤の安定性をより一層高めることを目的に、2020年4月に金融機関から50億円の借入を実行し、6月には金融機関とのコミットメントライン設定金額を総額70億円から180億円に増額しています。

 

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあり、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項と考えています。

 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)得意先の状況

 当社グループの売上高はダイカスト事業の自動車向けの比率が高く、ダイカスト事業は受注生産であり、自動車業界の生産及び販売の状況により売上高が変動する可能性があります。日本、北米、欧州、アジアをはじめとする世界市場において景気後退及びそれに伴う需要の縮小があった場合は、当社グループの財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)自動車市場の構造変化

 自動車の電動化が進み、当社グループが現在主力としている製品群の需要が将来的には変化していくことが予想され、事業構造に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしては、電動化に伴う変化に応えるための工法開発を進めるとともに、次世代車のパワートレイン部品や電装部品、また、車体部品や足回り部品等のダイカスト化にも積極的に取り組んでいます。

(3)海外事業活動における障害

 当社グループが進出している国や地域において、政治・経済の不安定化や法律・規制・税制等の急激な変更、大規模な労働争議の発生、テロや戦争等による社会的混乱等が生じる可能性があります。そのような事象が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)自然災害、事故等

 当社グループは、自然災害・事故の発生による事業活動への影響を最小限に抑えるため、危機管理体制や事業継続計画(BCP)の整備等の対策を通じてリスク低減に努めております。しかしながら、リスクを完全に回避することは困難であり、想定を超える規模の自然災害や事故に起因する当社グループ及び取引先の生産・納入活動の遅延・停止等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)感染症の感染拡大

 当社グループの従業員及び取引先等において、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)等の感染症の感染が拡大した場合、当社グループ及び取引先の生産・納入活動の遅延・停止等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)製品の品質不具合

 当社グループは、ISO9001やIATF16949の認証を取得し、厳正な品質管理基準に基づいた品質管理体制を敷き生産活動をしておりますが、万一、大規模な賠償につながるクレームが発生した場合には、多額のコストの発生や社会的信用の低下等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(7)システムダウン

 当社グループは、災害等に起因するシステムダウンに備えて、データセンターを利用してサーバー機の設置場所を分散する等、リスクの分散・早期復旧対策に努めております。しかしながら、サイバー攻撃やコンピューター・ウイルスへの感染、想定を超える災害の発生等により重要なシステムがダウンした場合、事業活動の停止等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(8)情報漏洩

 当社グループは、秘密情報の保護及び適正な管理のために社内規程を整備し情報漏洩の防止に努めております。しかしながら、不正アクセスやコンピューター・ウイルスへの感染等により秘密情報が漏洩した場合には、損害賠償や社会的信用の低下等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)法的規制

 当社グループは、事業を展開する各国において、競争法、労働法、環境規制法等の様々な法的規制を受けています。

 当社グループは、これらの法的規制の遵守に努めておりますが、何らかの理由によりこれらの法的規制を遵守できない場合、又は、遵守・適応のために多額のコストが発生する場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)原材料費の変動

 ダイカスト事業においては、主要な原材料であるアルミニウム合金の市場価格が変動した場合、一般的には取引先との合意により販売価格に転嫁することになっていますが、もし販売価格に転嫁できなければ、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(11)為替レートの変動

 住建機器事業においては海外生産比率が高く、生産を行う地域の通貨価値の上昇は、それらの地域における製造と調達のコストを押し上げる可能性があります。コストの増加は、当社グループの利益率と価格競争力を低下させ、財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 一方、印刷機器事業においては輸出比率が高く、円高は当社グループの利益率と価格競争力を低下させ、財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 加えて、海外の各子会社の財務諸表は現地通貨で作成し、連結財務諸表作成時に日本円に換算しているため、日本円に換算する際の為替レートの変動により連結財務諸表上の金額が変動し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(12)金利の変動

 当社グループは事業活動のための資金調達に関して、主として自己資金により充当した上で、必要に応じ、不足分について金融機関等からの借入を行っています。金利が大きく変動した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(13)投資有価証券の保有

 当社グループは、金融機関や販売又は仕入に係る取引会社の株式を保有しているため、株式相場の下落等により評価損が発生する場合があり、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、有価証券に係る時価に関する情報は「第5 経理の状況」の有価証券関係の注記に記載しています。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 ①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度の日本経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響により、経済活動の停滞に伴う内需の減少や輸出鈍化により大幅なマイナス成長となりました。7月以降は個人消費や輸出が増加に転じるなど持ち直しの動きがみられましたが、年末にかけて新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第3波が拡大し、景況感が急速に悪化しました。

 海外においても新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、世界経済が停滞しましたが、経済活動の再開が段階的に進められる中で持ち直しの動きがみられました。特に早期に感染を抑制した中国では緩やかな回復傾向が続きました。一方で、米国、欧州では都市封鎖など活動制限を伴う封じ込め政策が経済や貿易を縮小させ、さらに感染症の再拡大や米国の大統領選など、不透明な状況が続きました。

 このような情勢のもとで、当社グループでは感染症予防策を講じながら、製品の供給体制の維持に努め、生産性向上や業務の効率化などの諸施策を実施しました。また、需要の縮小への対応として固定費の圧縮や原価低減を推進しました。

 その結果、当連結会計年度の経営成績は前連結会計年度に比べて減収、減益となりました。国内外の新車需要落ち込みに伴う自動車メーカー各社の減産によって、基幹事業であるダイカスト事業の販売が減少したことが主な要因です。

 

    <連結経営成績>

 

前連結会計年度(百万円)

当連結会計年度(百万円)

増 減(百万円)

 売上高

220,519

 

170,973

 

△49,546

 ( △22.5%)

 営業利益又は

 営業損失(△)

8,495

 (   3.9%)

△1,789

 ( △1.0%)

△10,284

 (  -  )

 経常利益

 経常損失(△)

8,734

 (   4.0%)

△35

 ( △0.0%)

△8,769

 (  -  )

 親会社株主に帰属

 する当期純利益又は

 親会社株主に帰属

 する当期純損失(△)

4,913

 (   2.2%)

△697

 ( △0.4%)

△5,610

 (  -  )

                                         ( )内は売上高利益率、ただし増減欄は増減率

 

 セグメントの状況は次のとおりです。

   <セグメント別売上高>

 

前連結会計年度(百万円)

当連結会計年度(百万円)

増 減(百万円)

 ダイカスト

185,938

 (  84.3%)

145,869

 (  85.3%)

△40,068

 ( △21.5%)

 住建機器

10,712

 (   4.9%)

9,406

 (   5.5%)

△1,305

 ( △12.2%)

 印刷機器

23,661

 (  10.7%)

15,513

 (   9.1%)

△8,148

 ( △34.4%)

                                             ( )内は構成比率、ただし増減欄は増減率

 

    <セグメント別営業利益又はセグメント別営業損失>

 

前連結会計年度(百万円)

当連結会計年度(百万円)

増 減(百万円)

 ダイカスト

7,659

 (   4.1%)

△1,612

 ( △1.1%)

△9,272

 (  -  )

 住建機器

697

 (   6.5%)

799

 (   8.5%)

102

 (   14.7%)

 印刷機器

144

 (   0.6%)

△944

 ( △6.1%)

△1,089

 (  -  )

                                          ( )内は売上高利益率、ただし増減欄は増減率

 

 ダイカスト事業は、前連結会計年度と比べて減収、減益となりました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な感染拡大の影響によって、主要な顧客である自動車メーカーや自動車部品メーカー向けの販売量が減少したため、売上高は国内、海外ともに減少しました。海外は、米国、英国、タイの各拠点で減収となりましたが、中国では増収となりました。利益については、減収による影響を原価低減や生産性向上で補うことができず、減益となりました。

 住建機器事業は、前連結会計年度と比べて減収、増益となりました。売上高については、国内、海外ともに減少しました。国内では主にオフィスビル向けドアクローザの販売が減少しました。利益については、原価低減や経費削減により増益となりました。

 印刷機器事業は、前連結会計年度と比べて減収、減益となりました。売上高については、国内、海外ともに減少しました。国内では先行きに対する不透明感などから設備投資マインドが低下し、主にA1サイズ枚葉オフセット印刷機の分野で市場規模の縮小が続きました。海外では主に北米、欧州向けの輸出が減少しました。利益については、原価低減や生産性向上に努めたものの、減収の影響、価格競争激化の影響により減益となりました。

 

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ45億19百万円減少し、2,586億60百万円となりました。減少は主に投資有価証券38億20百万円、たな卸資産37億65百万円、有形固定資産26億48百万円、受取手形及び売掛金10億39百万円等によるものです。その一方で、増加は現金及び預金40億47百万円等がありました。

 負債は、前連結会計年度末に比べ8億74百万円減少し、1,327億30百万円となりました。減少は主に支払手形及び買掛金65億58百万円、その他流動負債37億88百万円等によるものです。その一方で、増加は長・短借入金128億67百万円等がありました。受取手形割引高及びリース債務を除いた有利子負債残高は、724億75百万円となりました。

 純資産は、前連結会計年度末に比べ36億45百万円減少し、1,259億30百万円となりました。減少は主に利益剰余金18億30百万円、為替換算調整勘定11億87百万円等によるものです。純資産から非支配株主持分を差し引いた自己資本は、前連結会計年度末に比べ33億72百万円減少し、1,171億47百万円となりました。その結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.5ポイント減少し、45.3%となりました。

 

                                                              (単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増 減

 総資産

263,179

 

258,660

 

△4,519

 ( △1.7%)

 自己資本

120,520

 (  45.8%)

117,147

 (  45.3%)

△3,372

 ( △2.8%)

 有利子負債

61,908

 (  23.5%)

72,475

 (  28.0%)

10,567

 (  17.1%)

                                        ( )内は対資産比率、ただし増減欄は増減率

 

 ②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ40億48百万円増加し、254億5百万円となりました。

 営業活動によるキャッシュ・フローは、117億95百万円の資金増加となりました。資金増加は主に減価償却費164億2百万円、たな卸資産の減少33億82百万円等によるものです。その一方で、資金減少は仕入債務の減少64億77百万円、税金等調整前当期純損失15億1百万円等がありました。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、175億67百万円の資金減少となりました。資金減少は主に有形固定資産の取得による支出202億91百万円等によるものです。その一方で、資金増加は関係会社株式の売却による収入26億30百万円等がありました。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、97億18百万円の資金増加となりました。資金増加は主に長・短借入金の増加133億79百万円等によるものです。その一方で、資金減少は社債の償還による支出23億円、配当金の支払11億35百万円等がありました。

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増 減

(百万円)

 営業活動による

 キャッシュ・フロー

30,326

 

11,795

 

△18,531

 

 投資活動による

 キャッシュ・フロー

△26,278

 

△17,567

 

8,710

 

 財務活動による

 キャッシュ・フロー

△2,268

 

9,718

 

11,986

 

 

 ③生産、受注及び販売の実績

 a.生産実績

セグメントの名称

生産高(百万円)

前期比(%)

ダイカスト

141,026

△21.2

住建機器

2,499

△25.7

印刷機器

11,841

△40.8

 (注) 金額は販売価格であり、消費税等を含めていません。

 

 b.受注実績

 ダイカスト事業の生産は、ダイカスト生産方式の特殊性により連続受注生産を主体としています。

 連続受注生産による取引は、一般的には取引先より示された数ヶ月の内示をもとに生産を行い、短納期で受ける確定注文により出荷するという形態をとっています。

 一般的には内示を受注ととらえていますが、取引先によりその確度に差があるため、画一的な受注高の金額表示は困難です。

 また、ダイカスト事業以外の事業の生産は、主に需要予測を考慮した見込生産を主体としています。

 そのため、受注高の金額表示は行っていません。

 c.販売実績

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

ダイカスト

145,869

△21.5

住建機器

9,406

△12.2

印刷機器

15,513

△34.4

 (注) 1.金額には消費税等を含めていません。

 2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りです。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

フォード・モーター

24,701

11.2

ゼネラルモーターズ

24,416

11.1

22,991

13.4

当連結会計年度におけるフォード・モーターに対する販売高は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10に満たないため記載していません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 ①経営成績の分析

イ 売上高

 ダイカスト事業、住建機器事業、印刷機器事業の全ての事業で減収となりました。

 ダイカスト事業は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な感染拡大の影響によって、主要な顧客である自動車メーカーや自動車部品メーカー向けの販売量が減少したため、国内、海外ともに減収となりました。海外は、米国、英国、タイの各拠点で減収となりましたが、中国では増収となりました。住建機器事業は、国内、海外ともに減収となりました。国内では主にオフィスビル向けドアクローザの販売が減少しました。印刷機器事業は、国内、海外ともに減収となりました。国内では先行きに対する不透明感などから設備投資マインドが低下し、主にA1サイズ枚葉オフセット印刷機の分野で市場規模の縮小が続きました。海外では主に北米、欧州向けの輸出が減少しました。

 この結果、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に対して495億46百万円減少(22.5%減)し、1,709億73百万円となりました。

 

ロ 営業損失

 ダイカスト事業、印刷機器事業は減益、住建機器事業は増益となり、全体では減益となりました。

 ダイカスト事業は、減収による影響を原価低減や生産性向上で補うことができず、減益となりました。住建機器事業は、原価低減や経費削減により増益となりました。印刷機器事業は、原価低減や生産性向上に努めたものの、減収の影響、価格競争激化の影響により減益となりました。

 この結果、当連結会計年度の営業損失は、前連結会計年度の営業利益に比べ102億84百万円減少し、17億89百万円となりました。

 

ハ 経常損失

 当連結会計年度の経常損失は、助成金収入の計上による営業外収益の増加はありましたが、営業損失の計上等により前連結会計年度の経常利益に比べ87億69百万円減少し、35百万円となりました。

 

ニ 親会社株主に帰属する当期純損失

 当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は、経常利益の減少、減損損失の増加により、前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益に比べ56億10百万円減少し、6億97百万円となりました。

 

 ②財政状態の分析

 財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しています。

 

 ③資本の財源及び資金の流動性についての分析

イ.キャッシュ・フローの状況

 キャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しています。

 なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりです。

 

前連結会計年度

当連結会計年度

自己資本比率(%)

45.8

45.3

時価ベースの自己資本比率(%)

24.0

15.6

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

2.0

6.1

インタレスト・カバレッジ・レシオ

29.8

12.3

 (注) 自己資本比率:(自己資本)÷(総資産)

時価ベースの自己資本比率:(株式時価総額)÷(総資産)

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:(有利子負債)÷(営業キャッシュ・フロー)

インタレスト・カバレッジ・レシオ:(営業キャッシュ・フロー)÷(利払い)

1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。

2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しています。

3.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている負債を対象としています。(受取手形割引高及びリース債務を除く)

4.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。

5.利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しています。

 

ロ.資金需要

 当社グループにおける主な資金需要は、生産能力向上や生産性向上のための設備投資などの長期資金需要と、製品製造のための材料及び部品購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要です。

 

ハ.財務政策

 当社グループは事業活動のための資金調達について、主として自己資金により充当した上で、必要に応じ、設備投資などの長期資金需要に対しては長期借入債務、運転資金需要に対しては短期借入債務により対応することを基本方針としています。

 なお、借入債務は主に金融機関からの借入によって調達し、また、負債による調達を優先することにより、資本規模の抑制及び全体の資本コストの低減に努めています。

 当連結会計年度の資金調達としては、設備投資に充当するため、130億円の長期借入を2020年1月に実施いたしました。また、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)拡大影響による運転資金確保として50億円の短期借入を2020年4月に実施しております。

 当社では将来の資金安定確保を目的として、従来より70億円のコミットメントライン契約を取引金融機関と締結しておりましたが、事業環境の悪化による資金需要の増加に備えて、新たに取引金融機関から110億円のコミットメントライン契約を2020年6月に締結しております。

 なお、当連結会計年度末において当該契約に基づく実行残高はありません。

 また、株主還元については、配当による還元を基本方針としており、配当政策については「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりです。

 

 ④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表を作成するに当たって、会計上の見積りを必要とする項目については、最も合理的と判断される方法に基づき見積りを実施していますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる可能性があります。

 なお、連結財務諸表作成に当たっての重要な会計方針等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載していますが、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。

 

イ.固定資産の減損

 当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、将来キャッシュ・フロー等を見積り、減損の要否を判定しています。判定の結果、減損が必要と判断された資産については、帳簿価額を回収可能価額まで減損処理しています。今後この回収可能価額が減少した場合は、減損損失が発生する可能性があります。

 

ロ.退職給付関係

 退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しています。これらの前提条件が実際の結果と異なる場合、または変更された場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する退職給付費用及び債務の金額に重要な影響を与える可能性があります。

 

ハ.繰延税金資産

 当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに当たって、将来の課税所得を利益計画に基づいて見積っています。当該見積りについて、見直しが必要になった場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。

 

 なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しています。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当社グループの研究開発活動は、リョービならではの独創的で高品質な商品やサービスを創造し提供するために、ダイカスト研究開発部および建築用品本部技術部が中核となり、グループ内で連携をとりながら行っています。また、印刷機器事業の研究開発活動は、当社子会社のリョービMHIグラフィックテクノロジー株式会社の技術本部で行っています。

 当連結会計年度の研究開発費は1,357百万円で、事業別の主な研究開発の状況は次のとおりです。

 

[ダイカスト事業]

 当事業では、アルミ合金等の材料、金型設計、鋳造・加工技術、工法などの開発を通じて、ダイカスト製品の軽量化、高品質化、用途拡大等に関する研究開発を行っています。また、生産性向上に関する技術開発にも取り組んでいます。

 当事業に係わる研究開発費は696百万円です。

 

[住建機器事業]

 当事業では、ドア周りをいっそう便利に使いやすくする特長ある商品の開発を行っています。利便性、施工性および安全性はもとより、高付加価値商品の開発やバリアフリーなどのユニバーサルデザイン等についても研究開発を行っています。

 当事業に係わる研究開発費は118百万円です。

 

[印刷機器事業]

 当事業では、オフセット印刷機の高品質化、自動化、省力化に加えて、IoT等を活用した印刷周辺機器の研究開発を通じて、高精度で多機能なプリンティングシステムの提供に取り組んでいます。

 当事業に係わる研究開発費は541百万円です。