当連結会計年度におけるわが国経済は政府主導の経済政策等を背景として、企業収益や雇用環境の改善などが見られ、緩やかな景気回復の動きが持続しました。しかしながら、中国をはじめとする新興国経済の不安定さや米国新政権の政策動向による影響が懸念され、先行きについては不透明な状況が継続しました。
このような状況の下、当社グループは2016年度の経営スローガンを前々年度、前年度に引き続き「昨日と違う今日を創るため 常識の壁を破り 感性で行動します」とし、時代や環境の変化に応じた大胆な発想力と行動力を追求し、真の実力を持った企業グループとなるべく継続して努力してまいりました。また、前年度に実施した社長室への商品戦略企画担当の配置や商品企画部の設置に続き、社長室に設置されている営業戦略企画担当が立案する営業戦略の実行にあたり、その戦術としての具体的企画や提案を行う「営業企画部」を新設し、組織的な営業活動の強化を進めてまいりました。
しかしながら、売上高は前年同期比2.5%減の57億6千2百万円(前年同期59億1千万円)となり、利益面においては、商品の採算性向上の伸展と経費管理の徹底により、計画を上回る結果とはなっておりますが、減収に加え、新商品に関する金型や生産設備等の保全に関する費用発生と人件費の増加により、営業利益では、前年同期比1.1%減の5億8百万円(同5億1千4百万円)となりました。経常利益では支払利息の減少等により営業外収支が改善し、同1.4%増の4億5千6百万円(同4億4千9百万円)となり、親会社株主に帰属する当期純利益では子会社の清算を行ったことにより税負担が軽減され、同27.4%増の3億5千1百万円(同2億7千5百万円)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
①金属製品事業
国内売上は、新商品や新企画商品の投入により、一部の品種群において好調な販売がありましたものの、工事物件遅延影響を受けた工業用ファスナーや流通在庫増加影響を受けたモンキレンチ・エアーリベッター等、多くの品種群が低調となり、前年同期に比べ減少しました。
海外売上についても、ファスニング部門において米州及び大洋州向けの取組強化によりエアーリベッターが好調に推移しましたが、ハンドツール部門においては韓国向けのモンキレンチが拡販努力により好調に推移したものの、電設工具が同国の景況悪化影響により低調となり、前年同期に比べ減少しました。
その結果、金属製品事業の合計売上高は前年同期比2.6%減の55億3千9百万円(前年同期56億8千6百万円)となりました。利益面では減収影響や人件費の増加がありましたものの、商品の採算性向上の伸展と経費管理の徹底により、営業利益は前年同期比0.6%減にとどまり、4億9百万円(同4億1千1百万円)となりました。
②レジャーその他事業
売上高は、ゴルフ練習場の入場者数においては計画的な設備保全による休業影響を集客施策により吸収し、堅調であった前年並みを維持しましたが、お客様一人当たり売上高の低下傾向は下げ止まり感があるものの継続しており、前年同期比0.7%減の2億2千2百万円(前年同期2億2千4百万円)となり、営業利益は減収影響に設備保全費用の発生も加わり、同3.3%減の9千8百万円(同1億2百万円)となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前連結会計年度末に比べ1億6千4百万円減少し、当連結会計年度末には12億6百万円となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの区分別の概要は次のとおりです。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
法人税等の支払、たな卸資産の増加はありましたが、税金等調整前当期純利益や減価償却費の計上などにより、資金が1億7千4百万円増加(前年同期6億5千2百万円増加)しました。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
投資有価証券の償還による収入はありましたが、有形固定資産及び投資有価証券の取得を主因に、資金が3千3百万円減少(前年同期1億1千4百万円減少)しました。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
借入金やリース債務の返済及び配当金の支払により、資金が3億6百万円減少(前年同期3億5千2百万円減少)しました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
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金属製品事業 |
4,475,424 |
+10.3 |
(注) 1 算出金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
2 上記金額には協力工場等からの外注製品を含んでおります。
3 レジャーその他事業における生産はありません。
当社グループは受注見込みによる生産方式をとっております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
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金属製品事業 |
5,539,597 |
△2.6 |
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レジャーその他事業 |
222,892 |
△0.7 |
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合計 |
5,762,489 |
△2.5 |
(注) 1 主要な相手先別販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりです。
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前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||||
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相手先 |
販売高(千円) |
割合(%) |
相手先 |
販売高(千円) |
割合(%) |
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㈱山善 |
1,043,380 |
17.7 |
㈱山善 |
1,068,514 |
18.5 |
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トラスコ中山㈱ |
739,040 |
12.5 |
トラスコ中山㈱ |
729,650 |
12.7 |
2 上記金額には消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
企業理念を基本として、当社グループを取り巻く株主様、お客様等の関係者の方々に満足いただくと共に、業績の向上を図り、コンプライアンス、社会環境等に十分配慮し、企業価値の向上に努めることを経営の方針としております。
お客様の期待を超え、感動していただける商品・サービスを提供することを通じ、社会に貢献し、明るい未来を築く力になります。
全社員が人生の喜びを実感でき、社会のあらゆる人々の心を動かし、信頼され、そして大きな夢に挑戦し続ける経営を実践します。
お客様視点、思いやり、誇り、信念、責任、目的意識、問題意識、お客様に感動していただくために、これらをもって行動し、自らの働きがいを見出します。
現状におきましては、連結売上高、連結営業利益、連結経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益を重要な経営指標としており、次期につきましては、連結売上高で60億円、連結営業利益で4億4千万円、連結経常利益で3億6千万円、親会社株主に帰属する当期純利益で2億1千万円を目標としております。また、財務体質の改善を課題としておりますので財務関連指標の向上にも努めてまいります。
当社の「企業理念」にある「お客様の期待を超え、感動していただける商品・サービスを提供する」ためには何を成すべきかを常に意識した戦略を実行し、お客様の感動を獲得してまいります。
我々の企業活動を長年にわたり支えていただいた従来のルート営業をさらに強固なものにすべく新商品・新サービス情報の収集から商品企画、商品開発、生産、品質保証までの商品実現プロセスの一貫性をさらに強化してまいります。
また、ファスナー専門商社であります株式会社ロブテックスファスニングシステムは、さまざまな分野への提案営業を積極的に展開してまいります。
当社の強みである「ロブスターブランド」をあらゆる場面で活用してまいります。
また、研究開発において、商品開発力と、生産拠点である鳥取ロブスターツール株式会社の生産技術力を高次元で融合させることにより、付加価値の高い商品・サービスを創造してまいります。
新商品・新サービス情報を市場から収集し、それを商品実現という形でお客様にご提供するだけではなく、市場の大きな流れ(例えば技術動向等)をあらゆる切り口から検証し、市場が要求する新たな価値を創造し、商品化、サービス化することが、「お客様の期待を超え、感動していただける」ことと考えます。
従って、次世代を担う「新たな価値」を、さまざまな形のマーケット・インを実践することにより創造し、お客様の期待を超えた感動を獲得してまいります。
当社グループは経営スローガンとして「昨日と違う今日を創るため 常識の壁を破り 感性で行動します」を掲げており、社員一人ひとりの感性豊かな、大胆な発想力と行動力により、顧客満足を獲得し、適正利益の確保を目指してまいります。
財務体質の改善のため、利益の確保と経営資源の運用管理を進めてまいり、有利子負債の削減、キャッシュ・フローの強化、総資産及び借入金の適正化を図ってまいります。
「企業体質の強化」の一環である人財育成の強化を目的として目標に向かって挑戦を続ける組織風土を創造すべく、能力主義及び成果主義に基づく人事制度並びに教育訓練システムを更に充実させ、人的資源の活性化を図ってまいります。
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。
(1) 金利変動リスク
当連結会計年度末時点の有利子負債額は24億8千1百万円(ネット有利子負債9億4千8百万円)であり、景気回復局面において金利が上昇した場合、支払利息が増加する場合があります。
(2) 貸倒リスク
当社グループ取引先の信用不安により予期せぬ貸倒リスクが顕在化し、貸倒損失や貸倒引当金の計上が必要となる可能性があります。
(3) システムトラブル
当社グループの事業はコンピュータネットワークシステムに依拠しており、自然災害や事故の発生、またはコンピュータウィルス対策を実施してはおりますが、その侵入等により機能を停止した場合、販売・物流に大きな支障をきたす可能性があります。
(4) 種々の訴訟リスク
当社グループの事業活動の過程で品質保証等には注力してはおりますが、製造物責任・環境影響等の事柄に対し訴訟を提起される可能性があります。なお、不測の事態に備え製造物責任賠償につきましては、保険に加入しております。
(5) 売上高の変動リスク
当社グループは国内外の景気等の影響により、売上高が増減し、営業損益、経常損益又は親会社株主に帰属する当期純損益を変動させる可能性を有しております。
該当事項はありません。
当社グループは、金属製品事業において、ハンドツール、ファスニングツール、工業用ファスナー、切削工具、電設工具等の新製品の研究開発に取り組んでおります。当連結会計年度におきましては、マンドレルのストレート排出により、使いやすさを向上させたタテ型エアーリベッター「ARV-015MX」や生産開始から55周年を迎えた圧着工具では、1丁で絶縁被覆付圧着端子と裸端子の6サイズに対応し、ラチェット解除前の柄加重を当社従来機より約40%軽減した「AK-M2」、1丁でケーブルの切断、皮むき、圧着に対応したモジュラー圧着工具「MK-86」を発売しました。
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は9千6百万円です。
なお、レジャーその他事業においては研究開発活動を実施しておりません。
(1) 財政状態の分析
(流動資産)
流動資産は現金及び預金の減少がありましたが、棚卸資産の増加により、前期末比1億9千万円増の46億4千3百万円となりました。
(固定資産)
固定資産では投資有価証券の時価評価などによる増加はありましたが、有形固定資産の減価償却による減少により、同4千8百万円減の25億6千6百万円となりました。
(流動負債)
流動負債では未払法人税等の減少はありましたが、買掛金や短期借入金の増加により、前期末比2千8百万円増の24億9千4百万円となりました。
(固定負債)
固定負債では長期借入金の減少を主因に、同2億4千6百万円減の9億8千1百万円となり、負債合計では同2億1千8百万円減の34億7千6百万円となりました。
(純資産)
親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加を主因に前期末に比し3億6千万円増加し、37億3千2百万円となりました。
(2) 経営成績の分析
「1 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。