文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社は、日本の機械鋸産業界のパイオニアとして、1913年の設立以来、一貫した生産を行う鋸刃専門メーカーとして、国内はもとより広く海外のマーケットに事業を展開してきました。また、社是でもある「誠実と和」を以って全社一丸となり、経営理念である「感謝の心をもって、従業員の幸せと株主の幸せを追求し、社会の幸せに結びつけます」の精神のもと総力を結集し、社業発展に邁進しております。
当社製品は、顧客から高い評価と信頼をいただいておりますが、今後も品質向上に努め、市場への供給責任の重要性を自覚し、その期待に応えるべく、全員の英知を結集し、変化する市場環境に対応できる企業体質の向上や投資価値を高め魅力ある企業に発展させることを経営方針といたしております。
中期経営計画の推進を図るため、効率的な生産体制の構築、新製品の開発・既存技術の向上、バックオフィスの充実及び脱炭素への対応を重点戦略としております。
世界的なコロナワクチン接種率の増加や各国政府による各種対策等により経済活動の早期回復が期待されるものの、一方で変異ウイルスによる感染再拡大の影響が懸念されるなど、先行き不透明な状況が続くものと思われます。
このような状況下、当社グループは世界市場の需要動向を的確にとらえた販売活動と環境に配慮した製品開発など顧客ニーズに対応した新製品の開発を進めてまいります。そして、安定供給に向けた設備投資を積極的に行うとともに、コーポレート・ガバナンス体制のさらなる強化を図ってまいります。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
安定した営業利益の確保が、開発を旨とする当社グループの健全な経営基盤である、という観点から売上高営業利益率を経営指標としております。具体的な数値目標といたしましては、連結売上高営業利益率15%以上を目指しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 為替相場の変動によるリスク
当社グループは、グローバルに事業を展開しているため、ドル・ユーロ・元など円以外の取引通貨が増えております。これらの通貨に対する円高の進行は売上高や利益の減少等、損益に影響を与えます。また、海外における資産や負債の価値は、財務諸表上で日本円に換算されるため、為替レートの変動の結果、換算差による影響が生じます。従って為替相場の変動は、当社グループの業績及び財政状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(2) 価格競争のリスク
当社グループは、全世界に営業活動を展開しておりますが、近年ますます価格による差別化が競争優位を確保する主たる要因になっており、日本、中国、アジア及び欧米等で競合する同業者との価格競争は熾烈を極めております。当社グループでは、こうした価格競争に対して継続的なコストダウン施策の推進や収益性向上に努めておりますが、市場からの価格引き下げの圧力は強まる一方であり、こうした価格動向が当社グループの業績及び財政状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(3) 海外進出に内在するリスク
当社グループの事業活動は、国内はもとより、広く海外のマーケットに展開されております。これら海外市場への事業進出には、以下に掲げるようなリスクが内在しており、当社グループの業績及び財政状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。
① 進出先における予期しない法律又は規制の変更
② 進出先における政治体制の変化
③ 進出先における経済環境の変化
④ 進出先における人材の採用と確保の困難性
⑤ 進出先における伝染病の蔓延等による事業活動停止等の可能性
⑥ テロ、戦争その他の要因による社会的混乱
(4) 自然災害等のリスク
当社グループによるコントロールが不可能な地震等の自然災害、火災等の事故、国内外のテロ等の事由によって、当社グループの生産拠点及び設備等が大きな損害を被ったり、国内外の物流が停滞した場合、当社グループの操業が中断し、生産及び出荷が遅延することにより、当社グループの業績及び財政状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(5) OEM顧客への依存リスク
当社グループは、住宅資材用チップソー等を主としてOEM顧客へ販売しております。OEM製品の売上は、その顧客企業の経営成績や財政状態、事業戦略などにより大きな影響を受けます。また、OEM顧客からの価格低減の要請や調達方針の変化等は、当社グループの業績及び財政状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(6) 新型コロナウイルス感染症のリスク
当社グループは、新型コロナウイルス感染症について、顧客、取引先及び従業員の安全・安心を第一に考え、感染拡大防止を最優先として、顧客への商品・サービスの供給に努めております。しかしながら、従業員の感染による操業の一時停止やサプライチェーンの停滞、顧客企業の事業活動の停止や縮小による売上等の減少により、当社グループの業績及び財政状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度における世界経済は、各国が実施した都市封鎖や移動制限といった新型コロナウイルスの感染拡大防止策のため大きく停滞しました。しかし、米国や中国では、政府による積極的な財政・金融政策が実行されるとともに、ワクチン接種が進行していることもあり、景気は緩やかな回復基調に変わってきております。一方、欧州では、感染再拡大を受け未だに経済活動の抑制を余儀なくされております。
わが国経済も、新型コロナウイルス拡大の影響により、全般的に非常に厳しい状況にありましたが、昨年夏以降、個人消費、鉱工業生産及び輸出については徐々に持ち直しの動きが見られております。しかしながら、世界各地で変異ウイルスによる感染再拡大が発生しており、わが国を含む世界経済は、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループにおきましては、新型コロナウイルスの予防・感染拡大防止を最優先として、お客様への商品・サービスの供給に努めてまいりました。また、コロナ禍による生産調整のため休業せざるをえない期間もありましたが、市場環境の変化に応じて、経費削減、業務の効率化などを図ってまいりました。その結果、当連結会計年度における売上高は11,018百万円(前年同期比8.7%減)となりました。利益面では、営業利益は1,549百万円(前年同期比5.2%減)、経常利益は為替差益や休業助成金があり1,752百万円(前年同期比1.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,202百万円(前年同期比3.4%増)となりました。
セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分に基づいて記載しております。
金属用・住宅資材用チップソーの販売は回復傾向が見られましたが、第2四半期までの落ち込みを取り戻すまでには至らず、売上高は9,195百万円(前年同期比9.7%減)となりました。セグメント利益(営業利益)は、生産調整等による原価率の増加を主因に390百万円(前年同期比38.8%減)となりました。
住宅資材用チップソーの販売は回復傾向にありますが、金属用チップソーの販売減少を賄いきれず、売上高は3,907百万円(前年同期比4.9%減)となりました。セグメント利益(営業利益)は、生産効率の向上などにより955百万円(前年同期比16.9%増)となりました。
アジア
金属用チップソーの販売が減少したことにより、売上高は1,154百万円(前年同期比13.4%減)、セグメント利益(営業利益)は94百万円(前年同期比3.9%減)となりました。
住宅資材用チップソーの販売は堅調に推移したものの、金属用チップソーの販売が大幅に減少したことにより売上高は1,524百万円(前年同期比10.3%減)となりました。セグメント利益(営業利益)は、価格競争の激化等もあり135百万円(前年同期比23.9%減)となりました。
金属用チップソーの販売が減少したことにより、売上高は507百万円(前年同期比17.8%減)となりました。利益面では、コロナ禍の影響等による貸倒引当金の増加により、セグメント損失(営業損失)が77百万円(前年同期は55百万円のセグメント利益(営業利益))となりました。
流動資産は、前連結会計年度に比べ11.6%増加し、15,687百万円となりました。主な要因は、「現金及び預金」が1,725百万円増加したことなどによるものです。
固定資産は、前連結会計年度に比べ5.9%増加し、15,096百万円となりました。主な要因は、株式市場における時価の上昇等により「投資有価証券」が1,189百万円増加したことなどによるものです。
この結果、総資産は前連結会計年度に比べ8.7%増加し、30,783百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度に比べ3.7%増加し、1,529百万円となりました。主な要因は、「支払手形及び買掛金」が20百万円増加したことなどによるものです。
固定負債は、前連結会計年度に比べ50.0%増加し、1,410百万円となりました。主な要因は、「繰延税金負債」が565百万円増加したことなどによるものです。
この結果、負債合計は前連結会計年度に比べ21.7%増加し、2,939百万円となりました。
純資産合計は、前連結会計年度に比べ7.5%増加し、27,844百万円となりました。主な要因は、「利益剰余金」が846百万円増加、「その他有価証券評価差額金」が990百万円増加したことなどによるものです。
営業活動によるキャッシュ・フローでは、税金等調整前当期純利益の計上などにより、2,436百万円のキャッシュを得ました。(前連結会計年度は、1,436百万円を得ました。)
投資活動によるキャッシュ・フローでは、定期預金の預入による支出や有形固定資産の取得による支出などにより、195百万円のキャッシュを使用しました。(前連結会計年度は、902百万円を使用しました。)
財務活動によるキャッシュ・フローでは、配当金の支払いなどにより、356百万円のキャッシュを使用しました。(前連結会計年度は、418百万円を使用しました。)
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、7,038百万円(前年同期比37.5%増)となりました。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記金額は、平均販売価格によっております。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3 当連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。主な要因は、新型コロナウイルス感染症の影響で、年度前半は受注が低迷しましたが、年度後半には「中国」をはじめとして受注が急回復したため、受注残高が増加しております。
c. 販売実績
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高・営業利益は前連結会計年度に比べ減少となりましたが、経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益では前連結会計年度を上回る結果となりました。
a. 売上高
売上高は、新型コロナウイルス拡大の影響により、前連結会計年度に比べ8.7%減の11,018百万円となりました。
b. 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は6,975百万円で、コロナ禍による生産調整のため休業をせざるをえない期間があったものの、経費削減、業務の効率化などを図り、売上原価率は63.3%となり、前連結会計年度に比べ1.1ポイントの減少となりました。
販売費及び一般管理費は2,492百万円で、経費削減を図ったものの、対売上高比率は22.6%となり、前連結会計年度に比べ0.6ポイントの増加となりました。
その結果、営業利益は1,549百万円で連結売上高営業利益率は14.1%となり、目標とする経営指標で具体的な数値目標としている連結売上高営業利益率15%以上は達成できませんでした。
c. 営業外損益
営業外損益は、前連結会計年度に比べ104百万円(純額)の増加となりました。主な要因は、前連結会計年度に計上されていた為替差損が当連結会計年度では為替差益の計上となったことなどによるものです。
d. 特別損益
特別損益は、前連結会計年度に比べ7百万円(純額)の増加となりました。主な要因は、固定資産除却損が減少したことなどによるものです。
e. 親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ3.4%増の1,202百万円となりました。
a. キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b. 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものであります。当連結会計年度における運転資金及び設備投資資金等は全額自己資金をもって充当しております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、主なものは以下のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大により経済活動が抑制され国内外の経済の先行きが不透明となっており、様々な不確定要素が懸念されますが、期末時点で入手可能な情報に基づき見積りをしております。
a. 貸倒引当金
当社グループは、債権の回収不能時に発生する損失の見積額について貸倒引当金を計上しております。債務者の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
b. 固定資産の減損
当社グループは、固定資産について「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。
c. 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について将来の回収可能性がないと判断した場合は計上しておりません。
該当事項はありません。
当社の研究開発活動は、鋸刃専門メーカーとして長年培ってきた伝統的加工技術と最新の製造方法を融合させて長寿命高効率な刃物を供給できるよう研究開発を続けております。
当連結会計年度は住宅資材用チップソー部門では、進化しパワーアップする電池工具に対応できる抵抗が小さく耐久性の高い刃物を開発しました。また、硬質の住宅建材用で使用されるダイヤモンド工具においては最適材種を採用することでコストパフォーマンスの高い製品を開発し利益に貢献しています。
鋼材切断用チップソーの分野ではコーティングの性能を引き上げる処理方法を確立し品質の向上に寄与しました。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は
当社グループの研究開発活動を、セグメントで示すと「日本」であります。