当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当中間連結会計期間の我が国経済は、原油や資材価格高騰・為替の変動による物価の上昇、ウクライナ情勢の長期化・中東情勢の緊迫化等の影響により、その先行きは不透明な状況が続きました。
このような状況の下、当社グループでは、経営ビジョン「モノづくりのプロに応え、モノづくりの愉しさを育む」、経営スローガン「私たちは工具を通じ、あらゆるモノづくりの要求に応えるとともに、つくる愉しさを伝え広げる事で社会に貢献します」の発信と浸透を更に進め、経営課題である「業務の整流化を徹底し、利益体質の強化を図る」を追求し、経営目標達成に向け努力してまいりました。
そして、その経営ビジョンを推し進めるにあたり、経営課題の解決に向けた機能的な組織への変更を2024年7月に行いました。その内容は以下のとおりです。
新規開発事業部、ハンドツール事業部、ファスニング事業部の3事業部を新設。事業部制を導入し、事業収支改善を徹底することで「業務の整流化」と「利益体質の強化」を図ります。
新規開発事業部では、新規商品の開発、新規調達先の開拓を加速、充実を図ります。
ハンドツール事業部では、開発から生産までの商品化プロセスを加速させ、安定的且つ効率的供給体制を構築し、特に生産拠点であるグループ会社、鳥取ロブスターツール株式会社との連携を図ることにより収益力の強化を行います。
ファスニング事業部は、需要が増加している接合作業の自動化装置など、ファスニング分野のさらなる伸長を図るため、技術開発、営業、アフターサービス部門が一体となり、お客様の要求に“きめ細やか”に対応し、市場ニーズを的確に捉えるべく製販一体となった組織を目指します。また、グループ会社でありファスナー専門商社の株式会社ロブテックスファスニングシステムと連携の下、営業力の強化を図り、同社の管理、品質、技術部門を当社と連携することで販路拡大に特化・集中できる体制を築きます。
営業部門については、事業部制導入に伴い、接合作業の自動化装置とファスナーツール・接合ファスナーに対する取り組みをより強固とするために第一営業部、第二営業部を国内営業部とファスニング事業部の営業部門に再編成しました。国内営業部は東日本(北海道・東北・関東・中部)と西日本(関西・中四国・九州)の営業チームとして再編し、対応の迅速化を図ります。
なお、当社グループでは、経営課題であります“利益体質の強化”を図るべく、現状課題については前期実施していたプロジェクトから各部門に引継ぎ、解決策を展開してまいりました。そして、未来を見据えた目指すべき将来像についても各種会議体にて描いており、新商品・新サービス情報を市場から収集し、それを商品実現という形でお客様にご提供するだけではなく、市場の大きな流れ(例えば技術動向等)をあらゆる切り口から検証し、市場が要求する新たな価値を創造し、商品化、サービス化することで「モノづくりのプロ」にお応えすべく推進してまいりました。
しかしながら、売上高は前年同期比1.6%減の2,776百万円(前年同期2,821百万円)となり、営業利益では同5.5%減の137百万円(同145百万円)、経常利益では同11.0%減の139百万円(同156百万円)、親会社株主に帰属する中間純利益では同13.5%減の80百万円(同93百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
1.金属製品事業
ハンドツール事業では、国内・海外ともに昨年を上回り、特に海外売上において、モンキレンチの販売が好調に推移し、売上高を牽引しました。また、これまでの一部商品の欠品による受注残については、対策を講じ、現在では解消に向かっております。
一方ファスニング事業においては、国内・海外ともに省人化を目的とした自動機やシステム物件の引き合いが増加傾向にあり、着実に受注に結びついております。しかしながら、前年の機械組み立て関連の大型物件分をカバーするだけの販売数には届きませんでした。
その結果、金属製品事業の合計売上高は前年同期比1.5%減の2,651百万円(前年同期2,692百万円)となり、セグメント利益については、同9.7%%減の75百万円(同83百万円)となりました。
2.レジャー事業
ゴルフ練習場における売上高は、サービス向上や集客施策を実施してまいりましたが、売上の中心となる4月~5月において、前期の新型コロナウイルス感染症行動規制下での特需が5類移行により落ち着き、また、7月~8月の猛暑の影響もあって入場者数は減少し、一人当たりの売上高も微減となり、前年同期比3.7%減の124百万円(前年同期129百万円)となりました。セグメント利益については、同0.2%増の61百万円(同61百万円)となりました。
②財政状態
当中間連結会計期間末における総資産は9,233百万円となり、前連結会計年度末に比べ50百万円減少しました。
(資産)
流動資産は前連結会計年度末比40百万円減の6,245百万円となりました。これは主に棚卸資産が増加する一方で、受取手形及び売掛金が減少したことによるものです。
固定資産は同10百万円減の2,987百万円となりました。これは主に設備投資の実施や投資有価証券の時価上昇による増加がある一方で、減価償却の計上による減少があったことによるものです。
(負債)
流動負債は前連結会計年度末比29百万円減の2,488百万円となりました。これは主に買掛金が増加する一方で、未払費用や短期借入金が減少したことによるものです。
固定負債は同208百万円増の1,878百万円となりました。これは主に長期借入金が増加したことによるものです。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末比229百万円減の4,866百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する中間純利益の計上による増加や投資有価証券の時価評価に伴うその他有価証券評価差額金の増加がある一方で、連結子会社である株式会社ロブテックスファスニングシステムを100%子会社化したことに伴う非支配株主持分の減少や配当支出があったことによるものです。
(2)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ5百万円減少(前年同期36百万円減少)し、2,459百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
棚卸資産の増加による減少がある一方で、売上債権の減少や税金等調整前中間純利益及び減価償却費の計上などにより、資金が262百万円増加(前年同期18百万円減少)しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得を主因に、資金が81百万円減少(前年同期135百万円減少)しました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
借入金収入による増加がある一方で、連結子会社である株式会社ロブテックスファスニングシステムを100%子会社化したことに伴う連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得支出や配当金の支払いなどにより、資金が183百万円減少(前年同期119百万円増加)しました。
(3)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
当中間連結会計期間の研究開発費の総額は55百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。