文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、工業用機械刃物の総合メーカーとして、「世界の兼房」を目指し、グローバル市場で顧客に満足される付加価値の高い製品づくりを徹底していくことを経営方針としております。研究開発、技術開発を経営基盤とし、常に新しい技術・製品を開発しながら会社の発展に努めております。また、株主、取引先、従業員などすべての利害関係者に対して、信頼と期待に応えるとともに、共存共栄を図ることを行動指針として業務に取り組んでおります。
(2)目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略等
当社グループは、平成29年度よりスタートした中期経営計画に基づき、「世界ダントツ刃物メーカーへの躍進」を経営ビジョンとして、連結売上高200億円を目指し、品質・スピード・人財において、業界ダントツ№1のレベルを確立してまいります。
目標とする経営指標としましては、平成31年度までに連結売上高200億円以上、連結売上高営業利益率10%以上としております。
(3)経営環境及び対処すべき課題
今後の経済見通しにつきましては、世界経済は、総じて堅調な先進国経済が新興国経済を牽引し、緩やかな景気拡大が続いていますが、米国利上げの金融市場への影響や米中貿易摩擦の動向が先行きの不透明感を強めています。一方、わが国経済も、企業収益改善が雇用改善や賃上げなどを通じて個人消費を下支えし、引き続き堅調に推移すると思われますが、原油など資源価格の上昇や円高の進行など、景気の下振れリスクには留意する必要があります。
このような状況の中で、当社グループはさらなるグローバル展開を積極的に推進し、海外生産・売上の拡大を図るとともに、グループ全体での製造原価低減などによる収益体質の改善を継続的に進め、次のような課題に積極的に取り組んでまいります。
① 事業部、営業部及びマーケティング室との協業体制のもと、自動車、住宅関連、鋼管、製紙関連などを重点推進分野として、グローバル市場での販売を拡大する。
② IT基盤を整備し、社内のIT人材の地道な育成を図るとともに、収益力向上を進める。
③ 基礎技術開発により中長期的な利益貢献を目指すとともに、既存コア技術活用により新規成長産業における新製品の事業化を図る。
④ 製造部門改革により、生産性向上や製造リードタイム短縮を進め、コストダウンと業務のスピードアップを図る。
⑤ 次世代リーダー、グローバル人材、海外ローカルスタッフなど、当社グループの核となるべき人材育成を図り、企業活力の向上により持続的な成長を目指す。
有価証券報告書に記載しました事業活動その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものでありますが、本記載は将来発生しうるすべてのリスクを必ずしも網羅したものではありません。
(1) 為替相場の変動によるリスク
当社グループは、販売・生産などの活動をグローバルに推進しており、海外取引は今後も拡大が見込まれますが、海外取引及び外貨建資産・負債については、米ドル・ユーロなど各通貨と日本円との為替相場変動の影響を受けております。また、当社グループは海外に7社の連結子会社を有しており、当社連結財務諸表において、海外連結子会社の外貨建財務諸表金額は換算時の為替レートにより円換算されるため、同様に為替相場変動の影響を受けております。
当社グループでは、為替予約等を実施することで為替相場変動によるリスクの軽減を図っておりますが、これにより当該リスクを回避できるものではなく、為替相場が異常な変動をした場合は、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 原材料価格の変動による影響について
当社グループの製品は、鋼材や超硬合金等を原材料として使用しておりますが、これら原材料の価格は、需給バランスや市況の変化等により変動する可能性があります。原材料価格が異常な変動をした場合は、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 経済環境の変化による影響について
当社グループの製品は、木材加工、金属加工、製紙・紙工等の広範囲な産業分野で使用されております。売上構成では、日本国内の木材加工を中心とした住宅関連業界に対するウエイトが高い状況にありますが、金属加工における自動車関連業界に対するウエイトも高くなってきております。このため、日本国内における新設住宅着工戸数の変動やグローバル市場における自動車生産量の変動は、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 海外活動に潜在するリスクについて
当社グループの事業は、インドネシア、中国、インド、ブラジル、メキシコ及びベトナムにも展開しており、これらの海外各国では次のようなリスクがあり、そのため、これらの事象が発生した場合は、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
① 社会的共通資本(インフラ)が未整備なことによる当社グループ活動への影響
② 不利な政治的又は経済的要因の発生
③ 人材の採用・確保及び労務管理の難しさ
④ 戦争、暴動、その他の要因による社会的混乱
(5) 法的規制等について
当社グループは、国内及び事業展開している各国の法的規制、例えば、事業・投資の許認可、関税・輸出入規制等の適用を受けております。また、将来において、現在予期し得ない法的規制、租税制度の変更等の可能性があります。これらの法的規制等により、当社グループの事業活動が制限されると予測される場合には、業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 環境保護について
当社グループは、大気汚染、水質汚濁、有害物質、廃棄物処理、製品リサイクル、地球温暖化防止、エネルギー等に関する様々な環境関連法令の適用を受けております。また、将来環境に関する規制や社会的要求がより厳しくなり、有害物質の除去や温室効果ガス排出削減等の責任が追加される可能性があります。当社では、ISO14001の認証を取得するなどして環境に配慮した事業活動を展開しておりますが、過去、現在及び将来の当社グループの事業活動に関して、環境に関する法的、社会的責任を負う事態が発生した場合には、業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 自然災害によるリスクについて
当社グループの生産拠点のうち、国内は当社の本社工場(愛知県丹羽郡大口町)1ヵ所に生産設備が集中しており、将来発生が予想されている東海及び東南海地震等の災害により大きな被害を受ける可能性があります。当社グループは、インドネシア及び中国に生産拠点を置き、一部の製品については現地生産によりリスク分散を行っていますが、大規模な災害が発生した場合は、生産活動が一時的に滞り、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米国の保護主義的な通商政策や中国の企業債務抑制といった構造改革など先行きの不透明感は増しているものの、米国・欧州など先進国においては、依然、企業業績の回復と良好な雇用・所得環境による個人消費の改善から景気回復基調が続いています。また、中国経済も企業の自動化投資や個人消費などの内需が底堅く、好調な先進国経済を背景とした輸出拡大と資源価格上昇などから、新興国経済全体も総じて回復傾向にあります。一方、わが国経済も、企業の輸出・生産活動が堅調で、雇用・所得環境改善による個人消費の回復や省力化投資といった設備投資マインドの改善に結びつくなど、景気は緩やかな回復局面にあります。
このような状況の下、当社グループは、海外生産の増強、グローバル市場での販売拡大、国内住宅関連市場の占有率拡大や非住宅関連市場の開拓などを目指し、戦略的な製品開発、生産、営業活動を展開いたしました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末における流動資産は151億4千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ19億3千9百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が13億3千5百万円増加し、受取手形及び売掛金が2億4千6百万円増加したことなどによるものであります。固定資産は128億9千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億2千5百万円減少いたしました。これは主に有形固定資産が3億3千1百万円減少したことによるものであります。
この結果、資産合計は、280億4千2百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億1千3百万円増加いたしました。
(負債合計)
当連結会計年度末における流動負債は41億5百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億9千6百万円増加いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が4億2千9百万円増加し、未払法人税等が2億7千7百万円増加したことによるものであります。固定負債は9億4千万円となり、前連結会計年度末に比べ8千6百万円増加いたしました。これは主に退職給付に係る負債が4千8百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は、50億4千6百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億8千3百万円増加いたしました。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産合計は229億9千6百万円となり、前連結会計年度末に比べ9億3千万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が7億5千6百万円増加し、その他有価証券評価差額金が1億5百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は82.0%(前連結会計年度末は83.8%)となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、国内における売上は、住宅関連刃物、非住宅関連刃物ともに前年同期から増加となりました。一方、海外での売上も、米国市場、欧州市場、中国市場などが増加し、当連結会計年度における売上高は195億4千4百万円(前年同期比6.1%増)となりました。
利益面につきましては、生産性向上など売上原価率が改善したことなどから、営業利益は17億4千2百万円(前年同期比18.9%増)となりました。経常利益は、為替差損1億6千8百万円を計上したことなどから15億9千2百万円(前年同期比18.4%増)となりました。また、特別損失で固定資産売却損2千7百万円、固定資産除却損2千8百万円を計上したことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益は10億4千5百万円(前年同期比12.4%増)となりました。
セグメントごとの経営成績の概要は、次のとおりであります。
(日本)
国内向け、海外向けともに自動車関連刃物などが増加したことから、売上高は158億8千8百万円(前年同期比10.8%増)となり、生産性向上などで売上原価率が改善したことなどにより、営業利益は9億1千万円(前年同期比141.1%増)となりました。
(インドネシア)
自動車関連刃物が増加したものの木工関連刃物などが減少し、売上高は27億8千2百万円(前年同期比5.2%減)となり、売上原価率の上昇などから営業利益は2億4千万円(前年同期比13.2%減)となりました。
(米国)
自動車関連刃物及び鋼管関連刃物などが増加し、売上高は15億5百万円(前年同期比5.7%増)となりましたが、営業利益は1億4百万円(前年同期比19.2%減)となりました。
(欧州)
自動車関連刃物などが増加し、売上高は21億5千5百万円(前年同期比24.5%増)、営業利益は1億9千8百万円(前年同期比8.1%増)となりました。
(中国)
自動車関連刃物などが増加し、売上高は23億1千3百万円(前年同期比11.6%増)となり、営業利益は1億8千4百万円(前年同期比10.6%増)となりました。
なお、セグメントごとの売上高は、セグメント間の内部売上高を含めて記載しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ13億3千5百万円増加し、当連結会計年度末には48億9千2百万円(前年同期比37.6%増)となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は28億7千2百万円(前年同期比8.6%増)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益15億3千8百万円、減価償却費15億4千4百万円、仕入債務の増加4億2千3百万円であります。支出の主な内訳は、売上債権の増加4億2千8百万円、法人税等の支払額3億2千3百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は12億9千7百万円(前年同期比37.6%減)となりました。これは、主として有形固定資産の取得による支出12億1千9百万円、無形固定資産の取得による支出7千7百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は2億7千9百万円(前年同期比34.0%増)となりました。これは、主として配当金の支払額2億7千8百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
日本(千円) |
12,781,081 |
109.7 |
|
インドネシア(千円) |
2,459,664 |
101.5 |
|
米国(千円) |
18,854 |
95.2 |
|
欧州(千円) |
- |
- |
|
中国(千円) |
1,656,384 |
116.9 |
|
報告セグメント計(千円) |
16,915,985 |
109.0 |
|
その他(千円) |
20,298 |
186.7 |
|
合計(千円) |
16,936,283 |
109.1 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
日本(千円) |
11,999,908 |
104.2 |
1,291,417 |
117.6 |
|
インドネシア(千円) |
2,215,806 |
96.9 |
289,012 |
125.0 |
|
米国(千円) |
1,528,034 |
107.9 |
63,456 |
154.7 |
|
欧州(千円) |
2,394,324 |
140.1 |
728,381 |
148.9 |
|
中国(千円) |
1,260,602 |
110.2 |
198,802 |
135.6 |
|
報告セグメント計(千円) |
19,398,676 |
107.4 |
2,571,070 |
128.2 |
|
その他(千円) |
865,030 |
163.8 |
190,998 |
517.3 |
|
合計(千円) |
20,263,706 |
109.0 |
2,762,068 |
135.2 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
日本(千円) |
11,770,518 |
104.0 |
|
インドネシア(千円) |
2,157,964 |
90.0 |
|
米国(千円) |
1,505,604 |
105.7 |
|
欧州(千円) |
2,155,087 |
124.5 |
|
中国(千円) |
1,208,425 |
114.9 |
|
報告セグメント計(千円) |
18,797,598 |
104.9 |
|
その他(千円) |
746,742 |
152.0 |
|
合計(千円) |
19,544,341 |
106.1 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.主要な販売先については、総販売実績に対する割合が10%以上に該当するものがないため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり当連結会計年度末における資産、負債の金額並びに当連結会計年度における収益、費用の適正な計上を行うため、会計上の見積りが必要となりますが、当社グループは、過去の実績等を勘案し合理的に判断しております。ただし、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果は見積りと異なる場合があります。
当社グループが採用している会計方針のうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等
1) 財政状態
当連結会計年度の財政状態は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
2) 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、国内における売上は、住宅関連刃物、非住宅関連刃物ともに前年同期から増加となりました。一方、海外での売上も、米国市場、欧州市場、中国市場などが増加し、これらの結果、当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べ11億2千6百万円増加の195億4千4百万円となり、海外売上高比率は前連結会計年度の45.8%から当連結会計年度46.7%となりました。
製品区分別売上高においては、平刃類では切断刃が増加したもののベニヤナイフが減少したことなどにより、売上高は60億1千3百万円(前年同期比1.1%減)となりました。精密刃具類では金属用刃具が増加したことなどにより、売上高は41億2千7百万円(前年同期比1.5%増)となり、丸鋸類ではチップソー及びコールドソーともに増加し、売上高は91億3千8百万円(前年同期比14.3%増)となりました。また、商品の売上高は2億6千5百万円(前年同期比4.6%減)となりました。
売上原価は、生産性向上などが寄与したことから、売上原価率は前連結会計年度の67.8%から当連結会計年度66.4%と改善しました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ3億6千8百万円増加の48億2千9百万円となりました。人件費が前連結会計年度に比べ1億2百万円増加、経費が基幹システム改修に伴う一時的な費用の発生もあり前連結会計年度に比べ2億6千6百万円増加しております。
以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ2億7千6百万円増加の17億4千2百万円となり、売上高営業利益率は前連結会計年度の8.0%から当連結会計年度8.9%と改善しました。
営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は1億4千9百万円の費用計上となりましたが、これは主に為替差損1億6千8百万円を計上したことなどによります。
以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ2億4千7百万円増加の15億9千2百万円となりました。
特別利益から特別損失を差し引いた純額は5千4百万円の費用計上となりましたが、これは固定資産売却損で2千7百万円、固定資産除却損で2千8百万円を費用計上したことなどによります。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ2億2百万円増加の15億3千8百万円となり、法人税等は前連結会計年度に比べ8千6百万円増加したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ1億1千5百万円増加の10億4千5百万円となりました。
なお、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度66円92銭から当連結会計年度75円22銭となりました。
3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b. 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に重要な影響を与える大きな要因としては、為替相場の変動、原材料価格の変動、経済環境の変化、海外活動に潜在するリスク、自然災害によるリスク等があります。
為替相場の変動としては、当社グループは、販売・生産などの活動をグローバルに展開・推進しており、海外取引は主に外貨建てで行っていることから、海外取引、外貨建資産・負債及び海外連結子会社の外貨建財務諸表金額の円換算時には、為替相場の変動による影響を受けております。このため、中長期的には海外生産や海外調達の拡大、地産地消などを推進し、為替変動リスクの低減に取り組む必要があります。
原材料価格の変動としては、当社グループの製品は、鋼材や超硬合金等を原材料として使用しており、これら原材料の価格は、需給バランスや市況の変化等により上昇する可能性があります。このため、適正在庫を確保しつつ、購買取引先とのさらなる情報交換、関係強化を行いながら、継続してコスト削減に取り組む必要があります。
経済環境の変化としては、当社グループの売上構成は、日本国内の木材加工を中心とした住宅関連業界に対するウエイトが高い状況にありますが、日本の新設住宅着工戸数は人口減少と少子高齢化から今後減少していくことが予測されております。このため、中長期的には非住宅関連市場の開拓やグローバル市場での販売拡大を進めていく必要があります。
海外活動に潜在するリスク、自然災害によるリスク等については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c. 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金及び設備資金につきましては、全て自己資金であり、特段の資金調達は実施しておりません。
当連結会計年度では総額で13億1百万円の設備投資を実施しましたが、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ13億3千5百万円増加の48億9千2百万円の状況であります。
当連結会計年度末現在における重要な設備の新設等に係る今後の設備投資では、主に生産設備の更新・合理化などで総額32億6千万円の設備投資を計画しておりますが、その所要資金は全額自己資金で充当する予定であります。
d. 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「連結売上高」「連結売上高営業利益率」を重要な指標として位置付けており、グローバル展開の積極的推進及び収益体質の継続的改善を進め、中期経営計画では連結売上高200億円以上、連結売上高営業利益率10%以上を経営目標としております。
当連結会計年度では、連結売上高は195億4千4百万円(前連結会計年度に比べ11億2千6百万円増加)、連結売上高営業利益率は8.9%(前年同期比0.9ポイント改善)となり、引き続き目標達成・改善に取り組んでまいります。
e. セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(日本)
売上高は、国内向け、海外向けともに自動車関連刃物などが増加したことから、前年同期比10.8%増の158億8千8百万円となりました。
セグメント利益(営業利益ベース、以下同じ。)は、販売費及び一般管理費が基幹システム改修に伴う一時的な費用の発生などで増加したものの、生産性向上などで売上原価率が改善したことにより、前年同期比141.1%増の9億1千万円となりました。
セグメント資産は、現金及び預金や売掛金などが増加したことにより、前連結会計年度末に比べ13億1千3百万円増加の243億4千9百万円となりました。
(インドネシア)
売上高は、自動車関連刃物が増加したものの木工関連刃物などが減少し、前年同期比5.2%減の27億8千2百万円となりました。
セグメント利益は、売上原価率の上昇などから、前年同期比13.2%減の2億4千万円となりました。
セグメント資産は、売掛金や現金及び預金などが増加したことにより、前連結会計年度末に比べ2億4千4百万円増加の38億7千8百万円となりました。
(米国)
売上高は、自動車関連刃物及び鋼管関連刃物などが増加し、前年同期比5.7%増の15億5百万円となりました。
セグメント利益は、売上原価率の上昇などから、前年同期比19.2%減の1億4百万円となりました。
セグメント資産は、現金及び預金などが増加したことにより、前連結会計年度末に比べ5千3百万円増加の9億8千万円となりました。
(欧州)
売上高は、自動車関連刃物などが増加し、前年同期比24.5%増の21億5千5百万円となりました。
セグメント利益は、売上増などから、前年同期比8.1%増の1億9千8百万円となりました。
セグメント資産は、現金及び預金などが増加したことにより、前連結会計年度末に比べ2億2百万円増加の10億2千7百万円となりました。
(中国)
売上高は、自動車関連刃物などが増加し、前年同期比11.6%増の23億1千3百万円となりました。
セグメント利益は、生産性向上など売上原価率が改善したことなどにより、前年同期比10.6%増の1億8千4百万円となりました。
セグメント資産は、たな卸資産や受取手形及び売掛金などが増加したことにより、前連結会計年度末に比べ2億8千9百万円増加の26億8千4百万円となりました。
(その他)
報告セグメントに含まれないその他の地域・事業を「その他」として区分しており、売上高は前年同期比52.0%増の7億4千6百万円、セグメント利益は前年同期比574.0%増の7千1百万円、セグメント資産は前連結会計年度末に比べ1億8千1百万円増加の7億7千8百万円となりました。
なお、セグメントごとの売上高は、セグメント間の内部売上高を含めて記載しております。
該当する事項はありません。
当社グループはグローバルな市場で高度なものづくりに対応するため、切削加工における「長寿命化」「高精度化」「低騒音化」などの市場ニーズを解決する高付加価値工具及び周辺技術の研究開発を行っています。主な活動は、当社テクニカルセンター内の研究開発部において実施しており、主要課題として地球環境に優しい環境配慮型新製品を重点に「各種表面処理技術の研究」「工具材料として希少金属の有効利用」「差別化新製品の開発と製品群の拡充」「新規市場分野向け高精度工具開発及び製造技術の研究」などを中心に研究開発し、グローバルに製品販売しています。
当連結会計年度の主な成果としましては、新製品「Nova Panel Pro」を開発いたしました。化粧貼りパーティクルボードやMDFなどの木質ボードは、キッチンやキャビネットなどの家具、ドアや戸などの建具に幅広く使用されており、生産は世界的に増加傾向にあります。この木質ボードの切断に用いられるPCD(多結晶ダイヤモンド焼結体)チップソーは、一般的な超硬合金製チップソーと比較して刃金の耐摩耗性が高く工具寿命が長いといったメリットがある一方、切れ味が悪い、刃先が欠損し易い、イニシャルコストが高いなどのデメリットもあります。これらの諸課題を解決する、新たなコンセプトの新製品「Nova Panel Pro」を開発し、平成29年10月開催の日本木工機械展/ウッドエコテック2017において技術優秀賞を受賞いたしました。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は2億7千4百万円となっております。