文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、経営理念のもとエンジニアリング企業としてお客様に最適なかたちでの価値の提供に努め、すべてのステークホルダーの皆様から「選ばれる企業」として高い信頼を得るため、持続的成長を目指します。
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『経 営 理 念』
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(2)経営環境
新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大は、国内外経済への影響が大きく景気の先行きは予断を許さない状況が続くものの、ワクチン接種など感染拡大防止策が講じられることで回復の動きに転じてきました。一方で、世界的な半導体不足や原材料価格の高騰が長引き、生産活動を抑制する状況が続いていた中、ロシアによるウクライナ侵攻が勃発し、エネルギー価格、アルミ地金等の主要金属、原材料等の価格高騰に拍車がかかり経済成長を大きく脅かしています。
国内の建設市場におきましては、政府建設投資が微増となることや、中長期的な民間住宅投資の減少、加えて建設資材の高騰や海外物流の抑制、労働力不足の影響など、厳しい事業環境が見込まれます。
(3)経営戦略等
このような経営環境下、当社グループは新たな中期経営計画をスタートさせ、環境負荷を軽減するものづくりやプロセス革新を続けることで持続可能な社会の実現に貢献するとともに強靭な事業基盤を確立し、「選ばれる企業グループ」を目指してまいります。
[コア事業]
ビル建材事業は、環境配慮商品の拡充とプロセス管理の徹底及びデジタル技術を活用した生産性向上による稼ぐ力の強化を図ります。また、当社のエンジニアリング力を活かし、海外サプライチェーンとの連携によるオーダー物件の受注拡大を図ります。
住宅建材事業は、ハウスメーカーへの新規商品提案及び個別案件への商材拡充に向けた取組みを強化します。
マテリアル事業は、アルミリサイクル材の活用増により環境に配慮したマテリアルの拡販を図ります。
[新規・注力事業]
リニューアル事業は、循環型社会の実現に向けた集合住宅の改修事業強化と戸建住宅のリフォーム事業参入を図ります。
物流事業は、自社営業倉庫を増強し、営業倉庫を活用した物流事業の拡大を図ります。
アルミ加工品事業は、精密加工品の拡販と仮設資材用等アルミ加工品の拡販及び新商材への挑戦と拡販を図ります。
海外事業は、ODA物件、日系企業物件を中心に国内商社、設計事務所との連携を強化します。
光建材事業は、インテリア建材の拡販を行います。
[多角化事業]
環境事業は、基幹改良工事の受注確保と薬剤販売の強化を行います。
ユニットハウス事業は、生産体制の拡充による売上の拡大を図ります。
マグネシウム事業は、医療用マグネシウムを中心に研究開発を推進します。
当社グループは、中期経営計画最終年度である2024年度における次の数値目標に向けて、これらの諸施策に取組み、株主の皆様をはじめ、全てのステークホルダーの皆様に選ばれる企業となるべく事業を展開してまいります。
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2024年度(目標) |
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売上高 |
1,050億円 |
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営業利益額 |
32億円以上 |
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営業利益率 |
3.0%以上 |
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純資産 |
250億円以上 |
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自己資本比率 |
25.0%以上 |
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配当 |
安定配当の継続と財務基盤の強化 |
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ROE |
8.0%以上 |
有価証券報告書に記載した事業の内容、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下の様なものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経済状況について
当社グループにおける営業収入の大部分は、日本国内における需要に大きく影響を受けます。このため、当社グループの経営成績は、日本国内の景気動向、建設会社の建設工事受注残高や住宅着工戸数の変動等の影響を受ける可能性があります。
また、国内景気の悪化により、売掛金、受取手形等の債権が劣化した場合、貸倒引当金の積み増しが必要となるなど、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)原材料の市況変動の影響について
当社グループは、アルミ地金を主たる原材料とする事業(建材事業、形材外販事業)が売上高の大半を占めております。このアルミ地金価格は、市況(為替相場およびロンドン金属取引所(LME)の価格相場)の変動により影響を受けることから、今後も市況が上昇する局面では、原材料費の上昇が押さえきれず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)市場環境について
営業活動を展開する上で協業他社との競争は避けられませんが、そのような状況に耐えうるべく製品・サービスの向上に努めております。しかしながら、市場環境が大きく変化した場合、厳しい価格競争にさらされるなど、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)経営成績の季節的変動について
当社グループは、建材事業、特にビルサッシの売上比率が高く、このビルサッシの売上は、通常の営業形態として、第2四半期連結会計期間及び第4四半期連結会計期間に完成する工事の割合が大きいため、各四半期連結会計期間の業績に季節的変動があります。
(5)特定事業への依存について
当社グループは、売上・利益ともに建材事業への依存率が高く、この事業の業績に全体の経営成績が大きく影響される傾向があります。建築投資全体が縮小傾向で推移する状況に対して当社グループは、形材外販事業や環境事業等非サッシ事業およびリニューアル事業の拡大を積極的に推進しております。
(6)法的規制について
当社グループは、商品の設計・製造・施工に関連して、多くの法的規制を受けております。「建設業法」に基づき、建材事業は建具工事業、環境事業は機械器具設置工事業の許可を受けて営業を行っており、この他にも水質汚濁防止法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律など環境関連法や消費生活用製品安全法など様々な法的規制を受けながら事業を展開しております。今後、これらの規則の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、当社の業績が影響を受ける可能性があります。
(7)自然災害及び事故等の発生による影響について
地震・津波などの自然災害および火災・停電等の事故災害によって、当社グループの生産・販売・物流拠点および設備が破損、機能不全に陥る可能性があります。災害による影響を最小限に抑える対策を講じていますが、災害による被害を被った場合は、当社の業績が影響を受ける可能性があります。
(8)環境問題
当社グループは産業廃棄物の処理に関する法律及び大気、水質、騒音、振動、土壌汚染等の環境諸法令の適用を受けており、環境基本方針・行動指針に基づき環境マネジメントシステムの下、環境保全活動を行っております。
しかしながら、今後何らかの環境問題が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、過去の事業活動における環境問題の事実を厳粛に受け止め教訓とし、徹底した社内管理体制を確立し、法令遵守に努めております。
(9)新型コロナウイルス感染症の影響について
当社グループにおきましては、お客様および従業員の安全を第一に考えるとともに、政府や自治体の要請をふまえ、従業員の健康管理確認の徹底、テレワークの推進、社内会議、国内遠距離、海外出張の制限等の対応を実施しております。
また、リモート対応の推進等による業務改革や効率化の推進など様々な施策を講じることで、業績への影響の低減を図ってまいりました。しかしながら、今後、さらなる事態の悪化により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下、「収益認識会計基準」という。)等を適用しております。
そのため、当連結会計年度における経営成績に関する説明は、売上高について前連結会計年度と比較しての増減額及び前年同期比(%)を記載せずに説明しております。
詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により経済活動の制限と緩和が繰り返される中で、景気は緩やかに持ち直しの動きが見られました。建設関係では昨年の谷間から徐々に回復傾向にあり、新設住宅着工戸数も前年に比べ増加いたしました。しかし、半導体の供給不足および原材料価格の動向、また変異株をはじめ感染症による内外経済の影響、更にウクライナ情勢の緊迫化等による下振れリスクを注視する必要があり、厳しい事業環境となっています。
このような状況の中、主力とするビルサッシを中心とした建材事業分野においては、新設住宅着工戸数が貸家を中心に増加しているもののマンションでは依然として先行きが不透明な状況が続いています。形材外販事業においては、原材料費および諸資材価格高騰など事業環境の急速な悪化により収益性が低下したことに伴い、特別損失(減損損失)35億6千万円を計上いたしました。環境事業は、プラント工事の工期延期などの影響を受けました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度に比べ83億8千7百万円減少し、833億1千5百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度に比べ51億5千8百万円減少し、652億5千万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度に比べ32億2千8百万円減少し、180億6千5百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の業績は売上高904億3千万円(前年同期は923億9千6百万円)、営業利益8億8千5百万円(前年同期は5億3千4百万円)、経常利益11億1百万円(前年同期は8億9千8百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失33億2千6百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益5億7千2百万円)となりました。
セグメント毎の経営成績は次のとおりであります。
当連結会計年度より、従来「運送事業」としていた報告セグメントの名称を「物流事業」に変更しております。この変更は、セグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。
〔建材〕
建材事業においては、主力であるビル新築事業のプロセス管理を徹底した営業強化による利益率良化により、売上高は650億9千7百万円(前年同期は685億9百万円)、セグメント利益は20億7千7百万円(前年同期は19億6千9百万円)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は14億7千1百万円増加し、セグメント利益は1千5百万円増加しております。
〔形材外販〕
形材外販事業においては、アルミ地金価格の高騰により売上は増加いたしましたが、諸資材価格高騰などの影響を大きく受け、売上高は200億4千5百万円(前年同期は184億9千1百万円)、セグメント損失は5億9千7百万円(前年同期は7億4千1百万円)となりました。なお、形材外販事業セグメントにおいては収益認識会計基準等の適用による売上高及びセグメント損失への影響はありません。
〔環境〕
環境事業においては、新規プラント工事の工期延期の影響を受けましたが、メンテナンス部門の営業強化に注力したことなどにより、売上高は28億9百万円(前年同期は32億1千4百万円)、セグメント利益2億8千万円(前年同期は2億5千1百万円)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高が3億7千3百万円減少しておりますが、セグメント利益への影響はありません。
〔物流〕
物流事業においては、燃料費高騰による輸送コストへの影響を受けたものの、新規顧客開拓および営業倉庫新設による保管事業の強化により、売上高は22億2千2百万円(前年同期は18億1千3百万円)、セグメント利益は3億7千3百万円(前年同期は3億3千7百万円)となりました。なお、物流事業セグメントにおいては収益認識会計基準等の適用による売上高及びセグメント利益への影響はありません。
〔その他〕
その他事業には、不動産等がありますが、売上高は2億5千4百万円(前年同期は3億6千7百万円)、セグメント利益1億1千6百万円(前年同期は1億5千4百万円)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用による売上高及びセグメント利益への影響はありません。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ23億2千6百万円減少し、当連結会計年度末には135億6千万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、4億4千2百万円(前年同期は34億8千7百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失、減損損失の計上によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、15億6百万円(前年同期は23億5千1百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、12億6千9百万円(前年同期は10億8千6百万円の獲得)となりました。これは主に短期借入金の純増減額によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
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建材(百万円) |
53,756 |
83.0 |
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形材外販(百万円) |
20,045 |
108.4 |
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環境(百万円) |
1,898 |
96.0 |
|
合計(百万円) |
75,701 |
88.8 |
(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
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受注高 (百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高 (百万円) |
前年同期比(%) |
|
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建材 |
61,219 |
113.4 |
59,094 |
110.1 |
(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
建材(百万円) |
65,097 |
95.0 |
|
形材外販(百万円) |
20,045 |
108.4 |
|
環境(百万円) |
2,809 |
87.4 |
|
物流(百万円) |
2,222 |
122.5 |
|
報告セグメント計(百万円) |
90,175 |
98.0 |
|
その他(百万円) |
254 |
69.3 |
|
合計(百万円) |
90,430 |
97.9 |
(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の数値、各連結会計年度における収入・費用の数値に影響をおよぼす見積り計上を行っております。主に繰延税金資産、貸倒引当金、工事損失引当金、退職給付に係る負債、資産除去債務等に対し過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、これらの見積りについては、実際の結果と異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、新型コロナウイルス感染症の影響により経済活動の制限と緩和が繰り返される中で、景気は緩やかに持ち直しの動きが見られ、建設関係では昨年の谷間から徐々に回復傾向にあり、新設住宅着工戸数も前年より増加いたしました。しかし、半導体の供給不足及び原材料価格の動向、また変異株をはじめ感染症による内外経済の影響、更にウクライナ情勢の緊迫化等による下振れリスクを注視する必要があり、厳しい事業環境となっています。
(売上高)
売上高は主力とする建材事業分野においては回復傾向にあるものの原材料価格の高騰や変異株をはじめとする感染症による経済の影響、ウクライナ情勢の緊迫化など厳しい事業環境となり、904億3千万円(前年同期は923億9千6百万円)と減収になりました。また、形材外販事業については、アルミ地金価格の高騰により、増収となりました。
(営業利益)
営業利益は、アルミ地金価格や諸資材価格高騰などの影響を大きく受けましたが、主力であるビル新築事業のプロセス管理を徹底した営業強化による利益率良化により、8億8千5百万円(前年同期は5億3千4百万円)と増益になりました。
なお、セグメント別の売上高及び営業利益につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
営業外損益においては、雇用調整助成金などの補助金収入が減少し、社債発行に伴う支払手数料が増加したことに加え、特別損益では、形材外販事業において原材料費及び諸資材価格高騰など事業環境の急速な悪化により収益性が低下したことに伴う特別損失(減損損失)35億6千万円を計上したこと等により、税金等調整前当期純損失は26億6百万円(前年同期は税金等調整前当期純利益10億4千8百万円)と減益になり、親会社株主に帰属する当期純損失につきましても、税金費用が増加したことにより33億2千6百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益5億7千2百万円)と減益になりました。
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は494億2千6百万円となり、前連結会計年度末に比べ35億4千7百万円減少いたしました。これは主に契約資産が51億1千6百万円、電子記録債権が19億2千9百万円、売掛金が14億3千3百万円増加し、現金及び預金が20億6千万円、仕掛品が106億2千8百万円減少したことによるものであります。固定資産は338億8千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ48億3千9百万円減少いたしました。これは主に形材外販事業における収益性の低下に伴う減損損失の計上により有形固定資産が40億7千4百万円、投資その他の資産が6億8千7百万円減少したことによるものであります。この結果、総資産は833億1千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ83億8千7百万円減少いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は389億8千4百万円となり、前連結会計年度末に比べ80億5千1百万円減少いたしました。これは主に契約負債が17億5千7百万円、電子記録債務が15億3百万円増加し、前受金が79億4千6百万円、1年内償還予定の社債が26億4千万円、短期借入金が14億3千5百万円減少したことによるものであります。固定負債は262億6千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ28億9千2百万円増加いたしました。これは主に社債が34億3千万円増加し、退職給付に係る負債が4億6千7百万円減少したことによるものであります。この結果、負債合計は652億5千万円となり、前連結会計年度末に比べ51億5千8百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は180億6千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ32億2千8百万円減少いたしました。これは主に利益剰余金が36億1千2百万円減少したことによるものであります。この結果、自己資本比率は21.5%(前連結会計年度末は23.1%)となり、1.6%減少いたしました。
(キャッシュ・フローの状況の分析・資本内容並びに資本の財源および資金の流動性に係る情報)
財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、強固な財務基盤の構築を目指しながら、企業価値向上を図るため、収益や成長ができる事業へ資源を集中する戦略(事業ポートフォリオ戦略)を推進し、グループの経営資源を最適配分することを財務戦略の基本としております。
強固な財務基盤の構築につきましては、2024年度を最終年度とする中期経営計画における自己資本比率の目標値を25.0%以上に設定しております。
経営資源の配分に関する考え方
当社グループは、企業価値向上に資する経営資源の配分に努めます。
手許現預金および多様な資金調達の活用により、成長のための投資、株主還元の充実を図ってまいります。
資金需要の主な内容
当社グループの資金需要の主なものは、製品製造のための原材料、部品の購入、外注加工費、人件費等の営業活動資金と、持続的な成長のために商品競争力を高める研究開発投資や、生産性向上を図る設備投資を実施する投資活動資金となっております。
資金調達
当社グループの事業活動の維持および拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金および外部資金を調達し有効に活用しております。設備投資は営業キャッシュ・フローの範囲内とすることを基本としておりますが、多様な資金調達手段を活用し、金融機関からの借入やリースによる固定資産購入等を行っております。
(重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定)
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、資産・負債及び収益・費用の測定並びに開示に与える影響のうち、将来事象の結果に依存するため確定できない金額については見積もりを必要とします。これらの見積りについては、過去の実績や適切な仮定に基づいて合理的な判断を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。
繰延税金資産の回収可能性や減損損失の認識の判定等にあたっては、受注状況、原材料価格や電力料金等の諸資材価格の高騰、ロシアによるウクライナ侵攻の間接的な影響による高騰は、一定期間続くとみこまれることから不確実性が高くなっており、連結財務諸表作成時点で入手可能な情報に基づいてこれらの不確実性を考慮した会計上の見積りを行っております。
しかし、新型コロナウイルス感染症拡大及びロシアによるウクライナ侵攻の影響が長期化することにより、上記仮定に変化が生じた場合には、翌連結会計年度以降の当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
(経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)
当社グループは、売上高および営業利益ならびに自己資本比率を重要な経営指標として位置づけております。
当連結会計年度においては、売上は904億3千万円(前年同期は923億9千6百万円)となり、新型コロナウイルス感染症拡大やロシアによるウクライナ侵攻に伴う諸資材価格等の高騰等の影響で厳しい事業環境となり、営業利益は8億8千5百万円(前年同期は5億3千4百万円)となりました。
また、自己資本比率につきましては、形材外販事業において、原材料費及び諸資材価格高騰等の事業環境の急速な悪化により収益性が低下したことに伴い減損損失を計上したことにより21.5%となり1.6%減少いたしました。
2022年度は、SDGsの目標達成期限である2030年に迎える創業100年を見据え、中期経営計画「サステナブルな社会実現への貢献『選ばれる企業グループへ』」を策定し推進しております。
該当事項はありません。
当社グループは、一般サッシからカーテンウォールまで総合外装メーカーとして一貫した商品開発を行っております。多様化する顧客ニーズへの対応と安全・安心社会実現に向けた開発をテーマに掲げ、さらには、環境負荷低減、高耐久化技術を取り入れた新商品開発に注力しております。
当社の研究開発は、技術本部管轄の商品開発部、技術管理部、性能研究部、研究開発部により推進しており、研究開発スタッフは、全体で79名にのぼり、これは全従業員数の約2.7%に当たっております。
また、次世代素材分野開拓に向け、連結子会社の不二ライトメタル㈱の製品本部、資材本部が研究開発に注力しております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は、
[建材]
市場では、2021年度の新設住宅着工戸数は約85.6万戸と前年度の約81.5万戸に対し5年ぶりに5%の増加となりましたが、シンクタンクでは移動世帯数の減少、平均築年数の伸長、名目のGDPの成長減速等により、2030年には約65万戸との予測が出されており、更なる市場競争の激化が予想されます。
また、政策においては2050年までにCO2排出量を実質ゼロとするカーボンニュートラルの実現に向け、2030年には2013年度比で46%の削減目標が掲げられました。この目標に対しては単にCO2の排出量を削減するだけでは困難であり、エネルギー源については太陽光発電など再生可能エネルギーの大幅な普及促進、水素やアンモニウムガスによる火力発電に関する技術開発などエネルギーミックスに関連する法整備などを含めた変革が求められています。
2021年4月1日には改正建築物省エネ法が施行され、中規模(300㎡)以上の事務所ビルや商業ビルの新築工事に対しては、現行の省エネ基準適合が義務化されています。国土交通省では省エネ基準の適用対象を拡大するため、法規制を視野に入れた検討会を設置しており、省エネルギー住宅について従来から指摘されている①外壁の高断熱化、②高遮熱性開口部、③高効率の空調設備などの新たな基準や既存ストック対策、再生可能エネルギーや非利用エネルギーの利用拡大などを継続的に検討すると共に、住宅・建築物における省エネ強化策として高断熱建材の普及に向けた取組みである「建材トップランナー制度」の省エネルギー性能の目標基準値見直し、「窓の断熱表示制度」に加え、住宅・建築物ストックの省エネ改修を対象とする支援事業などの施策が実施・検討されています。
ビル建材の開発におきましては、住宅・建築物の省エネルギー対策を受け、高断熱サッシ商品のアルミ樹脂複合構造「FNS-Ⅱ100R」のバリエーション(個別防火連段窓およびコーナー窓、高耐風圧、高遮音対応)を追加し、更に高い評価を頂いており、CO2排出量の削減と建物の省エネルギー化に貢献しています。
また、事務所ビル、商業ビルに対応したカーテンウォール商品の個別防火対応も進み、商品のバリエーションは更に充実しています。
住宅建材の開発におきましては、次世代用高断熱サッシ商品名「SAJサッシ」に廉価型のアルミ樹脂複合サッシを追加し、対応範囲の拡大を行いました。
また、防火設備として取り付けられる「インナー防火スクリーン」は、開口部には既存の商品を活用でき、様々な建築デザインに対応できる商品としてバリエーションは更に充実しています。
光建材事業においては室内の壁・天井の間接照明を工業化し、デザイン性、施工性に優れた『アルビームインテリア』を発売しました。また、『アルビームインテリア』は(一社)日本アルミニウム協会が主催する「2021年度日本アルミニウム協会賞」において、アルミニウムの需要拡大に貢献のあった製品等に贈られる「開発奨励賞」を受賞しました。
特需事業におきましては、ユニットハウスを利用したオフグリッドハウスを開発し、レンタル事業者様に出荷を開始しております。
なお、建材事業に係る研究開発費は
[形材外販]
連結子会社の不二ライトメタル㈱において、2002年より研究開発をスタートしました次世代耐熱マグネシウム合金(KUMADAI耐熱マグネシウム合金)は、RIMCOF技術研究組合にて共同開発に成功しました航空機用マグネシウム合金を自動車等輸送機器への適用に向け邁進しております。
難燃性マグネシウム合金は、高速鉄道の車両用素材開発を「革新的新構造材料等技術開発」にて進め、新幹線試験車両の床パネルを製作し、その性能試験が実施されました。
医療デバイスの基材として期待されます生体吸収性マグネシウム合金は、素材作製から加工までの自社内一貫製造供給(溶解・鋳造→押出→引抜)設備にて素材の製作を行い、研究機関及び医療機器開発メーカーと共に医療デバイスの実用化推進を行っております。
なお、形材外販事業に係る研究開発費は
当社グループの研究開発活動の責任部署である技術本部は、「ISO9001品質マネジメントシステム」及び「ISO17025試験品質マネジメントシステム」を取得しており、商品開発設計ならびに試験検証プロセスにおいて品質に拘り、高品質な商品を提供しております。なお、試験所では、資源を有効に活用するため、社外から依頼される試験を有償にて実施しております。また、試験方法のデジタル化にも取り組み、最新の測定技術であるモーションキャプチャを使った試験方法を開発、2021年度はISO17025の認定の範囲を拡大しました。
文化シヤッター㈱との共同開発で、防災・減災商品や、断熱性と防火性を両立させる環境配慮対応商品に加え、日射遮蔽、通風対応での熱負荷低減対応等サッシとシャッターの相互の専門分野を活用した商品など、開口部への新しい価値の提供を目指し研究を進めております。今後もさらに一層の品質向上を目指し、お客様にご満足のいただける商品を提供するとともに、環境に配慮した商品の研究開発に努めてまいります。