第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度における経済環境は、国内におきましては、雇用は引き続き高水準を維持しており、消費マインドに持ち直しの兆しがみえ始めております。しかしながら、社会保障費の負担増大や将来不安などから、経済の好循環の実現には至っておらず、個人消費の拡大には必ずしもつながっておりません。また、企業収益や設備投資の好調は限定的であり、先行き不透明な状況が依然として継続しております。
 海外におきましては、米国経済は、新政権の政策への期待などから物価や消費指標の好調がみられましたが、欧州の政治情勢や北朝鮮情勢などにより不安定な状態になりつつあります。メキシコ経済は、現地通貨安や設備投資の低迷などから低成長が続いております。
 中国におきましては、底堅い個人消費に陰りがみえ始めましたが、インフラ投資や不動産販売などの好調により経済成長率の回復傾向が続いております。タイにおきましては、消費マインドの停滞が継続し、依然として景況は緩やかな回復基調に留まっております。

 世界経済全体としては緩やかな回復基調が継続しておりますが、米国の今後の政策や利上げ動向、中国や新興国経済の成長鈍化傾向、政情不安などの不安材料も依然として残っております。
 こうしたなか、当社グループの業績は、売上高1,633億6千8百万円、前年同期比179億7千8百万円の増収(12.4%増)、営業利益は、204億3千1百万円、前年同期比22億8千1百万円の増益(12.6%増)となりました。経常利益は、196億7千8百万円、前年同期比42億8千7百万円の増益(27.8%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、136億5千5百万円、前年同期比32億2千7百万円の増益(30.9%増)となりました。

 

 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

① プレス関連製品事業

自動車関連部門におきまして、国内の自動車新車販売は、一部の不正燃費問題の影響がほぼ解消され、新技術の搭載車や新モデルが好調であることなどから、堅調に推移しました。また、北米向けの国内生産回帰が継続するとともに、平成28年1月に連結子会社化した東プレ東海株式会社の売上が本格的に寄与しました。海外におきましても、「Topre Autoparts Mexico, S.A.de C.V.」が引き続き好調に推移したことから全体として前年同期を上回りました。これにより、プレス関連製品事業全体での売上高は1,096億7千6百万円、前年同期比123億6千1百万円の増収(12.7%増)となりました。セグメント利益(営業利益)は、132億5千3百万円、前年同期比1億8百万円の増益(0.8%増)となりました。

 

② 定温物流関連事業

 冷凍車部門におきまして、トラック市場の好調や、より高品質な製品への代替需要、さらには平成29年9月に強化される排ガス規制に対しての駆け込み需要などから、定温物流関連事業全体での売上高は452億4千8百万円、前年同期比55億9千3百万円の増収(14.1%増)、セグメント利益(営業利益)は、63億5千2百万円、前年同期比21億5千9百万円の増益(51.5%増)となりました。

 

③ その他

 空調機器部門におきまして、住宅用換気システムは、住宅着工戸数の増加が一巡しましたが、電子機器部門におきましては、キーボード「REALFORCE」の新製品を投入し、販売が好調に推移したことなどから、その他の事業全体での売上高は84億4千4百万円、前年同期比2千5百万円の増収(0.3%増)、セグメント利益(営業利益)は、電子機器部門の合理化などにより、8億2千5百万円、前年同期比1千3百万円の増益(1.6%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は270億6千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ20億8千6百万円増加しました。
 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動によるキャッシュ・フローは279億9千1百万円の増加となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益197億5千7百万円、非資金取引である減価償却費100億1千万円、仕入債務の増加51億3千1百万円です。減少要因は、法人税等の支払額43億9千6百万円、たな卸資産の増加40億6千3百万円などです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動によるキャッシュ・フローは210億6千5百万円の減少となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出178億8千4百万円、投資有価証券の取得による支出50億7千1百万円、有価証券の取得による支出34億円です。増加要因は、有価証券の売却及び償還による収入25億9千9百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入19億2千3百万円などです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動によるキャッシュ・フローは47億2千3百万円の減少となりました。主な減少要因は、長期借入金の返済による支出26億3千3百万円、配当金の支払額20億1百万円です。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

プレス関連製品事業

112,103

17.0

定温物流関連事業

41,320

15.9

その他

8,147

1.3

合計

161,571

15.8

(注)1 金額は販売価格によっております。

2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

(2)受注の状況

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

プレス関連製品事業

111,178

9.5

23,092

7.0

定温物流関連事業

54,898

33.4

18,611

107.7

その他

8,612

1.0

1,235

15.8

合計

174,688

15.6

42,938

35.8

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

(3)販売の状況

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

プレス関連製品事業

109,676

12.7

定温物流関連事業

45,248

14.1

その他

8,444

0.3

合計

163,368

12.4

(注)1 主な相手先別の販売実績及びそれぞれの総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

日産自動車㈱

57,546

39.6

57,689

35.3

本田技研工業㈱

19,207

13.2

29,744

18.2

2 上記金額には消費税等は含まれておりません。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 東プレグループは、卓越した技術を駆使して製品・サービスを創造し、社会に貢献することを使命とします。経済的成果を追い求めるだけなく、国際企業として社会から必要とされ、尊敬される企業として、高い倫理観と良識をもって企業活動を遂行します。世界中で働く東プレグループの職員はこの理念を共有し、社会への貢献と企業の永続的な繁栄を求めて行動します。

 こうした基本理念に基づき、株主やお客様、取引先からの信頼と期待に応え、社会とともに成長することを念頭においた経営を実践しております。

 

(2)経営戦略等

 当社グループは、平成26~28年度を実行期間とする第13次中期経営計画を策定しましたが、平成27年度には最終年度の売上目標1,420億円を1年前倒しで達成し、最終年度(平成28年度)には当初の売上目標である連結売上高1,420億円を213億円上回り、1,633億円(15.0%増)となりました。

 そして、当社グループは、新たに平成29年度を始期とした3カ年の第14次中期経営計画を策定し、取組みをスタートしております。本計画は、最終年度の目標を連結売上高2,000億円、連結営業利益240億円、ROE 11.0%とし、グローバル展開を加速させるとともに、市場の動向を見極めながら、多様に変化する環境に柔軟に対応し、さらなる成長と発展を続けてまいります。

 

<第14次中期経営計画ビジョン>

 お客様に必要な提案を出し続け成長の基盤にしよう

<第14次中期経営計画基本方針>

 ① お客様目線を持ち、技術革新やお客様の求める競争力をつける提案を出し続ける

 ② 新拠点進出に備え、工場運営の標準化を確立する(パッケージ化)

 ③ 社員の成長を促進し、経営幹部を見据えた人材育成をする

 ④ 業界No.1の品質を追求する

 

 なお、第14次中期経営計画の詳細につきましては、次のURLからご覧いただくことができます。

(当社ウェブサイト)

 http://www.topre.co.jp/

 

(3)経営環境

 国内経済は、賃上げ率の縮小や為替相場の不安定などの不確定要素も依然として残っておりますが、成長と分配の好循環の実現を目指した政府の各種経済財政政策などにより、雇用・所得環境の改善を背景とした緩やかな回復が期待されております。自動車業界におきましては、平成29年のエコカー減税見直しや未だ残っている軽自動車税増税の影響もありますが、北米向けの国内生産回帰による影響や新技術の搭載車や新モデルは堅調に推移しております。

 また、海外におきましては、米国の新政権の保護主義政策の影響や経済成長の減速傾向、中国における不動産規制の強化や小型車減税の見直し、さらには欧州や新興国の政治情勢など先行き不透明な状況が続いております。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

 このような経営環境のもと、当社グループでは引き続き、コア技術の開発・熟成及び発展、コスト低減、グローバルで「需要のあるところでのモノづくり」を展開・加速させることにより、お客様からの受注に応えられる体制をとってまいります。

 プレス関連製品事業におきましては、国内では、平成28年1月に連結子会社化した「東プレ東海株式会社」にて東海地区事業再編を行い、着実な業績向上を行うとともに「東プレ九州株式会社」において新工場を建設し、自動車生産の国内回帰などに対応した生産体制を構築してまいります。また、「Topre America Corporation」で平成29年稼働にむけて建設中の新工場に対する追加設備投資ならびにオハイオ地区での新工場建設を決定し、生産体制の強化を行ってまいります。

 また、定温物流関連事業におきましては、好調なトラック市場の拡大や高品質な製品への代替需要やお客様の多様なニーズに対応したメンテナンスなどを可能とするサービスセンターの拡充に取り組んでおります。

 当社グループでは、国内生産拠点の基盤を強化するとともに、今後一層の拡大が見込まれる海外展開へのニーズに応えるべく、さらなるグローバルな生産販売体制を構築し、今後の海外市場での事業拡大と収益性を高めてまいります。

 

(5)会計基準の選択に関する基本的な考え方

 当社グループは、資本市場における財務情報の国際的な比較可能性の向上を目的に、グループ内の会計処理基準の整備及びIFRSへの適用について、検討を進めております。

 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

<海外事業について>

 当社グループでは、プレス関連製品事業における海外拠点として、北米地区におきましては米国アラバマ州のTopre America Corporation、メキシコ合衆国ケレタロ州のTopre Autoparts Mexico, S.A. de C.V.、アジア地区におきましては中国広東省の東普雷(佛山)汽車部件有限公司、中国湖北省の東普雷(襄陽)汽車部件有限公司、またタイ王国サムットプラカーン県のTOPRE(THAILAND)CO.,LTD.を設けておりますが、それぞれの国内の景気変動、自動車の販売状況、各種の法律及び規制の発動または変更、為替の変動等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響をおよぼす可能性があります。また、平成27年5月に設立したPT.TOPRE REFRIGERATOR INDONESIAにおきましても、今後同様に影響をおよぼす可能性があります。

<製品の不具合について>

 当社グループは、自動車用プレス部品をはじめ、冷凍機器、空調機器、電子機器等の多様な製品を生産しており、それぞれの製品に合わせた品質保証体制のもとに製品を出荷しております。製品の不具合を防止するため、品質保証に関わる組織の充実を図るとともに、新たな品質管理手法を取り入れるなど体制の強化を進めております。

 また、万が一当社の品質不具合を原因として製造物責任賠償を請求されるような事態に備えるため保険に加入し、こうした事態の発生にともなう費用負担に対応しております。しかしながら、不具合の内容や規模によっては製造業としての当社グループの評価に重大な損失を与え、当社グループの経営成績に影響をおよぼす可能性があります。

<災害等のリスクについて>

 当社グループは国内及び海外において事業を展開しており、台風やハリケーン、地震などの自然災害、またストライキ、騒乱等の影響を受けることが考えられます。これらの事態が発生した事業所では生産活動の停滞や停止が生じる可能性があります。また、取引先においても同様に生産活動に支障をきたす可能性があり、いずれも長期間におよんだ場合には当社グループの経営成績に影響をおよぼす可能性があります。

<移転価格税制について>

 当社は、海外連結子会社各社との間でロイヤリティの受領、製品の輸出などの海外取引を行っております。当該取引は、独立した第三者間で通常行われる取引価格に準じて取引価格を決定しておりますが、税務当局との見解に相違が生じた場合、当社の経営成績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

(1)当連結会計年度末現在で、継続している経営上の重要な契約等は次のとおりであります。

 

技術援助を与えている契約

契約会社名

相手方の名称

国名

契約品目

契約内容

契約期間

東プレ㈱

(当社)

広州東昇機械

有限公司

中国

自動車用

プレス製品・金型

技術情報の提供及び

ノウハウの実施許諾

平成24年8月31日から

平成31年2月17日まで

(注) 上記の技術援助契約において、ロイヤリティーとして相手方が売上げた契約品目の一定割合を受取ることとしております。

 

2)子会社吸収合併契約

 当社は、平成28年12月1日付で当社の100%子会社である東プレ埼玉株式会社と締結した吸収合併契約に基づき、東プレ埼玉株式会社を平成29年4月1日付で吸収合併しております。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

(3)資本業務提携契約

 当社は、平成29年5月11日開催の取締役会におきまして、株式会社 丸順(以下「丸順」といいます)との間で資本業務提携契約、及び丸順から当社に対する第三者割当、ならびに丸順の大株主である今川順夫氏との相対取引により、丸順の株式を取得することについて決議を行い、同日付で資本業務提携契約を締結しました。その後、平成29年6月22日、丸順の約20%の株式を取得して、持分法適用関連会社としました。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

6【研究開発活動】

 当社グループの研究開発活動は当社が一括して行っております。当社の研究開発活動は、中期経営計画(3ヵ年計画)に基づき開発本部制による全社的な立場からの新製品の企画・開発を目的としております。

 開発本部においては当社コア技術を応用して追求分野を広げ新製品の開発・新規事業化を行っており、各事業部においては新機能を追求した新製品、新技術の開発活動を行っております。

 なお、当年度中に支出した研究開発費は、11億2千9百万円であります。

 

研究開発の概要

<プレス関連製品事業>

 自動車向けプレス部門については、車体衝突強度要件の更なる強化に伴う高強度化ニーズに対応する為、1470MPa級冷間ハイテンプレス部品の実用化、980~1180MPa級冷間ハイテンを難成形部品に適用する為の工法開発、ホットスタンプの生産能力向上等の開発を進めております。また、今後増加が予測されるアルミ-鉄ハイブリッドボディに必要な異種材接合技術の調査、開発を行っております。特に、新しい材料を採用する場合の課題に対して、材料から製品まで詳細に評価できる体制を構築しており、多角的な検討が可能となっております。これらの技術を早期にお客様にご採用いただく為に、衝突、構造解析の体制強化を行い、製品性能まで含めた提案活動を進めていきます。

 

<定温物流関連事業>

 冷凍機器部門については、冷凍車用冷凍装置において、エンジン排熱を利用した温水を使わずに冷媒で加温が可能なシステムの開発を行い、小型車用ヒートポンプ加温装置を完成させて販売を開始しました。また環境配慮型電動冷凍装置についても、小型車用の新蓄電型冷凍装置GBSシリーズの販売を開始しました。現在、加温機能を追加した蓄電型冷凍装置の開発に着手し、ラインナップの充実を図っております。

 冷凍コンテナについては、軽量化と耐久性を向上させた中型の新モデルコンテナの生産・販売を開始しました。引き続き、4ナンバー車用小型コンテナやオプション部品のモデルチェンジに着手しており、お客様のニーズに沿った商品開発を推進しております。

 

<その他事業>

 空調機器部門については、自社保有技術を応用した新商品開発に力を入れており、ヒートポンプ技術を応用した制御盤専用冷却装置、送風技術を応用した溶接ヒューム集塵機などの販売を開始しました。引き続き、これらの商品を発展させた新商品開発を展開していきます。

 また、デシカント技術を使った室内環境改善機器として、快適性と省エネ性を両立させた中小ビル向けデシカント換気ユニットの販売を開始しました。更なる快適性と省エネ性を向上させる機器開発を続けるとともに、多用途への展開を推進していきます。

 電子機器部門については、拡大しているPCゲーム市場向け照光キーボードREALFORCE RGBの販売を開始しました。また、多くのお客様からのご支持をいただいているREALFORCEキーボードの、新デザインモデルとテンキ-レスモデルを開発しております。さらに、組込型セキュリティPINパッド、長年培ってきた組込技術を生かし新しいインタ-フェースに対応した組込型タッチパネルモニターや表示用CPUボ-ドの開発など、市場のニ-ズに沿った商品開発を進めております。

 また、自社保有技術である静電容量技術を中心とした新製品の開発・市場の開拓を展開しております。

 

<開発本部>

 開発本部については、冷熱技術、電子技術等の自社保有技術に新技術を加え、新規事業の創出及び既存事業の拡大に繋がる商品の開発を行っております。冷凍・空調機器関連では、ヒートポンプ技術の応用による冷温水同時給水熱源ユニットの開発に着手し、原理機による基本性能の確認をほぼ終了しております。空調機器関連では、住宅向けデシカント換気ユニットの開発を行い、原理機による実住宅実証試験を実施中です。電子機器関連では、静電容量技術を応用した新機能キーボードの商品化を行い、更なる市場拡大に向けた開発に着手しております。

 また、自動車及び冷凍車業界のお客様の軽量化ニーズに対応する為、軽量・高強度な新素材における設計・加工・接合などの技術ノウハウの蓄積を推進しております。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、有価証券の減損、減価償却資産の耐用年数の設定、貸倒引当金、退職給付債務、税効果会計等の重要な会計方針に関する見積り及び判断を行い、それらに対して継続して評価を行っております。その際、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

(売上高と営業利益)

 当連結会計年度の売上高は、自動車関連部門におきまして、国内の自動車新車販売は、一部の不正燃費問題の影響がほぼ解消され、新技術の搭載車や新モデルが好調であることなどから、堅調に推移しました。また、北米向けの国内生産回帰が継続するとともに、平成28年1月に連結子会社化した東プレ東海株式会社の売上が本格的に寄与しました。海外におきましても、「Topre Autoparts Mexico, S.A.de C.V.」が引き続き好調に推移したことから全体として前年同期を上回りました。

 冷凍車部門におきまして、トラック市場の好調や、より高品質な製品への代替需要、さらには平成29年9月に強化される排ガス規制に対しての駆け込み需要などから、当社グループにおける受注及び生産は、前年同期を上回る水準で推移しました。

 空調機器部門におきまして、住宅用換気システムは、住宅着工戸数の増加が一巡したことから、前年同期並みの水準で推移しました。

 また、電子機器部門におきましては、キーボード「REALFORCE」の新製品を投入し、販売が好調に推移しました。

 これらにより、当社グループの業績は、売上高1,633億6千8百万円、前年同期比179億7千8百万円の増収(12.4%増)となりました。

 営業利益は、204億3千1百万円、前年同期比22億8千1百万円の増益(12.6%増)となりました。

(営業外損益と経常利益)

 当連結会計年度の営業外損益は、為替差損を19億3千7百万円計上したため、7億5千3百万円の損失となりましたが、前連結会計年度に比べ、20億5百万円の増益となりました。

 この結果、経常利益は、196億7千8百万円、前年同期比42億8千7百万円の増益(27.8%増)となりました。

(特別損益)

 当連結会計年度の特別損益は、抱合せ株式消滅差益を2億3千7百万円計上しましたが、固定資産除却損を1億1千1百万円、PCB処理引当金繰入を8千5百万円計上したため、7千8百万円の利益となり、前連結会計年度に比べ、11億7千8百万円の減益となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比32億2千7百万円の増益(30.9%増)となり、136億5千5百万円となりました。

 

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

 鋼材をはじめとした素材価格の高騰に対しては、生産活動に支障をきたさぬよう、安定供給の確保を第一に、そして価格面の影響も最小限にすべく対策を講じてきております。しかし、これは、短期的に収束が期待できない重要な課題であると認識しております。

 なお、上記記載内容のうち、将来に関する事項については当連結会計年度末の判断によっております。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性についての分析につきましては、第2[事業の状況]1[業績等の概要]の「(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(5)財政状態の分析

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ208億3千8百万円増加の1,931億2千7百万円となりました。

 流動資産は、主に受取手形及び売掛金や商品及び製品の増加により、前連結会計年度末に比べ89億8千4百万円増加の891億4千6百万円となりました。

 固定資産は、連結子会社における設備投資などにより、工具、器具及び備品ならびに建物及び構築物などの有形固定資産が増加したことから、前連結会計年度末に比べ118億5千3百万円増加の1,039億8千万円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ80億1千万円増加の670億1千5百万円となりました。

 流動負債は、主に支払手形及び買掛金の増加や未払法人税等が増加したことから、521億1千9百万円となりました。

 固定負債では、長期借入金や転換社債型新株予約権付社債の減少により、148億9千5百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産は、主に利益剰余金の増加などから、前連結会計年度末に比べ128億2千7百万円増加の1,261億1千1百万円となりました。