第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)経営成績の状況

 当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や設備投資に持ち直しの動きがみられるなど、景気は緩やかな回復傾向となりました。一方で、継続的な物価上昇による影響に加え、長期化するロシア・ウクライナ紛争などによるエネルギー価格や原材料価格の高騰や中東情勢の緊迫化、中国の景気減速など依然として先行きの不透明な状況で推移いたしました。このような状況のなか、当社グループは、2024年5月発表の中期経営計画実現に向け、経営方針に則って取組みを行っております。

 金属製品事業につきましては、吊クランプ管理アプリケーション「S・M・A・Я・T」によるソリューションビジネスモデル構築を図りながら、ブランド力強化及びブランド認知度向上、収益向上を目指した取組みを推進し、「S・M・A・Я・T」に係る販促キャンペーンの実施や、各種展示会への出展などの機会活用を通じプロモーション強化を図ってまいりました。また、製品開発においては、お客様目線で、お客様の困りごとを解決する製品の開発をより一層強力に推し進めるべく生産・販売・技術部門が一体となり取組んでまいりました。さらには、新物流倉庫・組立工場が竣工し、今秋の稼働開始により物流と生産の高効率化、作業環境改善、安全性向上を図るとともに、一気通貫の生産体制における各生産工程の改善や、当社主要工程である鍛造用金型加工設備の新規導入など、品質・生産効率向上及び生産能力増強に取組んでまいりました。加えて、コミュニケーション改革による各部門間連携強化にも注力し、業務効率化を通してコストダウンを図り、収益の安定化に努めてまいりました。

 一方、環境関連事業につきましては、依然として継続する厳しい事業環境のなか、太陽光発電所の施工などに注力しながら、収益確保に努めてまいりました。

 これらの結果、当中間連結会計期間の売上高は2,745百万円(前年同期比339百万円減、11.0%減)、営業利益は258百万円(前年同期比56百万円増、27.7%増)、経常利益は257百万円(前年同期比42百万円増、20.0%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は174百万円(前年同期比27百万円増、18.5%増)となりました。

 

 当中間連結会計期間におけるセグメント別の業績は次のとおりであります。

(金属製品事業)

 国内市場では、作業工具の分野において、豊富なラインナップにより、様々な機械のメンテナンスに適したプーラ類が堅調に推移いたしました。また、産業機器の分野については、ソリューションビジネスの皮切りとして吊クランプの販売拡大に注力するなか、機械加工設備に必要な加工対象物を固定するジグブロックや強靭で作業性に優れた治具パーツなどの治工具類が堅調に推移いたしました。

 海外市場では、安全性と日本企業の製品であることをアピールポイントとしながら、重要取引先との連携強化に取組むとともに主力製品の吊クランプ類の販売拡大に向けたソリューションビジネスを展開し、新規市場開拓に努め、米国において吊クランプビジネスを開始するなど積極的な営業活動に取組んでまいりました。しかしながら、当社の主要市場である韓国において、現地法人の強みを活かした営業活動に取り組みましたが、造船・建設業界等の内需産業が依然として厳しい状況が続くなか、販売は伸び悩みました。

 一方、依然としてエネルギー価格や原材料価格の高止まり状況が続いておりますが、効率的な生産・販売活動に取組み、原価低減活動を進め、利益確保に努めてまいりました。

 これらの結果、当セグメントの売上高は2,470百万円(前年同期比225百万円減、8.4%減)、セグメント利益は433百万円(前年同期比70百万円増、19.4%増)となりました。

 

(環境関連事業)

 取り巻く事業環境は依然として厳しさが続くなか、より一層の筋肉質な事業体制構築を目指し、自然環境への配慮や設置コスト、発電効率面で優位性のある水上設置型太陽光発電所の施工案件受注に努めながら、関連部材の販売にも取組んでまいりました。なお、売電部門では、3ヵ所の発電所が順調に稼働しており、収益の安定化に寄与しています。

 これらの結果、当セグメントの売上高は275百万円(前年同期比113百万円減、29.2%減)、セグメント利益は56百万円(前年同期比20百万円増、57.5%増)となりました。

 

 

(2)財政状態の分析

 (資産)

 当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末比6.3%増の13,931百万円(前連結会計年度は、13,103百万円)となり前連結会計年度末に比べ828百万円増加しました。

 この主な要因は、流動資産では、未収入金の増加64百万円、商品及び製品の増加97百万円、現金及び預金の減少555百万円等であり、固定資産では、建物及び構築物の増加1,721百万円、建設仮勘定の減少608百万円等であります。

 

 (負債)

 当中間連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末比29.1%増の3,150百万円(前連結会計年度は、2,440百万円)となり前連結会計年度末に比べ709百万円増加しました。

 この主な要因は、流動負債では、前受金の減少56百万円等であり、固定負債では、長期借入金の増加766百万円等であります。

 

 (純資産)

 当中間連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末比1.1%増の10,781百万円(前連結会計年度は10,662百万円)となり前連結会計年度末に比べ118百万円増加しました。

 この主な要因は、利益剰余金の増加91百万円、自己株式の減少25百万円等であります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

 当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ555百万円減少し1,101百万円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動においては、減価償却費104百万円、未収消費税等の増加151百万円、棚卸資産の増加85百万円、税金等調整前中間純利益257百万円等により、9百万円資金が減少(前年同期比816百万円の資金減少)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動においては、有形固定資産の取得による支出1,255百万円等により1,300百万円資金が減少(前年同期比1,066百万円の資金減少)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動においては、長期借入れによる収入900百万円、配当金の支払額82百万円、長期借入金の返済による支出57百万円により760百万円資金が増加(前年同期比891百万円の資金増加)となりました。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間連結会計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5)研究開発活動

 当中間連結会計期間の研究開発費の総額は40百万円であります。

 なお、当中間連結会計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6)主要な設備

 前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設等について、当中間連結会計期間に完了したものは次のとおりであります。

会社名

事業所名

(所在地)

 セグメント

 の名称

設備の内容

投資総額(千円)

完成年月

提出会社

本社工場

(堺市中区)

金属製品事業

物流設備

1,733,987

2024年6月

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。