第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 東プレグループは、卓越した技術を駆使して製品・サービスを創造し、社会に貢献することを使命とします。経済的成果を追い求めるだけなく、国際企業として社会から必要とされ、尊敬される企業として、高い倫理観と良識をもって企業活動を遂行します。世界中で働く東プレグループの職員はこの理念を共有し、社会への貢献と企業の永続的な繁栄を求めて行動します。

 こうした基本理念に基づき、株主やお客様、取引先からの信頼と期待に応え、社会とともに成長することを念頭においた経営を実践しております。

 

(2)経営戦略等

 当社グループは、2017年度~2019年度を対象期間とする第14次中期経営計画を策定し、「お客様に必要な提案を出し続け成長の基盤にしよう」を目指すべきビジョンとして、基本方針を実行しています。本計画では、最終年度となる2019年度の数値目標を連結売上高2,000億円、連結営業利益240億円、ROE 11.0%とし、グローバル展開を加速させるとともに、市場の動向を見極めながら、多様に変化する環境に柔軟に対応し、さらなる成長と発展を続けてまいります。

 

<第14次中期経営計画ビジョン>

 お客様に必要な提案を出し続け成長の基盤にしよう

<第14次中期経営計画基本方針>

 ① お客様目線を持ち、技術革新やお客様の求める競争力をつける提案を出し続ける

 ② 新拠点進出に備え、工場運営の標準化を確立する(パッケージ化)

 ③ 社員の成長を促進し、経営幹部を見据えた人材育成をする

 ④ 業界No.1の品質を追求する

 

 なお、第14次中期経営計画の詳細につきましては、次のURLからご覧いただくことができます。

(当社ウェブサイト)

 http://www.topre.co.jp/

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、自動車プレス関連製品、定温物流関連、空調機器関連、電子機器関連を中心とした製品を製造、販売する企業です。製造業として、経営資源の効率的な投入、結果の分析は重要なことと認識しており、そのため、事業別、工場別における「変動費」・「固定費」の管理、分析に力を入れております。その上で、経営上の目標の達成状況を判断するための指標として、「営業利益」、「ROE」を使用しており、効率的な経営が出来ているかの判断をしております。

 同時に、財務状況の健全性を向上させることにも努めており、一定の「自己資本比率」を維持することにより、グループの成長を促進させつつ安定的な財務基盤の構築に努めております。

 

(4)経営環境

 国内経済は、経済再生と財政健全化の同時実現を目指した政府の各種政策の効果もあり、雇用・所得環境の改善を背景とした緩やかな回復が続くことが期待されております。自動車業界におきましては、新車効果の一巡はあるものの、緩やかな景気拡大により国内需要はほぼ横ばいとみられております。

 また、海外におきましては、米国政権の保護主義政策による貿易摩擦の懸念、中国における不動産規制の強化や小型車減税の2017年末での終了、さらには欧州や新興国の政治情勢など先行き不透明な状況が続いております。

 

 

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

 このような経営環境のもと、当社グループでは引き続き、コア技術の開発・熟成および発展、コスト低減、グローバルで「需要のあるところでのモノづくり」を展開・加速させることにより、お客様からの受注に応えられる体制をとってまいります。

 プレス関連製品事業におきましては、国内では、「東プレ東海株式会社」において、新規受注に伴う工場建屋の増設を実施し、生産能力の増強を図ってまいります。また、平成29年5月11日に資本業務提携を行った「株式会社丸順」との協業に伴う各分野でのシナジー(相乗効果)を見込んでおります。海外では、「Topre America Corporation」および「Topre Autoparts Mexico, S.A. de C.V.」の各拠点で2020年中の稼働に向けて追加設備投資を決定し、堅調に推移する米国自動車市場に対して、更なるプレス部品の生産体制の強化を行ってまいります。また、2017年2月に設立した「Topre India Private Limited」において、インドにおける今後の自動車生産の拡大を見込み、生産拠点の建設を決定いたしました。

 定温物流関連事業におきましては、排ガス規制前の駆け込み需要は一巡するものの、好調な宅配向けトラック市場への対応、及びお客様の多様なニーズに対応したメンテナンスなどを可能とするサービス体制の拡充に取り組んでおります。

 当社グループでは、国内生産拠点の基盤を強化するとともに、今後一層の拡大が見込まれる海外展開へのニーズに応えるべく、さらなるグローバルな生産販売体制を構築し、今後の海外市場での事業拡大と収益性を高めてまいります。

 

(6)会計基準の選択に関する基本的な考え方

 当社グループは、資本市場における財務情報の国際的な比較可能性の向上を目的に、グループ内の会計処理基準の整備及びIFRSへの適用について、検討を進めております。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

<海外事業について>

 当社グループでは、プレス関連製品事業における海外拠点として、北米地区におきましては米国アラバマ州のTopre America Corporation、メキシコ合衆国ケレタロ州のTopre Autoparts Mexico, S.A. de C.V.、アジア地区におきましては中国広東省の東普雷(佛山)汽車部件有限公司、中国湖北省の東普雷(襄陽)汽車部件有限公司、またタイ王国サムットプラカーン県のTOPRE(THAILAND)CO.,LTD.を設けておりますが、それぞれの国内の景気変動、自動車の販売状況、各種の法律及び規制の発動または変更、為替の変動等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響をおよぼす可能性があります。また、平成27年5月に設立したPT.TOPRE REFRIGERATOR INDONESIAにおきましても、今後同様に影響をおよぼす可能性があります。

<製品の不具合について>

 当社グループは、自動車用プレス部品をはじめ、冷凍機器、空調機器、電子機器等の多様な製品を生産しており、それぞれの製品に合わせた品質保証体制のもとに製品を出荷しております。製品の不具合を防止するため、品質保証に関わる組織の充実を図るとともに、新たな品質管理手法を取り入れるなど体制の強化を進めております。

 また、万が一当社の品質不具合を原因として製造物責任賠償を請求されるような事態に備えるため保険に加入し、こうした事態の発生にともなう費用負担に対応しております。しかしながら、不具合の内容や規模によっては製造業としての当社グループの評価に重大な損失を与え、当社グループの経営成績に影響をおよぼす可能性があります。

<災害等のリスクについて>

 当社グループは国内及び海外において事業を展開しており、台風やハリケーン、地震などの自然災害、またストライキ、騒乱等の影響を受けることが考えられます。これらの事態が発生した事業所では生産活動の停滞や停止が生じる可能性があります。また、取引先においても同様に生産活動に支障をきたす可能性があり、いずれも長期間におよんだ場合には当社グループの経営成績に影響をおよぼす可能性があります。

<移転価格税制について>

 当社は、海外連結子会社各社との間でロイヤリティの受領、製品の輸出などの海外取引を行っております。当該取引は、独立した第三者間で通常行われる取引価格に準じて取引価格を決定しておりますが、税務当局との見解に相違が生じた場合、当社の経営成績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における経済環境は、国内におきましては、雇用は引き続き高水準を維持しており、個人消費は持ち直しております。また、政府による各種政策及び日本銀行による金融緩和政策の効果もあり、緩やかながらも回復基調が継続いたしました。

 海外におきましては、米国経済は、雇用者数の増加及び失業率の低下に支えられ、物価や消費指標の好調がみられましたが、今後の通商政策をはじめとする政策運営の動向への懸念から、不透明な状況で推移しております。メキシコ経済は、現地通貨安の傾向はやや持ち直しを見せているものの、米国との通商交渉の行方次第では、好調な米国向け輸出に影響が出るなど、先行きは不透明な状況となっております。

 中国におきましては、良好な雇用情勢と所得環境が下支えとなり、個人消費は若干減速しつつも安定的に拡大いたしました。タイにおきましては、個人消費の拡大、世界景気の好調を背景とした財、サービス輸出の好調が下支えとなり、景気は堅調に推移いたしました。

 世界経済全体としては緩やかな回復基調が継続しておりますが、米国の今後の通商政策や利上げ動向、中国や新興国の経済の先行き、金融資本市場の動向などの不安材料も依然として残っております。

 こうしたなか、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a. 財政状態

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ254億9千万円増加の2,176億6千9百万円、負債合計は、前連結会計年度末に比べ29億5百万円増加の689億7千3百万円、純資産合計は、前連結会計年度末に比べ225億8千4百万円増加の1,486億9千5百万円となりました。

b. 経営成績

当連結会計年度の経営成績は、売上高1,911億8千9百万円(前年同期比17.0%増)、営業利益237億3千8百万円(同16.2%増)、経常利益246億6千5百万円(同25.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益168億8千7百万円(同23.7%増)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

プレス関連製品事業は、売上高1,301億6百万円(同18.6%増)、セグメント利益(営業利益)149億3千7百万円(同12.7%増)、定温物流関連事業は、売上高519億8千5百万円(同14.9%増)、セグメント利益(営業利益)77億7千3百万円(同22.4%増)、その他(空調機器部門、電子機器部門)は、売上高90億9千7百万円(同7.7%増)、セグメント利益(営業利益)10億2千8百万円(同24.6%増)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は314億1千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ43億5千万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況は、 営業活動によるキャッシュ・フローは268億7千6百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローは216億5千8百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは6億2千万円の減少となりました。

 

③生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

プレス関連製品事業

129,358

15.4

定温物流関連事業

48,339

17.0

その他

9,164

12.5

合計

186,863

15.7

(注)1 金額は販売価格によっております。

2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

b. 受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

プレス関連製品事業

130,810

117.7

23,795

103.1

定温物流関連事業

47,372

86.3

13,998

75.2

その他

9,432

109.5

1,569

127.1

合計

187,614

107.4

39,363

91.7

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

c. 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

プレス関連製品事業

130,106

18.6

定温物流関連事業

51,985

14.9

その他

9,097

7.7

合計

191,189

17.0

(注)1 主な相手先別の販売実績及びそれぞれの総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

日産自動車㈱

57,689

35.3

64,325

33.6

本田技研工業㈱

29,744

18.2

37,354

19.5

2 上記金額には消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、有価証券の減損、減価償却資産の耐用年数の設定、貸倒引当金、退職給付債務、税効果会計等の重要な会計方針に関する見積り及び判断を行い、それらに対して継続して評価を行っております。その際、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 経営成績等

1)財政状態

(資産合計)

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ254億9千万円増加の2,176億6千9百万円となりました。

流動資産は、主に現金及び預金、受取手形及び売掛金の増加により前連結会計年度末に比べ105億7千9百万円増加の982億4千9百万円となりました。

固定資産は、連結子会社における設備投資などにより、機械装置及び運搬具、工具、器具及び備品ならびに建物及び構築物などの有形固定資産が増加したことから、前連結会計年度末に比べ149億1千1百万円増加の1,194億2千万円となりました。

(負債合計)

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ29億5百万円増加の689億7千3百万円となりました。

流動負債は、主に支払手形及び買掛金が増加したことから、581億3百万円となりました。

固定負債は、主に転換社債型新株予約権付社債の減少により、108億7千万円となりました。

(純資産合計)

当連結会計年度末の純資産合計は、主に利益剰余金の増加などから、前連結会計年度末に比べ225億8千4百万円増加の1,486億9千5百万円となりました。

 

2)経営成績

(売上高と営業利益)

 自動車関連部門におきましては、一部で海外向け国内生産の減少がみられましたが、国内では引き続き順調に推移したことや、海外においてはアメリカやメキシコ、中国での自動車生産の好調、「TOPRE(THAILAND)CO., LTD.」などで新車種向け部品の量産が引き続き好調に推移したことなどにより、全体として前年同期を上回りました。

 冷凍車部門におきましては、宅配向けトラック市場の好調や、排ガス規制への駆け込み需要の影響から中型・大型車が引き続き好調に推移し、受注・生産は、前年同期を上回る水準で推移しました。

 空調機器部門、電子機器部門ともに、産業用送風機、住宅用換気システムやキーボード「REALFORCE」の販売が好調に推移しました。

 これらにより、当社グループの業績は、売上高1,911億8千9百万円、前年同期比278億2千1百万円の増収(17.0%増)となりました。

 営業利益は、237億3千8百万円、前年同期比33億7百万円の増益(16.2%増)となりました。

(営業外損益と経常利益)

 当連結会計年度の営業外損益は、受取配当金3億8千3百万円の計上などにより、9億2千6百万円の利益となり、前連結会計年度に比べ、16億7千9百万円の増益となりました。これは、主に為替差損が16億7千6百万円減少したことなどによります。

 この結果、経常利益は、246億6千5百万円、前年同期比49億8千7百万円の増益(25.3%増)となりました。

(特別損益)

 当連結会計年度の特別損益は、主に投資有価証券売却益2億5千1百万円の計上などにより、1億8千6百万円の利益となり、前連結会計年度に比べ、1億7百万円の増益となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比32億3千2百万円の増益(23.7%増)となり、168億8千7百万円となりました。

3)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は314億1千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ43億5千万円増加しました。

各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは268億7千6百万円の増加となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益248億5千1百万円、非資金取引である減価償却費124億6千7百万円、仕入債務の増加58億6千2百万円です。減少要因は、法人税等の支払額77億6千6百万円、売上債権の増加94億1千2百万円などです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは216億5千8百万円の減少となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出221億6千1百万円、有価証券の取得による支出30億4千9百万円、定期預金の預入による支出24億7千4百万円、投資有価証券の取得による支出15億1百万円です。増加要因は、有価証券の売却及び償還による収入36億4千6百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入30億8千6百万円などです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは6億2千万円の減少となりました。主な減少要因は、長期借入金の返済による支出13億9千万円、短期借入金の返済による支出13億2千6百万円、配当金の支払額27億7千7百万円です。主な増加要因は長期借入金の借入による収入41億6千3百万円です。

 

b. 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、鋼材をはじめとした素材価格の高騰に対しては、生産活動に支障をきたさぬよう、安定供給の確保を第一に、そして価格面の影響も最小限にすべく対策を講じてきております。しかし、これは、短期的に収束が期待できない重要な課題であると認識しております。

 また、前述の「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題」に記載のとおり、諸所の課題を認識しており、体制の構築等に取り組んでおります。

 

c. 資本の財源及び資金の流動性

資金需要

 当社グループの資金需要は、主に運転資金需要と設備資金需要となっております。

運転資金需要は生産活動に必要な材料及び部品の仕入、製造費、また販売費及び一般管理費等の営業費用等であります。設備資金需要は工場建設費用、機械装置及び金型等の投資等によるものであります。

 

財務政策

当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては内部資金の充当を基本としています。不足となった場合は、運転資金は短期借入金、設備資金は長期借入金及び社債の発行により資金調達しております。

設備資金の調達は、国内・海外子会社を含めたグループ全体の長期的な投資計画に基づき、当社で調達計画を作成し、一元管理しております。

 

d. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 前述の「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための指標として、「営業利益」、「ROE」、「自己資本比率」等を使用しておりますが、それぞれの指標の直近の推移、及び中期経営計画(中計)の当連結会計年度末における達成度は以下のとおりとなっております。

 

指標

中期経営計画

(3ヵ年)

2017年3月期

(中計1年目)

2018年3月期

(中計2年目)

中期経営計画

達成度

連結売上高

2,000億円

1,633億円

1,918億円

95.9%

連結営業利益

240億円

204億円

237億円

98.7%

ROE

11.0%以上

12.1%

13.1%

100%

自己資本比率

61.7%

64.3%

 

 

e. セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(プレス関連製品事業)

自動車関連部門におきましては、一部で海外向け国内生産の減少がみられましたが、国内では引き続き順調に推移したことや、海外においてはアメリカやメキシコ、中国での自動車生産の好調、「TOPRE(THAILAND)CO., LTD.」などで新車種向け部品の量産が引き続き好調に推移したことなどにより、全体として前年同期を上回りました。この結果、プレス関連製品事業全体での売上高は1,301億6百万円、前年同期比204億3千万円の増収(18.6%増)となりました。セグメント利益(営業利益)は、149億3千7百万円、前年同期比16億8千4百万円の増益(12.7%増)となりました。

セグメント資産は、主に現金及び預金、建設仮勘定の増加により、前連結会計年度末に比べ189億5千4百万円増加の1,603億5百万円となりました。

(定温物流関連事業)

冷凍車部門におきましては、宅配向けトラック市場の好調や、排ガス規制への駆け込み需要の影響から中型・大型車が引き続き好調に推移し、受注・生産は、前年同期を上回る水準で推移しました。この結果、定温物流関連事業全体での売上高は519億8千5百万円、前年同期比67億3千7百万円の増収(14.9%増)、セグメント利益(営業利益)は、77億7千3百万円、前年同期比14億2千1百万円の増益(22.4%増)となりました。

セグメント資産は、主に現金及び預金、受取手形及び売掛金の増加により、前連結会計年度末に比べ57億7千9百万円増加の459億7千万円となりました。

(その他)

空調機器部門、電子機器部門ともに、産業用送風機、住宅用換気システムやキーボード「REALFORCE」の販売が好調に推移しました。その結果、その他の事業全体での売上高は90億9千7百万円、前年同期比6億5千3百万円の増収(7.7%増)、セグメント利益(営業利益)は、空調機器部門における子会社合併の効果、電子機器部門の合理化などにより、10億2千8百万円、前年同期比2億3百万円の増益(24.6%増)となりました。

セグメント資産は、主に現金及び預金の増加により、前連結会計年度末に比べ7億5千8百万円増加の113億9千4百万円となりました。

 

4【経営上の重要な契約等】

(1)当連結会計年度末現在で、継続している経営上の重要な契約等は次のとおりであります。

 

技術援助を与えている契約

契約会社名

相手方の名称

国名

契約品目

契約内容

契約期間

東プレ㈱

(当社)

広州東昇機械

有限公司

中国

自動車用

プレス製品・金型

技術情報の提供及び

ノウハウの実施許諾

平成24年8月31日から

平成31年2月17日まで

(注) 上記の技術援助契約において、ロイヤリティーとして相手方が売上げた契約品目の一定割合を受取ることとしております。

 

2)子会社吸収合併契約

(東プレ埼玉株式会社)

 当社は、平成28年10月31日開催の取締役会において、当社の連結子会社である東プレ埼玉を吸収合併することを決議し、平成28年12月1日付で合併契約を締結し、平成29年4月1日付で吸収合併いたしました。

a. 取引の概要

①結合当事企業の名称及びその事業の内容

結合当事企業:東プレ埼玉株式会社

事業の内容:自動車用プレス関連製品の製造

②企業結合日

平成29年4月1日

③企業結合の法的形式

当社を吸収合併存続会社、東プレ埼玉株式会社を吸収合併消滅会社とする吸収合併方式

④結合後企業の名称

東プレ株式会社

⑤取引の目的を含む取引の概要

 当社は、グループ会社間の業務および人材活用の効率化を図るため、連結子会社で自動車プレス部品を製造している東プレ埼玉株式会社を吸収合併することといたしました。

b. 実施した会計処理の概要

 「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号)に基づき、共通支配下の取引として処理しております。

 

(東プレ岐阜株式会社)

 当社は、平成29年7月14日開催の取締役会において、当社の連結子会社である東プレ岐阜を吸収合併することを決議し、平成29年8月1日付で合併契約を締結し、平成29年10月1日付で吸収合併いたしました。

a. 取引の概要

①結合当事企業の名称及びその事業の内容

結合当事企業:東プレ岐阜株式会社

事業の内容:空調機器部品の製造

②企業結合日

平成29年10月1日

③企業結合の法的形式

当社を吸収合併存続会社、東プレ岐阜株式会社を吸収合併消滅会社とする吸収合併方式

④結合後企業の名称

東プレ株式会社

⑤取引の目的を含む取引の概要

 当社は、グループ会社間の業務および人材活用の効率化を図るため、連結子会社で空調機器部品を製造している東プレ岐阜株式会社を吸収合併することといたしました。

b. 実施した会計処理の概要

 「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号)に基づき、共通支配下の取引として処理しております。

 

 

(3)資本業務提携契約

 当社は、平成29年5月11日開催の取締役会におきまして、株式会社 丸順(以下「丸順」といいます)との間で資本業務提携契約、及び丸順から当社に対する第三者割当、ならびに丸順の大株主である今川順夫氏との相対取引により、丸順の株式を取得することについて決議を行い、同日付で資本業務提携契約を締結しました。その後、平成29年6月22日、丸順の約20%の株式を取得して、持分法適用関連会社としました。

 詳細は、以下に記載のとおりであります。

 

(資本業務提携及び株式の取得)

 平成29年5月11日開催の取締役会におきまして、下記のとおり、株式会社 丸順(以下「丸順」といいます)との間で資本業務提携契約、及び丸順から当社に対する第三者割当、ならびに丸順の大株主である今川順夫氏との相対取引により、丸順の株式を取得する契約を締結する決議を行いました。その後、平成29年6月22日、丸順の約20%の株式を取得して、持分法適用関連会社としました。

 

1.資本業務提携と株式取得の理由

 平成29年5月11日公表の平成29年4月を始期に、3か年(2017年~2019年度)を対象とした、中期経営計画「第14次中期経営計画」を掲げ、国内基盤の強化とさらなるグローバル化を推し進め、「需要のあるところでのモノづくり」の拡大を図っております。この度、丸順と協業を行うことで、後記「2.資本業務提携の概要 (1)業務提携の内容」に記載のとおり、生産、技術、購買などの各分野でのシナジー(相乗効果)が見込まれるため、本資本業務提携契約の締結に至りました。

2.資本業務提携の概要

(1)業務提携の内容

 当社と丸順は、以下の項目について業務提携を推進することで合意しております。

 1.国内外拠点における生産及び金型調達の補完

 2.幹部の派遣による人材交流と経営ノウハウの共有

 3.技術領域における人材・保有技術などの交流

 4.共同購買の検討・推進

(2)資本提携の内容

  ①株式取得の方法及び株数

 

取得先

方法

株数

第三者割当増資後の

発行株式総数に対する割合

(1)

丸順

自己株式

1,004,900株

9.70%

(2)

丸順

第三者割当

586,200株

5.66%

(3)

今川 順夫氏

相対取引

479,600株

4.63%

合計

2,070,700株

19.99%

  ②株式取得期日   平成29年6月22日

 上記により、丸順は当社の持分法適用関連会社となりました。

3.本資本業務提携の相手先の概要(平成29年3月31日時点)

(1)名称

株式会社丸順

(2)所在地

岐阜県大垣市上石津町乙坂130- 1

(3)代表者の役職・氏名

代表取締役社長 齊藤 浩

(4)事業内容

自動車用車体プレス部品・精密プレス部品の製造、

及び各種金型の設計・製作

(5)資本金

10億3,755万円

(6)設立年月日

昭和35年1月4日

(7)純資産

連結6,942百万円 (単体)△1,243百万円

(8)総資産

連結47,015百万円 (単体)19,384百万円

(9)大株主及び持株比率

(平成29年3月31日現在)

今川 喜章

10.51%

株式会社丸順

10.29%

本田技研工業株式会社

10.12%

今川 順夫

9.82%

太平洋工業株式会社

4.75%

名古屋中小企業投資育成株式会社

3.80%

丸順取引先持株会

3.39%

今村金属株式会社

3.38%

株式会社三菱東京UFJ銀行 (注)

3.33%

株式会社大垣共立銀行

3.07%

有限会社イマガワ

3.07%

(10)上場会社と

当該会社の関係

 

資本関係

該当事項はありません。

人的関係

該当事項はありません。

取引関係

当社は当該会社との間には、自動車部品及び自動車部品製造用専用設備などの取引関係があります。

関連当事者への

該当状況

該当事項はありません。

(注)株式会社三菱東京UFJ銀行は平成30年4月1日付けで株式会社三菱UFJ銀行に商号変更しております。

 

4.日程

(1)契約締結日

平成29年5月11日

(2)株式取得日

平成29年6月22日

 

 

5【研究開発活動】

 当社グループの研究開発活動は当社が一括して行っております。当社の研究開発活動は、中期経営計画(3ヵ年計画)に基づき開発本部制による全社的な立場からの新製品の企画・開発を目的としております。

 開発本部においては当社コア技術を応用して追求分野を広げ新製品の開発・新規事業化を行っており、各事業部においては新機能を追求した新製品、新技術の開発活動を行っております。

 なお、当年度中に支出した研究開発費は、11億4千8百万円であります。

 

研究開発の概要

<プレス関連製品事業>

 自動車向けプレス部門については、車体衝突強度要件の強化に伴い今後増加が見込まれるホットスタンプと同等の強度が見込める1470MPa級冷間ハイテンプレス部品の量産化に向けた開発を進めております。超ハイテン材の適用部位拡大に伴い課題となる溶接技術についても同時に開発を進めており、量産品質確保に向けた取り組みを行っています。また、今後の軽量化ニーズの拡大に伴いアルミの成形、接合技術開発を進めており、量産を見据えた体制構築を行っていきます。そして、CAE関連設備を増強し、成形及び衝突解析のスピードを速めてお客様の開発スピードに見合った提案活動を行っていきます

 

<定温物流関連事業>

 冷凍機器部門については、冷凍車用冷凍装置の差別化を図るべく、ヒートポンプ技術を利用した冷媒加温システムの開発を進めラインナップの充実に取り組んでおり、小型車向けヒートポンプ加温装置の他、2室用冷加温マルチタイプの販売を開始しました。また環境配慮型電動冷凍装置については電気トラック向け冷凍装置の開発を行っており、市場での実用評価を計画しております。

 冷凍コンテナについては、間仕切りや庫内灯などのオプション品の開発を行い販売を開始しました。また軽車両用コンテナのモデルチェンジを進めており、大手ユーザー様への販売を目指しております。

 引き続き、お客様のニーズに沿った商品開発を推進していきます。

 

<その他事業>

 空調機器部門については、自社保有技術であるヒートポンプ技術や送風技術を活かして開発した制御盤専用冷却装置、溶接ヒューム集塵機について、シリーズ化を行い、製品ラインナップの充実を図りました。今年度からは他用途への展開を進めていきます。

 中小ビル向けデシカント外気処理機についてはZEB実証事業ビルへの導入が始まりました。この実証事業ビルでの検証を実施し、ZEB化への有効なアイテムとして認知されるよう展開していきます。また、このデシカント技術を活かした他用途製品の開発を進めていきます。

 電子機器部門については、主力商品で多くのお客様からご支持をいただいているREALFORCEキーボードシリ-ズのフルキ-モデルとテンキ-レスモデルをフルモデルチェンジし、販売を開始しております。今後はREALFORCEラインナップの充実を図っていきます。さらに、標準仕様の組込型セキュリティPINパッド、長年培ってきた組込技術を生かし新しいインタ-フェースに対応した組込型タッチパネルモニターや表示用CPUボ-ドの開発など、市場のニ-ズに沿った商品開発を進めております。

 また、自社保有技術である静電容量技術を中心とした新製品の開発・市場の開拓を展開しております。

 

<開発本部>

 開発本部については、冷熱技術、電子技術等の自社保有技術に新技術を加え、新規事業の創出及び既存事業の拡大に繋がる商品の開発を行っております。冷凍・空調機器関連では、ヒートポンプ技術応用商品として冷温水同時給水熱源ユニットの原理機による基本性能の確認を終了し、プロトタイプによるフィールド検証に向け展開しております。空調機器関連では、住宅向けデシカント換気ユニットの開発を行い、製品化に向け空調機器部に移管が完了しました。電子機器関連では、静電容量技術を応用した新たな市場開拓を目標に開発に着手しております。

 また、自動車及び冷凍車業界のお客様の軽量化ニーズに対応する為、軽量・高強度な新素材における設計・加工・接合などの技術ノウハウの蓄積を推進しております。