当連結会計年度における国内経済は、個人消費の持ち直しや住宅着工戸数の増加もあり、緩やかながら回復基調となりましたが、非住宅分野の建築市場は力強さを欠く状況で推移しました。海外(1月~12月)においては、米国経済は、住宅市場と消費者支出が牽引し底堅く推移し、年末には新政権の期待感から金融・為替市場が好転するなど総じて緩やかながら拡大が続きました。欧州経済は、個人消費、設備投資が堅調で全体的に回復基調となりましたが、英国のEU離脱問題、米国大統領選挙の結果が懸念材料となり、先行きに不透明感が強まりました。
このような環境下、当社グループは、今年度から長期経営ビジョン「三和グローバルビジョン2020」第二次3ヵ年計画をスタートさせ、「グローバル・メジャー」としての競争力を強化するため、グループ一丸となり取り組んでおります。国内においては、非住宅建材市場が停滞する環境下、既存事業の強化、多品種化による更なる成長、連携による事業強化・拡大、防火設備の新しい検査・報告制度への対応に注力しました。米国では、基幹事業の強化及び成長、川下事業戦略に注力し、シェア拡大に努めました。欧州では、耐火ドアの全欧州への拡販、セクショナルガレージドアのシェア拡大を推進するとともにノルスード社(フランス)を買収し、産業用ドア事業の強化を図りました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は、国内事業の減収と円高の進行により、前連結会計年度に比べ3.2%減の353,922百万円となりました。利益面では、営業利益は、前連結会計年度に比べ1.6%減の26,440百万円、経常利益は、前連結会計年度に比べ3.4%減の25,278百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ16.7%増の17,070百万円となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
①日本
売上高は、多品種化の推進により間仕切が堅調、メンテサービス事業も増収となりましたが、オフィス・店舗などの非住宅用が伸びず、重量シャッター、ビルマンションドア等の基幹商品が減収となったことから、前連結会計年度に比べ2.8%減の196,455百万円となりました。利益に関しましては、数量減の影響が大きく、コストアップの抑制に努めましたが、前連結会計年度に比べ11.2%減の20,141百万円のセグメント利益となりました。
②北米
売上高は、主力のドア事業が増収となり、自動ドア事業、施工・サービス事業も好調に推移し、外貨ベースでは4.3%増となりましたが、円高の影響により、前連結会計年度に比べ5.7%減の103,725百万円となりました。利益に関しましては、増収効果に加え、材料費低減等により、前連結会計年度に比べ25.2%増の7,267百万円のセグメント利益となりました。
③欧州
売上高は、ヒンジドアは新製品が好調で大幅な増収、ガレージドアは市場の回復により増収、産業用ドアもノルスード社の連結効果もあり、大幅増収となり、外貨ベースでは11.0%増となりましたが、円高の影響により、前連結会計年度に比べ0.2%増の53,385百万円となりました。利益に関しましては、増収効果でコストアップを吸収し、前連結会計年度に比べ17.8%増の1,850百万円のセグメント利益となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ14,774百万円増加し56,290百万円となりました。当連結会計年度における区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税金等調整前当期純利益が増加したことにより23,670百万円の資金増加(前連結会計年度は24,378百万円の資金増加)となりました。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に固定資産の取得により8,006百万円の資金減少(前連結会計年度は15,641百万円の資金減少)となりました。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に借入金の返済により838百万円の資金減少(前連結会計年度は25,702百万円の資金減少)となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
|
日 本 |
147,893 |
98.4 |
|
北 米 |
75,521 |
91.5 |
|
欧 州 |
36,546 |
101.6 |
|
合 計 |
259,961 |
96.7 |
(注) 1 上記の金額は、製造原価によっており、相殺消去前の金額であります。
2 上記の金額に、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前期比(%) |
受注残高(百万円) |
前期比(%) |
|
日 本 |
223,053 |
103.2 |
111,171 |
124.4 |
|
北 米 |
104,761 |
97.3 |
7,059 |
124.9 |
|
欧 州 |
53,747 |
97.2 |
5,793 |
98.4 |
|
合 計 |
381,562 |
100.6 |
124,024 |
122.9 |
(注) 1 上記の金額は、相殺消去前の金額であります。
2 上記の金額に、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメント等の名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
|
日 本 |
196,455 |
97.2 |
|
北 米 |
103,725 |
94.3 |
|
欧 州 |
53,385 |
100.2 |
|
報告セグメント計 |
353,566 |
96.7 |
|
調 整 額 |
356 |
331.2 |
|
合 計 |
353,922 |
96.8 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額に、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「安全、安心、快適を提供することにより社会に貢献する」ことを使命とし、この「使命」を具体的に現すために「経営理念」および「行動指針」を定めています。
経営理念
「お客さますべてが満足する商品、サービスを提供する」
「世界の各地域で評価されるグローバルな企業グループとなる」
「個人の創造力を結集してチームワークにより、企業価値を高める」
行動指針
「お客さまの信頼の向上のために感謝と誠意をもって業務活動を行なう」
「国内外、社会のニーズに応える品質・コストを追求し、トップブランドを確立する」
「未来を先取りし、絶えずあらゆる部門の技術レベル・生産性を向上させる」
「ルールを遵守し、自由闊達で風通しのよい、やりがいのある職場づくりを行なう」
「常に自己啓発し、自ら高い目標に挑戦し、自らの役割と責任を認識し価値創造に貢献する」
当社グループは、お客様をはじめとするステークホルダーの方々の信頼と期待に応え、「使命」「経営理念」「行動指針」を具現化した商品とサービスをお客様に提供することにより、当社企業価値および株主共同の利益の確保・向上に取組んでまいります。
当社グループでは、企業価値増大を目指した当社グループ独自の「SVA」(Sanwa Value Added)を使用し、企業価値の増大を図っております。
◎ 長期経営ビジョン「三和グローバルビジョン2020」
「動く建材」のグローバル・メジャーとして、世界中のお客様に安全、安心、快適な商品とサービスを提供する。
当社グループは、「三和2010ビジョン」(2001年~2012年)の基本構想である「企業価値創出のグローバルグループ経営」を継承し、グローバル経営を初期段階から新たな飛躍の段階へと進化させるため、長期経営ビジョン「三和グローバルビジョン2020」を策定し、2013年度よりスタート致しました。
<目指す姿>
1.日・米・欧において、各地の市場特性に応じた発展により、トップブランドの地位を不動のものとする。
2.各地域でお客様が満足する最大の付加価値を提供するため、サービス分野の強化を中心にビジネスモデルを拡大する。
3.アジアを中心に新興国におけるシャッター・ドア事業を、グループの事業の一つの柱とし、トップブランドに育成する。
4.各地に展開する強みを結集し、グローバル市場における全体最適を推進する。
○ 中期経営計画(第二次3ヵ年計画 2016年~2018年)
「三和グローバルビジョン2020」の実現に向けて、グローバル・メジャーとしての競争力を強化する3ヵ年として以下の重点方針と経営目標を掲げ『第二次3ヵ年計画』(2016年~2018年)をスタート致しました。
<重点方針>
1.日・米・欧における競争力の強化とトップブランドの確立
|
国内グループ会社: |
既存事業の強化、多品種化による更なる成長、連携による事業強化・拡大、点検法制化対応 |
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米国グループ会社: |
基幹事業の強化および成長、川下事業戦略、海外事業拡大 |
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欧州グループ会社: |
グループ経営の推進、耐火ドアの全欧州への拡販、産業用ドア事業の拡大、セクショナルガレージドアのシェア拡大 |
2.サービス分野の強化とビジネスモデル拡大
|
国内事業: |
サービス事業の強化、修理・メンテナンス体制の強化(工事力強化と法制化対応)、支店・各ブロックにおける営業体制のための各種インフラ整備 |
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米州事業: |
カナダの販売会社と米国のドア施工直販部門を統合して施工・サービス部門を新たに設置、自動ドア事業での収益改善とM&Aによる業容拡大 |
|
欧州事業: |
欧州全域でのサービス機能の再構築、プロユーザー向けのWebを活用したスペアパーツの欧州全域での拡販 |
3.アジア事業の事業基盤の強化
① 各重点マーケットでトップシェアを目指す
② ローカル化の更なる推進
③ グループ会社間のシナジー連携強化
④ アジア域内の横断的な商機拡大
4.グローバル展開による競争力の発揮
① グループ調達活動の拡大
② グローバル営業ネットワーク
③ グローバルベースの商品開発・展開
5.社会から信頼される企業体質の維持強化
① コーポレートガバナンス強化
② コンプライアンス、品質・安全の徹底
<経営目標>
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2016年度実績 |
2018年度目標 |
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売上高 |
3,539億円 |
4,100億円 |
|
営業利益 |
264億円 |
370億円 |
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営業利益率 |
7.4% |
9.0% |
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ROE |
12.7% |
15.0% |
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自己資本比率 |
43.0% |
42.0% |
※目標の数値及び比率は、中期計画策定時に入手可能な情報に基づいて算出しておりますので、環境や業況の変化により変更する可能性があります。
(株式会社の支配に関する基本方針について)
当社は、平成19年6月22日開催の第72期定時株主総会の決議による承認を得て、「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下、本プランといいます。)を導入し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることを目的として当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(会社法施行規則第118条第3号に規定されるものをいいます。)に照らして、不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして本プランを継続してまいりました。しかしながら、本プランの導入時・更新時とは外部環境が変化しており、金融商品取引法による大量取得行為に関する規制も浸透し、本プランの目的のひとつである「株主の皆様が適切な判断をするために必要な情報や時間を確保する」もある程度担保されております。
また、当社は、平成28年に創立60周年を迎え、平成29年度から新しい経営体制・組織体制の下、長期経営ビジョン「三和グローバルビジョン2020」に取組んでおり、グローバル・メジャーに相応しい企業体質を構築することで社会から信頼され、そして更なる業績向上に取組むことが、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上につながるものであると考えております。
このような状況の下、当社における本プランの必要性は低下しているものと考え、また、国内外の機関投資家をはじめとする株主の皆様の声も参考にし、当社は、平成29年5月12日開催の取締役会において、有効期間満了をもって本プランを継続しないことを決議し、平成29年6月28日開催の第82期定時株主総会の終結の時をもって本プランは有効期限を満了いたしました。
なお、本プランの廃止にかかわらず、当社は、今後とも企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に取り組んでまいります。また、今後も大規模買付行為を行おうとする者に対しては、大規模買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を求め、併せて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。当社グループでは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、平素より予防、軽減及び発生した場合の対応に努めております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)資材・部品等の調達について
①鋼材価格等原材料の価格高騰、安定確保に係るもの
当社グループの主要原材料である鋼材(鋼板・ステンレス等)価格は、一時、円安等の影響により、上昇傾向にあり、鋼材価格が再度、高騰する可能性があります。
当社グループは、コストダウンに全力で取り組んでおりますが、全てを吸収することは困難であり、製品価格の引き上げに取り組んでおります。しかし、価格競争の厳しい市場下で原材料価格上昇を完全にカバーできるかはなお不透明であり、経済環境の悪化に伴う価格引き下げ圧力の増大など当社グループの収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
②特定の供給元への依存に係るもの
当社グループは、製品の主要部品の一部を永年の取引関係とそれに基づいた諸条件等から、グループ外の特定供給元に依存しております。主要部品の確保には留意して万全の体制を取っておりますが、供給元の状況の変化等により主要部品の不足が生じない保証はありません。その場合、生産・販売、また代替品対応等の影響等により当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2)製品性能について
①製品品質上の問題に係るもの
当社グループは、製品の品質確保には留意して万全の体制を取っております。しかしながら、予期せぬ状況の発生等により、製品、資材、部品、その他のサービス等に欠陥または何らかの品質上の問題が全く生じないとは言い切れません。万一そうした状況が発生した場合は、当社グループの製品の信頼性やブランド価値に悪影響を及ぼす可能性があります。また、代替品等の対応により当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
②製品の安全性と保守点検に係るもの
当社グループは、平成16年3月に発生した自動回転ドア(当社グループ会社設置)事故の教訓をもとに、新製品開発における安全対策をさらに強化徹底すべく努めております。
当社グループは、保守点検契約を獲得し安全性確保を目指すべく既設製品のデータベース化を進めております。平成28年6月より防火設備の定期検査・報告制度が導入されておりますが、全ての防火設備が対象となっておらず、それら以外の製品の保守点検は、法制上強制ではなく任意の契約となっていることもあり、保守点検契約の向上に努めていますが、このことは、製品性能が部品の磨耗等により正常に発揮されない、潜在的なリスクとなっています。また、そして万一重大事故が発生すれば、当社グループの信頼性やブランド価値が損なわれ、業績・株価に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3)経済状況、市場動向及び地域的多様性について
当社グループの業績は、それぞれ公共事業投資や民間設備投資、新規住宅着工の状況、個人消費動向及び主要販売先の業績変動等において影響を受ける場合があります。
当社グループは平成8年に米国のOverhead Door Corporationグループを買収、平成15年には欧州のNovofermグループを買収しており、事業の約4割が欧米地域での生産、販売となっております。またアジア地域においても中国を中心に事業を拡大しつつあります。これらにより、日本、米国、欧州、アジアを含む当社グループの主要市場における景気後退、及びそれに伴う需要の縮小によって、当社グループの業績及び財務状況が影響を受ける可能性が高くなっていると言えます。このことは、グループ全体としての事業のリスクが分散された反面、純粋に経済状況、需要動向による要因のほかに特に以下の新たなリスク顕在化の可能性が生じております。
①事業展開地域の地政学的リスクに係るもの
海外に事業展開することで進出地域それぞれの政治的・社会的環境のもとで事業をすることになり、それらの変化が業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
・製品仕様等に関わる予期しない法律または規制の変更
・海外移転税制等、外国資本に対する不利な政策または経済要因
・テロ、戦争、パンデミック等を含む伝染病、反日暴動などその他の要因による社会的混乱
②ストライキ等の労使関係に係るもの
当社グループが進出している海外の各地域・国において労働慣行の相違が存在しており、法環境の変化、経済環境の変化など予期せぬ事象を起因とした労使関係の悪化、ストライキ等労働争議などのリスクが存在しております。万一そのような問題が発生、長期化した場合は当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4)為替レート、金利、有価証券価格等、金融市場の変動について
各地域における売上、費用、資産及び負債を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成に当たり円換算しております。これらの項目の各期の円換算後の業績は為替レート如何によって事前の想定範囲を超えて影響を受ける可能性があります。
金利の変動については当社の金融資産、負債(特に長期負債)の評価に影響を与える可能性があり、また保有する有価証券価格についても価格変動のリスクがあります。
(5)業績の季節変動への対応について
当社グループの事業は、年度末の完工物件が多い公共事業や民間設備などの比率が高いため、業績は上半期より下半期の比重が高くなる傾向にあります。このことは適切な人員配置が困難になる、あるいは設備能力の設定ができないなどの問題につながり、結果として当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6)コンプライアンス・リスクについて
当社グループは、法令遵守と倫理に基づいた企業活動を行う旨を宣言し、当社の取締役及び従業員が事業遂行にあたって、各種法令や倫理基準並びに社内コンプライアンス行動規範等から逸脱した行為を行うことがないよう、グループ全体への徹底を図っております。しかし、万一それらの行為が発生し、当社がコンプライアンス上の問題に直面した場合には、監督官庁等からの処分、訴訟の提起や社会的信用の失墜等により、当社の経営成績及び財政状態に重大な影響が生じる可能性があります。
(7)事業買収について
当社グループは、保有する経営資源の効率的運用を考慮し、企業価値の最大化を目的として事業買収を実施することがあります。なお、買収後において当社が認識していない問題が明らかとなった場合や、市場環境や競合状況の変化または何らかの事由により事業展開が計画通りに進まない場合、投資価値の減損損失を行う必要が生じるなど、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
上記以外に次のようなリスクが考えられます。
・気象条件、地震等自然災害またはテロ・暴動などの騒乱に係るもの
・製品・サービス開発、価格競争等市場での競合に係るもの
・人材確保に係るもの
・公的規制への対応に係るもの
・訴訟対応に係るもの
・情報及び情報システムの管理に係るもの
・企業買収・事業提携等に係るもの
・環境規制に係るもの
・退職給付債務に係るもの
・取引先からの債権回収に係るもの
・固定資産の価値下落に係るもの
該当事項はありません。
当連結会計年度における研究開発活動は、用途別市場に対する品揃えとプラットフォーム化推進、商品・部材・部品の整理統合を図り、かつ、品質、安全、施工性の向上及びコストダウンを推し進めながら、新製品の開発及び既存製品の改良に取り組みました。なお、研究開発費の総額は3,999百万円となっております。
セグメント別の研究開発活動は以下のとおりであります。
(1) 日本
主にシャッター製品、ドア製品の開発に注力しており、シャッター製品については、重量シャッターでは、倉庫物件等で要求される2500Paクラスの高耐風圧に対し、従来よりもコストを抑えた「重量シャッターA2スラット高強度タイプ」の開発を行いました。また、品質向上として軽量シャッター中柱の仕様改良、法制点検化に基づく重量シャッター点検性向上のため、軸受の仕様改良を行いました。
マンションドア市場では、「エックスドール」に配線工事を不要とし、キーを携帯したまま玄関ドアの施解錠も可能な、マンションドア用新型電気錠「iEL Zero(アイイーエルゼロ)」を追加しました。また、マンション全体のセキュリティーと利便性の向上を目的として玄関ドアはもちろん、マンションのエントランスの自動ドア、メールボックス、駐輪場出入口などの複数の共用部の操作が玄関ドアの鍵を携帯したままで可能となる「マンション用ハンズフリーシステム」を発売しました。
環境関連製品では、工場・倉庫向けに断熱スライダー「NSチルド/チルドミニ」の明り窓をアルゴンガス入り複層ガラス(外部面Low-Eガラス)に仕様変更し、断熱効果を向上させました。防水商品では、「ウォーターガード Sタイトドア」を電気室、機械室などの搬入用大型扉にも対応できるように設計範囲を拡大し、また、「ウォーターガード 防水シャッター」では、地震等の災害でビル側の電源が遮断された場合でも、シャッターの防水機能を確保するために非常電源装置をオプション設定しました。
なお、当セグメントに係る研究開発費は、1,657百万円であります。
(2) 北米
主に住宅用・商業用開閉機の開発に注力しており、商業用開閉機については、高速開閉、高頻度、高耐風圧仕様のシートシャッターの開発・販売を行い、また、主に空港セキュリティーで利用されるスウィングドアの開発・販売を行いました。車両用ドアについては、業界初のトラック・トレーラー向け、1枚扉断熱ドアの開発等を行いました。
なお、当セグメントに係る研究開発費は、1,644百万円であります。
(3) 欧州
主に欧州建材製品基準統合対応のため、製品ラインナップ拡大に注力し、また、従来商品のコストダウンモデルとして上回りデザインを一新した室内用シートシャッターを開発しました。
なお、当セグメントに係る研究開発費は、696百万円であります。
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、決算日における資産・負債の報告数値、偶発債務の開示、各連結会計年度における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行っております。これらの見積り及び判断は、過去の実績や状況に応じ合理的であると考えられる様々な要因に基づき行っており、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2)財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、主に現金及び預金の増加により、前連結会計年度末と比べ13,123百万円増加し323,393百万円となりました。負債は、主に社債の発行により、前連結会計年度末と比べ3,552百万円増加し183,487百万円となりました。純資産は、主に利益剰余金の増加により、前連結会計年度末と比べ9,570百万円増加し139,905百万円となりました。以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末と比べ1.3ポイント増加し43.0%となりました。
(3)キャッシュ・フローの分析
営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税金等調整前当期純利益が増加したことにより23,670百万円の資金増加(前連結会計年度は24,378百万円の資金増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に固定資産の取得により8,006百万円の資金減少(前連結会計年度は15,641百万円の資金減少)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に借入金の返済により838百万円の資金減少(前連結会計年度は25,702百万円の資金減少)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ14,774百万円増加し56,290百万円となりました。
(4)経営成績の分析
当社グループは、今年度から長期経営ビジョン「三和グローバルビジョン2020」第二次3ヵ年計画をスタートさせ、「グローバル・メジャー」としての競争力を強化するため、グループ一丸となり取り組んでおります。国内においては、非住宅建材市場が停滞する環境下、既存事業の強化、多品種化による更なる成長、連携による事業強化・拡大、防火設備の新しい検査・報告制度への対応に注力しました。米国では、基幹事業の強化及び成長、川下事業戦略に注力し、シェア拡大に努めました。欧州では、耐火ドアの全欧州への拡販、セクショナルガレージドアのシェア拡大を推進するとともにノルスード社(フランス)を買収し、産業用ドア事業の強化を図りました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は、国内事業の減収と円高の進行により、前連結会計年度に比べ3.2%減の353,922百万円となりました。利益面では、営業利益は、前連結会計年度に比べ1.6%減の26,440百万円、経常利益は、前連結会計年度に比べ3.4%減の25,278百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ16.7%増の17,070百万円となりました。
なお、セグメント別の売上高及び利益の概況については、「第2事業の状況1業績等の概要」に記載しております。