(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間における国内経済は、個人消費は底堅く、設備投資も持ち直しの動きが見られ全体としては回復基調を維持した一方、中国経済に対する警戒感などから先行きに不透明感が残る状況で推移しました。海外(1月~6月)においては、米国経済は、年初における米北東部による悪天候の影響や西海岸湾岸スト、原油価格の下落に伴うエネルギー関連企業の設備投資削減等があったものの、労働市場の改善を背景に個人消費は底堅く推移しました。欧州経済は、原油安や金融緩和、ユーロ安を背景に回復テンポは遅いものの改善が続きました。
このような環境下、当社グループは、長期経営ビジョン「三和グローバルビジョン2020 第一次3ヵ年計画」の最終年度を迎え、成長基盤の更なる強化に向け、国内においては、受注拡大やグループ各社の連携による多品種化の完全定着を進めるなど今後の成長に向けた基盤整備に注力しました。米国では、ドア事業等のコア事業の強化や新製品拡充によるシェア拡大や品質改善に努めました。欧州では、生産性の向上に注力すると共に前年度買収したアルファ社とのシナジー効果創出に努めるなど基盤強化を行いました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は、国内業績が好調であったことに加え円安の影響、買収したアルファ社の業績が寄与し前年同四半期比9.9%増の160,926百万円となりました。利益面では、米国における原材料コストの上昇と全セクターにおける販売管理費の増加により、営業利益は、前年同四半期比15.3%減の6,051百万円、経常利益は、前年同四半期比17.4%減の5,640百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同四半期比1.8%減の3,226百万円となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
①日本
主力のシャッター・ドアが増収となり、多品種化商品である間仕切・エントランス・エクステリアも大幅増収となったことにより、売上高は前年同四半期比5.4%増の85,132百万円となりました。利益に関しましては、事業拡大のための支出や人件費等が増加したものの増収効果により前年同四半期比4.8%増の7,104百万円のセグメント利益となりました。
②北米
ドア事業が微増収になり、自動ドア事業は大幅増収となりましたが、開閉機事業、車両用ドアが減収となり、全体としてはほぼ横ばいに推移しましたが、円安の影響もあり前年同四半期比17.9%増(外貨ベースでは0.1%増)の51,330百万円となりました。利益に関しましては、コスト削減に注力したものの、材料費が高騰したことにより前年同四半期比53.0%減の667百万円のセグメント利益となりました。
③欧州
欧州全体で厳しい状況が続き、既存事業では減収となりましたが前年度買収したアルファ社の業績が寄与し、売上高は前年同四半期比10.7%増(外貨ベースでは15.7%増)の24,386百万円となりました。利益に関しましては、固定費削減にも注力しましたが、既存事業の減収と販売価格値下がりによる影響により前年同四半期に比べ77百万円悪化し187百万円のセグメント損失となりました。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、主に税金等の支払による現金及び預金の減少や売上債権の回収により、前連結会計年度末と比べ6,145百万円減少し317,181百万円となりました。負債は、主に社債の償還や未払法人税等の減少により、前連結会計年度末と比べ7,296百万円減少し189,282百万円となりました。純資産は、主に親会社株主に帰属する四半期純利益を計上したことにより利益剰余金が増加したことから、前連結会計年度末と比べ1,151百万円増加し127,899百万円となりました。以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末と比べ1.1ポイント改善し40.2%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ6,028百万円減少し52,576百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、主に売上債権の回収、税金等調整前四半期純利益を計上したことにより10,180百万円の資金増加(前年同四半期連結累計期間は8,485百万円の資金増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有価証券・投資有価証券の取得による支出や固定資産の取得により9,751百万円の資金減少(前年同四半期連結累計期間は18,866百万円の資金減少)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払や借入金の返済及び社債の償還により6,287百万円の資金減少(前年同四半期連結累計期間は5,692百万円の資金増加)となりました。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財政上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
また、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており(平成26年6月26日開催の当社第79期定時株主総会において承認可決)、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
1 基本方針の内容の概要
当社グループは、「安全、安心、快適を提供することにより社会に貢献する」ことを使命と定め、この使命を具現化した商品とサービスをお客様に提供することにより、当社企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に取り組んでおります。
その上で、当社グループは以下を経営理念として定め、これらを実践することが、当社グループの企業価値の源泉であると考えています。
<目指す姿>
①お客さますべてが満足する商品、サービスを提供する
②世界の各地域で評価されるグローバルな企業グループとなる
③個人の創造力を結集してチームワークにより企業価値を高める
かかる経営理念のもと、現在、当社グループは、日本における強固な事業基盤を基礎としつつ、米国、欧州、中国(アジア)等の世界主要地域に事業展開しています。かかる各地域でその地域特性を生かした販売・調達・生産・技術開発及び新ビジネスの開拓を各々の地域のグループ会社が分担するとともに、当社グループとしてグローバル・シナジーを最大限に発揮することが、お客様が満足する競争力の高い製品・サービスを提供するために必要と考えております。また、当社グループは、「日・米・欧における『動く建材』の不動のトップ・ブランド」を目指した取組みを行っておりますが、ブランドの育成・確立は一朝一夕にできるものではなく、役職員が一丸となって、お客様に対し、安全・安心・快適を中長期的に安定的に提供するとともに、社会の期待と信頼に応えるべく情報公開の拡充や法令遵守・環境保全・社会貢献等による企業の社会的責任の達成等を図ることで、はじめて皆様からの信頼を得られるものと考えております。
これらの取組みによって、当社グループの企業価値及び株主共同の利益を持続的かつ長期的に向上させるためには、株主の皆様はもとより、お客様、取引先、従業員、地域関係者等のステークホルダーとの適切な関係を維持、発展させていくことが極めて重要であり、これらのステークホルダーの利益にも十分配慮した経営を行う必要があります。
従って、当社の株券等の大量取得の提案を受けた場合、その大量取得が当社の企業価値及び株主共同の利益に及ぼす影響を適切に判断するためには、買収者の大量取得の目的、買収者の提案する事業計画の実現可能性・適法性、当社グループのブランド・人的資源を含む有形無形の経営資源、ステークホルダーに与える影響とそれが企業価値に及ぼす影響、世界中の各地域の有機的結合により実現されるシナジー効果等、当社グループの企業価値を構成する要素が十分に把握される必要があります。
当社は当社株主の在り方について、株主は市場における自由な取引により当社株式を取得した株主に必然的に決まるものと認識しており、会社の支配権の移転を伴う買付提案に応じるか否かの判断も、最終的には、当社株主の総体的意思に委ねられるべきものと考えています。しかし、上記の様々な要素に鑑みて、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資さない当社株券等の大量取得を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者としては適切でないと考えております。
具体的には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、当社の取締役会や株主が株式の大量取得の内容等について検討し、あるいは当社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、当社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、当社の企業価値・株主共
同の利益に資さないものも少なくありません。このように当社株式の大量取得を行う者が当社の企業価値の源泉を理解し、中長期的に確保し、向上させられる者でなければ、当社の企業価値・株主共同の利益は毀損されることになります。
2 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の上記基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
(1)企業価値及び株主共同の利益の確保・向上の実現に向けた取組みについて
当社では、上記基本方針の実現に資する取組みとして、平成25年5月に策定した長期経営ビジョン「三和グローバルビジョン2020」を実行することにより、当社グループの経営資源を有効に活用し、当社グループの企業価値及び株主共同の利益の向上を実現していく考えであります。
当社グループは、長期経営ビジョン『三和2010ビジョン』(平成13年から平成24年)にて掲げた基本方針に基づき、国内においては、シャッター依存型からドア・フロント・間仕切・ステンレスなどの多品種化を進展させました。また、欧州・アジア各地域への進出により、日本、米国、欧州、アジアの4極に拠点を築き、グローバル化の基礎を構築しました。残された課題としては、アジア事業の拡大、サービス事業のグローバル展開、グローバルシナジーの強化などがあります。以上の成果と課題を踏まえ、『三和2010ビジョン』の基本構想である「企業価値創造のグローバルグループ経営」を継承し、グローバル経営を初期段階から新たな飛躍の段階へと進化させるため、長期経営ビジョン『三和グローバルビジョン2020』を次のとおり策定しました。
「三和グローバルビジョン2020」
「動く建材」のグローバル・メジャーとして、世界中のお客様に安全・安心・快適な商品とサービスを提供する。
○日・米・欧における不動のトップブランド
○サービス分野のビジネスモデル確立
○アジアを中心とした新興国でのシャッター・ドア事業を拡大し、トップブランドに育成する
○グローバル市場におけるグループシナジーの推進
(2)企業価値及び株主共同の利益の向上の基盤となる仕組み
当社は、当社グループの企業価値及び株主共同の利益の向上の基盤として、従来よりコーポレート・ガバナンス及び企業の社会的責任への取り組みの強化を図っております。
①コーポレート・ガバナンスの強化
当社では、執行役員制度を導入し、取締役会における経営意思決定と執行役員の業務執行を分離することにより、経営の効率化と取締役が執行役員の業務執行を監督する機能について強化を図ってまいりました。また、経営の客観性、公正性を高めるため、社外取締役1名、社外監査役2名をそれぞれ選任しており、いずれの社外取締役、社外監査役も独立役員として指定しております。
当社は、今後も、コーポレート・ガバナンスの強化に注力し、効率性かつ透明性の高い企業経営を実現することで企業価値及び株主共同の利益の向上に努めてまいります。
②企業の社会的責任
当社グループが、持続的な発展を続けるためには、世界各国、地域社会に対し積極的に貢献し、企業の社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)を果たすことにより、社会からの信頼を高めていくことが必要不可欠であります。当社グループは、引き続き法令遵守、環境保全、社会貢献等のための活動を推進していきます。
3 本プラン(上記基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み)の内容の概要
本プランは、上記基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みであり、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、又は向上させることを目的とするものです。
本プランは、当社株券等に対する買付等(①当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付その他の取得、又は②当社が発行者である株券等について、公開買付けを行う者の株券等所有割合及びその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け等)を行おうとする者(以下「買付者等」といいます。)が従うべき手続等について定めております。
具体的には、買付者等には、買付等に先立ち、意向表明書及び買付情報等を記載した買付説明書等を当社に提出していただきます。これを受け、独立委員会において、独立した専門家の助言を得ながら、買付者等から提出された情報や当社取締役会から提出された代替案(もしあれば)等の検討、買付者等と当社取締役会から提出された事業計画等に関する情報収集・検討、買付者等との協議・交渉等を行うとともに、当社においては、適時に情報開示を行います。
独立委員会は、本プランに定める手続を遵守しない買付等や当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に対する明白な侵害をもたらす虞のある買付等であって、かつ、本新株予約権の無償割当てを実施することが相当である場合等には、取締役会に対し、新株予約権の無償割当てを実施すべき旨を勧告します。この新株予約権には、買付者等による権利行使は原則として認められない旨の行使条件及び原則として当該買付者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得する旨の取得条項等が付されております。
当社取締役会は、独立委員会の勧告等を最大限尊重して新株予約権の無償割当ての実施又は不実施に関する会社法上の機関として決議を行うものとし、また、株主意思確認総会が開催された場合には、これに従うものとします。買付者等は、本プランに従い当社取締役会が新株予約権の無償割当ての不実施に関する決議を行うまでの間、買付等を行ってはならないものとします。
本プランの有効期間は、平成29年3月期に係る定時株主総会の終結の時までとなります。但し、有効期間満了前であっても、(i)当社株主総会において本プランに係る新株予約権の無償割当てに関する事項についての取締役会への委任を撤回する旨の決議がなされた場合、又は(ii)取締役会において本プランを廃止する旨の決議がなされた場合は、その時点をもって本プランは廃止されるものとします。
4 基本方針の実現に資する特別な取組み及び本プランに対する取締役会の判断及びその理由
当社取締役会は、上記2「当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組みの概要」に記載の各施策が、いずれも当社の企業価値及び株主共同の利益を確保し、向上させることを目的とするものであることから、基本方針に沿うものであり、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでもないと判断しております。
また、当社取締役会は、本プランについても、第79期定時株主総会において株主の皆様の承認を得ていること、その有効期間が3年間であり、さらに、本プランの有効期間満了前であっても、当社株主総会又は取締役会の決議によりいつでも廃止できるとされていること、当社経営陣から独立した者によって構成される独立委員会が設置されており、本プランにおける対抗措置の発動に際しては独立委員会による勧告を経ることが必要とされていること、本プランの内容として合理的な客観的要件が設定されていること、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則を全て充足していることなどから、基本方針に沿うものであり、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでもないと判断しております。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は1,853百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。