(1)経営方針
当社グループは、「安全・安心の提供を通じて社会に貢献する」を経営理念として掲げております。
(2)経営環境および対処すべき課題
今後のわが国経済につきましては、政府・日銀による各種政策の効果等により、緩やかに回復していくことが期待されるものの、海外経済の不確実性などが懸念され、先行きについては不透明な状況が続くものと予想されます。
当社グループの主な需要先であります建設業界におきましては、首都圏を中心とした大規模再開発や災害復興工事等により、建設投資は堅調に推移する見通しではありますが、物流等のコストの上昇により収益が圧迫される懸念があることから、提案型営業や製品開発を通じた付加価値の向上および生産性の向上等に一層の企業努力を要する事業環境が想定されます。
(3)中長期的な経営戦略
当社グループは、2017年度を初年度とする中期3ヵ年経営計画「NEXT100~Exciting Future~」に則り「次の100年(NEXT100)」の飛躍につながる基礎を構築すべく、以下のとおり当社グループの「ビジョン」(将来像)の実現に向けて「3つの柱となる施策」ならびに「経営基盤強化」に引き続き取り組んでまいります。
① 当社グループのビジョン(将来像)
☆当社グループは、「安全・安心の提供を通じて社会に貢献する」という経営理念を世界で実践するグローバル・メーカーを目指します。
☆技術力を背景として、建設資材分野では、仮設・型枠製品、構造機材製品、土木製品を中心として、特に、構造機材製品の耐震・制震・免震関連に注力します。自動車部品分野では、バッテリー端子およびボルト・ナット類を中心に拡大していきます。
☆ワクワク感が広がる組織風土のある会社を目指します。
② 3つの柱となる施策
(ⅰ)コア事業への経営資源の集中
コア事業(建設関連製品・自動車関連製品)へ経営資源を集中します。企業買収はこの領域で実現を図ります。
(ⅱ)新製品開発強化
建設資材・自動車部品(バッテリー端子等)・海洋の各事業において成長領域の製品開発に取り組みます。
(ⅲ)グローバル展開推進
建設資材・自動車部品・海洋の各事業において海外展開をさらに積極的に推進します。
③ 経営基盤強化
社是の価値観の再確認と多様な人材獲得・育成、ガバナンス強化ならびに社員にとって働きやすい職場環境整備などの経営基盤強化を行います。
(4)目標とする経営指標
当社グループは、中期3ヵ年経営計画「NEXT100~Exciting Future~」において、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益、自己資本利益率(ROE)について業績目標を設定しております。
なお、本計画の最終年度である2019年度の業績目標につきましては、2019年3月1日開示の「(訂正・数値データ訂正)修正後発事象に係る「2018年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」の訂正について」に記載のとおり修正しております。
(5)株式会社の支配に関する基本方針について
当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(以下、「基本方針」といいます。)を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)はつぎのとおりであります。
(株式会社の支配に関する基本方針)
① 当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要
当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきだと考えております。
ただし、株式の大規模買付提案の中には、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとはいえないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。
そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えております。
② 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
イ 企業価値・株主共同利益の源泉
当社は1917年創業以来100年を超える歴史を有しております。創業時にはカスガイなどの簡易な建築関連部材を製造しておりましたが、1951年にコンクリート型枠工法に革命をもたらしたフォームタイ工法の開発に成功して以来、構造分野、土木分野などの建設領域はもとより、金属加工を中心に周辺領域にも事業を拡大しつつ、常に顧客の要求と信頼に応える経営を実践してまいりました。
このような事業展開を支える当社の企業価値の源泉は、1917年の創業以来100年を超える歴史のなかで培った企業理念、この理念に基づいた経営によって蓄積した技術力および原材料等の仕入先から当社製品の販売先である顧客を含むすべての取引先との強固な信頼関係などから構築されており、これらの企業価値の源泉が結実した成果が“okabe”ブランドであると認識しております。
まず、企業理念について具体的には「あらゆる職場が開拓精神を旨とし、創意工夫革新に努力すること。」、「サービス精神を旨とし、社会に奉仕し社運の発展に努力すること。」、「人材の育成に努力し、企業の永遠の発展を期すること。」、「社員にとってその一生を託して、悔いることのない職場たること。」を社是に掲げ、役員・社員はもとより広く会社を取り巻くすべてのステークホルダーに満足を提供することが企業の存在を可能にするとの考えに基づいております。
つぎに、これらの企業理念に裏打ちされた経営の実践においては、メーカーの原点である製品開発技術、生産技術、品質管理技術、情報の質量両面における収集・分析技術などを維持向上させるべく努力して、これらの技術が具現化した製品を社会に提供することが使命であると認識しております。当社では、このような認識を表す経営理念として『安全・安心の提供を通じて社会に貢献する』を掲げておりますが、建設工事の安全と省力化に貢献することをはじめ、耐震・免震工法による地震に強い建築基礎部材の提供、各種の補強緑化工法によって環境保全の一翼を担うなど、技術力に担保され、かつ、社会に貢献する製品開発が極めて重要であり、全社をあげて卓越した技術力の向上に取り組むことが不可欠であると考えております。
さらに、100年を超える歴史のなかで誠実かつ真摯に企業経営に取り組んでまいりましたことから、原材料の供給元である素材メーカーや部品メーカーをはじめ流通面での取引先、当社製品の最終ユーザーまでをも含むすべての取引先との強固な信頼を構築してまいりました。
このように、広く社会に目を向けた企業理念、技術力に裏打ちされた製品の提供、すべての取引先との信頼関係の構築などが当社の企業価値の源泉であり、これを継続的に磨き進化させることがブランド力の増大となり、同時に企業価値の向上を意味すると考えております。当社は、企業価値の向上が、ひいては株主共同の利益の確保につながるものと認識しております。
ロ 中期経営計画による取組み
当社は、企業価値および株主価値の向上をより具体的に実践するため中期経営計画を適宜策定しており、事業環境の変化を踏まえ、設備投資、人材育成、財務バランス等々に注意を払いつつ果敢に経営課題に挑戦しております。
2017年度を初年度とする中期3ヵ年経営計画「NEXT100~Exciting Future~」においては、「次の100年(NEXT100)」の飛躍につながる基礎を構築すべく、当社グループの「ビジョン」(将来像)を定め、その実現に向けて「3つの柱となる施策」ならびに「経営基盤強化」に取り組んでおります。
なお、詳細については、当社ウェブサイトに掲載の2017年2月14日開示の「中期3ヵ年経営計画『NEXT100 ~Exciting Future~』の策定について」および2018年2月14日開示の「中期経営計画における業績目標の見直しに関するお知らせ」をご参照ください。
ハ コーポレート・ガバナンス強化による取組み
当社は、将来にわたり企業価値を向上し社会的責任を果たすためには、コーポレート・ガバナンス体制の確立が重要であると認識しており、経営理念、社是、法令等遵守の重要性を全社的に啓蒙し事業活動における規律を向上させることを基本として、コーポレート・ガバナンス体制の確立に取り組んでおります。
当社における企業統治の体制については、取締役14名(うち社外取締役4名)により取締役会を構成し、毎月1回以上開催される取締役会において重要な意思決定を行うとともに、取締役相互に業務執行を監督しております。また、取締役の意思決定機能を強化するため、役付取締役で構成する常務会を開催し、経営上重要な案件につき、事前に十分な検討を行っております。業務執行体制としては、特に重要な職務権限を有する者を執行役員として任命し、業務執行責任の明確化を図っております。
この他、代表取締役社長および各部門の責任者で構成される部門責任者会議を原則として週1回開催し、複数の部門にまたがる業務執行の効率化を促進するとともに、社会的規範への適合性の観点からも常に必要な検討を加えております。
当社は、監査等委員会設置会社を選択しており、業務執行の適法性、妥当性の監査・監督を担うことでより透明性の高い経営を実現し、国内外のステークホルダーの期待により的確に応えうる体制の構築を目指します。また、取締役会の業務執行決定権限を取締役に委任できる体制をとることにより、取締役会の適切な監督のもとで経営の意思決定および執行のさらなる迅速化を図ります。
また、当社は代表取締役社長の直轄部門として内部監査室を設置し、内部統制の整備・運用状況につき有効性評価等を実施するなど、監査機能の充実を図っております。さらに、常設組織として役付取締役を委員長とする、コンプライアンス委員会を設置しており、全社員を対象とした法令等遵守の啓蒙活動を実施しております。
③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要
当社は、2018年1月26日開催の取締役会において、「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」を継続することを決議し、2018年3月29日開催の当社第74回定時株主総会の議案として上程し、株主の承認を得た上で発効いたしました。
なお、詳細については、当社ウェブサイトに掲載の2018年1月26日開示の「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の継続について」をご参照ください。
④ 上記②および③の取組みに対する取締役会の判断およびその理由
当社の中期経営計画およびコーポレート・ガバナンスの強化による取組みは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的な方策として策定されたものであり、これらの諸施策を着実に実行することで、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上が可能になると考えておりますので、当社の基本方針に沿うものであります。
また、「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」は、2018年3月29日開催の当社第74回定時株主総会において株主の皆様のご承認のもと継続されていること、当社取締役会は経営陣から独立した者のみから構成される独立委員会の判断を経た上で新株予約権の無償割当ての実施、不実施または取得等を決定すること、透明性を確保するために速やかに情報開示を行うこと等から、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)建設市場の動向等について
当社グループの売上高の約7割が国内建設市場向けの建設関連製品の製造販売事業によるものであることから、建設関連の法規制の変更および国内建設需要の変動が業績等に影響を与える可能性があります。また、国内建設需要の大幅な成長は見込めないなかで競合他社との競争が激化しており、当社グループの競争力が低下した場合は業績等に影響を与える可能性があります。なお、当社グループは建設資機材製品をゼネコン、サブコン、商社および特約店等に販売しておりますが、顧客の与信リスクが顕在化して債権の貸倒れが発生した場合は業績等に影響を与える可能性があります。
(2)材料価格の変動について
当社グループの国内建設市場向けの建設関連製品の製造販売事業における製品の材料は大半が鋼材であるため、鋼材価格の変動が業績等に影響を与える可能性があります。また、自動車関連製品の製造販売事業における製品の材料は大半が鉛であり、鉛価格の変動が業績等に影響を与える可能性があります。
(3)金利変動について
当社グループは、金融機関からの借入および社債の発行により必要な事業資金を調達しております。固定金利による調達や金利スワップ契約により、将来の金利変動リスクの軽減に努めておりますが、一部の変動金利により調達している資金については、市場金利の変動が業績等に影響を与える可能性があります。
(4)為替変動・カントリーリスク等について
当社グループは建設資機材の輸出入を行っているほか、海外においては、米国および欧州内における自動車関連製品の製造販売事業等および建設関連製品の販売事業をそれぞれ展開しているため、為替変動が業績等に影響を与える可能性があります。また、各国における法規制の変更、政治または経済要因等が業績等に影響を与える可能性があります。
(5)信用リスクの集中について
当連結会計年度の連結決算日現在における営業債権のうち30.6%が特定の大口顧客に対するものであり、経営環境の悪化等に伴い、大口顧客に対する営業債権の回収が困難となった場合には、業績等に影響を与える可能性があります。
(6)災害発生時について
埼玉県、茨城県および京都府所在の主要工場をはじめとして、当社グループの国内外の事業所所在地において大規模な地震等の災害が発生した場合は業績等に影響を与える可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要はつぎのとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢が改善するなど、緩やかな回復基調で推移したものの、通商問題の動向や海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響に留意が必要な状況となりました。
当社グループの主な需要先であります建設業界におきましては、政府建設投資・民間建設投資ともに底堅く推移するなど受注環境は堅調に推移しましたが、建設資材や人手等の不足による建設工事の進捗の遅れがみられたことなどにより、当連結会計年度の着工床面積は前年度の数値を下回って推移しました。
このような経営環境のなか、当社グループは、創業100周年である2017年度を初年度とする中期3ヵ年経営計画「NEXT100~Exciting Future~」に基づき、総合実験センターや北米における新物流倉庫の建設など「次の100年(NEXT100)」の飛躍につながる基礎を構築するための施策を着実に実行いたしました。
この結果、当連結会計年度の財政状態および経営成績は以下のとおりとなりました。
イ 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ15億1千4百万円減少し、878億3千2百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ15億9千5百万円減少し、314億9千8百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ8千1百万円増加し、563億3千3百万円となりました。
ロ 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高647億8千5百万円(前連結会計年度比6.3%増)、営業利益53億4千9百万円(前連結会計年度比10.4%増)、経常利益56億1百万円(前連結会計年度比10.5%増)となりましたが、自動車関連製品事業において中国における工場閉鎖損失や米国における環境対策費を特別損失として計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は31億2千8百万円(前連結会計年度比10.2%減)となりました。
セグメント別の経営成績はつぎのとおりであります。
〔建設関連製品事業〕
建設関連製品の売上高を製品別にみますと、仮設・型枠製品は、省力化工法にて使用される型枠製品のリースが好調だったことなどにより、前連結会計年度に比べ5.3%の増加となりました。
土木製品は、ロックボルト等の自社製品の販売は前年度の実績を上回って推移しましたが、仕入商品の販売が低調だったことなどにより、前連結会計年度に比べ0.5%の減少となりました。
構造機材製品は、鉄骨造の建築工事が順調に進捗したことや省力化ニーズが高まったことなどにより、ベースパックや鉄筋継手等の販売が好調に推移した結果、前連結会計年度に比べ4.7%の増加となりました。
建材商品(国内)は、付加価値の高い商品の仕入販売を行った結果、前連結会計年度に比べ3.3%の増加となりました。
建材商品(海外)は、米国における連結子会社のOCM,Inc.が新物流倉庫の活用等により建設資材販売のシェアを伸ばした結果、前連結会計年度に比べ26.1%の増加となりました。
この結果、建設関連製品事業における売上高は533億7千2百万円(前連結会計年度比5.9%増)となり、営業利益は47億2千7百万円(前連結会計年度比15.1%増)となりました。
〔自動車関連製品事業〕
主力のバッテリー端子製品においては、主力市場である北米および欧州における販売が好調に推移した結果、売上高は100億7千5百万円(前連結会計年度比7.5%増)となりましたが、利益面におきましては、機械設備の老朽化に伴う生産効率の低下や修繕費用の増加などにより、営業利益は5億8千7百万円(前連結会計年度比22.8%減)となりました。
〔その他の事業〕
海洋事業において浮魚礁製品の販売が好調に推移した結果、売上高は13億3千7百万円(前連結会計年度比17.1%増)となり、営業利益は3千4百万円(前連結会計年度は2千2百万円の営業損失)となりました。
事業別・製品別売上高
|
|
前連結会計年度 (百万円) |
当連結会計年度 (百万円) |
増減率(%) |
||
|
建設関連 製品事業 |
仮設・型枠製品 |
|
7,013 |
7,386 |
5.3 |
|
土木製品 |
|
6,073 |
6,043 |
△0.5 |
|
|
構造機材製品 |
|
19,751 |
20,670 |
4.7 |
|
|
建材商品(国内) |
|
12,651 |
13,072 |
3.3 |
|
|
国内計 |
|
45,489 |
47,172 |
3.7 |
|
|
建材商品(海外) |
|
4,915 |
6,199 |
26.1 |
|
|
海外計 |
|
4,915 |
6,199 |
26.1 |
|
|
当事業計 |
|
50,404 |
53,372 |
5.9 |
|
|
自動車関連製品事業 |
|
9,370 |
10,075 |
7.5 |
|
|
その他の事業 |
(注) |
1,142 |
1,337 |
17.1 |
|
|
合計 |
|
60,917 |
64,785 |
6.3 |
|
(注) その他の事業は、当社のコア事業である建設関連製品事業および自動車関連製品事業に属さない多角化事業で
あり、海洋資材製品の製造販売および米国における釣り用錘製品の製造販売等の各業務を行っております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ26億8千万円増加し、237億6千2百万円となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因はつぎのとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローにおける収入は、31億8千6百万円となりました(前連結会計年度は21億7百万円の収入)。主な要因は、法人税等の支払額の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローにおける収入は、22億1千1百万円となりました(前連結会計年度は32億1千3百万円の支出)。主な要因は、長期預け金の回収による収入の増加によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローにおける支出は、26億7千8百万円となりました(前連結会計年度は7億5百万円の支出)。主な要因は、借入金の収支の純減によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
イ 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、つぎのとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
建設関連製品事業 |
21,298 |
5.7 |
|
自動車関連製品事業 |
8,076 |
4.5 |
|
その他の事業 |
1,379 |
24.1 |
|
合計 |
30,754 |
6.1 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ 受注実績
当社および連結子会社は、建設関連製品事業、自動車関連製品事業、その他の事業において見込み生産を行っており、その一部について受注形態をとっておりますが、重要性がないため記載を省略しております。
ハ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、つぎのとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
建設関連製品事業 |
53,372 |
5.9 |
|
自動車関連製品事業 |
10,075 |
7.5 |
|
その他の事業 |
1,337 |
17.1 |
|
合計 |
64,785 |
6.3 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合はつぎのとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
エムエム建材株式会社 |
6,894 |
11.3 |
7,330 |
11.3 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容はつぎのとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。当社グループは、連結財務諸表における退職給付に係る負債、税効果会計、貸倒引当金、投資有価証券および関係会社株式の減損判定の評価等について過去の実績や現状等を勘案して合理的に見積りおよび判断を行い、各損益項目および資産、負債項目の金額を算定しております。したがいまして、実際の結果は見積りと異なる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ 経営成績等
a.財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度末に比べ15億1千4百万円減少し、878億3千2百万円となりました。
流動資産は主に現金及び預金の増加により前連結会計年度末に比べ43億6百万円増加し、578億4千6百万円となりました。
固定資産は主に投資有価証券の減少により前連結会計年度末に比べ58億1千7百万円減少し、299億7千1百万円となりました。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度末に比べ15億9千5百万円減少し、314億9千8百万円となりました。
流動負債は主に未払法人税等の増加により前連結会計年度末に比べ6億8千9百万円増加し、200億3千8百万円となりました。
固定負債は主に繰延税金負債の減少により前連結会計年度末に比べ22億8千5百万円減少し、114億6千万円となりました。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は前連結会計年度末に比べ8千1百万円増加し、563億3千3百万円となりました。また、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ1.1ポイント増加し、64.1%となりました。
b.経営成績
(売上高)
当社グループの売上高の約8割を占める建設関連製品事業においては、鉄骨造の建築工事が順調に進捗したことや省力化ニーズが高まったことなどにより、ベースパックや鉄筋継手等の構造機材製品および省力化工法にて使用される型枠製品の販売が堅調に推移し、増収となりました。
自動車関連製品事業においては、主力のバッテリー端子製品において、主力市場である北米および欧州における販売が好調に推移した結果、増収となりました。
その他の事業においては、海洋事業において浮魚礁製品の販売が好調に推移した結果、増収となりました。
以上の結果、売上高は647億8千5百万円(前連結会計年度比6.3%増)となりました。
(営業利益、経常利益)
建設関連製品事業において、付加価値の高い構造機材製品の販売が堅調に推移したことなどより、営業利益は53億4千9百万円(前連結会計年度比10.4%増)となり、受取配当金、スクラップ売却収入の計上などにより、営業外損益が2億5千2百万円の利益となった結果、経常利益は56億1百万円(前連結会計年度比10.5%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
自動車関連製品事業において中国における工場閉鎖損失や米国における環境対策費を特別損失として計上したことなどにより、特別損益は14億7百万円の損失となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は31億2千8百万円(前連結会計年度比10.2%減)となりました。
c.キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
ロ 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、市場動向、材料価格の変動、金利変動、為替変動、災害等があります。
市場動向については、当社グループの売上高の約7割が国内建設市場向けの建設関連製品の製造販売事業によるものであることから、建設関連の法規制の変更および国内建設需要の変動が経営成績等に影響を与える可能性があると認識しております。また、国内建設需要の大幅な成長は見込めないなかで競合他社との競争が激化しており、当社グループの競争力が低下した場合は経営成績等に影響を与える可能性があると認識しております。こうしたなか、当社グループは中期3ヵ年経営計画「NEXT100~Exciting Future~」の方針のもと、新製品開発強化やグローバル展開を推進し、競争力の強化や国外建設市場向け販売比率の向上に取り組んでおります。
材料価格の変動については、主材料である鋼材、鉛価格の変動に対し、生産効率の向上によるコスト削減や販売価格への転嫁による適正利益の確保に取り組んでおります。
金利変動につきましては、固定金利による調達や金利スワップ契約により、将来の金利変動リスクの軽減に努めております。
為替変動につきましては、取引の応じて適宜為替予約等を実施することにより、為替変動リスクの軽減に努めております。
災害につきましては、災害発生時に迅速な対応を図り、損害の拡大を防止しこれを最小限にするため、事業継続計画(BCP)を策定しております。
ハ 資本の財源及び資金の流動性
a.資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、生産活動に必要な運転資金(材料・外注費および人件費等)や、営業活動に必要な運転資金(人件費等の販売費及び一般管理費)であります。
また、設備資金需要としては、コア事業である建設関連製品事業および自動車関連製品事業における生産拠点整備、生産設備増強、研究開発投資等であります。
今後も、コア事業の成長戦略に合致する投資を継続する予定であります。
b.財務政策
当社グループは、事業の「選択と集中」により生産設備、研究開発、企業買収等の投資案件を厳選し、フリーキャッシュ・フローの増加を図るとともに、金融市場動向および当社財務状況等に応じて最適な資金調達方法を選択し、健全な財務体質を維持することを基本的な財務方針としております。
ニ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
(経営上の目標の達成状況について)
当社グループは中期3ヵ年経営計画「NEXT100~Exciting Future~」において、中期的な業績目標(売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益)を設定しております。また、企業価値の向上のため、資産および株主資本の有効活用が重要との考えから自己資本利益率(ROE)の目標値を設定しております。
当連結会計年度における業績目標に対する実績は、売上高は647億8千5百万円(目標比102.8%)、営業利益は53億4千9百万円(目標比100.9%)、経常利益は56億1百万円(目標比103.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益は31億2千8百万円(目標比84.6%)となりました。また、自己資本利益率(ROE)は5.6%となり、目標値を1.0ポイント下回りました。
ホ セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
〔建設関連製品事業〕
売上高は、省力化に貢献する型枠資材製品や構造機材製品の販売が好調に推移したことや、米国における建設資材商品の販売が大きく伸張したことなどにより、前連結会計年度に比べ5.9%増の533億7千2百万円となりました。
セグメント利益は、付加価値の高い構造機材製品の販売が好調だったことや、鋼材価格の上昇に対する価格転嫁を実施したことなどにより、前連結会計年度に比べ15.1%増の47億2千7百万円となりました。
〔自動車関連製品事業〕
売上高は、主力市場である北米および欧州における販売が好調に推移したことなどにより、前連結会計年度に比べ7.5%増の100億7千5百万円となりました。
セグメント利益は、機械設備の老朽化に伴う生産効率の低下や修繕費用の増加などにより、前連結会計年度に比べ22.8%減の営業利益は5億8千7百万となりました。
〔その他の事業〕
売上高は、海洋事業において浮魚礁製品の販売が好調に推移したことなどにより、前連結会計年度に比べ17.1%増の13億3千7百万円となりました。
セグメント利益は、売上高の増加により損益分岐点を上回った結果、3千4百万円(前連結会計年度は2千2百万円の営業損失)となりました。
㈱河原の株式譲渡契約
当社は、2018年12月28日開催の取締役会において、㈱河原の全株式を取得することについて決議し、同日付にて、株式譲渡契約を締結いたしました。また、2019年1月31日に同社の全株式を取得し、同社を当社の子会社といたしました。
詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
当社グループの研究開発活動は、「安全・安心の提供を通じて社会に貢献する」という経営理念のもと行われております。
なお、当連結会計年度の研究開発費は6億5千5百万円であります。また、セグメント別の研究開発活動を示すとつぎのとおりであります。
(1)建設関連製品事業
省力化・安全確保、環境保全に貢献する工法および関連製品の開発を中心に実施し、仮設・型枠製品、土木製品および構造機材製品について当社が研究開発を行っております。
当事業に係る研究開発費は6億1千3百万円であります。
なお、主な取組みはつぎのとおりであります。
①木造用耐震制震工法の開発
②鉄骨構造物用接合工法の開発(大型柱用柱脚等)
③鉄筋コンクリート構造物用接合工法の開発(鉄筋継手等)
④耐震補強工法の開発(耐震補強アンカー等)
⑤鉄骨梁開口補強工法の開発
⑥杭頭接合工法の開発
⑦仮設・型枠製品の開発
⑧土木関連製品の開発
(2)自動車関連製品事業
付加価値の高いバッテリー端子製品の開発を中心に実施し、ウォーター・グレムリン・カンパニーおよびウォーター・グレムリン・アクイラ・カンパニーS.p.A.が研究開発を行っております。
当事業に係る研究開発費は2百万円であります。
(3)その他の事業
水産資源の保護育成や環境保護に貢献する海洋資材製品の開発を中心に実施し、当社が研究開発を行っております。
当事業に係る研究開発費は4千万円であります。