当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、わが社の方針「常に新しい技術を生み出し、私達が心から誇れ、お得意が安心して販売でき、使用者にいつまでも愛される、よい商品をつくる」を社是として全ての活動の基本方針としております。
(2) 経営戦略等
中長期的な経営戦略といたしましては、厳しい競争環境が継続するなか、当社の中核事業であります石油暖房機器事業においては専門メーカーゆえに経営資源を集中投下できたことにより着実に成長を続け、石油ファンヒーターにおいて確固たる地位を維持してまいりました。今後、石油暖房機器市場の拡大は見通せませんが、引き続き石油暖房機器事業を当社の中核として位置づけて安定収益を確保してまいります。石油暖房機器事業は冬季における天候や気温によって、商品在庫が増減し、売上総利益や営業活動によるキャッシュ・フローが大きく影響を受けますので、需要動向をタイムリーに生産計画に反映させることで効率的な経営を目指してまいります。
さらに、継続した成長のため開発部門を強化し、石油暖房機器で培った燃焼技術・暖房技術・気流制御技術等の従来技術をコアとし、関連する新技術を獲得、融合することにより新たなコア技術に進化させることで当事業年度に15年ぶりに再参入した空気清浄機等の石油暖房機器以外の商品開発に取り組み、商品群を育成してまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、目標とする経営指標といたしましては、収益性と経営効率の観点から売上高経常利益率10%以上の確保を経営目標としております。
(4) 経営環境
当社の主力商品であります石油暖房機器は、普及率の向上により買い替え需要が主となっており、市場全体の拡大を見込むことは困難であります。また、暖房機器は石油以外に電気やガスと多様化しており、業界間競争は激化すると考えております。
ウィズコロナの下で、各種政策の効果もあって景気が持ち直していくことが期待されるものの、世界的な金融引き締めや物価上昇、供給面での制約等により先行き不透明な状況にあります。しかしながら、現時点で具体的に生産活動に大きな影響は生じておりません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
現状の環境のもと、石油暖房機器の市場をリードする商品の地位を確実なものとし、同時に高収益体質への変革を進めていくこと、当社の環境機器に位置づけられる加湿器のシェアと利益率を向上すること、及び受託製造におけるコストダウン・作業工数低減が企業存続のための大きな課題と認識しております。
また、原材料価格やエネルギー価格は高止まりすることが想定されるため、コストの上昇分に応じた再生産可能な販売価格への改定を進めるとともに、最適な生産体制の構築に取り組んでまいります。
これらの課題に対しまして当社は、地球環境への負荷の低減を心がけ、「お客様重視」「製品安全の確保」を基本とした他社にはない商品を開発、製造し、積極的に営業を行ってまいります。また、お客様に安心して使用していただけるようにアフターサービス体制の充実を図ってまいります。
これらの方針のもと、環境面におきましては、ISO14001の規格に基づき当社の環境方針を定めて、事業活動の全ての領域で環境に与える影響を認識し、環境負荷の低減と汚染の予防に努める活動、商品本体の環境負荷物質の問題について継続的に取り組んでまいります。
品質・安全面におきましては、仕入先を含めた生産活動における品質管理の強化とともに、市場における品質情報の収集・分析体制を強化して、関連部署による情報の評価・検討の迅速な対応により品質と安全性の向上を継続的に目指しております。
商品開発については、お客様が求める商品、好まれるデザイン、機能や価格等の要望を的確に把握して、お客様第一の商品作りを継続し、営業面におきましては販売店との一層の関係強化を進め、プロモーションの強化等とともに営業提案を行い、高機能商品のウエイトを高めてまいります。
物流面におきましては、取扱店の納期短縮の要請に応えるため情報共有化をはかり、配送体制を強化して短期間に集中する出荷業務に対して、迅速かつ効率的に対応することで販売機会の損失低減に努めております。
サービス面ではアフターサービスの迅速化と質の向上をはかり、お客様満足度向上のための活動を継続的に展開することで信頼されるブランドの確立、リピーター作りを目指してまいります。
また、ITを活用した社内外のネットワークを構築し、情報の一元化と共有化をはかることで、経営環境の変化に対し迅速に対応するための業務体制強化に取り組んでまいります。
●サステナビリティについて
当社は、社会全体の発展があってこそ企業が発展することができるという考えのもと、持続可能性を巡る課題への対応を経営における重要なテーマとして位置付けております。
将来世代が安心して暮らせる社会を作るという普遍的な使命を実践し、社会の一員として存続、発展していくため、従業員全員で方針の実現に取り組んでまいります。
1.お客様
・経営理念「わが社の方針」に基づき、安全かつ安心できる高品質の商品とサービスの提供に努めます。
・商品の安全で正しい使い方をわかりやすく周知するよう努めます。
2.従業員
・従業員の基本的人権を尊重し、不合理な一切の差別を排除します。
・人材育成や能力開発の機会を提供し、また働きやすい職場環境づくりと福利厚生に関する諸制度の充実に努めます。
3.取引先
・関連法令及び健全な商慣習を遵守し、また高い倫理観に基づいて行動し、取引先と対等で公正な取引を行います。
4.地球環境
・環境関連法令を遵守し、すべての事業において環境負担低減の取り組みを推進します。
・従業員一人ひとりが資源の有効利用、廃棄物の再資源化、省エネルギー等に積極的に取り組みます。
5.地域社会
・地域行事への参加や工場見学等を行い、地域社会への情報開示と双方向のコミュニケーションにより地域の人々との信頼関係を育みます。
・企業活動により地域社会に雇用の場を創出します。
6.株主・投資家
・公正かつタイムリーな企業情報開示、及び積極的なIR活動に取り組みます。
(1)ガバナンス
当社は上記の方針が遵守されているかを管理・監督するための機能として、会長、社長、業務担当取締役及び常勤の監査等委員で構成する「経営会議」をリスク認識・対策検討を専管する組織として毎月1回開催し、その下部組織として「リスク管理委員会」「品質保証委員会」「環境管理委員会」「安全衛生委員会」を設置し、リスク管理活動を含めた統轄をしております。
詳細は、4.コーポレート・ガバナンスの状況等(1)コーポレート・ガバナンスの概要「
(2)リスク管理
当社の「経営会議」の下部組織において、「リスク管理委員会」にて当社を取り巻く外部環境に対するリスクと機会について、「品質保証委員会」にて製品の安全と品質の維持、製品不具合の未然防止について、「環境管理委員会」にて省資源・省エネルギーを目的として資源の再利用やエネルギー及びエネルギー資源の使用量等について、「安全衛生委員会」にて従業員の健康と職場環境等のリスクと機会について、それぞれ識別・評価しております。
●人的資本について
(1)人材育成方針及び社内環境整備
当社では、社員が重要な経営資本であるという認識のもと、社員一人ひとりが経営理念「わが社の方針」を実現できる人材となるべく、人材育成に取り組んでいます。社員が自らの能力を充分に発揮でき、また潜在的可能性を発掘できる教育研修の体制を整備し、人材育成や能力開発の機会を提供してまいります。
また社員一人ひとりが自分らしく活躍するためには、安心して働ける環境が必要と考え、公正かつ客観的な人事考課・処遇を行います。加えて、安全衛生やメンタルヘルスに配慮した職場環境づくりや、社員それぞれのライフイベントに対応した福利厚生に関する諸制度の充実に努めます。
(2)指標及び目標
当社は、上記の戦略に基づき、①平均年収、②離職率、③障害者雇用率、④女性の採用比率・育児休業取得率・女性の管理職比率を指標とし、それぞれ目標と実績を管理しております。詳細は以下のとおりです。
①平均年収
当社は従業員の平均年収を指標の一つとしており、その推移は以下のとおりであります。目標については今後、検討してまいります。なお、( )内の数字は前期比であります。
|
|
2016年 3月期 |
2017年 3月期 |
2018年 3月期 |
2019年 3月期 |
2020年 3月期 |
2021年 3月期 |
2022年 3月期 |
2023年 3月期 |
|
平均年収 (千円) |
4,945
|
5,155 (+213) |
5,438 (+282) |
5,583 (+144) |
5,377 (△205) |
5,619 (+242) |
5,843 (+224) |
5,950 (+106) |
②離職率
当社は自己都合退職者の離職率の目標値を2.0%以下とし、その推移は以下のとおりであります。
|
|
2016年 3月期 |
2017年 3月期 |
2018年 3月期 |
2019年 3月期 |
2020年 3月期 |
2021年 3月期 |
2022年 3月期 |
2023年 3月期 |
|
自己都合退職者の退職率(%) |
1.2 |
1.0 |
2.0 |
1.8 |
1.6 |
1.6 |
1.0 |
1.4 |
③障害者雇用率(6月1日時点)
当社は障害者雇用率を指標の一つとしており、法定雇用率以上の障害者雇用の順守だけではなく、それ以上の障害者雇用を行っております。それぞれの推移は以下のとおりであります。
|
|
2016年 3月期 |
2017年 3月期 |
2018年 3月期 |
2019年 3月期 |
2020年 3月期 |
2021年 3月期 |
2022年 3月期 |
2023年 3月期 |
|
障害者雇用率(%) |
2.2 |
2.3 |
2.7 |
2.7 |
2.7 |
3.2 |
3.3 |
3.0 |
|
法定雇用率(%) |
2.0 |
2.0 |
2.0 |
2.2 |
2.2 |
2.2 |
2.3 |
2.3 |
(注)「障害者の雇用の促進等に関する法律」(昭和35年法律第123号)の規定に基づき算出したものであります。なお、当社の障害者雇用率の小数第一位未満は切捨てております。
④女性の採用比率・育児休業取得率・女性の管理職比率
当社は従業員の男女比の差異を減少させることを目標としており、それぞれの推移は以下のとおりであります。
|
|
2021年3月期 |
2022年3月期 |
2023年3月期 |
|
新卒採用 女性比率(%) |
15.0 |
25.0 |
16.7 |
|
経験者採用 女性比率(%) |
0.0 |
0.0 |
0.0 |
|
女性育児休業取得率 (%)(注) |
91.7 |
100.0 |
87.5 |
|
男性育児休業取得率 (%) |
9.5 |
0.0 |
19.0 |
|
女性管理職比率 (%) |
6.8 |
7.1 |
7.2 |
(注)「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)に基づき算出したものであり、3月31日時点では産前産後休業の者は育児休業取得者に算入されませんが、各事業年度において、その後に育児休業を100%取得しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 暖房機器への依存度が高いことについて
当社は、暖房機器への依存度が高く、売上高の6割以上を占めております。このため、特に冬季における天候や気温の影響を受ける可能性があります。
当社といたしましては、環境機器の売上高構成比を高めることで、天候による業績の変動を少なくするよう努めております。
最近2期間の主要品目別の売上高及びその構成比は、次のとおりであります。
|
区分 |
前事業年度 |
当事業年度 |
||
|
売上高 (百万円) |
構成比 (%) |
売上高 (百万円) |
構成比 (%) |
|
|
暖房機器(石油暖房機器、電気暖房機器、ガス暖房機器) |
14,706 |
69.7 |
16,302 |
76.8 |
|
環境機器(加湿器、空気清浄機、燃料電池ユニット) |
4,934 |
23.4 |
3,642 |
17.2 |
|
その他(部品、コーヒーメーカー他) |
1,447 |
6.9 |
1,268 |
6.0 |
|
計 |
21,087 |
100.0 |
21,212 |
100.0 |
(2) 業績が下半期に偏重していることについて
当社は、季節商品である暖房機器が主力であるため、売上高は第3四半期(10月~12月)に集中する傾向にあります。また第4四半期(1月~3月)は、3月に返品が集中いたします。また、重要な返品処理は決算日までに行うこととしております。
当社といたしましては、2019年10月より「燃料電池ユニット(貯湯タンク内蔵)」の受託製造を開始し、売上高が特定期間に集中するリスクの低減を図ってまいりました。
最近2期間の各四半期の売上高並びに営業利益とその構成比は、次のとおりであります。
|
|
前事業年度 |
||||
|
第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
通期 |
|
|
売上高(百万円) |
1,130 |
5,189 |
12,367 |
2,400 |
21,087 |
|
(構成比%) |
(5.4) |
(24.6) |
(58.6) |
(11.4) |
(100.0) |
|
営業利益(百万円) |
△568 |
685 |
1,951 |
△705 |
1,362 |
|
(構成比%) |
(△41.7) |
(50.3) |
(143.2) |
(△51.8) |
(100.0) |
|
|
当事業年度 |
||||
|
第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
通期 |
|
|
売上高(百万円) |
1,161 |
6,194 |
12,248 |
1,608 |
21,212 |
|
(構成比%) |
(5.5) |
(29.2) |
(57.7) |
(7.6) |
(100.0) |
|
営業利益(百万円) |
△552 |
909 |
2,001 |
△911 |
1,447 |
|
(構成比%) |
(△38.2) |
(62.8) |
(138.3) |
(△62.9) |
(100.0) |
(3) 原材料価格の高騰について
当社は複数の仕入先より原材料を購入しており、原材料の安定的な確保と最適な価格での調達に努めております。
原油価格の高騰や急激な需要増加により原材料価格が著しく上昇した場合には、仕入先との価格交渉、生産性向上による原価低減及び可能な限りの商品価格の改定により対処してまいりますが、価格高騰が長期化しコストアップ分を吸収しきれない場合は、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 未知の感染症について
未知の感染症の蔓延による消費の低迷、国内外のサプライチェーンの混乱、従業員や取引先への感染等により事業活動に多大な影響を及ぼす可能性があります。
(5) 灯油の価格変動について
石油暖房機器の燃料は灯油であるため、原油価格に連動して変動する灯油価格によって、当社業績は影響を受ける可能性があります。
(6) 製品の品質について
当社はISO9001の規格に基づき製品の品質管理を徹底しておりますが、市場において予期せぬ不具合が発生して製造物責任を問われることや商品回収に至る可能性があります。
当社は製造物責任保険に加入し、万が一の際のリスクヘッジを行っておりますが、保険適用範囲を超える負担が発生した場合には、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 災害による影響について
当社の主力商品である石油暖房機器の生産拠点は1ヶ所であるため、火災、水害、地震等の災害により操業が停止する可能性があります。
操業停止が短期間の場合は、商品を全国の複数箇所の倉庫にストックしているため注文に対応できますが、復旧に長期間を要した場合には出荷不能となり、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 市場競争力について
石油暖房機器市場は既に成熟した市場ではありますが、当社よりも事業規模の大きい企業も含めて数社が競合しており、価格や機能を含む様々な要素で競争しています。
当社が技術的、あるいはその他の競争力を持つ商品において優位性を保てなくなった場合や、競合他社との競争による価格下落又は販売コストの上昇について効果的に予測し対応できない場合には、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 受託製造について
当社では、一部の製品において受託製造を行っております。委託元の販売状況等によって十分な受注が確保できない場合は、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 減損会計について
当社では、事業の用に供する不動産をはじめとする様々な資産を所有しております。こうした資産は時価の下落や、将来のキャッシュ・インフローの状況により、減損会計の適用を受ける可能性があり、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 有価証券の時価変動について
当社では、売買を目的とした有価証券は保有しておりませんが、様々な理由により、売却可能な有価証券を保有しております。これらの有価証券のうち、時価を有するものについては、全て時価にて評価されており、市場における時価の変動は当社業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 退職給付債務について
当社では、確定給付年金制度に関する会計基準に従い、一定の会計に基づいて資金を拠出しております。また、社内に年金資産運用委員会を設置して運用状況をモニタリングするとともに、運用委託先は日本版スチュワードシップ・コードを受け入れていることを条件として選定しております。
株式や債券市場等の予測し得ない市況変動により制度資産の収益性が低下すれば、追加的な資金拠出と費用負担が必要になるリスクがあります。
(13) 知的財産権について
当社は、特許権、商標権及びその他の知的財産権を保持しています。また、知的財産権の管理業務に専門の人員を配置し、知的財産権の強化を図っています。
しかしながら、当社が知的財産権に関する争訟に巻き込まれた場合、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 情報セキュリティについて
当社は事業活動を通してお客様の個人情報を入手することがあり、また、営業上・技術上の機密情報を保有しています。当社では、情報セキュリティ基本方針を定めるとともに、これらの情報に対するシステムのセキュリティ対策やリスク管理体制の強化を推進しております。
しかしながら、当社の想定を上回るサイバー攻撃や不正アクセス等により、万一これらの情報が流出した場合や重要データの破壊、改ざん、システム停止等が生じた場合には、当社の信用低下や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度 (2022年4月1日~2023年3月31日)におけるわが国経済は、景気は一部に弱さが見られるものの、緩やかに持ち直している状況となりました。
先行きにつきましては、各種政策の効果により景気が持ち直していくことが期待される一方で、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクとなっております。また、物価上昇、供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響や海外における感染動向に十分注意する必要があり、依然として不透明な状況が続いております。
こうしたなかにあって当社は、市場や住環境の変化に対応した商品開発に取り組みました。また、原材料価格やエネルギー価格の上昇に伴うコストの増加分に応じた再生産可能な販売価格への改定を進めるとともに、最適な生産体制の構築に取り組みました。
a. 財政状態
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ12億91百万円増加し、302億55百万円となりました。
当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ2億64百万円増加し、41億58百万円となりました。
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ10億27百万円増加し、260億96百万円となりました。
b. 経営成績
当事業年度における業績は、売上高は212億12百万円(前期比0.6%増)、営業利益は14億47百万円(同6.2%増)、経常利益は16億57百万円(同7.3%増)、当期純利益は12億10百万円(同12.7%増)となりました。
当社は住環境機器を製造・販売する事業の単一セグメントであるため、セグメント別の業績の記載を省略しております。なお、主要品目別の業績を示すと次のとおりであります。
<暖房機器>
主力商品であります石油暖房機器におきましては、日本国内の自社工場での生産による迅速な商品供給力と、安心して商品をお使いいただくための品質保証体制がお客様に評価されて業界内で確たる地位を築いております。当事業年度におきましては、カートリッジタンクのキャップの置き場所に困らない「ワンタッチ汚れんキャップEX」を搭載した家庭用石油ファンヒーター「SGXタイプ」3機種や「GRタイプ」3機種を含む全12タイプ26機種の商品を販売いたしました。
また、電気暖房機器におきましては、3(トリプル)安全装置付きセラミックファンヒーター2機種を販売し、脱衣所やキッチンなどスポット暖房の需要にお応えしてまいりました。
当事業年度は、販売価格の改定による単価上昇や、国内向けの石油暖房機器の販売及び欧州向けを中心とした輸出が順調に推移しました。この結果、暖房機器の売上高は163億2百万円(前期比10.9%増)となりました。
<環境機器>
加湿器におきましては、コンパクトな個室からワイドリビングまでさまざまなお部屋で使えるデザインモデルの
「LXタイプ」2機種や「RXTタイプ」3機種、「RXタイプ」1機種に抗菌操作プレートを搭載しました。これらの機種とあわせ、全5タイプ23機種の商品を販売いたしました。
また、当事業年度よりハイブリッド式空気清浄機を発売し、15年ぶりに空気清浄機市場に再参入しました。
当事業年度は、加湿器及び燃料電池ユニットの販売が減少しました。この結果、環境機器の売上高は36億42百万円(前期比26.2%減)となりました。
<その他>
その他におきましては、金型等の販売が減少したため、売上高は12億68百万円(前期比12.4%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ3億8百万円増加
し、当事業年度末に117億10百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は20億24百万円(前事業年度末比270.6%増)となりました。これは主に、税引前当期純利益16億51百万円、減価償却費8億65百万円、棚卸資産の増加額5億13百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は13億61百万円(同32.4%減)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出7億98百万円、有形固定資産の取得による支出5億43百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は3億55百万円(同0.1%増)となりました。これは主に、配当金の支払額3億55
百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当事業年度の生産実績を主要品目別に示すと、次のとおりであります。
|
区分 |
当事業年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
暖房機器(石油暖房機器、電気暖房機器、ガス暖房機器)(千円) |
17,189,012 |
112.8 |
|
環境機器(加湿器、空気清浄機、燃料電池ユニット)(千円) |
3,335,775 |
63.0 |
|
その他(部品、コーヒーメーカー他)(千円) |
1,125,202 |
117.9 |
|
合計(千円) |
21,649,990 |
100.8 |
(注)1.金額は平均販売価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当社は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c. 販売実績
当社は住環境機器を製造・販売する事業の単一セグメントであるため、セグメント別の販売実績の記載を省略しております。なお、当事業年度の販売実績を主要品目別に示すと、次のとおりであります。
|
区分 |
当事業年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
暖房機器(石油暖房機器、電気暖房機器、ガス暖房機器)(千円) |
16,302,304 |
110.9 |
|
環境機器(加湿器、空気清浄機、燃料電池ユニット)(千円) |
3,642,289 |
73.8 |
|
その他(部品、コーヒーメーカー他)(千円) |
1,268,234 |
87.6 |
|
合計(千円) |
21,212,828 |
100.6 |
(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであり
ます。
|
相手先 |
前事業年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当事業年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
㈱ヤマダホールディングス |
2,532,567 |
12.0 |
2,439,288 |
11.5 |
|
㈱ケーズホールディングス |
2,439,163 |
11.6 |
2,300,763 |
10.8 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
(資産合計)
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ12億91百万円増加の302億55百万円(前事業年度末は289億63百万円)となりました。
流動資産は196億57百万円(前事業年度末比6億16百万円増)となりました。これは主に、製品が4億66百万円、現金及び預金が3億7百万円増加したことによるものであります。
固定資産は105億97百万円(同6億74百万円増)となりました。これは主に、機械及び装置が2億67百万円減少したものの、投資有価証券が10億23百万円増加したことによるものであります。
(負債合計)
当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ2億64百万円増加の41億58百万円(前事業年度末は38億94百万円)となりました。
流動負債は34億73百万円(同2億65百万円増)となりました。これは主に、買掛金が2億67百万円増加したことによるものであります。
固定負債は6億85百万円(同0百万円減)となりました。これは主に、その他が6百万円増加したものの、役員退職慰労引当金が7百万円減少したことによるものであります。
(純資産合計)
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ10億27百万円増加の260億96百万円(前事業年度末は250億69百万円)となりました。
株主資本は257億37百万円(同8億54百万円増)となりました。これは主に、繰越利益剰余金が8億79百万円増加したことによるものであります。
評価・換算差額等は3億59百万円(同1億73百万円増)となりました。これは、その他有価証券評価差額金が1億73百万円増加したことによるものであります。
2)経営成績
(売上高)
売上高は前事業年度に比較して1億24百万円増加し、212億12百万円(前期比0.6%増)となりました。これは、当社の主力分野であります石油暖房機器業界におきまして、販売価格の改定による単価上昇や、国内向けの石油暖房機器の販売及び欧州向けを中心とした輸出が順調に推移した影響によるものです。
(売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益)
売上原価は154億65百万円と前事業年度に比べ1億55百万円増加(同1.0%増)となり、売上原価率は前事業年度の72.6%から当事業年度は72.9%と0.3ポイント増加いたしました。
販売費及び一般管理費は前事業年度に比較して1億14百万円減少いたしました。これは主に研究開発費の減少によるもので、販売費及び一般管理費は43億円(同2.6%減)となりました。
以上の結果、営業利益は前事業年度に比較して84百万円増加し14億47百万円(同6.2%増)となりました。
(営業外損益、経常利益)
営業外収益は前事業年度に比較して28百万円増加いたしました。これは有価証券利息の増加によるもので、営業外収益は2億10百万円(同15.4%増)となりました。
営業外費用は0百万円(同56.4%減)となりました。
以上の結果、経常利益は前事業年度に比較して1億13百万円増加し16億57百万円(同7.3%増)となりました。
(特別損益、当期純利益)
特別利益は0百万円(同56.5%減)となりました。
特別損失は前事業年度に比較して33百万円減少いたしました。これは固定資産除却損の減少によるもので、特別損失は5百万円(同85.8%減)となりました。
以上の結果、当期純利益は前事業年度に比較して1億36百万円増加し12億10百万円(同12.7%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、運転資金及び設備資金は、内部資金又は借入により資金調達することにしております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成にあたりまして、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 重要な会計方針」に記載のとおり重要な資産の評価基準及び評価方法、重要な引当金の計上基準等においての継続性、網羅性、厳格性を重視して計上しております。
業務提携契約
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相手先の名称 |
契約内容 |
契約締結日 |
契約期間 |
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株式会社ノーリツ |
ガスファンヒーターの製造受託 |
2017年4月27日 |
1年間 以後1年間の自動更新 |
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京セラ株式会社 |
燃料電池システムの製造受託 |
2019年4月1日 |
1年間 以後1年間の自動更新 |
当社の研究開発活動は、創業当時からの経営方針である「常に新しい技術を生み出し、私達が心から誇れ、お得意が安心して販売でき、使用者にいつまでも愛される、よい商品をつくる」のもと、お客様の要望に応え、安全に安心して愛用していただける商品を提供し続けることを基本とし、主として暖房機器、加湿器、燃料電池、その他新規商品についての研究開発を推進しております。
石油暖房機につきましては、更なる利便性向上を追求し、当社お客様アンケートで「使いやすい」と好評を頂いているワンタッチ汚れんキャップを、スタンダードモデルのNCタイプ2機種に搭載。また、フラグシップモデルである、カートリッジタンクのキャップの置き場所に困らない「ワンタッチ汚れんキャップEX」を搭載したSGXタイプ、自社運営のECサイト「ダイニチwebshop」向けの新商品EK・ELタイプなど全12タイプ26機種のラインナップを構築。様々な要求を満たせる商品供給を可能といたしました。
空調機器につきましては、従来商品で培った「送風・静音技術」「利便性追求」を展開した空気清浄機CL-HB922を開発し、当社として15年ぶりに市場への再参入を果たしました。本機は「電気集塵式」と「フィルター式」のメリットを併せ持った「ハイブリッド式」を採用することで、大風量で且つコンパクトサイズを実現しております。
加湿器につきましては、当社お客様アンケートでお手入れの楽さを実感していただいているLXタイプ向けに新たなオプションとして、使い捨てタイプの「カンタン取替えフィルター」を追加いたしました。これにより、より多くのお客様が加湿器のお手入れの手間を軽減しつつ清潔にお使いいただけるようになりました。
燃料電池システムにつきましては、2019年より製造を行っている家庭用燃料電池コージェネレーションシステム「エネファームミニ・燃料電池システム(貯湯タンク内蔵)」の新型モデルを京セラ株式会社及びパーパス株式会社との共同で開発し、2023年1月より東京ガス株式会社を通して発売されております。新型モデルは、定格発電量は従来モデル同等の400Wを維持しつつ、定格発電効率50%(従来モデル比3ポイント増)を達成いたしました。これにより更なる省エネ効果が期待できます。また、本体重量を世界最軽量となる63kg(従来モデル比17kg減)に抑えることができたことに加え、設置に必要なスペースの削減も実現したことで、従来置くことができなかった場所への設置が可能となり、幅広いユーザーに提案できるものとなっております。
これらと並行し、全商品におきまして消費者安全を最優先とした信頼性・安全性の向上活動には継続して取り組んでおります。
当社は顧客志向に基づく研究開発を推進すると共に、環境を考慮した社会志向の考えも加味しながら、今後も研究開発を進める所存であります。
なお、当事業年度における研究開発費は