第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当事業年度におけるわが国経済は、政府による経済政策や日銀の金融緩和を背景に一部に改善の遅れがみられるものの、企業収益や雇用情勢は緩やかな回復基調で推移いたしました。

 しかしながら、アメリカの金融政策正常化や政策の動向による影響、中国をはじめとするアジア新興国や資源国経済の先行き、英国のEU離脱問題に伴う影響など、景気の先行きについては依然として不透明な状況が続いております。

 当社の主力分野であります石油暖房機器業界におきましては、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの非加盟産油国による減産合意を受けて原油先物価格が上昇する一方で、昨年度発生したエルニーニョ現象による記録的な暖冬に対する反動増の影響があり、市場規模は前年に比べて拡大いたしました。

 こうしたなかにあって当社は、市場や住環境の変化に対応した商品開発に取り組んでまいりました。

 以上の結果、当事業年度における業績は、売上高は182億46百万円(前年同期比5.6%増)、営業利益は7億44百万円(同99.8%増)、経常利益は8億18百万円(同77.5%増)、当期純利益は4億60百万円(同122.0%増)となりました。

 セグメントの業績は、次のとおりであります。

 各営業所における石油暖房機器販売におきましては、大手家電量販店にて当社上位機種の販売構成比を高めるべく店頭展示演出や商品勉強会などの営業活動を積極的に展開し、ホームセンターでは高いシェアを固めるべく積極的な販売に努めてまいりました。発売2年目になるセラミックファンヒーターも販路を拡大し拡販に努めてまいりました。

 加湿器におきましては、健康志向の高まりやエアコン暖房との併用が進むなかで、大能力タイプやデザイン性の高い機種のPRに努め販売単価アップに努めてまいりました。

 以上の結果、各営業所売上高合計は前年同期比4.1%増加いたしました。

 営業部におきましては、石油暖房機器の輸出が伸張したことで売上高は同18.4%増加いたしました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ29億76百万円増加
し、当事業年度末には148億71百万円となりました。

 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は34億98百万円(前年同期比327.1%増)となりました。これは主に、たな卸資産の減少額9億31百万円、減価償却費8億1百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は1億33百万円(同77.9%減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1億30百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は3億88百万円(同0.3%減)となりました。これは主に、配当金の支払額3億88百万円によるものであります。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当事業年度の生産実績を主要品目別に示すと、次のとおりであります。

区分

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

暖房機器(石油暖房機器、電気暖房機器)(千円)

13,572,006

95.8

環境機器(加湿器)(千円)

2,699,629

289.9

その他(部品、コーヒーメーカー他)(千円)

842,720

170.5

合計(千円)

17,114,356

109.7

(注)1.金額は平均販売価格で表示しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)受注状況

 当社は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

(3)販売実績

 当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

東北営業所(千円)

644,914

102.6

新潟営業所(千円)

1,094,270

106.3

関東営業所(千円)

10,115,597

103.5

関西営業所(千円)

3,672,724

105.1

九州営業所(千円)

568,572

106.3

営業部(千円)

2,150,375

118.4

合計(千円)

18,246,454

105.6

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

㈱ヤマダ電機

2,868,565

16.6

3,147,161

17.2

㈱ケーズホールディングス

2,538,045

14.7

2,536,604

13.9

㈱エディオン

1,991,494

11.5

2,062,519

11.3

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社は、わが社の方針「常に新しい技術を生み出し、私達が心から誇れ、お得意が安心して販売でき、使用者にいつまでも愛される、よい商品をつくる」を社是として全ての活動の基本方針としております。

 

(2)経営戦略

 中長期的な経営戦略といたしましては、厳しい競争環境が継続するなか、当社の中核事業であります石油暖房機器事業においては専門メーカーゆえに経営資源を集中投下できたことにより着実に成長を続けてまいりました。今後、石油暖房機器市場の拡大は見通せませんが、引き続き石油暖房機器事業を当社の中核として位置づけて安定収益を確保してまいります。

 さらに、継続した成長のため開発部門を強化し、石油暖房機器で培った燃焼技術・暖房技術等の従来技術をコアとし、関連する新技術を獲得、融合することにより新たなコア技術に進化させることで石油暖房機器以外の商品開発に取り組み、商品群を育成してまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

 当社は、目標とする経営指標といたしましては、収益性と経営効率の観点から売上高経常利益率10%以上の確保を経営目標としております。

 

(4)経営環境

 当社の主力商品であります石油暖房機器は、普及率の向上により買い替え需要が主となっており、市場全体の拡大を見込むことは困難であります。また、暖房機器は石油以外に電気やガスと多様化しており、業界間競争は激化すると考えております。

 

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

 現状の環境のもと、石油暖房機器のトップシェア商品の地位を確実なものとし、同時に高収益体質への変革を進めていくこと、及び当社の環境機器に位置づけられる加湿器のシェアを向上することが企業存続のための大きな課題と認識しております。

 これらの課題に対しまして当社は、地球環境への負荷の低減を心がけ、「お客様重視」「製品安全の確保」を基本とした他社にはない商品を開発、製造し、積極的に営業を行ってまいります。また、お客様に安心して使用していただけるようにアフターサービス体制の充実を図ってまいります。

 これらの方針のもと、環境面におきましては、ISO14001の規格に基づき当社の環境方針を定めて、事業活動の全ての領域で環境に与える影響を認識し、環境負荷の低減と汚染の予防に努める活動、商品本体の環境負荷物質の問題について継続的に取り組んでまいります。

 品質・安全面におきましては、仕入先を含めた生産活動における品質管理の強化とともに、市場における品質情報の収集・分析体制を強化して、関連部署による情報の評価・検討の迅速な対応により品質と安全性の向上を継続的に目指しております。

 商品開発については、お客様が求める商品、好まれるデザイン、機能や価格等の要望を的確に把握して、お客様第一の商品作りを継続し、営業面におきましては販売店との一層の関係強化を進め、プロモーションの強化等とともに営業提案を行い、高機能商品のウエイトを高めてまいります。

 物流面におきましては、取扱店の納期短縮の要請に応えるため情報共有化をはかり、配送体制を強化して短期間に集中する出荷業務に対して、迅速かつ効率的に対応することで販売機会の損失低減に努めております。

 サービス面ではアフターサービスの迅速化と質の向上をはかり、お客様満足度向上のための活動を継続的に展開することで信頼されるブランドの確立、リピーター作りを目指してまいります。

 また、ITを活用した社内外のネットワークを構築し、情報の一元化と共有化をはかることで、経営環境の変化に対し迅速に対応するための業務体制強化に取り組んでまいります。
 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) 暖房機器への依存度が高いことについて

 当社は、暖房機器への依存度が高く、売上高の8割以上を占めております。このため、天候や気温の影響を受ける可能性があります。

 最近2期間の主要品目別の売上高及びその構成比は、次のとおりであります。

区分

前事業年度

当事業年度

売上高

(百万円)

構成比

(%)

売上高

(百万円)

構成比

(%)

暖房機器(石油暖房機器、電気暖房機器)

14,159

81.9

14,904

81.7

環境機器(加湿器)

2,305

13.4

2,490

13.6

その他(部品、コーヒーメーカー他)

815

4.7

852

4.7

17,280

100.0

18,246

100.0

 

(2) 業績が下半期に偏重していることについて

 当社は、季節商品である暖房機器が主力であるため、売上高は下半期(10月~3月)に集中する傾向にあります。

 最近2期間の上半期及び下半期の売上高並びに営業利益とその構成比は、次のとおりであります。

 

前事業年度

当事業年度

上半期

下半期

通期

上半期

下半期

通期

売上高(百万円)

4,589

12,690

17,280

4,722

13,524

18,246

(構成比%)

(26.6)

(73.4)

(100.0)

(25.9)

(74.1)

(100.0)

営業利益(百万円)

△368

741

372

△229

974

744

(構成比%)

(△98.9)

(198.9)

(100.0)

(△30.9)

(130.9)

(100.0)

 

(3) 灯油の価格変動について

 石油暖房機器の燃料は灯油であるため、原油価格に連動して変動する灯油価格によって、当社業績は影響を受ける可能性があります。

(4) 製品の品質について

 当社はISO9001の規格に基づき製品の品質管理を徹底しておりますが、市場において予期せぬ不具合が発生して製造物責任を問われることや商品回収に至る可能性があります。

 当社は製造物責任保険に加入し、万が一の際のリスクヘッジを行っておりますが、保険適用範囲を超える負担が発生した場合には、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 災害による影響について

 当社の主力商品である石油暖房機器の生産拠点は1ヶ所であるため、火災、水害、地震等の災害により操業が停止する可能性があります。

 操業停止が短期間の場合は、商品を全国の複数箇所の倉庫にストックしているため注文に対応できますが、復旧に長期間を要した場合には出荷不能となり、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 原材料価格の高騰について

 当社は複数の仕入先より原材料を購入しており、原材料の安定的な確保と最適な価格での調達に努めております。

 原油価格の高騰や急激な需要増加により原材料価格が著しく上昇した場合には、仕入先との価格交渉、生産性向上による原価低減及び可能な限りの製品価格の改定により対処してまいりますが、価格高騰が長期化しコストアップ分を吸収しきれない場合は、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当社の研究開発活動は、創業当時からの経営方針である「常に新しい技術を生み出し、私達が心から誇れ、お得意が安心して販売でき、使用者にいつまでも愛される、よい商品をつくる」のもと、お客様の要望に応え、安全に安心して愛用していただける商品を提供し続けることを基本として、主として暖房機器、加湿器についての研究開発を推進しております。

暖房機器につきましては、石油暖房機器において、家庭用石油ファンヒーター上位機種に除菌ステンレスフィルターを採用し、利便性に加えて快適性の向上を図りました。販売が堅調な海外向け輸出モデルにおきましては、さらなるコストダウンを実施し収益性を向上させました。特に近年伸張著しい韓国向けモデルにおいては、市場からの要望が強い高出力クラスの新機種を開発し販売増加に寄与しています。電気暖房機器におきましては、日本製による信頼性・安全性を極めた暖房機器であるセラミックファンヒーター2機種に、運転音の音質改善と静音化を実現し、お客様の快適性をさらに向上させた商品としました。

加湿器につきましては、販売が堅調な業界最大加湿量であるHD-182やデザイン性を追及したRXシリーズにおいてコストダウンを図り、収益性を向上させました。

全製品におきまして消費者安全を最優先として信頼性・安全性を高める活動には継続して取り組んでおります。

当社は顧客志向に基づいて研究開発を推進しておりますが、環境を考慮した社会志向の考えも加味し、今後も研究開発を進める所存であります。

なお、当事業年度における研究開発費は5億93百万円であります。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

 この財務諸表の作成にあたりまして、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1) 財務諸表 重要な会計方針」に記載のとおり重要な資産の評価基準及び評価方法、重要な引当金の計上基準等においての継続性、網羅性、厳格性を重視して計上しております。

(2) 当事業年度の経営成績の分析

(売上高)

 売上高は前事業年度に比較して9億66百万円増加いたしました。これは昨年度発生したエルニーニョ現象による記録的な暖冬に対する反動増の影響によるもので、売上高は182億46百万円(前年同期比5.6%増)となりました。

(売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益)

 売上原価は前事業年度に比較して4億43百万円増加いたしました。これは売上高が増加したことによるもので、売上原価は133億28百万円(同3.4%増)となりました。
 販売費及び一般管理費は前事業年度に比較して1億50百万円増加いたしました。これは主に従業員給与及び手当の増加によるもので、販売費及び一般管理費は41億73百万円(同3.7%増)となりました。
 以上の結果、営業利益は前事業年度に比較して3億71百万円増加し7億44百万円(同99.8%増)となりました。

(営業外損益、経常利益)

 営業外収益は前事業年度に比較して5百万円減少いたしました。これは主に助成金収入の減少によるもので、営業外収益は1億72百万円(同2.9%減)となりました。また、営業外費用は前事業年度に比較して8百万円増加いたしました。これは売上割引の増加によるもので、営業外費用は98百万円(同10.0%増)となりました。
 以上の結果、経常利益は前事業年度に比較して3億57百万円増加し8億18百万円(同77.5%増)となりました。

(特別損益、当期純利益)

 特別利益は前事業年度に比較して34百万円減少いたしました。これは主に投資有価証券売却益の減少によるもので、当期特別利益は発生いたしませんでした。
 特別損失は前事業年度に比較して43百万円減少いたしました。これは主に固定資産除却損の減少によるもので、特別損失は52百万円(同45.2%減)となりました。
 以上の結果、当期純利益は前事業年度に比較して2億53百万円増加し4億60百万円(同122.0%増)となりました。

(3) 当事業年度の財政状態の分析

 当事業年度末の資産につきましては、流動資産は217億65百万円(前事業年度末比16億79百万円増)となりました。これは主に現金及び預金が29億76百万円増加したことによるものであります。固定資産は71億65百万円(同4億72百万円減)となりました。これは主に、機械及び装置が2億10百万円、工具、器具及び備品が1億72百万円減少したことによるものであります。この結果、資産合計は289億30百万円(同12億6百万円増)となりました。

 負債につきましては、流動負債は33億71百万円(同8億28百万円増)となりました。これは主に、預り金が3億92百万円、未払法人税等が1億61百万円増加したことによるものであります。固定負債は10億14百万円(同1億77百万円増)となりました。これは主に、繰延税金負債が95百万円増加したことによるものであります。この結果、負債合計は43億85百万円(同10億5百万円増)となりました。

 純資産につきましては、株主資本は241億25百万円(同71百万円増)となりました。これは主に、繰越利益剰余金が70百万円増加したことによるものであります。評価・換算差額等は4億19百万円(同1億29百万円増)となりました。これは、その他有価証券評価差額金が1億29百万円増加したことによるものであります。この結果、純資産合計は245億45百万円(同2億円増)となりました。

 

 

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について

「4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

(キャッシュ・フローの状況)

  「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。

(流動性と資金の源泉)

  当社は事業活動に必要かつ適切な流動性の維持と充分な資金を確保するとともに、運転資金の効率的な管理により、事業活動における資本効率の最適化を目指しております。

 また、営業活動によるキャッシュ・フローならびに現金及び現金同等物を資金の主な源泉と考えております。