第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度における我が国経済は、企業収益や雇用情勢のおだやかな回復基調にあるものの米国の新政権の政策動向や英国のEU離脱問題など、海外情勢の国内への影響により景気の先行きは依然不透明な状況にあります。

 当シャッター業界におきましては、民間設備投資が底堅く推移しつつあるという経営環境の若干の明るさはあるものの、決して楽観できる状況ではありません。

 このような状況下、当社グループは、中期経営計画『POWER UP3』の2年度として、積極的な営業活動による受注確保・販売拡大を展開し、業務全般にわたる効率化を進めて事業基盤を固めるとともにさらなる原価低減に努めてまいりました。しかしながら、需要動向を図る指標の一つであります重量シャッターの業界全体の生産量が昨年度比10%減少するなど当連結会計年度は厳しい状況となりました。こうした中、競争激化となり利益率が低下し、結果、当連結会計年度における受注高は前年同期比2.8%増の18,752,161千円となり、売上高は前年同期比3.9%減の17,820,007千円、営業利益は756,729千円(前年同期比410,248千円減少)、経常利益は709,332千円(前年同期比397,271千円減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は440,386千円(前年同期比159,893千円増加)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べて107,527千円増加し、1,079,383千円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は前連結会計年度末に比べて294,628千円増加し、773,516千円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の増加によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は前連結会計年度末に比べて56,823千円減少し、34,548千円となりました。これは主に固定資産の取得によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は前連結会計年度末に比べて101,771千円増加し、631,440千円となりました。これは主に長期借入金の返済によるものです。

 

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 当社グループは、報告セグメントが単一であるため、セグメントごとの記載を省略しておりますが、以下に製品別の生産、受注及び販売の状況を示しております。

(1)生産実績

 当連結会計年度における製品別の生産実績は、次のとおりであります。

品名

数量

前年同期比(%)

軽量シャッター

140,082

94.63

重量シャッター

152,690

101.12

シャッター関連

13,332㎡

94.00

シャッター計

306,104㎡

97.73

(注) ドア・サッシ、金物については数量表示が困難なため、表示しておりません。

 

(2)受注実績

 当連結会計年度における製品別の受注実績は、次のとおりであります。

品名

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

軽量シャッター

2,570,077

99.23

301,135

105.53

重量シャッター

10,358,353

103.26

3,717,934

114.83

シャッター関連

1,429,579

94.53

152,504

101.29

シャッター計

14,358,009

101.58

4,171,573

113.55

スチールドア

3,605,120

103.72

2,565,034

120.07

建材他

789,032

124.80

71,137

108.43

合計

18,752,161

102.79

6,807,744

115.86

(注) 上記の金額には消費税等は、含まれておりません。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度における製品別の販売実績は、次のとおりであります。

品名

金額(千円)

前年同期比(%)

軽量シャッター

2,554,294

99.06

重量シャッター

9,878,175

91.06

シャッター関連

1,427,642

96.66

シャッター計

13,860,111

93.00

スチールドア

3,176,392

104.84

建材他

783,504

129.22

合計

17,820,007

96.12

(注) 上記の金額には消費税等は、含まれておりません。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、企業品質の向上を目指し、安全・安心・快適・感動を提供するとともに社会の進歩発展に貢献いたします。

[経営ビジョン]

既存事業の飛躍と新たな発見に努め、未来に向かって進撃を続けます。

効率化と改革に挑戦し続け、環境変化に負けない企業体力の充実を図ります。

・社員は企業品質を磨き、業務に誇りを持ち、個々の責任を果たします。

社員や共に働く人々が全員参加のもと、強くて温かい会社をつくります。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、経営の基本方針に基づき、平成27年度を初年度とする中期経営計画『POWER UP3』(修正中期経営計画を平成28年5月13日公表)をスタートしております。

当社グループといたしましては、この修正中期経営計画の達成に向け全社一丸となって邁進するとともに、環境の変化に対応しつつ、企業品質の向上を目指し、安全・安心・快適・感動を提供し続けると共に、社会の進歩発展に貢献することを目標とし、全社一丸となって邁進して参ります。

 

[中期経営計画骨子]

 中期経営計画『POWER UP3』期間における建設投資は、日本経済の回復基調と東京オリンピックの需要があるとはいえ楽観は許されない状況でありますが、会社総合力の一層の向上を目指し、以下の重点施策の遂行により、収益力の確保を図ってまいります。

・コーポレートガバナンス重視の経営により、内部統制の充実と意思伝達の迅速化を図ります。

・主力製品であるシャッターとスチールドアの受注増強を図り、収益力の向上を実行します。

・環境の変化に対応し、地域毎に強力な営業基盤を構築します。

・メンテナンス事業に経営資源を投入し、ストックマーケットにおける基盤を構築します。

・生産体制の整備充実を継続し、更なる効率化を目指します。

・ユーザーニーズに対応した商品開発を行い、商品ラインナップの拡充も図ります。

・全社統合システムの構築により、経営の意思決定の迅速化を図ります。

・社内教育の拡充と自学自習風土の定着を通じて、強い社員、強い組織、強い会社を実現します。

 

(3)経営環境

当シャッター業界は当社と他3社で重量シャッター(ビル、工場などで使用される大型シャッター)、軽量シャッター(ガレージ、店舗などで使用される小型シャッター)の9割を占める寡占状態の業界であります。

当社の主力製品であります重量シャッターにつきましては2008年のリーマンショック以後、需要が減少し、その後、設備投資の回復とともに需要は回復傾向にありましたが、民間設備投資は底堅いもののシャッター需要については一服感が見られ厳しい環境となっています。

このような環境の中、競争激化から収益率の低下の傾向にあるものの、確実に収益を上げられる体質へ改善を図るべく[経営ビジョン]・[中期経営計画骨子]の施策を実施しております。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。

 

1 経済環境

 経済環境すなわち設備投資動向、為替変動、金利変動等の悪化により、受注競争の激化、コストの上昇等から当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

2 原材料

 当社グループは主原材料である鋼材の確保に万全の体制を取っております。しかし、鋼材の需給動向、市況によりましては、当社グループの生産、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

3 特定の仕入先への依存

 当社グループはシャッターの重要部品の一部をグループ外の特定供給元に依存しております。重要部品の確保には留意して万全の体制を取っておりますが、重要部品の不足が生じない保証はありません。その場合、生産への影響等により当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

4 特定の商品への依存

 当社グループの中核事業であるシャッター・スチールドアが当連結会計年度で売上の95.6%を占めております。殆どが受注生産で堅実な対応に努めておりますが、代替商品の開発等の予期しない変化で、需要に極端な影響があった場合、当社グループの業績が悪化する可能性があります。

5 債権の貸倒れ

 普段より債権管理には十分注意し、貸倒れの発生防止に努めております。しかし、予期しない事象により大口の貸倒れが発生した場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

6 固定資産の減損について

 景気の動向や不動産価格の変動等により、資産グループのキャッシュ・フローが大幅に減少したとき、あるいは、時価の下落等により減損処理が必要となったとき、当社グループの財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

7 商品開発

 当社グループの商品に関しましては、豊富な経験と優れた技術により関連法律に対応した商品を製造しております。しかし、法的規制が変更となり、当社グループが新しい対応商品の開発に遅れた場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

8 災害・事故

 当社グループは普段より、災害・事故の防止に努めております。しかし、自然災害も含め、予期しない事象により大規模な災害・事故が発生した場合、生産等への影響から、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

9 法的規制

 当社グループは、事業展開を行う国内において、建設業法や建築基準法等の事業関連法規、その他さまざまな法的規制の適用を受けております。当社グループはコンプライアンス遵守を徹底し、内部統制の充実に努めておりますが、これらの規制等に抵触するような行為が指摘された場合には、行政処分等を課される等により、業績に悪影響を及ぼす場合があります。また、これらの法的規制の改定等があった場合も業績等に影響を及ぼす場合があります。

10 排除措置命令及び課徴金納付命令に対する審判について

 提出会社は、平成22年6月9日、公正取引委員会より、シャッター等の販売及び受注に関し独占禁止法第3条に違反する行為があるとして、排除措置命令及び課徴金納付命令を受けております。

 この排除措置命令及び課徴金納付命令については、その内容において当社と解釈が異なり、承服できないところがありますので、平成22年7月に公正取引委員会に審判手続開始を請求し、現在審判中であります。

  今後の審判の内容により、訴訟に発展する可能性もあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

11 財務制限条項について

 当社グループの取引金融機関との金銭消費貸借契約においては、財務制限条項が付されている契約があります。その条項は2点あり、①連結貸借対照表の純資産の部における純資産の残高(優先株式による資本金額は除く)の維持に関する事項、②連結損益計算書における経常損益に関する事項であります。

 財務制限条項に抵触する場合、契約における期限の利益喪失請求が行われる可能性があります。

 

 以上の文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月22日)現在において、当社グルー

プが判断したものであります。

5【経営上の重要な契約等】

業務提携契約による合弁事業

契約締結先

内容

出資額

合弁会社名

設立年月

ハーマンGmbH(ドイツ)

特定のハーマン社製品の製造及び販売

当社

40,000千円

ハーマン・ジャパン株式会社

(資本金1億円)

平成23年5月

ハーマンGmbH

160,000千円

 

6【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、「私たちは、企業品質の向上を目指し、安全・安心・快適・感動を提供すると共に社会の進歩発展に貢献します」を念頭に置き、設計・製造・施工・メンテナンスの観点より製品の改良・改善を実施すると共に高度化する社会的ニーズに対応する為の商品見直しを行い、お客様にとって付加価値の高い商品を提供できるよう努力しております。

具体的には建築基準法等、関連法規の性能基準化に合わせた新しい構造・機構のシャッター・ドア等、新防災事業に関する新技術の導入に注力すると共に、時代の流れと環境の変化にあったお客様が必要とする商品の開発を目指します。

現在、当社グループでは技術提携も含め、モノづくりの原点に返り当社のノウハウを生かした商品開発と品揃えを行う為、製品における材料・形状の見直し並びに機能性能を維持向上させた安全性の高い製品を目指し、市場が求める安全・安心をお客様にお届けできる製品づくりに取り組んでおります。

当連結会計年度におきましては、従来の製品に対する機能・性能アップに取り組み、お客様から満足と信頼を頂ける商品の開発を行うと共に併行して来期に向けての更なる新商品のご提供をさせて頂く準備期間としての取り組みを行って参ります。

今後も企業品質の更なる向上と社会への「安全・安心・快適・感動の提供」を目標に社会的ニーズに沿った商品開発を目指していきます。

なお、当連結会計年度の研究開発関連費の総額は178,578千円であり、そのほとんどが鋼製建具関連です。よって、セグメント別の研究開発費は記載しておりません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社グループの財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりです。文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月22日)現在において、当社グループが判断したものであります。

(1)財政状態の分析

(資産の状況)

 当連結会計年度末における流動資産は前連結会計年度末に比べて424,570千円増加し、8,579,157千円となりました。これは主に回収に伴う電子記録債権の増加によるものです。

 固定資産は前連結会計年度末に比べて220,683千円減少し、8,010,557千円となりました。これは主に減価償却費の計上によるものです。

 

(負債の状況)

 当連結会計年度末における流動負債は前連結会計年度末に比べて161,050千円増加し、7,115,727千円となりました。これは主に仕入債務の増加によるものです。

 固定負債は前連結会計年度末に比べて353,865千円減少し、3,684,929千円となりました。これは主に長期借入金の減少によるものです。

 

(純資産の状況)

 当連結会計年度末における純資産は前連結会計年度末に比べて396,701千円増加し、5,789,058千円となりました。これは主に利益剰余金の増加によるものです。

 

(2)キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローの分析は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。

 

(3)経営成績の分析

 経営成績の分析は「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。