(1) 経営方針
当社グループは、優れたモノづくり・価値ある商品の創造を基本に、社会への貢献を企業経営の使命と考え、「創る技術を社会に活かす」「人の英知で未来を拓く」「夢に向かって挑戦し進歩する」という企業理念を掲げ、グローバルな経営活動を続けております。
また当社グループは、次世代に向けて夢を持てる社会と将来の地球環境の保全に貢献するため、「中発グループGlobal Vision 2025」、及びそれらを具現化する「中長期経営計画(2021-2025年度)」を策定いたしました。
以下の4項目を軸に、連結売上高1,000億円、営業利益率5%を2025年度までに目指してまいります。
①経営基盤強化:製品の高付加価値化、SDGs推進、非自動車分野の拡大
②競争力強化:世界最適調達・生産体制の確立、デジタル化による生産性向上
③グローバル展開:各地域での取組み(中国・アジア・北米・日本)
④人財育成:クリエイティブな人財の育成
1.「中発グループGlobal Vision 2025」
~ もっと、もっとワクワクしたい明日の笑顔のために ~
2.「中長期経営計画(2021-2025年度)」
当社グループの技術開発力、グローバル供給体制、人財育成をさらに充実させ、カーボンニュートラルの実現に象徴される全地球的な課題を克服し、持続可能な社会づくりに貢献することで更なる成長を目指してまいります。
(2) 経営戦略等
高付加価値を可能とする新機構製品(モジュール化)の開発や、これまで踏み込めていなかった未開拓の領域においても、当社グループが得意とする既存技術を応用し、非自動車分野(鉄道、医療、ヘルスケア)における展開も加速させ、グループ一丸となってビジネス拡大に取組んでまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益を、目標の達成状況を判断する指標としております。
(4) 経営環境
国内外の自動車生産台数は、当社グループ主要取引先の回復に伴い、半導体供給や新型コロナウイルス蔓延の懸念はあるものの、当連結会計年度レベルを大幅に上回ることが予想されます。
収益面では、資材、資源インフレによる材料費、物流費の上昇の可能性がありますが、原価上昇の逆風を跳ね返し力強く収益を向上させていくため、前連結会計年度より実施してまいりましたコロナ禍でスリム化した変動費・固定費を維持しつつ、売上拡大に伴う付加価値増を最大化する施策を実施してまいります。
また、EV・FCV関連製品の開発や自動車以外の分野へのビジネス拡大も進め、現状の主要取引先はもとより新たな取引先からの新規受注分に加え、更なる拡販活動を進めてまいります。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
中長期経営計画を着実に実行し、デジタル化を推進することで、工場及びスタッフ部門の生産性を向上し、生産量の変化にも柔軟に追従できる体制を構築してまいります。また、これらの改善活動を海外拠点にも展開し、グループ全体で競争力強化を図ってまいります。
サステナビリティへの対応は、これを機会ととらえ、取組みの高度化を進めております。当連結会計年度では、生産プロセス改革の一環として、低炭素社会への貢献を目指し、従来の熱間加工からより効率のよい加熱処理となる冷間加工の設備を藤岡工場(愛知県豊田市)へ敷設いたしました。この設備により、コイルばね・スタビライザの生産プロセスを改善することで、車1台あたり約80%の二酸化炭素排出量削減を実現いたしました。
また、当社ではSDGs推進室を発足させ、二酸化炭素排出量について政府目標である2030年度までに2013年度比46%削減を目指し、今後もあらゆる施策を当社グループ全体で取組んでまいります。
一方、人的資本については、「活力に満ちた安全で働きやすい職場づくり」を人事施策の基盤として、マルチスキル人財・グローバル人財の育成を行うとともに、多様な働き方による社員のワーク・ライフ・バランスを実現し、女性・外国人・キャリア採用者が能力を十分に発揮できるダイバーシティな環境の整備を進めてまいります。
また、2021年10月に「健康経営宣言」を行い、当社の一人ひとりの従業員が、今後も健康であり続け、安心・安全な職場で働くことができる環境づくりに取組んだ結果、2022年3月には、健康経営優良法人2022(大規模法人部門)の認定を受けております。
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のある重要なリスクには、以下のようなものがあります。ただし、以下は当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外も存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの全世界における営業収入の大部分を占める自動車関連の需要は、国又は地域の経済状況の影響を受けます。従いまして、日本、北米、中国、アジアを含む当社グループの主要市場における景気後退及びそれに伴う需要の縮小は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、競合他社が製造を行う地域の経済状況からも間接的に影響を受けることがあります。
当社グループの主要な販売先は、その他の関係会社であるトヨタ自動車㈱であります。当連結会計年度における当社グループの売上高の27.0%はトヨタ自動車㈱向けであり、同社の販売動向及び購買政策等は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの生産及び販売活動の一部分は、アメリカ、中国、アジアの新興市場等の日本国外で行われております。これらの海外市場への事業進出には政治、経済、社会的混乱などによるリスクが内在しており、これらの事象は業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、事業展開する各国において様々な政府規制や、法規制の適用による影響を受けることがあります。また、連結財務諸表は日本円で表示されているため、為替変動の影響を受けます。為替相場の変動は、外国通貨で販売する製品及び部品や材料などの調達価格に影響を与える可能性があります。
生産に必要な資材の調達につきましては、供給の安定や品質、コストの面から最適な調達先を選定しておりますが、需給の逼迫等の要因により当社グループの主要な原材料について価格上昇圧力が強まる可能性があります。この結果、生産計画に支障が生じる可能性やコストアップが発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、原油価格の高騰は生産・物流に関わるコストを上昇させるだけでなく、経済及び自動車販売のマイナス要因となり、これが当社グループの営業活動に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは製造ラインの中断による潜在的なマイナス影響を最小化するために、定期的な設備点検を行っております。特に近い将来に発生が予想される南海トラフ大地震に対しては、数々の対策を講じております。しかし、生産設備で発生する災害、停電又はその他の中断事象による影響を完全に防止又は軽減できる保証はなく、大規模な地震やその他の事象によって操業を中断する場合、生産能力が低下する可能性があります。
当社グループは品質保証体制の一層の強化を基本方針として定め、各種の製品を製造しております。しかし、安全に関する外部環境が変化しており、将来においてリコールが発生しないという保証はありません。大規模なリコールや製造物責任賠償が発生した場合、多額のコストが発生するとともに当社グループの評価に多大な影響を与え、当社グループの業績と財務状況に重要な影響を与える可能性があります。
当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等の数理計算上の前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されております。したがって、実際の結果が前提条件と異なった場合、又は前提条件が変更された場合は、将来の退職給付費用及び債務に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループはビジネス活動において、継続的なコンプライアンス経営の充実に努めております。しかし、様々な訴訟及び規制当局による法的手続の当事者となる可能性があり、その場合には当社グループの業績及び財務状況に重要な影響が及ぶ可能性があります。
また、当社グループは知的財産権に関して、権利の保護及び侵害防止などの取組みを強化しておりますが、当社グループの製品には多くの技術が利用されているため、第三者との知的財産権に関する訴訟の当事者になる可能性があります。
(9) 新型コロナウイルス感染症について
当社グループの主要取引先向けの売上高は、新型コロナウイルス感染症蔓延による操業停止の影響から回復しつつありますが、半導体供給の問題や新型コロナウイルス感染症蔓延の状況がさらに悪化し、自動車メーカー各社の操業停止や新車需要が低迷した場合には、翌連結会計年度以降の当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。その場合の影響額につきましては、現時点において合理的に算定することが困難であります。
なお、当社グループでは、新型コロナウイルス感染症蔓延を防止するため、3密回避、衛生管理の徹底、テレワーク・時差出勤等を実施しております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当該会計基準等を適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
a. 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は395億8千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ12億5百万円増加(3.1%増)いたしました。これは主に原材料及び貯蔵品の増加(19億4百万円)、商品及び製品の増加(15億2千6百万円)、受取手形及び売掛金の増加(9億7千2百万円)、仕掛品の増加(3億6千7百万円)及び、現金及び預金の減少(38億8千1百万円)によるものであります。固定資産は649億7千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ93億1百万円増加(16.7%増)いたしました。これは主に投資有価証券の増加(40億7千4百万円)及び退職給付に係る資産の増加(36億7百万円)によるものであります。
この結果、総資産は1,045億5千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ105億7百万円増加(11.2%増)いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は183億7千万円となり、前連結会計年度末に比べ8億6千6百万円増加(4.9%増)いたしました。これは主に支払手形及び買掛金の増加(8億8千万円)、短期借入金の増加(7億9千6百万円)及び未払費用の減少(2億2千3百万円)によるものであります。固定負債は147億5千7百万円となり、前連結会計年度末に比べ27億3千1百万円増加(22.7%増)いたしました。これは主に繰延税金負債の増加(23億6千4百万円)によるものであります。
この結果、負債合計は331億2千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ35億9千7百万円増加(12.2%増)いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は714億2千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ69億1千万円増加(10.7%増)いたしました。これは主にその他有価証券評価差額金の増加(28億6百万円)、退職給付に係る調整累計額の増加(15億3千4百万円)及び為替換算調整勘定の増加(11億2千3百万円)によるものであります。
この結果、自己資本比率は64.2%(前連結会計年度末は64.4%)となりました。
b. 経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループ主要取引先の自動車の生産台数は、新型コロナウイルスの影響により増減の大きな変動を受けましたが、前年度を大きく上回る結果となりました。
このような状況のなか、当社グループの当連結会計年度の業績につきましては、売上高が前期に比べ74億8千9百万円増収(10.0%増)の821億4千4百万円となりました。売上高のうち約16億円は鋼材高騰の売価反映と為替変動の影響であり、実質的な増収額は約58億円となりました。
損益の状況につきましては、主要なお客様の生産台数の増加による増益要因に対して、想定を大きく上回る鋼材・物流費の高騰、資材費及び動力光熱費の価格上昇などのインフレ圧力がありましたが、全社一丸となった過去最高レベルの合理化改善により、営業利益は前期に比べ5億6千5百万円増益(44.9%増)の18億2千6百万円となりました。
経常利益は前期に比べ11億7千6百万円増益(52.1%増)の34億3千4百万円となり、営業利益増益額を上回る増益となりました。これは当年度末の為替レートが前年度末に比べ、大きく円安方向に振れたことが主要因です。当社はこれまで安定した収益確保、有利子負債の圧縮を基盤とした財務体質強化施策を計画的に推進してきた結果、基本的に自己資金によるグローバル資金体制を構築してまいりました。その結果、今期は、為替が円安方向に振れたこともあり、この自己資金分の評価換算差益が大きく営業外のプラス収益方向に寄与し、今回の経常利益増の結果につながりました。
なお、この経常利益額は当社グループにとって過去最高値を更新いたしました。
親会社株主に帰属する当期純利益は前期に比べ5億5千2百万円増益(44.2%増)の18億1百万円となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。なお、売上高はセグメント間の売上高を含んでおります。
〔日本〕
新型コロナウイルス影響からの市場回復、鋼材高騰分の売価反映等に伴い、売上高608億6千1百万円(前年同期比4.7%増)となりましたが、鋼材・物流費の高騰、資材費及び動力光熱費の価格上昇等により営業利益26億8百万円(同8.2%減)となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用は「日本」セグメントのみ影響いたしますが、売上高への影響はありません。
〔北米〕
新型コロナウイルス影響からの市場回復に伴い、売上高65億1千8百万円(前年同期比15.3%増)となりましたが、鋼材・物流費の高騰、資材費及び動力光熱費の価格上昇等により営業損失7億4千5百万円(前年同期は10億2千5百万円の営業損失)となりました。
〔中国〕
為替変動等の影響に伴い、売上高106億7千5百万円(前年同期比11.3%増)となりましたが、鋼材・物流費の高騰、資材費及び動力光熱費の価格上昇等により、営業利益10億9百万円(同21.0%減)となりました。
〔アジア〕
新型コロナウイルス影響からの市場回復に伴い、売上高132億3千8百万円(前年同期比57.0%増)、営業利益4億7百万円(前年同期は4億1千1百万円の営業損失)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、77億9千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ38億8千1百万円減少(33.2%減)となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2億8百万円(前年同期比92.0%減)となりました。これは主に、減価償却費35億1千6百万円、税金等調整前当期純利益34億1千万円などの資金の増加と棚卸資産の増加31億7千万円、退職給付に係る資産の増加14億4千万円、法人税等の支払額の増加7億9千8百万円などの資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は38億2百万円(前年同期比68.5%増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出36億2千万円などの資金の減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は6億3千5百万円(前年同期は16億6千7百万円の獲得)となりました。これは主に、短期借入金の純増額7億4百万円などの資金の増加と配当金の支払額7億1千万円、長期借入金の返済による支出4億6千2百万円などの資金の減少によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は販売価格によっております。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。これはアジア事業におきまして、新型コロナウイルス影響からの市場回復があったことによるものであります。
当社グループ(当社及び連結子会社)は、トヨタ自動車株式会社をはじめとして、各納入先より四半期毎及び翌月の生産計画の提示を受け、当社グループの生産能力を勘案して生産計画をたて生産しております。このため受注状況の記載を省略しております。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これはアジア事業におきまして、新型コロナウイルス影響からの市場回復があったことによるものであります。
4.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討結果
当連結会計年度におきましては、「競争力強化」、「グローバル展開」、「経営基盤強化」の3つを大きな柱として、活動を進めてまいりました。
競争力強化への取組みとして、売上変動に強い体質作りによる体質強化、合理化改善等による生産性向上、商品力の強化による売上拡大への取組み等、全機能が一丸となって拡販活動を行ってきました。また、KPI指標による現場競争力強化や原価低減活動等により、生産現場の強固な足元固め、変化に対応できるモノづくりを目指してまいりました。
また、自動車メーカーによる現地生産化が進展することで、国内生産は減少、海外生産は拡大する状況が続いております。当社グループにおきましても、中国・北米・アジアでのグローバル供給体制を拡充し、海外生産比率を高め、主要取引先以外の拡販にも力を入れてまいります。
経営基盤強化につきましては、変化に即応できる強靭なチームとクリエイティブな人財づくりをテーマに活動しております。
このような状況のなか、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高821億4千4百万円、営業利益は18億2千6百万円、経常利益は34億3千4百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は18億1百万円となりました。
上記の他、当連結会計年度における経営成績の前連結会計年度との比較分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は77億9千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ38億8千1百万円減少いたしました。
これは営業活動の結果獲得した資金が2億8百万円と前連結会計年度に比べ24億7百万円減少し、投資活動の結果使用した資金が38億2百万円と前連結会計年度に比べ15億4千5百万円増加し、財務活動の結果使用した資金が6億3千5百万円と前連結会計年度に比べ23億3百万円減少したことによります。
上記の他、各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b. 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要のうち主なものは、当社グループ製品の製造のための材料や部品の購入及び新製品の生産や増産対応等にかかる設備投資によるものであります。
当社グループは、運転資金及び設備投資資金については、原則内部資金又は借入及びリースにより資金調達することとしております。借入及びリースによる資金調達に関しては、運転資金として短期借入金を各連結子会社が、運転資金又は設備投資資金として当社及び各連結子会社が長期借入金とリースにより調達しております。また、その一部はグループ内資金の効率化を目的としグループ会社間で融資を行っております。
当社グループは財務の健全性を保ち、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出すことによって、当社グループの将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、69億7千6百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は77億9千9百万円となっております。
c. 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の損益指標、単独及びグローバルベースでの売上高、将来に向けた投資(人、モノ、カネ)、試験研究費等の指標を、目標の達成状況を判断する指標としております。
2021年10月28日に開示しております連結業績予想と実績の比較につきましては、次のとおりであります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、連結会計年度末における資産・負債の報告数値、各連結会計年度における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りを行っております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りの不確実性があるため、これらの見積りと異なる結果となる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(注) 上記契約に基づく報酬として、売上高に応じて一定率のロイヤルティを受領しております。
b. その他の契約
(注) 上記契約に基づく報酬として、一定額のロイヤルティを受領しております。
当社グループは、中長期に向けて、主力シャシばね製品の最軽量化に向けた新材料開発と標準材の適用拡大、今後の製品競争力を支配する分野である電動化と自動運転に対応した新領域製品の開発、量産化を進めております。なお、研究開発活動につきましては日本のみで行っておりますので、セグメント別の記載を省略し製品区分で記載をしております。
当連結会計年度における主な製品区分ごとの成果は以下のとおりであります。
シャシばね区分では、懸架コイルばね・スタビライザ・重ね板ばねともに、グローバル化に向けた海外・国内ばね標準材の調査・採用を継続しております。懸架コイルばねに引き続きスタビライザにおいても材料と加工処理の最適化により標準材を用いた高強度化を実現しております。これにより、更なるグローバル最適調達が可能になり、注目されるインド材の評価を積極的に進めております。そして、CO2削減対応のため益々高まる自動車メーカーからの軽量化のニーズに対応するため、懸架コイルばね、重ね板ばねにおいて高強度材の他、非鉄、複合材の開発にも取組んでおり、車両特性、燃費向上に貢献できる技術として期待されるなか、量産化に向けて進めております。また、高付加価値製品につきましては、従来にない乗り心地と操縦安定性向上をコイルばねの特性とラバーシート特性のトータル最適化で実現を図るための、ばねとラバーの一体設計やスタビライザモジュール開発など、周辺部品の取り込みにも注力しています。今後、より付加価値を生むための加工技術開発にも取組み、更なる軽量化、原価改善に貢献できるよう積極的に開発を推進しております。今後も開発スピードを大幅に向上させる取組みを推進していきます。
精密ばね区分では、競争力の強化として、今後更なる展開が予測される、自動車の電動化に向けた、ユニット冷却に用いられるばね製品の量産化を進めていきます。また、近年搭載適用が拡大しているパワーバックドア用長ばねの静音性をより高めた植毛ばねの量産、スライドドアの開閉ロック機構モジュールの量産を開始しております。これらは、弊社既存の固有技術を組合せて活用することで、高性能という付加価値を加え、売上・収益の改善に貢献します。既存製品については、新規客先への技術プレゼンによる拡販活動や、品質・性能適正化による原価低減活動に取組んでおります。
ケーブル区分では、廉価材の活用と併せ部品内製化による原価低減の継続的な推進と生産地域の最適化により、価格競争力向上を実現するとともに、自動車用シートやドアウィンドウなど新たに採用されるケーブルの拡販を進めております。また、自動車メーカーのニーズである軽量化、高耐久に対する商品力向上の開発を進めており、今後新用途や既存製品への展開が期待されております。さらに海外事業においては、良品廉価な現地調達部品の活用による競争力向上を図り、更なるビジネス拡大を目指しております。
海外の拠点においては、現地材適用による価格競争力向上と対応製品の種類拡大中であり、グローバル製品開発を継続的に進めております。
さらに鉄道など非自動車分野、将来拡大が見込まれるオフィス、住宅や家具等の分野に対し、弊社技術を活用した製品の開発も進めており、弊社初となる鉄道関係製品は量産化しており、今後市場投入が予定されている鉄道関連新機構の主要部品となる製品の試作、評価も新たに開始しております。また、昨今の高齢化社会において注目度が高い医療・福祉・介護分野への新規参入を狙った開発にスピード感を持って取組んでいます。
その他区分では、継続的な新製品創出を目指し、当社コア技術に新たな技術を加えた開発を引き続き積極的に進めております。建築用部品である窓開閉装置においては、省エネなど環境に配慮した製品の拡充に加え、意匠性を高めた製品改良を完了し量産目前になっております。また、コロナ禍でニーズが高まる換気機能の電動化、ワイヤレス化の開発を積極的に推進しております。排煙装置や車椅子固定装置などの機構製品開発で培った設計技術を応用した新製品の開発・評価を進めております。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は
コロナ禍の折、研究開発活動は緩めることなく、選択と集中による費用の最適化を行っております。