文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループでは、2021年度から2023年度における3か年の中期経営計画を実行中であり『未来を切り開く、快適環境のソリューショングループをめざして』を基本テーマとして掲げ、急激に変化する社会環境に主体的に対応し、未来志向で事業の発展に取り組んでいる。
2年目である2022年度は「Speed Action=対応力ある組織へ ~“個の力”を“チームの力に”~」を基本方針として、前連結会計年度から引き続いて、シャッター事業やドア事業の「基幹事業」における受注・売上の拡大、また今後の当社グループの発展を担う「注力事業」のさらなる強化などの取り組みに加えて、スピードある対応で「顧客満足=お客様の期待値を超えた感動」を生み出し、「BXブランド」及び「企業価値」を向上させ、売上成長を超える利益成長を達成すべく、強化した“個の力”同士の連携力を高め、“チームの力”を結集・発揮させ、目標の必達に全力で取り組んでいく。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、企業価値の向上をめざし、売上高・営業利益・営業利益率・自己資本利益率(ROE)・投下資本利益率(ROIC)・BxVA・BxVAスプレッドの向上に努めていく。
注)BxVA(Bx Value Added)は当社独自の指標であり、投下資本に対する付加価値額を表している。
BxVA=NOPAT-資本コスト額
BxVAスプレッド=投下資本利益率(ROIC)-加重平均資本コスト(WACC)
(3)事業を行う市場の状況
当社グループが事業を行う市場の状況は、新設住宅着工戸数が前期比6.6%増の86万5,000戸となり、民間非住宅着工床面積(建築確認申請時点)は、倉庫、工場、事務所、店舗が軒並み増加したことで、前期比9.3%増の4,373万㎡と、それぞれ前年を上回った。
(4)中長期的な会社の経営戦略と優先的に対処すべき課題
今後のわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大については、ワクチン接種の広がりに伴う経済活動の正常化が期待される一方で、新たな変異株による脅威などの不安要素も否定できず、依然として、先行きが見通せない状況が続くものと思われる。
また、悪化しているウクライナ情勢についても未だに収束までの道筋は見えず、資源価格の高騰など様々な景気下振れリスクが残ることが想定され、先行きは依然として不透明な状況となっている。
このような状況のもと、当社グループでは2021年度から2023年度における3か年の中期経営計画を実行中であり『未来を切り開く、快適環境のソリューショングループをめざして』を基本テーマとして掲げ、急激に変化する社会環境に主体的に対応し、未来志向で事業の発展に取り組んでいく。
(新型コロナウイルス感染拡大防止への対応)
新型コロナウイルス感染症に対しては、お客様やお取引先様、当社グループ従業員及びその家族等をはじめとする全てのステークホルダーの安全確保と感染拡大防止を最優先に考え、政府や自治体の発令や方針に応じるとともに、出勤時のマスクの着用やアルコール消毒の徹底はもとより、不要不急の出張・社内行事の自粛、リモート会議の実施、感染者発生時における対応等について定めた独自の「新型コロナウイルス対応ガイドライン」を策定し、安全確保と事業継続に向けた対策に取り組んでいる。
(気候変動リスクへの対応)
当社グループでは、2050年までに事業活動に伴うCO2排出量を実質ゼロにすることを目標として脱炭素活動を開始した。気候変動リスクへの対応を早急に解決すべき重要課題だと捉えており、温室効果ガスの排出削減等に取り組む“緩和”の側面としては、「グループ環境方針」に則った事業活動におけるエネルギー使用の合理化及び電気需要の平準化等の従来からの継続した取り組みに加えて、SBT(民間企業における科学的根拠に基づいた温室効果ガスの排出量削減目標の設定)認証取得に向けて、社用車両のEV・HV化や事業所における再生エネルギー電力の調達等をはじめとした具体的な取り組みを開始した。また、商品開発分野においても100%リサイクル建材や環境配慮商品などのラインアップをさらに拡充し、環境負荷軽減への取り組みも推し進めている。一方で、変化する気候の影響を将来にわたり回避・軽減する“適応”の側面としては、社会問題化しているゲリラ豪雨や集中豪雨等による建物等の防災ソリューションとして、公共団体や企業のBCP支援、店舗や住宅の浸水被害対策など、多様な場所や用途に対応できる止水関連商品のラインアップの拡充やお客様や利用者様等への適時的確なご提案を推し進めている。
(多様な働き方支援への取り組み)
当社グループでは、全ての従業員が働きがいを持って業務に従事できるよう、多様な働き方を支援する取り組みを推し進めている。「労働時間の見える化」による長時間労働の抑制やICT(情報通信技術)環境の整備による在宅勤務・リモートワークの実施、業務効率や生産性向上をさらに追求するためのDXへの取り組み、職種や生活環境に合わせて効率的に業務を行うフレックスタイム制度の導入等を行うとともに、育児休業制度や介護休業制度など、従業員のワークライフバランスを重視し個々人のライフスタイルに柔軟に対応できる人事制度の拡充など、性別や国籍等の別なく全ての従業員が活躍できる職場環境の構築に取り組んでいる。また、働く仲間を尊重しあう風土づくりをめざし、差別やハラスメントについての正しい知識を身につけるための教育や研修等についても積極的に取り組んでいる。なお、当社では将来にわたる持続的成長を実現するため、人材育成等により従業員の成長を促し、安心して長期的に働ける環境を整備する取り組みの一環として、従業員の定年年齢を2023年度から2年毎に1歳ずつ引き上げ、2031年度に65歳まで引き上げることを決定した。今後も、世代を問わず多様な人材が活躍できる環境づくりに、積極的に取り組んでいく。
(CSRの推進について)
当社グループでは、事業活動の原点である「社是(誠実・努力・奉仕)」をはじめとして、企業活動における行動指針である「経営理念」や、「CSR憲章」を常に意識して事業に取り組んでおり、全ての法令を順守し、公正な事業環境の中で利潤を追求すること、事業活動を通じて広く社会に貢献することが社会との信頼関係を構築することであると強く認識しており、コンプライアンス体制整備に恒常的に取り組んでいる。また、企業の持続的成長・発展のための重要なテーマであるESG(環境・社会・ガバナンス)及びSDGs(持続可能な開発目標)を重視しながらCSR(企業の社会的責任)を一層積極的に推し進めていくことで、当社グループの企業価値向上と持続可能な社会の発展に向けた取り組みを強化していく。
(TCFDの提言に沿った情報開示)
当社がめざす人と地球の「快適環境」は、健全な地球環境の上に成り立つものであり、気候変動を含む環境問題への対応を重要な経営課題の一つとして位置付けている。当社は2021年10月に、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同を表明しており、その提言に基づき気候変動が事業活動に与える影響について、積極的に情報開示を推進していく。
<ガバナンス>
当社では、CSR憲章に基づいた活動全般をBXグループ全体で推進するCSR委員会を設置している。CSR委員会は業務担当役員が委員長を務め、当社グループ全体のコンプライアンスをはじめ、CSR4憲章マテリアリティの特定や気候変動が当社グループに及ぼす財務への影響などCSR活動全体の整備、教育、啓蒙などを担い、またそれらに関する情報や結果などを常務会を通して取締役会に報告している。
常務会は代表取締役が決裁を行うための任意の諮問機関として、取締役会付議議案や報告事項について事前に審議することになっている。気候変動が当社の事業活動や財務に与えるリスクと機会などについても、取締役会への定期的な報告等を行う場合は、事前に常務会における審議を要することとしている。
取締役会は定期的にCSR委員長である業務担当役員より、気候変動が当社の事業や財務に与えるリスクや機会についての報告を受け、その内容について審議・評価を行う。
<戦略>
当社は、事業活動における環境負荷を低減する環境保全活動をはじめ、「エコ&防災」で取り組むエコ事業及び気候変動リスクへの適応事業など、さまざまな角度から環境課題に取り組んできた。喫緊の社会課題である地球温暖化防止に貢献することをめざし、2021年5月に「BXグループ2050年脱炭素宣言」を定め、2030年までにCO2排出量を46.2%削減(2019年度比)、2050年までにCO2排出量を実質ゼロにすることを宣言した。さらに2022年5月にはグループ環境ビジョン「Blue neXpand 2050 未来にひろげよう青空を」を策定し、脱炭素化をめざした地球温暖化防止への取り組みだけでなく、快適環境を追求した新たな価値の創造にも積極的に取り組んでいる。
また、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が公表した複数のシナリオを参照の上、財務影響及び事業インパクトを評価するとともに、気候変動リスクと機会に対する戦略の有効性を評価することを目的として、シナリオ分析を実施している。
この評価を踏まえ、今後対応策を含めさらに議論を深め、より有効的な戦略を推進していく。
●シナリオ分析
当社では気候変動の問題を経営上の重要な影響を及ぼすリスクと機会と捉え、自社の事業戦略に大きな影響を及ぼすとの認識のもと、主力事業であるシャッター及びドア事業における気候変動に伴うリスクと機会を2℃未満シナリオと4℃シナリオの2つのシナリオにて分析し、それぞれのシナリオにおける移行リスク、物理リスクそして機会を特定した。
特に自社にとってインパクトが大きいと想定されるドライバーについては、財務インパクトに関する分析を実施した。財務インパクトの分析では、一定の前提のもと、2050年までの損益計算書(PL)・貸借対照表(BS)・キャッシュ・フロー計算書(CF)のシミュレーションを実施し、特定したドライバーのPL・BS・CFへの影響度とその重要性を評価した。
シナリオ分析に基づいた気候関連リスクと機会の評価結果のうち、特に影響度が大きいと評価したものは次の通りである。
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シナリオ名 |
想定する世界観 |
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2℃未満シナリオ (SSP1-2.6) |
環境規制が強化され、ZEB・ZEH水準の建物が普及。省エネ性が高い商品、再エネサービスの需要が増加している。 |
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4℃シナリオ (SSP5-8.5) |
環境規制は現状のレベルを維持し、ZEB・ZEH普及は大きくは進展しない。一方、自然災害の頻発化から、防災・減災製品の需要が増加している。 |
事業/財務インパクトの影響度評価
大:事業戦略への影響または財務的影響が大きいことが想定される
中:事業戦略への影響または財務的影響が中程度と想定される
小:事業戦略への影響または財務的影響が小さいことが想定される
<リスク管理>
当社では、気候変動の問題を経営上の重要な影響を及ぼすリスクと機会と捉え、CSR委員会の気候変動チームが各種会議体を通した気候変動リスクと機会のモニタリング、評価及び重要なリスクと機会の特定を行っている。気候変動チームはCSR統括部を中心に、経営企画部、製造企画部、人事総務部、経理部のメンバーによって構成されている。
気候変動リスクと機会の特定にあたり、気候変動チームはCSR統括部主導のもと、気候変動に関するシナリオ分析を実施している。シナリオ分析から導出された重要な機会とリスクについてはCSR委員会での検討を経て、常務会、取締役会に報告、提言される。
なお、シナリオ分析で試算した財務インパクトは、一定の前提条件を元に試算しており、現時点では発生の蓋然性について判断が困難な要素も分析に織り込んでいる。気候変動チームでは、今後の経済情勢や日本及び世界の気候変動に関する取組みを鑑み、一定程度蓋然性が高くなると考えられる要素について、具体的に事業計画に織り込むようCSR委員会にて検討を行い、常務会、取締役会に進言する役割を担っている。
<指標と目標>
当社では、長期ビジョンで掲げる「快適環境ソリューショングループ」を実現するために、快適に過ごせる健全な地球環境を取り戻すことを目的に事業の脱炭素化に取り組み、持続可能な社会の構築に貢献する。その目的を達成するために、2021年5月に「BXグループ2050年脱炭素宣言」を公表した。
今回実施したシナリオ分析から導出された結果並びに今後必要となる対応策と「BXグループ2050年脱炭素宣言」で想定している取り組みは整合的である旨を確認できた。グループ一丸となり以下に掲げる2050年・2030年目標に向けて取り組みを加速することで、持続可能な社会の構築に貢献していく。
なお、2030年に向けたCO2削減目標については、現在SBTに認定を申請している。
●2050年指標と目標
・BXグループが事業活動で排出するCO2(Scope1及びScope2)を実質ゼロにする
・サプライヤーと協力・連携し、サプライチェーン全体でCO2削減に取り組む
●2030年指標と目標(SBT1.5℃目標)
・Scope1及びScope2
46.2%削減(2019年度比)
・Scope3
購入した製品・サービス(カテゴリ1)及び輸送・配送(カテゴリ4)27.5%削減(2019年度比)
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りである。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
①感染性ウイルス禍による事業活動への影響
新型コロナウイルス感染症「COVID-19」については、感染力が強いとされる変異ウイルスの影響もあって感染者が急増する中、死亡者も世界規模で増加しており、ワクチン接種が進む一方で、収束にほど遠い状況が続いている。国内においてはワクチンの接種が諸外国と比べて進まない中、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が適用される状況において仮に当社グループ社員をはじめ、協力会社を含めた関係者に新型コロナウイルス感染症の陽性反応が出た場合、該当者をはじめ濃厚接触者を含めた複数の社員らが入院及び自宅待機を余儀なくされ、退院及び自宅待機が解除される迄の間、通常業務が滞る可能性は否めない。
また、様々な業種において企業活動が縮小、停滞し、設備投資の計画も凍結せざるを得ない状況も予想される中、当社グループを取り巻く建設業界においても、進行中の工事の中断、さらには建設計画の中止や延期が検討される状況において、受注及び売上の減少は避けがたい可能性がある。
さらに今後、新たな変異ウイルスをはじめ、世界保健機構がパンデミックと認定する感染性ウイルスの発生は、時期や場所、頻度も含めて未だ予測不能であり、収束時期も容易に見通せない状況にあっては、世界及び日本経済へのダメージは計り知れず、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
②地震やその他の自然災害等による製品出荷と緊急の修理対応への影響
当社グループは、全国に販売、製造、修理点検を行うサービス拠点を配置しており、その中には地震発生率が世界の標準より高い地域もある。今後、そうした地域で災害が発生した場合、その被害を最小に食い止める体制を敷いていたとしても、完全に防御できる保証はない。
今後の仮説として、首都圏直下、東海地方、南海トラフ等における巨大地震や想定外の自然災害等が発生した場合、当該地区に設置する各生産、販売、サービス拠点において、製品の供給体制の複数化や販売・管理・修理拠点の統合化などの対策は進めているが、製品の生産能力低下や出荷及び供給、既設製品の故障等に伴う緊急の修理対応が遅延することは避けられず、顧客への対応に支障を来し、売上の低下を招く可能性がある。さらに、当該地区の拠点に被害があった場合、その修復または代替のために多大な費用が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
③資材等の調達
当社グループは、鋼材(鋼板・ステンレス等)を主たる原材料とする事業(シャッター関連製品事業、建材関連製品事業)が売上高の大部分を占めている。現在、これらの製造に必要な鋼材を複数の会社から購入しているが、市況等の影響により鉄鋼原料や原料炭等の価格が上昇した場合、鋼材の価格についてもその影響が及ぶこと、また、多種多様な電動製品、電装品を販売しているが、これらに必要な半導体が世界的に不足しており入手が先行き不透明な状況が続いていること、更に世界的な政情の急激な変化から海外からの材料調達が困難になる等により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
④製品の性能保持や安全対策
当社グループは、防火シャッターや防火ドアなど防災対応の製品を各種取り扱っており、これらの製品は火災発生時など緊急の際に、防火区画を形成して火災の延焼を防ぎ、安全な避難経路を確保する性能が確実に発揮されなければならない。そのため、建築基準法の一部改正により、2016年6月より防火設備の定期検査・報告制度が導入され、3年の経過措置が終了した2019年6月より、1年以内ごとの定期検査と報告が本格的にスタートした。しかし、医療施設などでは通常業務を優先する等の理由から定期検査を実施できなかったり、新型コロナウイルス禍の影響で実施計画が延期される状況もある。また、検査対象となる建築物は国が一律に定めた以外に、地方自治体が地域の実績に応じた指定を行うため、全ての建築物に設置された防火設備が検査報告の対象にならないことから、保守点検契約が一挙に進むものではない。これらのことは、火災発生時における安全性の担保への潜在的なリスクとなっている。
さらに、建物の開口部に設置される主に管理用として使用される重量シャッター等に関しては、特に安全性に関する厳密な性能が要求される。重量シャッター等には障害物感知装置など安全性を高める装置を標準装備しているが、これらの装備によっても、地震等の不測事態の発生や製品自体の経年劣化、構造躯体の劣化、保守点検の任意契約及び未実施等により、万一の事故の発生を防げるとまでは言い切れない。重量があり、可動する開口部製品を取り扱う当社グループにおいては、施工後のメンテナンスまで含めて一貫した責任体制を敷いているが、万一、重大事故が発生した場合、当社グループのブランドイメージが損なわれ、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
⑤民間企業設備投資、新設住宅着工戸数、非住宅着工床面積低迷の影響
当社グループが先行指標とする民間企業設備投資、新設住宅着工戸数、非住宅着工床面積について、AIやIoTの導入を背景とした研究開発費やIT投資、首都圏を中心とした都市再開発、eコマースの拡大に伴う大型物流倉庫など、非住宅を中心に建設需要が見込まれるものの、新型コロナウイルス禍により、建設工事の中止や遅延、新規の設備投資が抑制される動きが加速した場合、その影響は計り知れない。
また、当社グループは戸建て住宅・集合住宅向けにガレージシャッターや窓シャッター、玄関ドアの他、基礎鉄筋及び木造接合金物から鉄骨階段などを取り扱っており、今後も新設住宅着工数が低迷し、その傾向が長期化するとともに、新型コロナウイルス禍の収束が長期化した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
⑥企業買収及び他社との業務提携
当社グループは、経営の効率化と競争力強化のため、企業買収及び他社との業務提携による事業の拡大を行うことがある。企業買収及び他社との業務提携後において、市場環境変化等の理由により、当初期待した成果をあげられない場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
⑦業績の季節的変動
当社グループにおけるシャッター関連製品事業及び建材関連製品事業については、年度末に完成引渡しが集中する傾向にあり、適切または十分な人員を確保できなかった場合に、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
⑧コンプライアンスリスク
当社グループは、各種法令諸規則が遵守されるよう、すべての役員及び社員に対するコンプライアンスの徹底を図っているが、万一、各種法令諸規則に抵触する行為が発生し、コンプライアンス上の問題に直面した場合には、監督官庁等からの処分、訴訟の提起、社会的信用の失墜等により当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性がある。
⑨海外事業展開に伴う影響
当社グループは現在、ベトナム、インドネシアを中心とする東南アジア諸国と、オーストラリアにおいて事業を展開しているが、現地の政情及び経済情勢の急激な変化をはじめ、東シナ海における領有権を巡る軍事的な緊張感の高まりや全世界的なテロの影響、新型コロナウイルス禍等により事業を継続できない場合に、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
⑩公正取引委員会との審判による影響
当社は、2010年6月9日に公正取引委員会より独占禁止法第3条の規定に違反する行為(「全国における価格カルテル」)があったとして排除措置命令を受け、審判手続きにおいて異議申し立てを行ってきたが、2020年8月31日付けで公正取引委員会から、当社の申し立てを棄却する旨の審決を受けた。
当社は審決の内容を検討した結果、同内容を不服とし東京高等裁判所に審決取消訴訟を提起することを2020年9月14日に決定した。
審判については現在も継続中であり、その内容によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りである。
なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用している。
これに伴い、当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度と比較して大きく増加している。
そのため、当連結会計年度における経営成績に関する説明は、売上高については前連結会計年度と比較しての前年同期比(%)を記載せずに説明している。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載の通りである。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種の普及に伴う感染者減少や経済政策の効果等により、国内においては緩やかな回復がみられるようになったが、一方で海外においてはウクライナ情勢の悪化など地政学的リスクの影響によるエネルギー価格の高騰やサプライチェーン問題の長期化が懸念されており、先行き不透明な状況が続いている。
当社グループを取り巻く建設・住宅業界においても、民間設備投資は緩やかながら持ち直しの動きがみられたものの、鋼材をはじめとした原材料価格やエネルギー価格の高騰の影響は大きく、依然として先行き不透明な状況が続いている。
そのような状況の中、当連結会計年度の売上高は182,313百万円となったが、利益面においては、新型コロナウイルス感染拡大の影響は大きく、当社グループの全部門において利益の確保に全力で取り組んだものの、営業利益は9,105百万円(前年同期比13.4%減)、経常利益は9,081百万円(前年同期比23.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は6,706百万円(前年同期比20.2%減)となった。
セグメントごとの経営成績は次の通りである。
1.シャッター関連製品事業
「収益認識に関する会計基準」適用の影響を含め、当連結会計年度の売上高は70,019百万円となったが、営業利益については6,687百万円(前年同期比11.8%減)となった。
2.建材関連製品事業
「収益認識に関する会計基準」適用の影響を含め、当連結会計年度の売上高は74,874百万円となったが、営業利益については1,742百万円(前年同期比23.4%減)となった。
3.サービス事業
緊急修理対応及び定期保守メンテナンス契約等が堅調に推移した結果、連結子会社文化シヤッターサービス株式会社を中心に、当連結会計年度の売上高は25,179百万円となり、営業利益についても4,039百万円(前年同期比9.0%増)となった。
4.リフォーム事業
ビルの改修等を手掛けるリニューアル事業及び住宅用リフォーム事業に注力しており、連結子会社BXゆとりフォーム株式会社を中心に、当連結会計年度の売上高は5,733百万円となったが、特に新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う受注制限の影響が大きく、住宅用リフォーム事業が低調に推移した結果、営業損失は135百万円(前年同期は営業損失179百万円)となった。
5.その他
社会問題化しているゲリラ豪雨等に対する浸水防止用設備を手掛ける止水事業等が低調に推移した結果、当連結会計年度の売上高は6,506百万円となり、営業利益は906百万円(前年同期比17.7%減)となった。
当連結会計年度末における資産、負債及び純資産の状況は次の通りである。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、100,437百万円(前連結会計年度末は97,443百万円)となり、2,994百万円増加した。これは、「電子記録債権」が増加(4,370百万円から5,848百万円へ1,477百万円増)、「原材料及び貯蔵品」が増加(4,317百万円から4,974百万円へ657百万円増)、「仕掛品」が増加(1,001百万円から1,318百万円へ317百万円増)したことが主な要因である。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、68,768百万円(前連結会計年度末は70,907百万円)となり、2,138百万円減少した。これは、「建設仮勘定」が増加(258百万円から1,085百万円へ827百万円増)、「繰延税金資産」が増加(5,496百万円から6,033百万円へ536百万円増)した一方で、「投資有価証券」が減少(18,658百万円から16,111百万円へ2,547百万円減)したことが主な要因である。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、52,619百万円(前連結会計年度末は49,844百万円)となり、2,775百万円増加した。これは、「未払消費税等」が減少(1,857百万円から432百万円へ1,425百万円減)、「未払法人税等」が減少(2,355百万円から1,767百万円へ588百万円減)した一方で、「電子記録債務」が増加(12,052百万円から16,208百万円へ4,156百万円増)、「支払手形及び買掛金」が増加(16,176百万円から16,892百万円へ716百万円増)したことが主な要因である。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、34,073百万円(前連結会計年度末は34,023百万円)となり、50百万円増加した。これは、「役員退職慰労引当金」が減少(366百万円から253百万円へ113百万円減)、「繰延税金負債」が減少(744百万円から712百万円へ32百万円減)、返済期限が1年を超える部分を完済したことにより「長期借入金」が減少(21百万円減)した一方で、「リース債務」が増加(3,108百万円から3,317百万円へ208百万円増)したことが主な要因である。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、82,512百万円(前連結会計年度末は84,482百万円)となり、1,970百万円減少した。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上(6,706百万円)により増加した一方で、「自己株式」の取得により減少(5,000百万円)、「利益剰余金」が配当金の支払い(3,316百万円)により減少したことが主な要因である。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、35,966百万円となり、前連結会計年度末に比べ239百万円減少した。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は9,354百万円(前年同期比46.4%減)となった。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益10,177百万円、仕入債務の増加額4,494百万円、減価償却費4,036百万円、棚卸資産の減少額2,604百万円であり、支出の主な内訳は、売上債権及び契約資産の増加額6,681百万円、法人税等の支払額4,307百万円、その他負債の減少額1,655百万円である。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果獲得した資金は13百万円(前年同期は2,160百万円の使用)となった。
収入の主な内訳は、投資有価証券の売却による収入1,984百万円、定期預金の減少額485百万円、保険積立金の解約による収入245百万円であり、支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出2,232百万円、無形固定資産の取得による支出372百万円である。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は9,646百万円(前年同期比175.6%増)となった。
支出の主な内訳は、自己株式の取得による支出5,057百万円、配当金の支払額3,313百万円、リース債務の返済による支出1,010百万円、長期借入金の返済による支出244百万円である。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は、次の通りである。
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第72期 |
第73期 |
第74期 |
第75期 |
第76期 |
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自己資本比率 |
45.6% |
45.7% |
46.4% |
50.1% |
48.7% |
|
時価ベースの自己資本比率 |
48.2% |
35.5% |
33.9% |
44.9% |
39.1% |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 |
2.8年 |
0.6年 |
0.6年 |
0.3年 |
0.7年 |
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インタレスト・カバレッジ・レシオ |
92.7倍 |
169.4倍 |
57.2倍 |
88.0倍 |
43.2倍 |
(注)1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算している。
2.各指標は、下記の基準で算出している。
自己資本比率…………………………………自己資本÷総資産
時価ベースの自己資本比率…………………株式時価総額÷総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率……有利子負債÷キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ………キャッシュ・フロー÷利払い
3.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算している。
4.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを利用している。
5.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としている。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を利用している。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りである。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
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シャッター関連製品事業(百万円) |
36,807 |
111.7 |
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建材関連製品事業(百万円) |
18,176 |
103.9 |
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サービス事業(百万円) |
- |
- |
|
リフォーム事業(百万円) |
- |
- |
|
報告セグメント計(百万円) |
54,984 |
109.0 |
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その他(百万円) |
1,313 |
113.2 |
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合計(百万円) |
56,297 |
109.1 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去している。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次の通りである。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
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シャッター関連製品事業(百万円) |
2,416 |
107.9 |
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建材関連製品事業(百万円) |
32,729 |
105.3 |
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サービス事業(百万円) |
896 |
105.1 |
|
リフォーム事業(百万円) |
3,784 |
108.1 |
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報告セグメント計(百万円) |
39,826 |
105.7 |
|
その他(百万円) |
2,946 |
108.2 |
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合計(百万円) |
42,773 |
105.9 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去している。
c.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次の通りである。
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セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
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シャッター関連製品事業 |
76,718 |
121.3 |
30,163 |
128.6 |
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建材関連製品事業 |
77,229 |
109.5 |
37,469 |
106.7 |
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サービス事業 |
25,388 |
104.1 |
3,341 |
106.7 |
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リフォーム事業 |
5,768 |
111.0 |
731 |
105.1 |
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報告セグメント計 |
185,105 |
113.3 |
71,705 |
114.9 |
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その他 |
6,796 |
96.6 |
2,788 |
111.6 |
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合計 |
191,901 |
112.6 |
74,493 |
114.8 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去している。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りである。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
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シャッター関連製品事業(百万円) |
70,019 |
- |
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建材関連製品事業(百万円) |
74,874 |
- |
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サービス事業(百万円) |
25,179 |
- |
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リフォーム事業(百万円) |
5,733 |
- |
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報告セグメント計(百万円) |
175,806 |
- |
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その他(百万円) |
6,506 |
- |
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合計(百万円) |
182,313 |
- |
(注)セグメント間の取引については相殺消去している。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されている。海外子会社については、進出国の会計基準に準拠して作成され、現地監査法人の監査を受けた上で必要な調整を反映させている。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要な事項については、関連する会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っている。なお、この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とする。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。
詳細については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載している通りである。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載している通りである。
なお、今後の当社グループを取り巻く市場環境については、新型コロナウイルスの感染拡大による影響は深刻であり、先行きが見通せない厳しい状況が続くものと思われるが、当社グループに及ぼす影響及び感染の範囲や終息時期を正確に予測することは現時点では困難である。そのため、外部の情報源に基づく情報等から、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響は2023年3月期の一定期間にわたり当該影響が続くものと仮定して、連結財務諸表の作成を行っている。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績について、売上高は182,313百万円、営業利益は9,105百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は6,706百万円となった。売上高については、「収益認識に関する会計基準」適用の影響により増収となった。営業利益については、販売価格の引き上げが寄与したこと、サービス事業が寄与したことが増益要因となった一方で、材料価格の値上がりが影響したこと、人件費や減価償却費の増加に伴うコストアップが影響したことにより減益となった。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載している通りである。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金及び設備投資等を自己資金にて賄うことを基本としているが、資金の安定及び効率的な調達を行うため、金融機関からの借入を行っている。また、金融機関4行との間で借入枠7,000百万円のコミットメントライン契約を締結している(借入未実行残高7,000百万円)。
当連結会計年度末における有利子負債(負債のうち利子を支払っているすべての負債)の残高は6,108百万円となっている。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は35,966百万円となっている。
当連結会計年度の資本の財源及び資金の流動性の詳細については、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載している通りである。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、中期経営計画(2021年度~2023年度)の基本テーマである『未来を切り開く、快適環境のソリューショングループをめざして』を達成するため、売上高・営業利益・営業利益率・自己資本利益率(ROE)・投下資本利益率(ROIC)・BxVA・BxVAスプレッドを重要な指標として位置付けており、2023年度に売上高200,000百万円、営業利益14,600百万円、営業利益率7.3%、自己資本利益率(ROE)11.5%、投下資本利益率(ROIC)10.5%、BxVA3,000百万円、BxVAスプレッド3.2%の達成をめざしている。当連結会計年度における売上高は182,313百万円、営業利益は9,105百万円(前年同期比13.4%減)、営業利益率は5.0%(前年同期比1.1ポイント減)、自己資本利益率(ROE)は8.0%(前年同期比2.4ポイント減)、投下資本利益率(ROIC)は5.2%(前年同期比2.4ポイント減)、BxVAは△2,000百万円(前年同期はBxVA300百万円)、BxVAスプレッドは△2.1%(前年同期はBxVAスプレッド0.3%)となった。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りである。
1.シャッター関連製品事業
シャッター関連製品事業の売上高は70,019百万円、営業利益は6,687百万円となった。「収益認識に関する会計基準」適用の影響により売上高が増加した一方で、材料価格の値上がり等の影響により、増収減益となった。セグメント資産は56,538百万円となり、1,873百万円増加した。これは当社及び連結子会社BX BUNKA AUSTRALIA PTY LTD等の売上増加に伴い、受取手形、売掛金及び契約資産、商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品が増加したことが主な要因である。
2.建材関連製品事業
建材関連製品事業の売上高は74,874百万円、営業利益は1,742百万円となった。「収益認識に関する会計基準」適用の影響により売上高が増加した一方で、材料価格の値上がり等の影響により、増収減益となった。セグメント資産は56,517百万円となり、1,396百万円増加した。これは連結子会社BX西山鉄網株式会社等の売上増加に伴い、受取手形及び売掛金、商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品が増加したことが主な要因である。
3.サービス事業
サービス事業の売上高は25,179百万円、営業利益は4,039百万円となった。緊急修理対応及び保守点検契約が堅調に推移したことにより、増収増益となった。セグメント資産は19,722百万円となり、1,184百万円増加した。これは当社及び連結子会社文化シヤッターサービス株式会社の売上増加に伴い、受取手形、売掛金及び契約資産、商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品が増加したことが主な要因である。
4.リフォーム事業
リフォーム事業の売上高は5,733百万円、営業損失は135百万円となった。コロナ禍の影響で落ち込んでいた新規引合件数がコロナ禍前の水準に回復したことにより、増収増益となった。セグメント資産は1,315百万円となり、88百万円減少した。これは連結子会社BXゆとりフォーム株式会社の低調な業績により現金及び預金が減少したことが主な要因である。
5.その他
その他の売上高は6,506百万円、営業利益は906百万円となった。止水事業が堅調に推移した一方で、その他製品が低調に推移したことにより、減収減益となった。セグメント資産は4,065百万円となり、358百万円増加した。これは当社の受取手形、売掛金及び契約資産、商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品が増加したことが主な要因である。
該当事項なし。
当連結会計年度における研究開発活動は、既存商品を強化するとともに、当社グループの基本方針である『お客様に「安心」「安全」を提供できる「未来を切り開く、快適環境のソリューショングループ」をめざして』を推進すべく、お客様の使途、用途に的確に対応できる提案型商品の開発を主要なテーマとして、新商品、新事業の企画開発を行った。また、エコ・防災・新技術をキーワードとした新商品を開発し、順次改善を行った。
その結果投じた研究開発費は
シャッター関連製品事業においては、近年の地球温暖化に伴う台風の大型化や電子商取引増加に伴う物流倉庫や工場の大型化に対応するため、オーバースライディングドアの耐風圧性能のラインナップを拡充した。風速50m/s相当(耐風圧強度1,500Pa)、風速57m/s相当(耐風圧強度2,000Pa)をラインナップに加え、最大開口幅を11.0mまで拡張し、風災害対策と大開口対応を両立させた。また、ガレージ向けシャッター製品において、新たに車2台分に相当する最大開口6mまで対応した防火設備仕様の住宅用オーバースライディングドア「フラムヴェスタ」を開発した。フラットパネルに木目調鋼板を使用するなど高い意匠性を実現するとともに、高速開閉・非接触多光軸センサを標準装備することで快適性と安全性を一層向上させた。その他にも、主に工場や倉庫に設置される高速シートシャッター「大間迅」においては、標準装備となっている新型コロナウイルスなどの感染症予防に適した非接触センサの機能を拡張させ、防虫・防塵・衛生機能が向上した「HACCPパッケージ」を新たにラインナップに加え、当連結会計年度の研究開発費は
建材関連製品事業のビル用建材において、会議室や劇場等の出入り口に設置する「高遮音スチールドアSDT-DB35・DB40」や、竪穴区画・異種用途区画の他、より高い遮音性能が求められる病院の診察室・カウンセリングルームに設置する「カームスライダー遮煙・遮音防火設備タイプ」など、遮音性に注力した商品をラインナップした。スチールドアの製作においては、これまでの溶接工法から新たに接着剤を用いた接着工法を構築し、脱炭素社会への推進に取り組んだ。また、抗ウイルス・抗菌・消臭性能を有する表面材を採用した「トイレブース抗ウイルス仕様」をラインナップし、当連結会計年度の研究開発費は
その他の止水事業においては、工場や倉庫、オフィスビルや商業施設等の通用口に設けられたスチールドアの浸水対策として、枠にはめ込むだけで誰にでも簡単かつスピード設置可能なアルミ製の止水板「ラクセットSDタイプ」を開発し、当連結会計年度の研究開発費は67百万円となった。