第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

  当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態及び経営成績の状況

 当中間連結会計期間における事業環境は、経済活動の正常化が進み、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要が回復するなかで景気は緩やかな回復基調となりました。一方、住宅市場におきましては、物価高や建築資材価格の高騰に伴う住宅価格の上昇および住宅ローン金利の上昇懸念による住宅取得マインドの低迷に伴い、持家、分譲住宅の新設住宅着工戸数は前年と比べて減少傾向が続くなど厳しい状況となりました。

 このような状況のなか、当社グループは、お客様への新たな価値の提供を目指し、中期経営計画「KVK Innovation」に掲げた重点戦略に取り組んでまいりました。

 洗面化粧台にもデザイン性と機能性を兼ね備えたモデルが多く登場するなか、これらの洗面台にもマッチし、より洗面空間になじむコンパクトな水栓が求められています。この度、吐水ヘッド引き出し機能を備えながらコンパクトでスッキリとしたデザインの洗面用シングルレバー混合栓を発売しました。当社従来モデルよりボデー外径を細くしスリムで使いやすいデザインとしました。また、水垢が溜まりやすい部品の継ぎ目をなくし清掃性を高めました。

 中国・アジア市場での販売を成長戦略と位置づけ、5月に上海において開催された世界最大規模の「第29回中国国際キッチン&バス設備展覧会」に出展しました。当社は、モダンなイメージにデザインされた展示ブースに、ウルトラファインバブルシャワー「hadamo」、撥水水栓、洗面、キッチン用センサー式シングルレバー水栓などを出品しました。一部の商品は実際に通水させながら紹介し、使い勝手や「Made in Japan」の高機能、高品質を体感したお客様から高い評価をいただきました。

 生産能力増強のための新工場棟2棟に順次導入した射出成型機と樹脂めっき設備は、稼働率も上昇し安定稼働しています。既設工場生産ラインを含め安全性やコストを考慮した最適な工場レイアウトの見直しを進め、高効率な生産体制づくりを進めてまいります。

 当中間連結会計期間における連結業績につきましては、住宅市場が厳しい状況のなか、採算性を考慮した販売品目の見直しと、販売価格の値上げにより、売上高は14,224百万円(前年同期比2.9%減)、営業利益は1,183百万円(前年同期比7.3%増)となりました。経常利益は、投資有価証券売却益などもあり1,405百万円(前年同期比24.8%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は、944百万円(前年同期比33.3%増)となりました。

 セグメント毎の業績については以下の通りです。

 日本におきましては、売上高は14,113百万円(前年同期比2.7%減)、セグメント利益は1,420百万円(前年同期比23.0%増)となりました。

 中国におきましては、外部顧客への売上高減少に伴い、売上高は3,196百万円(前年同期比9.6%減)、売上高減少に伴いセグメント利益は119百万円(前年同期比53.9%減)となりました。

 フィリピンにおきましては、グループ間のみの売買取引となります。

 

(2) 財政状態の分析

 資産は、前連結会計年度末に比べ12百万円減少し、34,451百万円となりました。これは主に現金及び預金が1,343百万円増加した一方で、受取手形が268百万円、電子記録債権が574百万円、固定資産が303百万円減少したことによります。

 負債は、前連結会計年度末に比べ464百万円減少し、6,989百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金が212百万円、電子記録債務が139百万円減少したことによります。

 純資産は、前連結会計年度末に比べ451百万円増加し、27,462百万円となりました。この結果、自己資本比率は79.7%(前連結会計年度末は78.4%)となりました。

 

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,343百万円増加し、4,108百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは2,102百万円の収入(前年同期比1,908百万円の収入増)となりました。これは主に税金等調整前中間純利益1,402百万円、売上債権の減少額991百万円、仕入債務の減少額200百万円によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは426百万円の支出(前年同期比1,912百万円の支出減)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出475百万円によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは303百万円の支出(前年同期比88百万円の支出増)となりました。これは主に配当金の支払額289百万円によるものです。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

 当中間連結会計期間の研究開発費の総額は148百万円であります。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。