第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 ボルティング・ソリューション・カンパニーとしてボルト締結に係るすべての課題を解決していくとともにお客様要望を的確に捉え、信頼、安心そして満足を与える製品を供給し、社会への貢献を果たしていく。

(企業理念)

 「ボルティング・ソリューション・カンパニー」として社会の発展に貢献し、地球上に無くてはならない企業をめざす。

(4つの約束)

1.社員の幸せの実現

・雇用の保証と生活の安定の実現 ・自己啓発への援助

2.社会への貢献

・健全な経営の継続 ・地域社会の雇用創造と収益還元

3.顧客との約束

・優れた製品とサービスの安定供給 ・信頼に足る品質の提供 ・納期の厳守

4.株主との約束

・利益責任の完遂 ・永続的企業発展の基盤充実

 

(2)中長期的な経営戦略

 当社グループの企業理念『「ボルティング・ソリューション・カンパニー」として社会の発展に貢献し、地球上に無くてはならない企業をめざす』を実現するために以下の方針を掲げて施策に取り組んでおります。

① 顧客に満足、感動と価値(メリット)を与える「TONE」ブランドを確立するため、製品力と販売力を高め、国内外にソケットレンチをはじめとして、あらゆるボルト締結関連機器を供給する総合工具メーカーとしての確固たる地位を築いてまいります。これにより総合工具メーカーとして多種多様の作業工具を販売できる優位性を保ち、スケールメリットを生かした生産体制を構築し原価低減に努め競争力を高めてまいります。

 

② 「ボルト締結分野」においてお客様が求める価値を的確に捉え、「スピード感と一体感のある製品開発体制」を基軸に保有技術を有効的に活用し、「締結」に関する課題解決に取り組んでおります。「ボルト締結に関することはTONE」、という「信頼」、「安心」、「満足」を提供していくことでTONEファンを獲得すると共に、更なるサービス向上に努め、ボルト締結分野での基盤を強化してまいります。

 

③ 海外市場拡大に注力すべく、未開拓地域へのボルト締結機器類の販売を積極的に進めてまいります。また、電動工具等のボルト締結機器類に留まらず、総合工具メーカーとしての製品ラインアップを活かし、作業工具類、トルク管理機器類等の当社グループが保有する製品群全般を提案することで、既存顧客への売上拡大にも取り組んでまいります。

 

④ モータースポーツを応援することを通じて、プロのメカニックに厳しい環境で製品を使用していただくことで製品に磨きをかけ、顧客に満足を与える製品力を強化してまいります。これによりTONEブランドの浸透を図り、自動車産業へ作業工具、エアー工具、トルク管理機器等の提案及び販売を積極的に推し進めて、売上高の伸長を図ってまいります。

 

(3)経営環境

 昨今の経営環境につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大により、世界規模での急速な経済活動の落ち込み等、深刻な事態に陥っております。国内外における設備投資の見直しや時期延期等の影響を受け、先行きは不透明な状況となっており、その影響に留意していく必要があります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 個人需要の継続及びワクチン接種等の各種政策により経済活動は回復していくと期待されますが、変異株の発生等があり、今後の見通しは不透明であります。従って前年に引き続き、従来とは異なる経営環境となることが予想されます。

 このような厳しい環境のなかで、「ボルト締結分野」における競争優位性の高い新製品群の投入に加え、製造・販売体制強化、徹底した原価低減により競争力の強化を図るとともに、海外拠点の安定稼働によるグローバルな視点での製造及び販売の最適化を進める等、グループ協働で収益力強化に取組んでまいります。

 具体的には、以下の諸課題について優先的に対処すべきと考えております。

 

① 生産力の強化

 より一層の品質管理の向上を図りながら各種製品の製作工期を短縮・納期遵守するとともに、生産効率の向上を図り、経費圧縮に努め、積極的な原価低減に取り組んでまいります。

 

② 販売力の強化

 より多くのユーザーに使ってもらうために、4Pの強化:製品戦略の強化(product)、価格戦略の強化(price)、流通戦略の強化(place)、販売戦略の強化(promotion)に取り組み、製品販売拡大を図ります。また、海外においては欧州、南米、インド等新規国市場へのアプローチを積極的に行い売上確保に努めてまいります。

 

③ 開発力の強化

 「安全性」、「信頼性」をキーワードに新製品開発によるブランド力の強化を最重要項目に掲げ、トルク管理機器の開発強化に努め、新技術の研究開発にも取り組み、新分野への対応力の強化を図ってまいります。

 

④ 品質力の強化

 「ボルト締結分野」において顧客要望を的確に捉え、スピード感のある製品の開発・提供、技術サポート体制を強化するとともに顧客ニーズに適応したきめ細かいソリューション、サービスを提供し顧客満足度の向上を図ってまいります。

 

⑤ 海外事業の展開

 今後の事業展開の中の最重要施策としてグローバル展開・戦略の構築があり、増大する収益機会を確実に捕捉するためベトナムでの事業展開計画を着実に進めてまいります。

 

(5)目標とする経営指標

 当社グループといたしましては、売上高、売上高営業利益率の経営指標を重要視して企業価値の向上に努めてまいります。

 売上高の拡大、本業における適正利益の確保を図ることがより企業体質を強化し成長させ利害関係者の皆様に安定的な利益を還元できるものと考えております。

 

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経済動向による影響について

 当社グループの主要な市場である国内外の市場において、企業収益悪化による設備投資の減少やエンドユーザーである個人の消費動向の減退が、製品需要の減少や競合他社の低価格戦略等による価格競争の激化に進展する可能性があり、当社グループの経営成績に影響を及ぼすと考えられます。このリスクに対して、新市場・新規顧客の開拓、潜在的な需要に応える新製品を販売することで対応する方針です。

 

(2)原材料価格の変動による影響について

 当社グループは、よりコストパフォーマンスが高く品質の良い製品をつくるべく原材料購入に際しては最大限の注力を払っておりますが、特殊鋼をはじめとする金属素材やその他の原材料価格が高騰した場合、原材料購入価格が上がり製造コストが上昇することが考えられます。このリスクに対して、調達先を分散化することで対応する方針です。

 

(3)販売経路について

 当社グループは、機械工具商ルートを中心に販売しておりますが、急速な流通の変革により既存の取引先の業績が悪化し、当社グループの売上高に影響を及ぼすことが考えられます。このリスクに対して、新市場・新規顧客・新規販売ルートを開拓することで対応する方針です。

 

(4)品質問題による影響について

 当社グループは、品質マネジメントシステムISO9001を取得し、その国際規格に基づき、品質等に関する問題が生じないよう厳格な品質管理のもと製品を開発し製造しております。しかし、すべての製品について欠陥がなく、将来においてクレームが発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、多額のコストや当社グループに対する評価に多大な影響を与え、それによる売上の低下は財政状態や経営成績に重要な影響を及ぼすことが考えられます。このリスクに対して、生産物賠償責任保険(PL保険)に加入することで対応する方針です。

 

(5)債権の貸倒れによる影響について

 当社グループは、特に事業の継続性に不安定な取引先に依存していることはありませんが、取引先の倒産や経営不安等により債権回収に支障が生じた場合、当社グループの損益に影響を及ぼすと考えられます。このリスクに対して、与信枠を設定するとともに、前受金制度やファクタリング制度導入することで対応する方針です。

 

(6)有価証券価額の変動による影響について

 当社グループは、主要取引先や取引金融機関と持ち合いにより株式を保有しておりますが、株式市場及び経済環境、企業収益の動向によって株価が下落した場合、減損処理による評価損が発生し、当社グループの損益に影響を及ぼすことが考えられます。このリスクに対して、時価の変動を含めた保有の合理性について、取締役会で検討を行っております。

 

(7)大規模災害による影響について

 当社グループは、不測の災害に備え、危機管理体制の整備に取組んでおりますが、生産施設で発生する災害その他の事象による影響を完全に防止できる保証はなく、生産・納品活動が停止し、財政状態や経営成績に重要な影響を及ぼすことが考えられます。このリスクに対して、危機管理体制を構築し、物理的、人的被害の低減を図るとともに、損害保険に加入し、被害による金銭的負担を担保することで対応する方針です。

 

(8)在庫の評価減による影響について

 当社グループは、綿密な市場調査により需要予測を立て製品を製造し、また、商品を仕入れて販売しております。しかしながら、その需要予測を誤ったり、あるいは景気の悪化等で販売不振に陥れば在庫の滞留期間が長期化し在庫の評価替を行う必要が生じます。このような在庫の評価減が、当社グループの損益に影響を及ぼすことが考えられます。このリスクに対して、適正な在庫水準の維持と滞留在庫の発生を防止することで対応する方針です。

 

(9)模倣品の出現による影響について

 当社グループは、ブランドの重要性を認識し、国内外でのブランド価値向上を目指しております。また、模倣品対策として、国内外での商標の出願及び登録を実施しておりますが、当社ブランドの模倣品が市場に出回った場合、当社グループのブランド価値を毀損し、当社グループの財政状態や経営成績に重要な影響を及ぼすことが考えられます。このリスクに対して、国内外において特許の取得に努めることで対応する方針です。

 

(10)新型コロナウイルス感染症の影響について

 当社グループは、従業員の新型コロナウイルス感染症防止のための対策として、従業員の体調管理・確認の徹底、消毒液の設置、在宅勤務・リモート会議の推進・国内外の出張制限・拠点間移動の抑制・時差出勤や飛沫防止策の導入等に取り組んでおりますが、感染者が発生した場合や行政機関からの要請による生産活動の一時停止が起こった場合は、生産・納品活動の遅延や滞りが発生し、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼすことが考えられます。

 また生産活動への影響としては、国内外からの調達・入荷遅れが考えられますが、特定の調達先に依存せず、分散して調達を行うことで、このリスクを軽減させる方針です。

 また新型コロナウイルス感染症の影響が長期化した場合には、建築・土木市場の縮小及び時期延伸や企業の設備投資意欲の低下により、売上が減少する場合があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、前半は新型コロナウイルス感染症の拡大により、世界規模での急速な経済活動の落ち込み等厳しい状況となりました。後半は国内では経済活動の制限緩和が進み、海外の一部の国ではワクチン接種等の対策が進んだことにより、景気回復の兆しも見られましたが、全体的な景気の先行きは不透明な状況が続いております。

 このような経営環境の中で、当社グループは「『ボルティング・ソリューション・カンパニー』として社会の発展に貢献し、地球上になくてはならない企業をめざす。」ことを企業理念に掲げ、「ボルト締結分野」においてお客様が求める価値を的確に捉え、「スピード感と一体感のある製品開発体制」を基軸に保有技術を有効的に活用し、より多くのお客様に「ボルト締結」に最適な手段を提供するとともに、「締結」に関する課題解決を通じて「満足」「感動」「価値」を提供してまいりました。

 その結果、作業工具類の売上高は、企業活動や個人消費活動が穏やかに回復したことにより、36億7千6百万円となりました。機器類の売上高は、建築需要の鈍化傾向が長引いており24億4千3百万円となりました。

 従いまして、当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は61億2千万円(前年同期比2.9%増)となりました。また、利益面では滞留及び仕入品の在庫評価減が減少したこと等により、営業利益は11億4千6百万円(前年同期比26.5%増)、経常利益は11億9千4百万円(前年同期比28.1%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は8億4千1百万円(前年同期比33.9%増)となりました。

 

 当社グループの当連結会計年度の財政状態は、次の通りであります。

 

(資産)

 当連結会計年度末の資産合計は、94億7千4百万円(前連結会計年度末80億3千5百万円)となり前連結会計年度末に比べ14億3千8百万円増加しました。この主な要因は、流動資産においては現金及び預金の増加14億7千7百万円等によるものであり、固定資産においては、投資有価証券の増加1億1千6百万円等によるものであります。

 

(負債及び純資産)

 当連結会計年度末の負債合計は、14億3千1百万円(前連結会計年度末13億6千6百万円)となり前連結会計年度末に比べ6千5百万円増加しました。この主な要因は、未払法人税等の増加1億3百万円、長期借入金の増加1億円がありましたが、支払手形及び買掛金の減少2億9千4百万円等によるものであります。

 当連結会計年度末の純資産合計は、80億4千2百万円(前連結会計年度末66億6千9百万円)となり前連結会計年度末に比べ13億7千3百万円増加しました。この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加7億2千5百万円等によるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、23億7千4百万円となり、前連結会計年度末に比べ14億7千7百万円の増加となりました。当連結会計年度末におけるキャッシュ・フローの状況のそれぞれの要因は次の通りであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動においては、法人税等の支払額2億4千5百万円等の資金の減少がありましたが、税金等調整前当期純利益11億9千4百万円等による資金の増加により、資金はプラス10億5千万円(前連結会計年度はプラス8億5千2百万円)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動においては、有形及び無形固定資産の取得による支出5千2百万円等により、資金はマイナス4千9百万円(前連結会計年度はマイナス2億6千2百万円)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動においては、自己株式の処分による収入5億2千7百万円がありましたが、配当金の支払に1億1千6百万円等を支出したことにより、資金はプラス4億7千1百円(前連結会計年度はマイナス6億円)となりました。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

国内

6,353,426

94.7

海外

1,279,998

104.8

合計

7,633,424

96.3

(注)1 金額は、販売価格(代理店価格)に基づいております。

2 上記の生産実績には、仕入商品を含んでおります。

3 金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

 見込生産によっているため、受注高並びに受注残高について記載すべき事項はありません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

国内

4,835,251

101.8

海外

1,284,942

107.3

合計

6,120,194

102.9

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次の通りであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

トラスコ中山株式会社

1,439,465

24.2

1,376,661

22.5

株式会社山善

917,705

15.4

929,616

15.2

3 金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行い、提出日現在において判断したものであり、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 なお、新型コロナウイルス感染症の影響等については、不確実性が大きく、将来の業績予測等に反映させることは困難でありますが、現時点において入手可能な情報を基に検証等を行っております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当連結会計年度におけるわが国経済は、前半は新型コロナウイルス感染症の拡大により、世界規模での急速な経済活動の落ち込み等厳しい状況となりました。後半は国内では経済活動の制限緩和が進み、海外の一部の国ではワクチン接種等の対策が進んだことにより、景気回復の兆しも見られましたが、全体的な景気の先行きは不透明な状況が続いております。

 当社グループの当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は61億2千万円(前年同期比2.9%増)となりました。また、利益面では滞留及び仕入品の在庫評価減が減少したこと等により、営業利益は11億4千6百万円(前年同期比26.5%増)、経常利益は11億9千4百万円(前年同期比28.1%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は8億4千1百万円(前年同期比33.9%増)となりました。

 

 各セグメントの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下の通りであります。

(国内)

 作業工具類の売上に関しましては、緊急事態宣言やまん延防止対策等新型コロナウイルス感染症の影響が継続

し、大規模展示会の中止や同行販売等の対面での販売活動の制限が続きましたが、コロナ渦における積極的な新製品リリースや、工具の魅力を伝えることを目的に行っているモータースポーツでのレーサーサポートやレース協賛による継続的な「TONEブランド」のPR活動を推進したところ、コロナ渦による巣ごもり需要やwithコロナの浸透により売上高が安定的に高まったことで、売上は前年を上回りました。

 機器類の売上に関しましては、資材調達難、着工遅れや、着工見直し等新型コロナウイルス感染症による影響が継続している中、EC業界の需要拡大に伴う物流倉庫の拡充や、老朽化インフラの改修工事等建築需要が高まっている状況下において、コードレスタイプの新製品が加わった主力製品「シヤーレンチ」及び「建方1番」製品群や、充実のラインアップを誇る「ナットランナー」製品群の販売促進活動を展開するとともに、ボルト締結に重要な役割を果たす「トルク管理機器」製品群等、競争優位性の高い製品群の拡張に加え、変化、多様化するお客様要望に応えた特殊品対応を行うことによる市場ニーズの把握、新規市場開拓を図る等、顧客需要を満たす提案活動を行った結果、売上は前年を上回りました。

 その結果、売上高は48億3千5百万円(前年同期比1.8%増)となり、セグメント利益は7億5千4百万円(前年同期比31.3%増)となりました。

 

(海外)

 作業工具類の売上に関しましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、生産工場等ユーザーの経済活動が依然として制限されている一方で、封じ込め対策が進んでいる地域では市場回復傾向にあり、そのような中、リモートによる営業活動を展開し新製品及び定番製品の地道な受注活動を積み重ねた結果、売上は前年を上回りました。

 機器類の売上に関しましては、国内同様、主力製品「シヤーレンチ」製品群及び充実のラインアップを誇る「ナットランナー」製品群の販売促進活動を展開するとともに、ボルト締結に重要な役割を果たす「トルク管理機器」製品群等、競争優位性の高い製品群の拡張に加え、新規市場開拓を図る等、顧客需要を満たす提案活動を行いましたが、北米等の一部地域を除いて、建築需要の回復に至らなかったため、売上は前年を下回りました。

 その結果、売上高は12億8千4百万円(前年同期比7.3%増)となり、セグメント利益は3億9千2百万円(前年同期比18.2%増)となりました。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの当連結会計年度の資本の財源及び資金の流動性に関する情報は、次の通りであります。

 当社グループは営業活動によるキャッシュ・フローから安定して資金を獲得し、その獲得した資金で運転資金及び設備資金に充当しており、不足した場合は取引銀行より資金調達を行っております。

 その取引銀行からは運転資金については期限が1年以内の短期借入金により調達し、設備資金につきましては長期借入金によって調達しております。

 なお、取引銀行とは当座貸越契約を締結し、運転資金調達に必要な十分な枠を設定して急な資金需要にも対応できるように備えております。

 当社グループはフリー・キャッシュ・フロー(営業キャッシュ・フロー+投資キャッシュ・フロー)の獲得を重要としており、本業での利益獲得向上、債権債務のバランスを適正に保持する等に努めることに加えて、今後はより一層、適正な在庫を意識して持続的にフリー・キャッシュ・フローを獲得することにより財務体質の強化及び企業価値の向上を目指してまいります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 研究開発活動は、ボルティング・ソリューション・カンパニーとして、今までにない新しい工具を創造し、お客様が求めている便利で使いやすく、そして長くご愛用いただける工具の提供をめざして取り組んでおります。また、TONEブランド戦略としても展開しているモータースポーツのサポートを通じて得た様々な要望を研究開発活動にフィードバックし、新製品開発や既存製品の改良につなげております。

 工具分野においては、ソケット及びジョイント類のサイズラインアップ拡充、木片を含む材料を採用することで滑りにくいグリップを実現したスベランシリーズの拡充、軸部の芯にグラスファイバーを採用するとともに、二重成型により赤黒のコーポレートカラーでデザイン統一しつつ滑りにくいグリップを採用した高強度・高靭性・軽量なハンマーシリーズの拡充、ハイブリッド電動ドライバーに使用可能な先端工具の拡充、口開きサイズの拡大や軽量化とともに、ガタが少ないウォーム機構を採用したハイパーウォームモンキレンチシリーズの拡充を進めております。

 電動工具分野においては、現行使用しているブラシ付きモータからブラシレスモータへの展開を図ってまいります。ブラシレスモータは、エネルギー変換効率が高く、消耗品であるカーボンブラシが不要となり、モータの故障も発生しにくくなるメリットがあります。また、高出力のバッテリを搭載することで、コードレス化を図り、電圧降下の影響を受けず、コードの取り回しがなくなることで、作業効率がよく、安全・安心な作業ができる製品開発を進めております。

 当連結会計年度におきまして、工具分野では、スベランラチェットハンドル、ゴムハンマー及び両口ハンマー、電動ドリル用スタッドボルトセッター、クイックリリースソケットアダプター、オイルフィルターレンチ、ロングホイルナットソケット、雨や汚れに強い素材を使用したスタイリッシュなデザインのツールバックなどを製品化いたしました。

 電動工具分野では、建築・橋梁などの鉄骨工事に使用するトルシア形高力ボルトの締付工具である1次締め専用機建方1番及び本締め機シヤーレンチのコードレスタイプを製品化し、市場ニーズへの対応としては、大径ボルト用予備締め専用機建方1番、鉄骨鉄筋コンクリート造の柱脚対応オフセットアダプタ、熱交換器対応オフセットアダプタ、特殊コードレスシヤーレンチを製品化いたしました。

 また、海外向けとしては、1次締めと角度締め兼用のマルチトルシャット、M36ボルト用シヤーレンチを製品化するとともに、各国の認証に対応し、販売国の拡大に努めております。

 当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は47,484千円であります。

 なお、当社グループにおける研究開発活動は各セグメントに共通するものであり、各セグメントに関連付けた記載を行っておりません。