第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

当社グループ(当社及び連結子会社)を取り巻く環境は、依然として建設資材の高騰、労働人口の減少や地金価格急騰など厳しい事業環境が続いておりますが、当中間連結会計期間の業績は、主力とするビルサッシを中心とした建材事業分野においては、受注は堅調に推移し、ビル新築事業、リニューアル事業がともに好調だったこと、また利益率の良化や価格改定の浸透も進んだ結果、増収増益を達成しました。形材外販事業分野においては、加工品部門が好調だったことに加え、合理化施策が功を奏した結果、増収増益を達成しました。

この結果、当中間連結会計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

a.財政状態

当中間連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ59億9百万円減少し、834億9千8百万円となりました。

当中間連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ55億8千万円減少し、628億7千4百万円となりました。

当中間連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ3億2千9百万円減少し、206億2千4百万円となりました。

b.経営成績

当中間連結会計期間の経営成績は、売上高476億4千8百万円(前年同期比3.2%増)、営業損失8千7百万円(前年同期は営業損失7億7千2百万円)、経常利益5千5百万円(前年同期は経常損失6億2千3百万円)、親会社株主に帰属する中間純損失1億1千万円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失7億5千8百万円)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

[建材]

建材事業においては、ビル新築事業、リニューアル事業が好調に推移したことに加え、価格改定が浸透したことなどにより、売上高は337億3千8百万円(前年同期比2.0%増)と増収、利益面ではプロセス管理の徹底などの営業強化により、セグメント利益は5億1千5百万円(前年同期はセグメント損失1億9千9百万円)と増益になりました。

[形材外販]

形材外販事業においては、アルミ地金市況に連動した販売単価の上昇に加え、アルミ及び精密加工品部門の好調が牽引し売上高は112億2千万円(前年同期比8.8%増)と増収、利益面では内製化による外注費低減等の合理化施策の推進などにより、セグメント利益7千万円(前年同期はセグメント利益2千3百万円)と増益になりました。

 

[環境]

環境事業においては、メンテナンス工事の猛暑による工期変更の影響や、薬剤販売部門における薬剤使用量の減少などの影響を受けたことから、売上高は10億4千5百万円(前年同期比14.5%減)、セグメント損失は2千8百万円(前年同期はセグメント利益3千3百万円)と減収減益になりました。

[物流]

物流事業においては、荷動きの低迷の影響を受けつつも、前期のM&Aにより傘下に加わった企業や、適正運賃の浸透などにより売上高は14億9千万円(前年同期比5.8%増)と増収、利益面では積載や配車効率化などの取り組みによりセグメント利益2億9百万円(前年同期はセグメント利益1億6千6百万円)と増益になりました。

[その他]

その他事業には、不動産等がありますが、売上高は1億5千2百万円(前年同期比7.7%増)、セグメント利益9千7百万円(前年同期はセグメント利益8千3百万円)と増収増益になりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ25億4千万円減少し、当中間連結会計期間末には130億8千4百万円となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は、32億4百万円(前年同期は8億5千7百万円の獲得)となりました。これは主に仕入債務の減少によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、9億8千9百万円(前年同期は17億8千4百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は、16億5千9百万円(前年同期は32億7千9百万円の獲得)となりました。これは主に長期借入れによる収入によるものであります。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、6億4百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5)経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、日本国内の景気動向、建設会社の建設工事受注残高や住宅着工戸数の変動等があります。また、当社グループは、アルミ地金を主たる原材料とする事業(建材事業、形材外販事業)が売上高の大半を占めております。このアルミ地金価格は、市況(為替相場及びロンドン金属取引所(LME)の価格相場)の変動により影響を受けることから、今後も市況が上昇する局面では、原材料費の上昇が抑えきれず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)資本の財源および資金の流動性に係る情報

財務戦略の基本的な考え方

当社グループは、強固な財務基盤の構築を目指しながら、企業価値向上を図るため、収益や成長ができる事業への資源を集中する戦略(事業ポートフォリオ戦略)を推進し、グループの経営資源の最適配分することを財務戦略の基本としております。

経営資源の配分に関する考え方

当社グループは、企業価値向上に資する経営資源の配分に努めます。
手元現預金および多様な資金調達の活用により、成長のための投資、株主還元の充実を図ってまいります。

資金需要の主な内容

当社グループの資金需要の主なものは、製品製造のための原材料、部品の購入、外注加工費、人件費等の営業活動資金と、持続的な成長のために商品競争力を高める研究開発投資や、生産性向上を図る設備投資を実施する投資活動資金となっております。

資金調達

当社グループの事業活動の維持および拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金および外部資金を調達し有効に活用しております。設備投資は営業キャッシュ・フローの範囲内とすることを基本としておりますが、多様な資金調達手段を活用し、金融機関からの借入やリースによる固定資産購入等を行っております。

(7)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

(8)経営成績の季節的変動について

当社グループは、建材事業、特にビルサッシの売上比率が高く、このビルサッシの売上は、通常の営業形態として、下半期に完成する工事の割合が大きいため、上半期と下半期の業績に季節的変動があります。

3【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。