第2 【事業の状況】

 

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 

(1)経営方針

近年、人々の求めるものは、単なるモノの豊かさから、「健康」や「安全」「環境への配慮」という基本的なことがら、そして「ゆとり」や「やすらぎ」「潤い」といった心の豊かさへと変化してきております。わたしたちは、こうした時代の要請、お客様の要望をしっかりと受け止め、総合金属建材メーカーとして、“そこに住まう人”、“そこに働く人”に、安心して心地よく過ごしていただくための『快適空間』の創造を通じて、企業価値のさらなる向上と、持続可能な社会の実現に貢献してまいりたいと考えております。

① 会社の経営の基本方針

当社グループは、経営理念である「国際化社会の中で、社員1人ひとりの自己の成長と企業の安定、発展をはかり、快適空間の創造を通じて社会に貢献します。」をグループの全社員で共有し、その実現のために次の3つの基本方針を掲げ実践しております。

・人間尊重の経営

・お客様第一の経営

・地域・社会と共生する経営

以上の基本方針を基に、経営の効率化と収益性の向上を重視し、株主価値の増大が図れるオンリーワン企業を目指してまいります。

 

(2)経営戦略等

当社グループは、経営の基本方針のもと、収益性の改革を推し進め、厳しい事業環境の中にあっても、安定的かつ持続的な成長が図れる強固な経営基盤を確立するため、以下の中期的な経営戦略に沿って、諸施策を実行してまいります。

 

<経営ビジョン>

わたしたちは、「未来を守る確かな建材」で快適空間の提案を行い、「顧客ファースト」で全国のお客様に信頼され、社会から必要とされる価値創造グループを目指します。

 

<基本経営戦略>

① 社会動向や市場ニーズを捉えた価値創造による収益性の向上

・成長戦略商品を中核とした収益力の拡大と既存重点製品による安定的収益確保

・価値創造に向けた技術開発力の強化と共同開発の推進によるイノベーションの創出

・新規事業・新分野への提案と構築
  ② 戦略的コストダウンと品質確保による内製化の推進

・省力化によるコストダウンと製品付加価値の向上

・品質管理の徹底による品質の確保

・仕入資材・商品調達価格の低減
  ③ 持続的な成長に向けた経営基盤の強化

・CSRへの実践強化

・多能化の推進と人材の育成・確保

・基幹情報システムの有効活用と業務自動化の探究

  ④ グループ企業の連携による収益力の強化

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、「快適空間の創造」を通じて事業を発展させ、安定的かつ持続的に企業価値を高めていくことを目標としており、売上高及び営業利益率を重要な経営指標として位置づけ、その向上に努めております。

 

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループの対処すべき課題といたしましては、まず新型コロナウイルス感染症の収束が依然として見通せない中、社員の健康と安全を第一に、安定的な収益確保を図ることが最優先課題であると認識しております。そして同時に、今般のコロナ禍を機に、BCP(事業継続計画)の見直しと、より強固なリスク管理体制の整備に取り組む一方、働き方改革やデジタル化による業務の効率性をより一層推し進めることが肝要であると考えております。

また中長期的には、少子高齢化と人口減少の進行に伴い、新規の建築需要が漸次縮小化していく中で、如何にして持続的な成長を目指していくかが重要な課題であると認識しております。そのためには、多様化する市場ニーズや複雑化する社会的課題等を的確に捉え、新製品開発やその販売強化に積極的に取り組むとともに、CSR活動の展開やSDGs (持続可能な開発目標)への貢献を通じて当社グループの存在価値をより高めていくことが必要であると考えております。

当社グループではこうした課題認識のもと、最終年度を迎えた中期3ヵ年経営計画『SANYO VISION 73』に沿って、グループ全社の共通課題である[成長への改革][新商品の発掘][新ビジネスの構築]に果敢にチャレンジしてまいります。実現に向けたキーワードは、「人材の育成・確保」「多能化の推進」「働き方・ワークスタイルの見直し」及び「デジタル化の推進」であり、健康経営の推進を柱に、より強固な経営基盤の確立を図りながら、持続的な成長に向け邁進していく所存であります。

また、当社グループとしましては、20214月より適用開始された「収益認識に関する会計基準」をはじめ、その他法改正等への対応に適切に取り組むと同時に、引き続き内部統制システムの運用と経営の公正性、透明性及び効率性を高め、コーポレートガバナンスの一層の充実化と強化に取り組み、皆様のご期待に添えるよう鋭意努力してまいります。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループは、建築業界の動向等により影響を受ける可能性があり、事業上のリスク要因には次のようなものがあります。

 

(1) 建築需要の減少

当社グループの取扱商品は、ビルや住宅用の建築用金物及び資材であり、少子高齢化と人口減少の進行に伴い、新規の建築需要が漸次縮小化し、その影響で販売競争が激化する可能性があります。その結果、当社グループの経営成績及び財政状態(以下、「経営成績等」という)に悪影響を及ぼす可能性があります。こうした状況に対処するため、コスト低減に努めるとともに、経営理念に掲げた「快適空間の創造」を標榜し、「安心・安全」「環境・省エネ」「耐震・防災」をキーコンセプトとした魅力ある成長戦略商品の開発に積極的に取り組んでおります。

(2) 材料価格の変動

当社グループの取扱商品は、鋼材及びアルミを材料とするものが多く、こうした材料の市場価格は世界景気、地政学的リスク、需給バランス、為替変動等の影響を受けます。これにより、材料価格が高騰した場合、当社グループの経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。こうした状況に対処するため、原材料価格の上昇に対して、原価低減や売価転嫁の施策等を通じて、極力その影響を軽減しております。また定期的に原材料価格の動向を把握し、適正な仕入先の選定及びリスク分散のための新規仕入先の開拓に努めております。

(3) 製造物責任等に伴う訴訟

当社グループは、総合金属建材メーカーとして品質管理には万全を期しておりますが、製造物責任による損害賠償請求訴訟が提起された場合、あるいは施工面で重大な瑕疵があった場合には、当社グループの経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。こうした状況に対処するため、「品質安全管理規程」を設け、これに基づき、適切な予防措置ならびに万一事故が発生した場合に迅速な対応と再発防止策が図れる体制を構築しております。

(4) 会計上の見積り

当社グループは、財務諸表の作成にあたり会計上の見積りが必要な事項について、合理的な基準に基づき見積りを行っておりますが、その不確実性から実際の結果と異なる場合があり、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

① 工事原価総額の見積り

工事契約では、必要となる原材料や人員、完成するまでの期間等を検討し、その結果に基づいて、工事収益総額、工事原価総額及び連結会計年度末における工事進捗度の見積りを行っております。工事内容の変更による契約金額の変更や原材料価格の変動等が収益認識に影響を与えるため、追加原価が発生した場合に不採算工事が発生するリスクがあります。そのため、毎月の会議体により工事進捗度管理、利益管理プロセスとして工事単位ごとの収支管理を行い、工事原価総額の見積りにおいても、最新の情報に基づいた見積りを行うよう運用しております。

② 債権の貸倒れ

当社グループは、全国に販売網があり多数の取引先がありますが、その大半は建築に関わる取引先であり、建築需要の減少による取引先の倒産等が発生した場合に、実際の貸倒れが回収不能見込額として計上した貸倒引当金を大幅に上回り、引当不足となる可能性があります。こうした状況に対処するため、与信管理規程を定め取引先ごとに与信限度額を設定・管理し、取引の実情に即した限度額となるよう適宜見直しを行うほか、信用悪化の兆候が見られるときは営業責任者と営業統括責任者が協議し債権保全等の対応措置を実施しております。

③ 資産の保有

当社グループは、事業用及び賃貸用不動産としての不動産並びに有価証券等を保有しておりますが、事業環境の変化等によって帳簿価額の回収が見込めなくなった場合、または時価の大幅な変動等があった場合には、減損処理が必要となる可能性があります。こうした状況に対処するため、当社グループが保有する土地の時価について定期的に調査し取締役会に報告するほか、子会社について業績悪化に伴う固定資産の減損の兆候を把握した際には子会社担当取締役から取締役会に報告し、適時に対策が打てるような体制を構築しております。

④ 退職給付

退職給付に係る資産及び負債は、退職給付債務と年金資産の動向によって変動しますが、数理計算上の仮定に変動が生じた場合、または運用環境の悪化等により年金資産が減少した場合には、当該負債や年金に関する費用が増加する可能性があります。こうした状況に対処するため、総務部長を委員長とする年金資産運用委員会を四半期ごとあるいは臨時で開催し、資産運用状況及び見通しについて運用受託機関からの報告を受け、政策的資産構成の見直し等を協議及び審議し社長へ答申する体制をとっております。

⑤ 繰延税金資産

経営状況の悪化等により将来の課税所得等の見積りが変動した場合、または税率変更等の税制改正があった場合には、繰延税金資産の取崩しが必要となる可能性があります。こうした状況に対処するため、当社グループ各社の業績推移とその見通しについて取締役会に報告し、業績悪化の兆候を把握した際には適時に対策が打てるような体制を構築しております。

 

 

(5) 大地震、自然災害、感染症等に関するリスク

大地震、気候変動に伴う自然災害、感染症の蔓延等によって、営業活動や生産活動及び業務に支障をきたした場合には、当社グループの経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。こうした状況に対処するため、「危機管理規程」を設け、万一不測の事態が発生した場合は、損失の最小化、損害の復旧、再発防止に取り組むこととしております。また、震災時においては、早期に復旧できるようBCPの策定及びその見直しを行っております。

(6) コンプライアンスに関するリスク

当社グループは、事業活動を展開する上で、製品の品質や安全性、知的財産、労務・安全衛生、会計基準、税法、取引管理、その他環境保全に関する事項など、様々な法規制を受けております。このような法規制に対し重大なコンプライアンス違反を起こした場合は、当社グループの社会的信用を失墜させ、経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。こうした状況に対処するため、「コンプライアンス基本規程」を制定しコンプライアンス体制を構築するとともに、「コンプライアンス・マニュアル」においてグループ共通の価値観・倫理観に基づく社員の行動基準を定め、コンプライアンス研修等を通じて、法令及び社会的規範の遵守に取り組んでおります。また、社内通報制度を設け、法令違反ないし不祥事の防止及び早期発見、自浄プロセスの機動性の向上に努めております。

 

上記の文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、事業を遂行する上ではこれら以外にもリスクが発生する可能性があります。なお、当社グループではこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努めてまいります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、2020年4月に政府より緊急事態宣言が発出され、国内景気は停滞を余儀なくされました。宣言解除後は、感染症拡大防止と経済活動の両立を図る動きが広がり一部に改善の兆しが見られましたが、第3波の感染再拡大を受け、2021年1月には二度目の緊急事態宣言が発出される事態となりました。しかしながら、同宣言解除後も新型コロナウイルス感染症の収束の見通しは立っておらず、景気の先行きは依然として予断を許さない不透明な状況が続いております。

当社グループの関連する建築業界におきましては、持家や貸家、分譲住宅の減少に伴う新設住宅着工戸数の落ち込みに加え、非住宅関連においてもコロナ禍による経済活動の自粛を背景に工場や事務所、店舗の着工床面積が減少するなど、建築需要は総じて厳しい状況で推移いたしました。

こうした経営環境の中で当社グループは、社員の健康と安全を確保するため、3密の防止やマスクの着用、手洗い、手指のアルコール消毒、検温、ソーシャルディスタンスの確保といったコロナ感染防止策の徹底を図るほか、時差出勤やサテライトオフィスでの勤務及び一部在宅勤務といった柔軟な労働環境の実現に努めてまいりました。また、コロナ禍によって建築需要が落ち込む中、当社グループは、2年目を迎えた中期3ヵ年経営計画「SANYO VISION 73」の達成を目指し、“持続的な成長に向けた NEXT STAGE への挑戦~人へつなぎ、未来へつなぐ~ ”をスローガンに、基本経営戦略を着実に実行するとともに、コストダウンによる利益率の改善や販管費等の削減に全力で取り組んでまいりました。

新製品の開発状況といたしましては、意匠性と施工性に優れた再生木材製デッキシステム「サニーデッキSW-Wide」、同じく再生木材を用いた特定箇所向け廉価タイプの「サニーデッキMK」を同時発売し、サニーデッキシリーズの充実化に当たってまいりました。また、倉庫や工場、大型商業施設向けの高さ5.0m超対応の鋼製壁下地材「High SICS」及びアルミと合法木材を使用したハイブリッドフェンス「セーフフェンスWNタイプ」等を順次開発し、市場投入いたしました。

以上の結果、当連結会計年度における経営成績は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、全体の売上高は25,691百万円(前期比10.7%減)となりました。また、利益面におきましては、利益率の改善と販管費の削減に注力してまいりましたが、売上高の低下に伴う売上総利益の減少分を補えず営業利益は1,316百万円(前期比17.2%減)、経常利益においては1,540百万円(前期比12.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,027百万円(前期比13.1%減)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります

ア.三洋工業

主力製品群である軽量壁天井下地につきましては、地震対策用天井が底堅い伸びを示しましたが、新設住宅着工戸数の減少に伴い戸建住宅用製品が落ち込んだほか、商業施設用の一般製品についても受注量が低迷したことなどから、軽量壁天井下地全体の売上高は減少を余儀なくされました。

また、床システムにつきましては、再生木材を使用したデッキシステムやスチール製OAフロアなど環境や安全に配慮した商品が伸長しましたが、主力製品である学校体育館などスポーツ施設用の鋼製床下地材製品や集合住宅用の遮音二重床製品が伸び悩んだことなどから、床システム全体の売上高は微減となりました。

アルミ建材につきましては、主力製品であるアルミ笠木やエキスパンション・ジョイントカバーをはじめ、手摺や外装パネル、スパンドレル等の受注量が低調であったことなどから、アルミ建材全体の売上高は減少となりました。

この結果、売上高は20,427百万円(前期比9.4%減)、セグメント利益は960百万円(前期比4.8%減)となりました。

 

 

イ.システム子会社

当社の子会社であるシステム会社(株式会社三洋工業九州システムほか)におきましては、設計指定活動を中心に鋼製床下地材製品や床関連製品等の販売強化に努めてまいりましたが、コロナ禍の影響によって工事の遅延や見直し等があったことなどから、システム子会社全体の売上高は5,979百万円(前期比15.1%減)、セグメント利益は117百万円(前期比59.4%減)となりました。

ウ.その他

その他につきましては、売上高778百万円(前期比12.7%減)、セグメント利益31百万円(前期比65.3%減)となりました。

 

財政状態の状況については、次のとおりであります。

ア.資産・負債の状況

連結会計年度末の資産合計は、主に受取手形及び売掛金が減少したことにより、前連結会計年度末に比べ631百万円減少し、25,233百万円となりました。

当連結会計年度末の負債につきましては、主に支払手形及び買掛金が減少したことにより、前連結会計年度末に比べ1,684百万円減少し、8,700百万円となりました。

イ.純資産の状況

当連結会計年度末の純資産は、主に親会社株主に帰属する当期純利益が1,027百万円となったことにより、前連結会計年度末に比べ1,053百万円増加し、純資産合計は16,533百万円となりました。この結果、自己資本比率は65.5%となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、5,746百万円となり、前連結会計年度末に比べて992百万円増加しました。

各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は1,467百万円(前連結会計年度は2,391百万円の獲得)となりました。

主な内訳は、税金等調整前当期純利益1,539百万円、減価償却費549百万円、法人税等の支払額660百万円などによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は231百万円(前連結会計年度は177百万円の使用)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出218百万円、無形固定資産の取得による支出7百万円などによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は243百万円(前連結会計年度は495百万円の使用)となりました。これは、リース債務の返済による支出16百万円、配当金の支払額217百万円などによるものであります。

(資本の財源及び資金の流動性についての分析)

当社は、運転資金及び設備投資資金につきまして、主として営業活動によるキャッシュ・フロー及び銀行等からの借入金により資金調達をしております。資金計画につきましては基本的に営業活動により得られた資金を有効活用し有利子負債の削減を図ることとしております。

 

 

③ 生産、受注販売の実績

ア.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、システム子会社につきましては、三洋工業より購入した製品の販売を行っており、生産は行っておりません。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前期比(%)

三洋工業

5,025

 

△17.0

 

その他

223

 

△12.4

 

合計

5,248

 

△16.8

 

 

(注) 1 金額は実際原価によっております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

イ.受注実績

当社グループは受注生産を行っておりません。

 

ウ.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

三洋工業

19,363

 

△8.7

 

システム子会社

5,759

 

△16.7

 

その他

567

 

△10.0

 

合計

25,691

 

△10.7

 

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 販売実績の100分の10を超える主要な販売先はありません。

3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

なお、新型コロナウイルス感染症による当社グループへの影響は、収束時期の見通しが不透明な状況であるものの、当連結会計年度末の見積りに大きな影響を与えるものではないと想定しておりますが、今後の新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う経済活動への影響等には不確定要素も多いため、想定に変化が生じた場合、当社グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績及び経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループは、2年目を迎えた中期3ヵ年経営計画『SANYO VISION 73』の達成に向け、「価値創造による収益性の向上」「戦略的コストダウン」「経営基盤の強化」及び「グループ企業の連携」の4つの基本経営戦略に基づき、“収益性の改革”にチャレンジしてまいりました。2020年度の建築市場は、コロナ禍を背景に、住宅・非住宅関連ともに需要が落ち込むなど、厳しい経営環境下にありました。こうした状況の中で当社グループは、基本経営戦略に沿って、成長戦略商品の拡販を図るべく、設計指定活動の強化や特約店の拡充及び新規顧客開拓に注力するとともに、内製化の推進や製品付加価値の向上ならびにコスト低減や販管費等の削減に全力で取り組んでまいりました。

当社グループの当連結会計年度における経営成績につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、売上高は前期比3,074百万円減の25,691百万円(前期比10.7%減)となりました。また、利益面においては、コストダウンによる利益率の改善や物流コストなど販管費の削減に注力してまいりましたが、売上高の低下に伴う売上総利益の減少分を補えず、営業利益は前期比273百万円減の1,316百万円(前期比17.2%減)、経常利益においては前期比223百万円減の1,540百万円(前期比12.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比155百万円減の1,027百万円(前期比13.1%減)となりました。

なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える主な要因としては、土木を除く建設投資額の多寡、原材料価格の動向、市場ニーズの変化、同業他社との競争、法改正や各種補助金の有無、自然災害の発生、その他、新型コロナウイルスなど各種感染症拡大による影響などが挙げられます。

 

当社グループの資本の財源及び資金の流動性

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、固定資産の能力増強及び合理化などによる購入費用のほか、仕入商品や製造経費、また販売費及び一般管理費等の営業費用であります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入等を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は996百万円、現金及び現金同等物の残高は5,746百万円となっております。

 

セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。

ア.三洋工業

財政状態におきましては、自己資本比率が50%を超えていることから、健全な財務体質であると認識しておりますが、企業維持への財務体質の構築を念頭に置きつつ、内部留保が経営資本等に有効活用されるよう随時検討し、収益性の向上が図れる経営体質を目指してまいります。

  また、経営成績につきましては、コロナ禍の影響によって、三つの主力製品群である軽量壁天井下地、床システム及びアルミ建材の何れもが低調であったことから、売上高は前期比2,122百万円減の20,427百万円(前期比9.4%減)となりました。また、セグメント利益においては、コストダウンや販管費等の削減に努めたものの、前期比48百万円減の960百万円(前期比4.8%減)となりました。

 

イ.システム子会社

財政状態におきましては、資金の確保及び安全性等の観点から、財務体質に特段問題はないものと認識しておりますが、必要に応じて設備投資を行い、設計指定活動のさらなる強化と人材育成等を通じて、業績の向上に努めてまいります。

 また、経営成績につきましては、設計指定活動を中心に鋼製床下地材製品や床関連製品等の販売強化に全力で取り組んでまいりましたが、コロナ禍を背景に工事の遅延や見直し等の影響があったことなどから、システム子会社全体の売上高は前期比1,065百万円減の5,979百万円(前期比15.1%減)、セグメント利益は前期比172百万円減の117百万円(前期比59.4%減)となりました

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

  当社グループでは、顧客志向の視点に立って市場ニーズや顧客情報を的確につかみ、建築需要の変化に対応した製品開発を目標にしております。

 そのため開発、営業、生産、購買の各部門の連携体制をより強化する事で情報を密にし、高付加価値製品の開発と市場競争力を高めるコストダウンを目指しております。

 セグメント別では、システム子会社、その他において、該当事項はありません。

 三洋工業の研究開発活動におきましては、建築用金物・資材事業に係わるものであり、換気・環境製品としましては、屋上換気扇の高付加価値商品としてメンテナンス性を向上させた「ウルトラエース 中間架台型除塵フィルター」、折板屋根に適したスカイライトシステム「サニートップF-M型」を品揃えしました。

 内装製品関連としましては、物流倉庫関連市場が旺盛な状況を勘案し、倉庫業法及び公共建築標準仕様書における高さ5.0m超に対応した鋼製壁下地材「High SICS」を品揃えしました。

 耐震天井関連製品としましては、天井落下時の被害を抑制する「セーフネット」に施工性を向上させた「セーフネット リギンスクリュー仕様」を品揃えしました。

 アルミ関連製品としましては、ブロック塀に代わるアルミ製防災対策フェンス「セーフフェンス」に国産天然木材を組み合わせた意匠性の高い「セーフフェンスWNタイプ」を品揃えしました。

 さらに床製品としましては、屋外デッキシステムにおいて独自のリブ構造を採用した「サニーデッキSW-Wide」や使用用途を限定する事でコストダウンを図った「サニーデッキMK」、集合住宅などに採用頂いている乾式二重床に対応した「乾式二重床システム断熱仕様」を品揃えしました。

 以上の結果、当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は195百万円となりました。

 今年度におきましては、中期3ヵ年経営計画「SANYO VISION 73」の最終年度として、成長戦略商品として位置付けております「安心・安全」「環境・省エネ」「耐震・防災」といった社会的要請、市場ニーズに対応した高付加価値製品の開発強化に取り組んでまいります。